かんえん‐ウイルス【肝炎ウイルス】
肝炎ウイルス
肝炎ウイルス[Hepatitis viruses]
ウイルス性肝炎
肝炎ウイルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 21:08 UTC 版)
詳細は「ウイルス性肝炎」を参照 肝炎は、古代末期から知られる肝臓の疾患である。その症状は黄疸 (皮膚、眼、体液の黄染) を伴う。肝炎を引き起こす多くの因子の中にはウイルスも含まれ、特にA型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスが主要な原因となる。黄疸の流行は歴史を通じて記録されており、主に戦場の兵士がその影響を受けている。この「戦役黄疸」(campaign jaundice) は中世にはありふれたものだった。また、それはナポレオンの軍隊や、19世紀と20世紀の主要な戦闘のほとんどでも発生した。アメリカの南北戦争では4万を超える症例と約150人の死亡が報告された。流行性の黄疸を引き起こすウイルスは20世紀の半ばまで発見されなかった。流行性の黄疸と血液を介して感染する黄疸とが異なる疾患である証拠が1946年に発表され、それぞれに対しA型肝炎、B型肝炎という名称が1947年に初めて用いられた。1960年代にB型肝炎ウイルスが発見され、A型肝炎ウイルスは1974年に発見された。 B型肝炎ウイルスの発見とその検出法の発明は、医療・美容に関するの処置の多くに抜本的な変化をもたらすこととなった。献血のスクリーニングが1970年代初頭に導入され、ウイルスの伝染は劇的に減少した。1975年以前に集められた血漿と第VIII因子には、しばしば感染性レベルのB型肝炎ウイルスが含まれていたのだった。1960年代の末までは医療の専門家はしばしば皮下注射針を再使用しており、また彫り師の針も一般的な感染源となっていた。1990年代の末には、静注薬使用者による感染の拡大の防止を目的とした「注射器交換プログラム(英語版)」(needle exchange program) がヨーロッパとアメリカで設立された。これらの手段は、その後のHIVやC型肝炎ウイルスの影響を低減するのにも役立った。
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