の・む【▽祈む】
の・む【飲む/×呑む】
読み方:のむ
[動マ五(四)]
㋐液体などをのどへ送りこむ。「水を—・む」「薬を—・む」「—・まず食わずの生活」
3 見くびる。また、圧倒する。「相手を—・んでかかる」「会場の雰囲気に—・まれる」
4 受け入れる。妥協する。「条件を—・む」「清濁併せ—・む」
5 外に出さないで抑える。こらえる。「息を—・む」「涙を—・む」
6 隠し持つ。「懐にどすを—・む」
7 呑み行為をする。
[可能] のめる
[用法] のむ・すう——「水を飲む」「薬を飲む」「卵を呑んだ蛇」などのように、「飲む」は液体や小さな固体など、口に入れたものを噛(か)まずに体内に送りこむことを言う。「要求を呑む」「相手を呑んでかかる」のような比喩(ひゆ)的な言い方もある。◇「吸う」は「汁を吸う」「空気を吸う」「タバコを吸う」のように液体や気体を口や鼻から呼吸作用とともに体内に引き入れること。◇「息を吸う」は呼吸することで、「息をのむ」となると驚いた時の形容になる。◇「吸う」は「湿気を吸う」のように物が何かを吸収して含んでいる状態も示す。◇タバコについては「のむ」「すう」どちらも使う。
[下接句] 息を呑(の)む・恨みを飲む・蛙(かえる)は口ゆえ蛇に呑まるる・風を吸い露を飲む・固唾(かたず)を呑む・渇しても盗泉の水を飲まず・気を呑む・声を呑む・言葉を呑む・酒が酒を飲む・蛇(じゃ)が蚊を呑んだよう・蛇は寸にして人を呑む・酢でさいて飲む・清濁併せ呑む・爪(つめ)の垢(あか)を煎(せん)じて飲む・どすを呑む・涙を呑む・熱鉄を飲む
呑
呑む
飲む
(のむ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 21:07 UTC 版)

飲む(のむ、呑むとも表記)とは、動物が口から水や他の液体を摂取する行為である。また、この語自体が「酒を飲む」という意味を表すこともある。
方法
人の場合
人は、開いた口に液体が注がれると、嚥下過程によって、食道の蠕動により液体が胃へ送られる。ただし、重力によって液体は自然に胃の方へ向かうため、固形物の嚥下の場合よりは蠕動は抑制されている。コップなどの食器から液体を飲むほか、手から液体を注いで飲むこともある。
熱い液体を飲むときや、スプーン、ストローなどで飲む場合には、空気を吸引することで液体を口に入れる。乳児が母乳を飲む場合は、唇を乳腺にきつく押し付けて吸引する。呼吸と舌の動きの組み合わせにより、口腔内の気圧を低下させて液体を口に引き込む[1] 。
「噛む」行為が必要ないため、歯のない乳幼児や歯の弱った老人には、栄養を摂取する方法として適している。また、消化器官が弱っている病人などには、消化しやすいように流動食を与えることもある。 水分補給のため、又は嗜好品として液体状の物体を摂取する行為について用いられることが普通だが、薬品(液体、固体、粉末)を服用する場合も飲むという。
水生動物の場合
淡水に生息する両生類や水生動物は飲む必要はなく、浸透によって皮膚を通して水分を安定して吸収する[2][3]。それに対し、海水魚は泳ぐときに口から海水を飲み、余分な塩分は鰓から出す[3](詳細は、イオノサイト(塩類細胞)[4])。
陸上動物の場合
飼育下の陸上動物は水を飲むことに慣れるようになるが、ほとんどの野生の動物は食べ物の中の水分や液体によって水分補給を行う[5]。水を飲まなければならない状態になった場合、水の飲み方や動きは種によって大きく異なる[2]。砂漠の動物の多くは、水が利用可能であってもそれを飲まず、多肉植物を食べて水分補給を行っている[2]。
猫、犬、反芻動物は、首を下げて、舌で水を舐める[2]。猫と犬はスプーンのような形をした舌で水を包み込む[6]。反芻動物やほとんどの草食動物は、舌を真っ直ぐにしたまま突っ込む動作によって水中に引き込むために、口の先端を部分的に水没させる[7]。捕食の危険に直面する反芻動物と比べて、猫はかなり遅いペースで水を飲む[2]。象は鼻で水を吸い込み、口に噴き出す[2]。ほとんどの鳥は嘴の頬側の領域に水をすくい取るか、吸い込み、頭を上げて傾けて飲む。例外的に、カワラバトは吸入によって直接水を吸うことができる[2]。
飲酒を表す語として
「飲む」という用語は、酒(アルコール飲料)の摂取(飲酒)および、飲酒を伴う宴会の同義語としてよく使用される。歴史的にほとんどの文化で、食事、祝い事、儀式、乾杯やその他の機会に多種多様な酒を取り入れてきた[8]。人間文化における発酵飲料の痕跡は新石器時代にまで遡り[9]、最初の絵画的な証拠は紀元前4000年頃のエジプトで見られる[10]。
飲酒は、世界中で様々な飲酒文化へと発展してきた。その一方で、アルコール摂取は重大な健康上のリスクをもたらす。アルコール乱用やアルコール依存症は、世界中の先進国で一般的な病気である[11]。高頻度の飲酒は、肝硬変、胃炎、痛風、膵炎、高血圧、癌など、様々な病気を引き起こす可能性がある[12]。
脚注
- ^ Flint, pp. 137–138.
- ^ a b c d e f g Broom, p. 105.
- ^ a b Curtis, p. 569.
- ^ 塩類細胞. コトバンクより。
- ^ Mayer, p. 59.
- ^ Smith, p. 238.
- ^ Smith, p. 237.
- ^ Gately, pp. 1–14.
- ^ Patrick, Clarence Hodges. Alcohol, Culture, and Society. AMS Press, 1952, p. 13.
- ^ “Ancient Period”. History of Alcohol and Drinking around the World. State University of New York. 2014年12月4日閲覧。
- ^ “Global Status Report on Alcohol and Health”. World Health Organization. World Health Organization. 2014年12月4日閲覧。
- ^ Fiebach, p. 387.
参考文献
- Broom, Donald M. (1981). Biology of Behaviour: Mechanisms, Functions and Applications. Cambridge: Cambridge University Press. ISBN 0-521-29906-3 2013年8月31日閲覧。
- Curtis, Helena; Barnes, N. Sue (1994). Invitation to Biology. Macmillan. ISBN 0879016795 2013年8月31日閲覧。
- Fiebach, Nicholas H., ed (2007). Principles of Ambulatory Medicine. Lippincott Williams & Wilkins. ISBN 0-7817-6227-8 2013年8月31日閲覧。
- Flint, Austin (1875). The Physiology of Man. New York: D. Appleton and Co.. OCLC 5357686 2013年8月31日閲覧。
- Gately, Iain (2008). Drink: A Cultural History of Alcohol. New York: Penguin. pp. 1–14. ISBN 1-59240-464-2 2013年8月31日閲覧。
- Mayer, William (2012). Physiological Mammalogy. II. Elsevier. ISBN 9780323155250 2013年8月31日閲覧。
- Provan, Drew (2010). Oxford Handbook of Clinical and Laboratory Investigation. Oxford: Oxford University Press. ISBN 0-19-923371-3 2013年8月31日閲覧。
- Smith, Robert Meade (1890). The Physiology of the Domestic Animals. Philadelphia, London: F.A. Davis 2013年8月31日閲覧。
関連項目
外部リンク
のむ
出典:『Wiktionary』 (2021/07/31 11:36 UTC 版)
発音(?)
東京式アクセント
- の↘む
京阪式アクセント
- の↗む
動詞
- (飲む)物、一般には液体を、口を経由して噛まずに体内へ取り込む。通常、飲む対象の物が固体である場合は、「飲み込む(のみこむ)」が用いられる。
- (飲む、呑む)酒をのむ。
- 煙草などの気体を吸い込む。吸う。
- (呑む)体外に出そうなものをこらえる。
- 薬を服用する。
- 一斉に襲う。
- 相手に対して精神的に優位にたつ。なめる。みくびる。
- (多く受け身の形で)圧倒する。
- 雰囲気に飲まれる。
- いやいやながら同意する。うけいれる。
- この条件をのんでくれ。
活用
翻訳
- アイスランド語: drekka
- アイルランド語: ól
- アカン語: nom (ak)
- アフリカーンス語: drink
- アラビア語: يشرب (yashrab)
- アルバニア語: pi
- アルメニア語: խմել (xmel)
- イタリア語: bere
- イド語: drinkar
- イヌクティトゥット語: ᐃᒥᖅᑐᖅ
- インターリングア: biber
- ウルドゥー語: پینا (pīnā)
- 英語: drink
- エストニア語: jooma
- エスペラント: trinki
- オック語: beure
- オランダ語: drinken
- カタルーニャ語: beure
- キクユ語: kũnyua (ki)
- ギリシア語: πίνω (píno) (動物にも用いる), απορροφώ (aporofó) (植物)
- クルド語: (クルマンジー) vexwarin、(ソラニ) xwardinewe
- クロアチア語: piti
- 古英語: drincan
- サンスクリット: पा (sa) (√pā);〔直説法・現在・三人称単数形〕पिबति (sa) (pibati)
- スウェーデン語: dricka
- ズールー語: phuza, gwinya
- スコットランド・ゲール語: òl
- スペイン語: beber, tomar
- スロヴェニア語: piti
- セルビア語: пити
- タイ語: ดื่ม
- タガログ語: inom (tl)
- チェコ語: pít
- 中国語: 喝 (hē), 飲/饮 (yǐn) (閩南語) 啉 (lim)
- 朝鮮語: 마시다, 먹다(薬や牛乳の場合は後者を使うことが多い)
- テルグ語: తాగు
- デンマーク語: drikke
- ドイツ語: trinken (de)
- トルコ語: içmek
- ノルウェー語: drikke
- ハンガリー語: iszik (hu)
- ビルマ語: သောက် (my) (sokʻ)
- ヒンディー語: पीना (pīnā), सोखना (sokhanā)
- フィリピン語: inom
- フィンランド語: juoda
- フランス語: boire, prendre une verre
- ブルトン語: eva
- ベトナム語: uống
- ヘブライ語: שתה (shatah)
- ポーランド語: pić (pi)
- ボスニア語: piti
- ポルトガル語: beber, tomar
- マラヤーラム語: കുടിയ്ക്കുക (kutikkuka)
- ラテン語: bibere
- ラトヴィア語: dzert
- リトアニア語: gérti (lt)
- ルーマニア語: bea
- ロシア語: пить (ru) (pit’)
- アイスランド語: drekka
- アフリカーンス語: drink
- アルメニア語: խմել (xmel)
- イタリア語: bere, bere alcolici
- イド語: drinkar
- インターリングア: biber
- 英語: drink
- エストニア語: jooma
- エスペラント: drinki
- オランダ語: drinken
- カタルーニャ語: beure
- ギリシア語: πίνω (píno), μπεκρουλιάζω (bekruliázo) (俗語 酔っぱらう)
- クロアチア語: piti
- スウェーデン語: dricka, supa
- ズールー語: qhafa
- スペイン語: tomar
- スロヴェニア語: piti
- セルビア語: пити
- タイ語: ดื่ม
- タガログ語: inom
- チェコ語: pít
- 中国語: 喝 (hē)
- テルグ語: తాగు
- デンマーク語: drikke
- ドイツ語: trinken
- トルコ語: içki içmek
- ノルウェー語: drikke
- フィンランド語: juoda, ottaa
- フランス語: boire
- ベトナム語: uống rượu, uống say
- ヘブライ語: שתה (shatah)
- ポーランド語: pić
- ボスニア語: piti
- ポルトガル語: beber
- マラヤーラム語: കുടിയ്ക്കുക (kutikkuka)
- ラトヴィア語: dzert
- ルーマニア語: bea
- ロシア語: пить (pit’)
関連語
- くう、たべる
語義2 酒
動詞:祈む
のむ【祈む】
- (上代語)祈る。
活用
マ行四段活用 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
語幹 | 未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
の | ま | み | む | む | め | め |
動詞:飲む
のむ【飲む】
活用
マ行四段活用 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
語幹 | 未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
の | ま | み | む | む | め | め |
発音
- の↗む
吞
呑
咰
哈
哈 |
嚥
歠
阷
飡
飮
飲
「のむ」の例文・使い方・用例・文例
- 彼女は我々の試みが時間のむだだと主張した
- 彼女のむき出しの肩が日に焼けた
- 息をのむほど美しい光景
- その光景に息をのむ
- はっと息をのむ
- まったくのむだ骨
- ジャガイモのむいた皮
- 彼らを説得するなんて時間のむだだ
- 彼女は気のむくままに行動する
- まったくの時間のむだ
- 要するに彼はまだ富のむなしさに気づいていないのだ
- そんな物を買うのは金のむだだ
- 濃淡のむらのある写真
- そのダム計画は全くのむだだ。
- 妖精の国は丘のむこうにある。
- 葉を落とした木々のむき出しになっている様子
- 君はまったくのむだ口をたたいている。
- 昨日は足のむくみが酷かった。
- 貴方は、顔のむくみやたるみが気になりますか?
- 同じ穴のむじな
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株365では、投資家が有利に取引できるように次のような注文方法が用意されています。▼成行注文価格を指定しないで、相場の価格に従って注文を出す方法です。成行注文ではすぐに約定したい時に用います。相場が大...
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