鶏卵汚職事件とは? わかりやすく解説

鶏卵汚職事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 01:13 UTC 版)

吉川貴盛」の記事における「鶏卵汚職事件」の解説

2020年12月2日吉川広島県福山市大手鶏卵生産会社アキタフーズ元代表の秋田善祺(当時日本養鶏協会幹部)から複数回にわたって数百万円現金受け取った疑いで、東京地検特捜部捜査していると報じられた。 本事件は、広島県地盤とする河井克行と妻・河井案里による、案里の第25回参議院議員通常選挙への出馬を巡る一連の選挙違反事件河井夫妻選挙違反事件)の捜査きっかけ発覚した吉川河井克行初当選同期以前から親しかった前述)。吉川秋田紹介したのは河井克行で、関係者によると秋田河井克行から2013年に農副大臣就任した吉川紹介され以降、夏は「お中元」、年末には「お歳暮」として現金提供していた。 吉川12月2日付で党内役職辞任また、不整脈入院した事務所通じて発表した。この問題では内閣官房参与だった西川公也接待受けていたことが報じられ同月8日西川内閣官房参与辞任している。 その後同月21日事務所通じて「健康上の理由により職責を果たすことが難しい」として、衆議院議員辞職することを表明、翌22日大島理森衆議院議長議員辞職願を提出同日辞職許可された。 吉川特捜部任意の事情聴取対し現金500万円受領認めた上で返すつもりだった」などと供述したことが同月24日関係者の話で分かった。また秋田から受領した現金のうち200万円については、秋田らから家畜ストレスを減らすためアニマルウェルフェア動物福祉)の考え方に基づく国際的なの飼育指針に関する陳情受けて間もなく受領していたことが関係者の話で分かった秋田特捜部任意聴取に対して吉川への現金提供を認め趣旨について「業界のためだった」などと供述した現金提供があった時期秋田吉川対し飼育環境を巡る国際機関指針案に反対すること、日本政策金融公庫からの養鶏業界向け融資拡大すること」を求めていた。 同月25日特捜部衆議院議員会館札幌市吉川事務所家宅捜索行った2021年1月1日現金受領総額2015年以降1800万円上るとみられることがわかった報じられた。新たに判明した1300万円現金授受は、農水相就任前201518年退任とみられる同月15日特捜部広島地検吉川収賄罪で、秋田贈賄罪それぞれ在宅起訴した。起訴状によると、吉川農水相在任中の2018年11月19年8月国際的なの飼育指針案や日本政策金融公庫業界向け融資巡り養鶏業界に便宜図ってほしいという趣旨知りながら、都内ホテル大臣室で3回にわたり、秋田から現金500万円賄賂受領したとされる特捜部吉川健康状態など考慮した結果証拠隠滅逃亡などの恐れ少なく逮捕の必要はない」と判断したとみられている。 一連の収賄おこなわれていた最中2019年1月農林水産省日本国政府意見として、国際獣疫事務局OIE)が策定中だった飼育環境改善案対す18ページにわたる反対コメント提出したが、その後、みずから組織した検証委員会で「政策歪められ事実認められなかった」と結論づけた。 2月25日農林水産省は、吉川秋田同席する会食参加していた農水省幹部6人について、枝元真徹次官ら3人を減給10分の11か月)、2人戒告懲戒処分とし、1人訓告とした。飲食費を秋田側が負担していた。 10月6日秋田贈賄罪などで執行猶予付き有罪判決言い渡された。なお、吉川は「政治献金趣旨だと受け止めていた」と無罪主張していた。 2022年5月26日吉川懲役2年6月執行猶予4年追徴金500万円有罪判決言い渡された。 6月8日夜、吉川弁護士通じてコメント出し、「事実異な内容認定した判決には大いに不満が残る」「体調芳しくなく、これ以上関係者皆様にご心配やご迷惑をおかけすることはできないこうした事情鑑み控訴断念する」と表明した検察側も期限9日までに控訴しなかったため、10日判決確定した

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鶏卵汚職事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 01:16 UTC 版)

河井夫妻選挙違反事件」の記事における「鶏卵汚職事件」の解説

2020年7月4日検察当局河井事件関係先として、鶏卵生産会社「アキタフーズ」の東京本社広島県福山市本社などを家宅捜索し、アキタグループ元代表による「政界工作」の証拠押収した。この家宅捜索余波として、アキタフーズは2020年8月5日付で、アキタフーズグループ代表が辞任しグループ代表の長男はアキタフーズ社長職が解かれ生産管理部門担当取締役に就き、アキタフーズ会長後任社長に就いた。更に、2020年12月2日、アキタフーズグループ元代表が鶏卵業界便宜図ってもらう目的で、元農林水産大臣吉川貴盛衆院議員当時)に対し大臣在任中現金提供した疑い東京地方検察庁特別捜査部動いていることが報じられた。鶏卵業界団体役員務めていたアキタフーズグループ元代表は河井克行紹介吉川農林水産大臣知り合ったが、吉川と克行は衆院初当選平成8年同期交流長く、克行は平成25年農林水産副大臣就任した吉川をアキタフーズグループ元代表に紹介した12月22日吉川自身健康状態理由衆議院議員辞職した12月25日午前東京地方検察庁特別捜査部は、衆院議員会館東京永田町)や札幌市吉川事務所などに収賄容疑家宅捜索入った。既に吉川任意聴取行っており立件視野押収資料分析などを進め方針続いて2020年12月8日西川公也(元農林水産大臣)が「一身上の都合」で内閣官房参与辞任同日、アキタフーズグループ元代表が西川公也にも現金数百万円提供した疑いがあり、東京地方検察庁特別捜査部把握し現金趣旨参与権限などを慎重に疑惑捜査しているもようと報道された。西川2020年11月取材に「政治資金規正法のっとり適正に処理している」と話し不正な受領はないと説明したが、政党支部資金管理団体政治資金収支報告書記載はなかった。西川はアキタフーズグループ元代表からアキタ所有クルーザー2020年7月3日に元農林水産官僚とともに接待されていたことが判明また、西川2018年1月からアキタ社の顧問務め別の政治家にアキタフーズグループ元代表を紹介するなどしていた。西川河井克行当選同期一緒に会食する間柄だった。 2020年12月27日鶏卵生産大手「アキタフーズ」(広島県福山市グループ元代表から現金受領したとされる法相衆院議員河井克行政治資金パーティー巡りパーティー券購入者偽装されていた可能性があることが報道された。政治資金規正法では、1回20万円を超すパーティー券購入した人の氏名などを政治資金収支報告書記載する必要があるが、アキタ関係者取材に克行側のパーティー券について「20万円超えると名前が出るので、グループ会社7社を使っていた」などと証言した多額パーティー券購入したアキタ社を収支報告書に登場させなかったり、金額減らしたりするためだった疑いがあり、東京地方検察庁特別捜査部本人名義以外での購入禁じた規正法に抵触する可能性があるとみて、広島地方検察庁特別刑事部と共に克行側の認識などを調べているもよう。 2021年1月15日東京地方検察庁特別捜査部は、吉川貴盛農林水産大臣大臣在任前後にも現金提供され2020年までの6年間に現金総額1,800万円渡されたうち、大臣在任中500万円大臣職務に関する賄賂にあたると認定し収賄罪在宅起訴し、アキタフーズグループ元代表も贈賄罪在宅起訴した。また、アキタフーズグループ元代表は、実際に会社購入した吉川元農林水産大臣政治団体パーティー券300万円分と河井克行法務大臣政治団体パーティー券234万円分を複数社員などの名義購入したように装っていたとして、他人名義での購入など禁じた政治資金規正法違反の罪でも在宅起訴された。1月17日、アキタフーズグループ元代表が平成31年3月吉川手渡し賄賂認定され現金200万円について、吉川側が「資金が必要」と催促していたこと、吉川側の現金要望伝えたのは元法相衆院議員河井克行だったことが報じられた。 西川公也農林水産大臣は、大臣辞任したのは5年上前収賄罪時効をすぎていること、内閣官房参与非常勤国家公務員だったがアキタ社で顧問務めており「給与」との切り分け難しいこと、内閣官房参与非常勤職務権限が明確ではないことなどから、収賄罪などに問うのは難しいと判断された。また、一時アキタ社の顧問として贈賄側での立件検討されたが立件されていない2021年1月29日農林水産省は、「養鶏鶏卵行政に関する検証委員会」を設置した委員会の構成メンバーは、井上宏弁護士)、酒井健夫日本大学名誉教授)、田みどり(農業ジャーナリスト)、谷口将紀東京大学大学院法学政治学研究科教授)。座長は、委員互選により選出される2021年2月25日農林水産省は、吉川貴盛農林水産大臣への贈賄罪在宅起訴された鶏卵生産会社「アキタフーズ」(広島県福山市前代表の接待受けたとして、枝元真徹事務次官ら6人の幹部職員処分し国家公務員倫理審査会承認得て処分発表した国家公務員倫理法国家公務員対し利害関係者負担による会食禁止している。野上浩太郎農林水産大臣閣僚給与1か月分を自主返納する。 2021年6月3日農林水産省第三者委員会である「養鶏鶏卵行政に関する検証委員会」(座長井上宏弁護士)は、収賄罪で元農林水産大臣吉川貴盛被告在宅起訴された汚職事件をめぐる報告書野上浩太郎農林水産大臣提出した第三者委員会は、一連の事件による元代表からの要望受けた政策変更確認されず、養鶏鶏卵政策決定過程での判断ゆがめられ事実認められなかったと報告した吉川被告らによる幹部職員対す働き掛けがあったほか、吉川被告同席した上で幹部職員への接待会食があったが、政策決定影響与えたとは認められなかったと結論付けた同日野上農林水産大臣農林水産省内で記者会見し、「二度と疑念持たれるとがないように国民厳し視線意識し公正な農林水産行政心掛けたい」とコメントした2021年6月28日東京地方裁判所開かれた初公判で、アキタフーズグループ元代表は、吉川貴盛農林水産大臣大臣在任中2018年11月から19年8月にかけて養鶏業界に便宜図ってもらう趣旨3回にわたり現金500万円渡したとされる起訴内容認めた弁護側も争わない姿勢示した2021年8月3日吉川貴盛被告東京地方裁判所向井香津子裁判長)で開かれた初公判で「いずれも政治献金受け止めていた」と起訴内容否認し無罪主張した2021年10月6日東京地方裁判所向井香津子裁判長)は「アキタフーズ」(広島県福山市グループ元代秋田善祺被告対し、「農林水産行政国政対す国民信頼大きく害した」として、懲役1年8月執行猶予4年求刑懲役1年8月)の判決言い渡した2021年11月16日東京地方裁判所吉川貴盛被告公判が行われ、証人として出廷した「アキタフーズ」(広島県福山市)の秋田善祺前代表(贈賄罪などで有罪確定)が、吉川元農林水産大臣大臣在任前後合わせて14回にわたり計1800万円渡した認めたうえで、現金渡した理由は「政治活動支援するめだった」「タニマチ(有力支援者)的な気持ちからだった。お願いをするために金を渡したことはない」と説明し贈収賄と言われればしようがない」と述べた2022年3月23日東京地方裁判所吉川貴盛被告公判が行われ結審した。検察側は「現金養鶏業者に便宜図ってもらおう渡された。受け渡しには隠語使われ収支報告書に記載もしていない賄賂認識ありながら受け取ったことは明らかだ」「現金トイレ入り口背広ポケットにねじ込まれるなど通常の寄付考えると異常」「農相ありながら順法精神欠如著しい」「農林水産行政最高責任者である現職大臣現金受け取った事案で、収賄悪質性が高い」として、懲役2年6カ月追徴金500万円求刑弁護側は現金受領認めた上で応援趣旨受け取っていた。賄賂認識していない」と無罪主張した吉川は、「(秋田から)現金受け取ってしまったこと、政治資金規正法のっとった処理を行わなかったことは最大不徳の致すところ」と述べ謝罪した2022年5月26日午前東京地方裁判所向井香津子裁判長)は、東京都内ホテル大臣室で3回にわたり大手鶏卵会社「アキタフーズ」(広島)の秋田善祺前代表(贈賄罪などで有罪確定)から計500万円受領した吉川貴盛農林水産大臣に、「家畜飼育環境に関する国際的な基準案に国として反対するなど、養鶏業者に有利な取り計らいしてほしいとの趣旨を含む現金だろうと認識していた」と指摘し受け取った500万円すべてを賄賂だと認定した。さらに、現金受け取ったあと、元大臣がそれについて検討する会議開催職員指示し便宜図ったことも認定した。「養鶏業界に強い影響力を持つ元代表から多額現金繰り返し受け取ったことは、大臣職務農林水産行政公正さ害する危険性高く、非常に悪質だ。業界側から繰り返し陳情を受ける中で安易に収賄行為に及び、受け取った現金をすべて使った。高い倫理性などが求められる大臣としての自覚欠けていたというほかない」として、懲役2年6か月執行猶予4年追徴金500万円有罪言い渡した判決について吉川貴盛農林水産大臣は、弁護士通じて私の主張受け入れられなかったことは誠に残念です。判決内容精査し弁護士とも協議のうえで適切に対応したい考えています」とコメント出した岸田文雄総理大臣は、衆議院予算委員会で「個別裁判所の判断について、私の立場から政府としてコメントすることは控えなければならないが、本件国民政治不信招いたことは重く受け止める必要がある政治家は、その責任自覚し国民疑念持たれないよう襟を正し緊張感をもって仕事取り組むことが重要だ」と述べた2022年6月8日夜、吉川貴盛農林水産大臣弁護士通じてコメント出し、「事実異な内容認定した判決には大いに不満が残る」「体調芳しくなく、これ以上関係者皆様にご心配やご迷惑をおかけすることはできないこうした事情鑑み控訴断念する」と表明した検察側も控訴しなかったため、10日判決確定した

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