エゥーゴ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 23:55 UTC 版)
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概要
地球連邦軍の准将、ブレックス・フォーラらによって地球連邦軍を母体に結成された[1]。名称に「反地球連邦」を含むものの実際は連邦軍内の一派閥であり、メンバーの多くは連邦軍に籍を持つ。スペースノイドを中心とした勢力であり、アースノイド至上主義者の尖兵であるティターンズとは対立している。ブレックスは、政財界に通じる強力なコネクションを駆使して、ティターンズに対抗するために連邦軍の内外から協力者を募り、独自の戦力を構築した[2]。連邦内で危険分子として軟禁状態にあったブレックス・フォーラを連れ出し組織の指導者に担ぎ上げたのはシャア・アズナブルである[3]。
Ζガンダムや百式、ΖΖガンダムなどのモビルスーツやモビルアーマーを戦力として持つ。ティターンズと同じく、アナハイム・エレクトロニクスから兵器・資金面で援助を受けている。また連邦議会に議席を持っており[4]劇中でもブレックスやクワトロ・バジーナが出席するシーンが見受けられる。ただし、グリプス戦役(途中でシャアのダカール演説によりエゥーゴに世論が傾いた)で勝利を収めるよりも以前では、連邦政府から正規の連邦軍内組織として認められていたティターンズと異なり、連邦軍内の公的な組織ではなかったため[5]、ティターンズとエゥーゴの交戦中に連邦軍の一般部隊(主流派)がティターンズ側の支援として協力する状態等が見られた[6]。なお、グリプス戦役がティターンズの敗北によって終結した後は、エゥーゴを正規軍、ティターンズを反地球連邦運動と見る、当時の実情とは逆の解釈が、当組織の構成員であったシャア・アズナブルやブライト・ノアによって語られており[7]、その後の連邦軍に採用されたMSはティターンズ色を払拭するために、モノアイの使用を禁じるなどの対応を行っている[8]。
しかし後年の『機動戦士ガンダムUC』で描かれたUC90年代半ばになるとバイアランの改良型のバイアラン・カスタムがトリントン基地に配備されるなど、ティターンズにルーツを持つMSがロンド・ベル隊以外の地球連邦軍の戦力となっている。
反ティターンズの連邦軍人を中心に、ジオン軍残党の一部と、メラニー・ヒュー・カーバインの指示通りにエゥーゴをコントロールするために派遣された[9]ウォン・リーなどのアナハイムの社員で構成されている。カミーユ・ビダンやクワトロ・バジーナ、ジュドー・アーシタをはじめとするパイロットたちや、アニメ『機動戦士ガンダム』にも登場した指揮官であるブライト・ノアが旗艦アーガマやネェル・アーガマの艦長として所属する。
部隊章は地球と周回する月。制服は存在するが、エマ、レコア、ファといった一部の女性隊員以外で着用する者は少ない。多くの隊員は連邦正規軍の制服か、その襟や袖などを仕立て直したものを着用している。私服で任務に就く者もいるなど、服装に関してはある程度の自由は認められている。
名称
エゥーゴという組織名の正式名称については、次のように様々な説[10]がある。
- Anti Earth Union Group(反地球連邦組織)
- 〃 〃 〃 Government(反地球連邦政府)
- 〃 〃 United nation Government(反地球連合国政府)
- 〃 〃 〃 Government(反地球連合政府)
昔の資料や小説では「Anti Earth Union Group」と記述されているが、『Ζガンダム』放映時の「ニュータイプ」などのアニメ雑誌や、マスターグレードΖガンダム(1996年4月発売)の説明書では「Anti Earth United Government」と書かれている。近年のガンプラのデカールでは「Anti Earth Union Group」が多く採用されている。
- ^ 角川文庫『機動戦士Ζガンダム』第4巻、P18の記述より。
- ^ メディアワークス『データコレクション(5) 機動戦士Ζガンダム下巻』64頁。
- ^ 高橋昌也「THE FIRST STEP」『モデルグラフィックス別冊ガンダムウォーズプロジェクトゼータ』(大日本絵画・1986)
- ^ 『機動戦士Ζガンダム』第24話より。
- ^ a b c d バンダイ『機動戦士ガンダムキャラクター大図鑑II巻』33頁。
- ^ 『機動戦士Ζガンダム』第6話、第7話、第16話、第17話、第18話、第19話、第20話より。
- ^ 『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』より。
- ^ 『機動戦士ガンダムUC 星月の欠片』より。
- ^ a b ラポートデラックス『機動戦士Ζガンダム大辞典』152頁。
- ^ ゲーム『SDガンダム GGENERATION』、及び『Ζ』『ΖΖ』公式HPでは「A.U.E.G.」となっている。
- ^ 徳間デュアル文庫『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』より。
- ^ 『劇場版Ζガンダム』では、TVシリーズの結末と同様に多くの人員を失ったもののカミーユは健在であった。なお、漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では、ティターンズの壊滅後はその残党狩りを行ったとされる。ただし、この作品自体は公式設定という訳ではない。
- ^ 参加者の中にはティターンズにより自分達の利権が損なわれるという理由で参加していた者もいた。彼らはティターンズが無くなった事でエゥーゴとして活動する理由が無くなった。
- ^ 漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』より。
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