Microsoft Windows 概略

Microsoft Windows

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 01:06 UTC 版)

概略

マイクロソフトが展開するOSのブランド名である[12]コマンド入力が中心でシングルタスクでしか動作しない[13]MS-DOS(CUI)の代替として開発された、1995年発売のWindows 95で人気に火が付き、2000年代以降は世界で最も普及したOSとして、組み込みシステムスマートフォンサーバスーパーコンピュータまであらゆる機器にインストールされるようになった。ゲーム業界にも進出しており、ドリームキャストXboxアーケードゲームにもWindows CEが使われている[14]。Windowsは一般消費者におけるデファクトスタンダードの地位にあると言え、組み込み機器を除けば、ほとんどの人にとって人生で最初に触れるOSでもある。

1990年代に安価なパソコンにも搭載され始めた32bitCPU(特にIntel 80386以降のIA-32系統のCPU)の機能を活かして、高価なワークステーションで提供されていたマルチタスクマルチメディアインターネット接続機能などをパソコンでも動作可能な形で次々と取り込んで行き、あらゆる情報を統合して閲覧編集・整理・送受信できる個人所有可能なコンピュータを実現したことで、本当の意味でデジタル化された日常生活を実現した。同時期にはPC-UNIXの開発が開始されるなど、ワークステーションの真似事をパソコンに行わせることがブームとなっていた。

1995年当時、SunSGIワークステーションや、クリエイターに人気の高級PCであるマッキントッシュと比較した場合のWindows 95搭載PCの価格の低さは世界に衝撃を与えた。ようやくGUIインターネット接続機能が簡単に[注 2]使えるパソコンが庶民の手に届く価格(とはいっても日本では平均24万円台とまだ高額)になったことで、1990年代後半にはパソコン用OSのシェアで他を大きく引き離してトップになっていた(2009年10月にはインターネット上で使用されているクライアント市場シェアの約90%を得ている[15][16][17])。しかし、1960年代に開発が始まり、現代的なOSの始祖となったUNIX系OSとは全く異なる構造のOSであり、OSの歴史からすると特殊な存在であることは留意する必要がある。パソコン用OSとしては、マイクロソフト社自身によるオフィススイートの提供やインターネット対応は勿論のこと、SteamNetflixと言った一般向け娯楽配信サービスから、事務作業,設計,シミュレーション,ソフトウェア開発と言ったプロフェッショナル用途まで、多数のサードパーティーがアプリ開発に参画し、全ての用途を包括する環境が形成されたため、強力なプラットフォームに成長した。バージョンアップの過程では、MS-DOSに由来するカーネルの16bitコードとシステムリソースの制約が原因でブルースクリーンが多発したり、処理の効率化が不十分で動作が激しく重いバージョンが幾つかリリースされ、ユーザーからも不評を買っていたが[18]、最新のWindows 10はOSとして成熟し、安定して軽快に動作するようになった。2021年12月時点の最新安定版は、デスクトップ版はWindows 11 バージョン 21H2、およびWindows 10 バージョン 21H2サーバ版はWindows Server 2019モバイル版はWindows 10 Mobile バージョン 1607エンベデッドシステム版はWindows 10 IoTである。


  1. ^ かつては非公式のパッケージ管理システムであったが、Windows 10よりマイクロソフト公式となりOSに組み込まれた。
  2. ^ とは言ってもまだ様々な側面で整備され切っておらず、USBやWi-Fiもなく、端子の規格,ドライバのインストール,インターネット接続設定など覚えることは多く、周辺機器の相性問題も多発した。パソコン通信やインターネットでフリーソフト配布は行われていたが、当時としてはダウンロードという行為自体が専門的過ぎたため、一般人にとって、ソフトウェアの入手方法は店頭販売の雑誌やパッケージに頼るしかなかった。
  3. ^ Windows 3.xでもグラフィックボードとドライバ次第ではハイカラーやフルカラーも利用できたが、不安定になりやすいという問題があった。ハイカラーやフルカラーではプログラムマネージャの登録アイコンもそれだけ多色のデータとして扱うことになるため、アイコンをたくさん登録したプログラムマネージャは16ビット(メモリ64KB)のリソース制限に抵触しやすくなり、トラブルの元となった。
  4. ^ WindowsやIEのバグに起因するシステムトラブルが原因で取引金額に狂いが生じたり、残高データが滅失するなどの金銭的損害が発生した場合であっても、適切なSLA契約を締結していれば、マイクロソフトの企業体力により納得できる金額の補償を受けられる可能性があるため。
  1. ^ NT Server Training: Architectural Overview. Lesson 2 – Windows NT System Overview.”. Microsoft TechNet. Microsoft. 2010年12月9日閲覧。
  2. ^ Windows 10 リリース情報”. Microsoft Docs. マイクロソフト (2022年5月10日). 2022年5月10日閲覧。
  3. ^ Windows 10 リリース情報”. Microsoft Docs. マイクロソフト (2022年5月10日). 2022年5月10日閲覧。
  4. ^ Windows 11 リリース情報” (日本語). docs.microsoft.com. 2022年5月11日閲覧。
  5. ^ Windows Insider Program Team (2022年4月15日). “Releasing Windows 10 Build 19044.1618 to Release Preview Channel”. Windows Experience Blog. マイクロソフト. 2022年4月14日閲覧。
  6. ^ Amanda, Langowski; Brandon, LeBlanc (2022年5月11日). “Announcing Windows 11 Insider Preview Build 25115”. Windows Experience Blog. マイクロソフト. 2022年5月12日閲覧。
  7. ^ Amanda, Langowski; Brandon, LeBlanc (2022年5月11日). “Announcing Windows 11 Insider Preview Build 22621”. Windows Experience Blog. マイクロソフト. 2022年5月12日閲覧。
  8. ^ Dona, Sarker; Brandon, LeBlanc (2022年4月15日). “Releasing Windows 11 Build 22000.651 to the Release Preview Channel”. Windows Experience Blog. マイクロソフト. 2022年4月16日閲覧。
  9. ^ [管理人のテック雑記帳 Windows編② Windows 1.xの話]”. [管理人のテック雑記帳] Windows編② Windows 1.xの話. 2021年7月29日閲覧。
  10. ^ マイクロソフトとアップルの本当の功績とは?|ど真ん中を生きる” (日本語). ど真ん中を生きる. 2021年7月29日閲覧。
  11. ^ [管理人のテック雑記帳 Windows編② Windows 1.xの話]”. [管理人のテック雑記帳] Windows編② Windows 1.xの話. 2021年7月29日閲覧。
  12. ^ Windowsとは - IT用語辞典” (日本語). IT用語辞典 e-Words. 2021年7月29日閲覧。
  13. ^ [管理人のテック雑記帳 Windows編② Windows 1.xの話]”. [管理人のテック雑記帳] Windows編② Windows 1.xの話. 2021年7月29日閲覧。
  14. ^ セガ最後のゲーム機「ドリームキャスト」の海賊版対策はどうやって破られてしまったのか?” (日本語). GIGAZINE. 2021年7月29日閲覧。
  15. ^ “Global Web Stats”. W3Counter, Awio Web Services. (2009年9月). http://www.w3counter.com/globalstats.php 2009年10月24日閲覧。 
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  18. ^ Windows9x系の宿命 - パソコン選びの味方 - パソコン選びの味方 ”. pcerabi.micata.net. 2021年7月29日閲覧。
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  20. ^ Mr.PC編集部「The History of Windows」『Mr.PC 2021年11月号』、 38頁。
  21. ^ a b c d Mr.PC編集部「The History of Windows」『Mr.PC 2021年11月号』、 39頁。
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  23. ^ 日経産業新聞』1992年2月4日付
  24. ^ [管理人のテック雑記帳 Windows編② Windows 1.xの話]”. [管理人のテック雑記帳] Windows編② Windows 1.xの話. 2021年7月29日閲覧。
  25. ^ [管理人のテック雑記帳 Windows編③ Windows 2.xの話]”. [管理人のテック雑記帳] Windows編③ Windows 2.xの話. 2021年7月29日閲覧。
  26. ^ トム佐藤『マイクロソフト戦記—世界標準の作られ方—』新潮社 2009年 ISBN 978-4-10-610298-1
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  29. ^ 高橋秀和 (2003年12月5日). “さらばWin32 API ついに姿を見せたLonghorn”. ITpro ITトレンド. 2008年12月18日閲覧。
  30. ^ Windows Vistaの1年間の脆弱性に関するレポート
  31. ^ 重要なお知らせ:Windows XP サービスパックをご使用されるお客様へ - YAMAHA
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  36. ^ ハードウェアと一緒に購入した Windows XP はハードウェアを破棄してもライセンス認証できますか?” (2004年8月11日). 2016年6月24日閲覧。
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  38. ^ “Android、インターネット利用でWindowsのシェアを初めて抜く(マイナビニュース)”. (2017年4月5日). https://news.mynavi.jp/article/20170405-a073/ 2017年4月14日閲覧。 
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  42. ^ 21C-2834マイクロソフト株式会社製のソフトウェアライセンスの調達について”. 日本郵政 (2016年6月7日). 2016年6月19日閲覧。
  43. ^ MCA・マイクロソフト認定アソシエイト - プロメトリック - ウェイバックマシン(2014年6月26日アーカイブ分)






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