かん‐こうへん〔‐カウヘン〕【肝硬変】
肝硬変
肝硬変 ( liver cirrhosis )
肝硬変
【概要】 肝臓が線維化で硬くなり、肥大あるいは萎縮した肝臓病の末期状態。
【詳しく】 顕微鏡で調べると肝細胞の死滅と再生、炎症、組織の間に瘢痕のような繊維化が起こっている。慢性ウイルス性肝炎(B型、C型)、アルコール性肝障害、寄生虫病、慢性胆汁うっ滞などが慢性に進行し、到達する病像。症状としては黄疸、浮腫や腹水、衰弱、脳症、出血傾向、食道静脈瘤の破裂など。肝硬変になると5年以内に50%以上が死亡するといわれる。通常の方法では根治療法がなく、肝移植の対象となる例が多い。

肝硬変(Liver cirrhosis)
肝硬変【かんこうへん】
肝硬変
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/28 19:24 UTC 版)
肝硬変(かんこうへん)は、肝細胞が繰り返し大量に死んで減少し、その補修の際に線維組織によって置換(線維化)された結果、肝臓が硬く変化し、さらに線維組織によって残存している肝細胞まで締め付けられ、本来は滑らかな肝臓の表面がデコボコに変形した状態である。肝硬変になると、肝臓に残存する肝細胞の数が限られる上に、硬くなった肝臓への血流量は減少するために、肝機能は低下する。ただし、生体の恒常性は保てる程度の肝機能低下で済んでいる代償性肝硬変と、もはや生体の恒常性を保ち切れないほどに肝機能低下が進んだ非代償性肝硬変がある。いずれにしても、肝硬変は慢性肝疾患の終末像で不可逆的な病変であり、治癒は望めず、その先に待っているのは肝不全に引き続いての死である。なお、肝硬変になると、肝臓がんも発生しやすい状態となる他、様々な合併症も出現してくることが普通であり、合併症によって死亡することもある。したがって、肝硬変になる前に、肝硬変を引き起こす原因を取り除く治療を行って、肝硬変を予防することが重要である。肝硬変になっていなければ、肝臓は再生能力が高い臓器であるため治癒も望める。肝硬変になってからの治療は、線維化した細胞は正常な肝細胞に戻る事はないため、残存する肝機能を可能な限り長く維持し、合併症の出現を防止する、延命治療が中心となる。
- ^ ヘモクロマトーシス 慶應義塾大学病院 KOMPAS
- ^ 肝疾患診療実践マニュアル 文光堂 1995
- ^ 新臨床内科学 第8版
- ^ a b c d 肝硬変 - 02. 肝胆道疾患 MSDマニュアル プロフェッショナル版
- ^ 内科学第10版アプリケーション版 朝倉書店
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- ^ 今日の診断指針第6版 医学書院 2010
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- ^ FIB-4 index計算サイトのご案内(EAファーマ 提供)(医療従事者向け) 日本肝臓学会
- ^ a b 非アルコール性脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)の 拾い上げ第 2 弾 “Fib-4 index” (PDF) 福井県済生会病院
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- ^ 今日の治療指針 医学書院 2009
- ^ Lancet 2012 Dec 10; [e-pub ahead of print].
肝硬変
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/03 03:12 UTC 版)
肝性脳症の疑いがある。浅い意識障害時に上肢を伸展させると律動的な不随意運動がおこる。羽ばたき振戦なども含まれるが、本態はミオクローヌスであり、アリテリキシスともいう。
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