ビーエスディー‐ライセンス【BSDライセンス】
BSDライセンス
読み方:ビーエスディーライセンス
別名:BSD License
BSDライセンスとは、オープンソースソフトウェアに適用されるライセンス体系の一種で、カリフォルニア大学バークリー校で生まれたBSD系UNIXのライセンスのために成立した方式である。
BSDライセンスでは、著作権の表示と免責条項さえ明記しておけば、再利用も再配布も自由となる。著作権・免責の表示さえしっかりと行っていれば、BSDライセンスを利用し、改変し、再配布することもできる。商用のプログラムに取り入れることも自由である。
同様のライセンス形態でもGPLのライセンス形態は、派生物を再配布する際に「改変したコードもGPLライセンスに基づいて公開すること」という一種の制限が課される。BSDライセンスにはそのような制限もなく、自分で改変したコードを非公開にすることも可能である。もっとも、はじめはBSDライセンスも、派生するプログラムやソフトウェアの広告に初期開発者の名前を表示することが条件とされていた。現在はこの条項は削除されており、著作権・免責事項の2点だけが条件となっている。ちなみに、開発者名を表示することが条件となっていた初期のBSDライセンスと区別して、その条項を削除したものを「修正BSDライセンス」と呼んでいる。
BSDライセンスは主にFreeBSDやNetBSDなどのBSD系UNIXで採用されている。サーバーソフトウェアのApacheも、BSDライセンスにかなり近いライセンス方式で配布されている。
参照リンク
BDSライセンスが抱える問題 - (GNUプロジェクト)
BSDライセンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/09 22:08 UTC 版)
BSDライセンス(ビーエスディー ライセンス、英: BSD licenses)は、フリーソフトウェアで使われているライセンス体系のひとつである。カリフォルニア大学によって策定され、同大学のバークレー校内の研究グループ、Computer Systems Research Groupが開発したソフトウェア群であるBerkeley Software Distribution (BSD) などで採用されている。
- 1 BSDライセンスとは
- 2 BSDライセンスの概要
BSDライセンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 21:10 UTC 版)
「自由ソフトウェアライセンス」の記事における「BSDライセンス」の解説
BSD系オペレーティングシステムのユーザーや開発者は、ライセンスに対してGNUなどとは異なる立場をとっている。大きな違いは、GNU General Public License (GPL) のようなコピーレフト型ライセンスは無駄に複雑で制約的だと考える点である。GPLでは、GPLのコードを改変したものもGPLでリリースすることを要求するが、BSDライセンスではそうではない。基本的にBSDライセンスの唯一の必要条件は原著者への謝意を表明することであり、ソースコードをどう使うかについては何の制限も設けていない。結果としてBSDのコードはプロプライエタリソフトウェアでも使え、単に原著者を表示しさえすればよい。実際、WindowsやmacOSのインターネット・プロトコル・スイートの実装は、BSDライセンスのソフトウェアから派生したものである。 BSDライセンスの支持者は、ソースコードについてあらゆる権利を認めているという点でGPLよりも自由であり、パブリックドメインの次の自由だと主張する。このため、BSDライセンスのコードは商用ソフトウェアで広く使われている。一方GPLの支持者は、自由ソフトウェアから他者が自由でないソフトウェアを作る自由は、必要な自由というよりも権力の不公平さの形式の一種だと主張している。しかし、あるソフトウェア製品が全てオープンソースであっても、それらのライセンスがGPLと互換性がないために、GPLでライセンスされたコードを取り込むことができないということがある。 BSDのような許容型フリーソフトウェアライセンスでライセンスされたコードは、コピーレフト型(例えばGPL)のプロジェクトに取り込むことができる。このとき原作者の承諾を得る必要は全くない。対照的に、GPLのコードをBSDライセンスに変更するには、著作権者全員の承諾を得る必要がある。したがって、この2つのライセンスはある意味で互換性があるが、それらを組み合わせた全体を配布する場合、許容型ライセンスではなくGPLにしなければならない。 BSD系の既存のフリーソフトウェアは、中核部分にGPLのコードを含めないようにしており、他に選択肢がない場合やGCCのように圧倒的に機能差がある場合のみGPLのものを採用している。OpenBSDプロジェクトでは、GPLライセンスのツール群を排除するためにBSDライセンスの代替ツールを採用しようとしており、新たにツールを開発したり、古いコードを再利用しようとしている。
※この「BSDライセンス」の解説は、「自由ソフトウェアライセンス」の解説の一部です。
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