FreeDOS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/30 11:04 UTC 版)
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       FreeDOS でeditプログラムを実行している画面
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| 開発者 | Jim Hall & The FreeDOS team | 
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| プログラミング言語 | |
| OSの系統 | DOS | 
| 開発状況 | 現在進行中 | 
| ソースモデル | オープンソース | 
| RTM版 | 無し? | 
| 製品出荷版 (GA) | 無し? | 
| 最新安定版 |  1.4[1]  | 
    
| リポジトリ | |
| 使用できる言語 | 7言語非公式かつある程度の改造が必要ではあるが、日本語対応は可能。 | 
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        言語の一覧
        
       
        英語、ドイツ語、オランダ語、フランス語、トルコ語、スウェーデン語、スペイン語
        
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| プラットフォーム | x86 | 
| カーネル種別 | モノリシック[3][4] | 
| 影響を受けたOS | MS-DOS | 
| 既定のUI | CUI | 
| ライセンス | GPL | 
| 先行品 | MS-DOS | 
| ウェブサイト |  freedos | 
    
| サポート状況 | |
| サポート中です。 | |
FreeDOSは、PC/AT互換機向けの自由ソフトウェアオペレーティングシステム (OS) である。レガシーソフトウェアの実行や組み込みシステムのサポートのための、自由で完全なMS-DOS互換環境を提供することを目的としている[5]。FreeDOSは、フロッピーディスクまたはUSBメモリから起動でき[6][7]、仮想化環境やx86エミュレーション環境でも快適に動作するよう設計されている[8] 。
FreeDOSプロジェクトは1994年にジム・ホール(プログラマ)によって開始され、最初の安定版は2006年にリリースされた。ほとんどのMS-DOSバージョンとは異なり[9]、FreeDOSはGNU General Public License(GPL)に基づいてライセンスされた自由ソフトウェアで構成されている[10]。ただし、FreeDOSプロジェクトの一部を構成する他のパッケージには、GPL以外のソフトウェアも含まれており、例えば、修正MITライセンスで配布されている4DOSなど、デジタル保存する価値があると判断されたソフトウェアが含まれている[11]。
概要
多くのハードウェアをサポートしており、1981年発売の旧式IBM PCをはじめ、最新のIntel Core i7 CPUや各種組み込み機器上でも動作する。MS-DOSと同様に、FreeDOSはカーネルを介したディスクおよびファイルシステムへのアクセスおよび、簡易メモリ管理機能を提供している。GUIは搭載されていないが、OpenGEMがGUIとして推奨されている。MS-DOS同様、フロッピーディスクまたはハードディスクから起動することができ、ROMからの起動もサポートされている。MS-DOSとは異なり、CD-ROMからも起動できる。FreeDOSはGNU GPLのもとでライセンスされているオープンソースソフトウェアであり、誰でもロイヤリティを払うことなしに自由に独自のディストリビューションを作成し、配布することができる。
歴史
FreeDOSプロジェクトは、マイクロソフトがMS-DOSの販売中止を発表した1994年6月26日に、ジム・ホールによって開始された。彼はオープンソースの代替DOSを開発する声明を発表し、数週間のうちにパット・ヴィリアーニ("patv", 互換カーネル「DOS-C」の作者。1954-2011)やティム・ノーマン他が参加した。その後、彼ら自身が書いたコードや当時他から利用可能だったコードを集め、カーネル本体やシェル (COMMAND.COM)、基本的なユーティリティなどが作成された。バージョン1.0 は2006年9月3日、バージョン1.3は2022年2月20日にリリースされた。
そのままでの利用者は少ないが、ヒューレット・パッカードのビジネス向けPCで「OS無しモデル」を選択すると、動作確認用としてプリインストールされる、AsusのOS無しモデルでも同様に動作確認用にプリインストールされるなど、ホビーユースや古い機種の維持以外にも利用されている。
FreeDOSの公式ウェブサイトからは、リリースやソースファイルなど、全てのプロジェクト関連ファイルがダウンロードできる。
MS-DOSとの関係
FreeDOSは、MS-DOSと互換性をもっており、従来MS-DOS上で動いていた旧式のMicrosoft WindowsであるWindows 1.0/Windows 2.0/Windows 3.xシステムもFreeDOS上で動作する。[要出典]
FreeDOSはいくつかの点でMS-DOSよりも改善されており、例えば国際化や省電力管理、統合化されたASPIなど、マイクロソフトがMS-DOSのサポートを打ち切った当時には存在していなかった新しい標準規格や技術に対応している。またマイクロソフトからスタンドアローンで出ているMS-DOS (バージョン6.22まで)では公式にサポートされていなかったLBAとFAT32ファイルシステム (FAT32からの起動も含む) もサポートしている。
互換性
ハードウェア
FreeDOSを使用するために必要な最低要件は、640kBのメモリを搭載したPC/XT互換機である[12]。FreeDOSにバンドルされていないプログラムは、更に追加のシステムリソースを必要とする場合がある。
一般
MS-DOS用に書かれたほとんどのアプリケーションはFreeDOSでも動作する。実行ファイル形式としては、以下のものがサポートされている:
- 旧式の .COM 実行形式
 - 標準的な 16ビット .EXE 実行形式
 - ボーランドによる16ビットのDOS Protected Mode Interface (DPMI) 実行形式
 - 以下のDOSエクステンダを使用した 32ビットDPMI実行形式: 
    
- DOS/32A
 - Causeway
 - DOS/4GW
 - GO32/CWSDPMI
 - その他
 
 
またHX DOS Extenderを使用することにより、多くの Win32コンソールアプリケーションや、QEMUやBochsなどいくつかのGUIプログラムも FreeDOS 上で動作する。
Windows 1.0 から 3.xx まで
FreeDOS上ではWindows 1.0および2.0 がそのまま動作する。しかしi386プロセッサをサポートしたWindows 3.xリリースを「386エンハンスド・モード」で走らせることはできない。これはFreeDOSのメモリマネージャが、非公開のGlobal EMM Import Specificationに対応していないためである[13]。Windows 3.0はリアルモードあるいはスタンダード・モードで走らせることができ、それ以降のWindows 3.xリリースはスタンダード・モードでのみ動作する。Windows for Workgroups 3.11ではスタンダード・モードのサポートが打ち切られたためそのままでは FreeDOS上で動かすことはできないが、FreeDOS 用のhimem.exeおよびemm386.exeをそれぞれWindowsに付属しているhimem.sysとemm386.exeに置き換えれば動かすことができる[注釈 1]。 
Windows 9x および Windows Me
Windows 95、98およびMeはDOSベースのWindowsだが、これらのOSはMS-DOSに似てはいるものの独自のブートローダ上で動作し、Windowsシステムと一体化している。そのためWindows 95、98およびMEをFreeDOS上で動作させることはできない。しかしこれらのシステムとは独立にFreeDOSをインストールすることはでき、その場合はFreeDOS付属のMETAKERNプログラムや、LILOやGRUBなどのブートマネージャを利用する。 
Windows NT/2000/XP/2003 およびReactOS
Windows NT系のオペレーティングシステム(Windows 2000、XPおよび2003)は MS-DOS をシステムの核として使っていない。これらのシステムではMS-DOSおよび以前のバージョンのWindowsで使われていた FATファイルシステムを使うこともできるが、今ではこれらのシステムは既定のファイルシステムとしてNTFSを使用している。これらのシステムがFATを使っている場合、FreeDOSは同じパーティション上で共存できるが、NTFSを使っている場合は別々のパーティションにしなければならない。この場合、FreeDOSカーネルはWindows NT Boot Loader設定ファイルのboot.iniか、あるいはReactOSのfreeldr.iniを設定することで起動できる。 
日本語の扱い
FreeDOS はおもに英語圏で開発されているため、日本語表示に必要なソフトウェアを含んでいない。FreeDOS/Vページでは、FreeDOSを改造して日本語を扱う方法が紹介されている。 ただし、2006年6月11日以降、事実上メンテナンスが停止している。
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脚注
注釈
- ^ 例外としてWindows for Workgroups 3.11はデバッグモードをサポートしておりこれをFreeDOS上でも動かすことができるが、このモードは以前のWindows標準モードよりもさらに制限されたものになっている。
 
出典
- ^ “FreeDOS 1.4 | The FreeDOS Project”. 5 April 2025. 2025年4月8日閲覧.
 - ^ “FreeDOS Download Page”. The FreeDOS Project (1999年12月31日). 2025年10月25日閲覧。
 - ^ http://wiki.fdos.org/Kernel/HomePage
 - ^ FreeDOS Kernel "An MS-DOS Emulator for Platform Independence & Embedded Systems Development", written by Pat Villani, copyright 1996
 - ^ “Main Page”. FreeDOS Wiki. The FreeDOS Project. 2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月9日閲覧。
 - ^ “Booting DOS from a USB flash drive” (2007年8月21日). 2010年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年8月4日閲覧。
 - ^ “How to Create a Bootable FreeDOS Floppy Disk” (2005年7月19日). 2008年8月4日閲覧。
 - ^ “Though "barely an operating system," DOS still matters (to some people)”. ArsTechnica. Condé Nast (2014年7月14日). 2017年2月9日閲覧。 “But FreeDOS has become much more friendly to virtualization and hardware emulation—it's even the heart of the DOSEMU emulator”
 - ^ “Re-Open-Sourcing MS-DOS 1.25 and 2.0”. Windows Command Line Tools For Developers (2018年9月28日). 2018年9月29日閲覧。
 - ^ “FDOS/kernel” (英語). GitHub. 2021年5月31日閲覧。
 - ^ “4DOS”. FreeDOS. The FreeDOS Project. 2021年6月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年6月6日閲覧。
 - ^ “Configure IT Quick: Use FreeDOS as a replacement for MS-DOS”. TechRepublic. CBS Interactive (2003年7月22日). 2017年2月9日閲覧。
 - ^ The 386MAX source code has been released
 
関連項目
外部リンク
固有名詞の分類
- FreeDOSのページへのリンク