リンド・ヴルム議会関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 17:47 UTC 版)
「モンスター娘のお医者さん」の記事における「リンド・ヴルム議会関係者」の解説
スカディ・ドラーゲンフェルト 声 - 種﨑敦美 種族 - 火竜 リンド・ヴルムの街で最高の権力を有する小柄な女性。政治力、経済力、指揮力すべてで議会を掌握している、議会のNO.1。また、メロウ水路街やリンド・ヴルム中央病院等の設立に大きく関与している。ついたあだ名は『竜闘女』。全裸の上にローブを纏い、外出の際などは顔にヴェールを纏っているため表情を伺うことはできない。 年は1000歳近くで、何百年も人間や魔族の世界を見てきたという。人も魔族もなぜ争うのかが全く理解できず、クトゥリフには分からないことを昔から質問しに行っていた。戦争の仲裁に立つなど人間に介入を続けるうちに、巨大なドラゴンの姿を失い人に近い姿へと変化した。 ちりちりと甲高く、金属を転がすような独特の声質を持つ。鉱物や宝石に近い成分が体ににじみ出ているのか、非常に珍しいターコイズブルーの髪を持ち、目尻、首回り、背中、腰の一部に剣のように鋭い青い鱗が生えている。なお、尻尾の色は金、あるいは黄土色で、ヘビの鱗のように滑らか。 心優しく平和主義者。苦無曰く、甘えん坊ですぐ泣き、苦無を頼ることが多く、寂しがりで他者と話すのが好きなのに、強がりで本音を一向に見せないという厄介な性格で、議会や民衆の前では凛とした態度だが、親しい者の前では見た目相応の幼くあどけない態度を見せる。竜族の習性として宝石や金属のような美しい物を好み、個人的にコレクションしている。尚、戦争は嫌いだが勝負は好きで、異名は数年前のエキシビションマッチで挑戦した闘士を全員叩きのめしたことから付いたもので、あまりに強すぎるため、以来どんな形式でも試合は禁じられている。魔術のような非科学的な術を行使できるらしい。 商人が立ち寄れる場所として、人間領と魔族領の間で商業ルートの途上にあり、停戦で役目を終え要塞都市としての存在意義を失いかけたリンド・ヴルムを、絶対に戦争のない人と魔族が一緒にいて当たり前の街へ再建させた。流通を発展させるためにケンタウロスを招き、水棲魔族が住めるように水路街を作り、原住者であるハーピーやディオネにも直接交渉し、アンデッドも住めるように苦無を護衛に雇って意見を聞き、人間を多く呼ぶため水路街と闘技場を主とする観光業を発展させる、といった様々な施策を提案してきた。 胸の直上に、心臓に酷似した悪性腫瘍が形成されるという奇病に侵され、その影響から大きな声を出す事が出来ず、やるべきことが終わったので、自身の命は尽き果てるべきと思っており、手術を拒否、急な血圧降下を起こし式典の最中に倒れてしまったために病状が大衆に知られてしまうが、グレンから街の行く末を見守って行くべきだと説得されたことで手術を承諾した。 退屈しのぎの手段として恋愛を提案されたためか、命の恩人の1人であるグレンに懐くようになった。グレンの嫁探し騒動には参加しないが、ドラゴンの恋愛観で、本当に欲しくなったときに攫っていこうと思っている。 翼が病で矮小化して飛行能力を失っていたが、手術後は問題なく飛行できるようになった。 完治した後は素のフランクな面が表に出るようになった。子供っぽく奔放なところがあり、収穫祭の時は演劇「魔法竜闘女プリティ⭐スカディ」を企画し、監督、脚本、演出の全てを自分で手掛けようとしたが、議会から威厳が損なわれると猛反対されあえなく却下された。 苦無・ゼナウ(くない・ゼナウ) 声 - 河瀬茉希 種族 - フレッシュゴーレム スカディの護衛を勤める。首に『マキモノ』が刺さった和装の女性。 数十年前、死なない兵を作って欲しいと軍から依頼された極東の野心あふれる医者によって生み出され、生みの親からは「苦しみのない、完璧な人間」として苦無の名を与えられる。だが、兵士になることを拒否して脱走し、長い旅を経て5年前にリンド・ヴルムに辿り着いた。 身体を構成する死体は、胸部は処女の女性、腹部は鍛えられた女騎士、右腕は殺人鬼、水夫、兵士、武門の貴族、荷役夫の5人、脚部は主を守って死んだ衛士、顎と首は舞台役者といったように身体の部位によって男女様々。また、腹部と胸部は仲がいいらしい。自身の肉体を構成する死肉が放つ「声」が聞こえなくなると、その死肉は土に戻すことを流儀としている。痛覚は全くないが、足の触覚は敏感に設定されている。 肉体の形は美しく整えられて芸術品のようだが、縫合痕が粗雑で、血管や神経は繋がれておらず、苦無自身も縫合針を見たことがないことから、グレンは製作者が本当に医者だったのかと疑問を抱いている。 自身の仕事に対して誇りを持っていて、少し高圧的な態度をとることが多い。 リンド・ヴルム大闘技場では、特例でわずか半年足らずで第一階位にまで上り詰めて殿堂入りした。当時の異名は『電光』。そこをアンデッドの街を作ろうと構想し、意見を聞ける人物を探していたスカディの目に留まり、闘士としての功績を買われて護衛役に抜擢された。本来の役目は不眠の体質を活かしたスカディの不寝番で、日常の護衛のほか、彼女が病気の間は通訳も担当していた。病気が治って主人が活発になったため、それまで以上に負担が増えている。 短刀の扱いが得意だが、単純な力も片手で大の男を締め落とせるほどに強い。また、工房に10年かかる計画として自身が乗り込んで動かす蒸気式の外骨格兵装を発注している。 自らの出自もあって医者が嫌い。グレンの下には右腕を落としたためやってきた。グレンの手で繋がっていなかった血管と神経も縫合されたおかげか、自分というものが生まれた感覚を得ており、これまで怨念のように自身を苛んでいた声も聞き流せるようになり、医者嫌いも多少改善される。また、整体で骨格の歪みを修正する治療も受けている。 月1回の防腐剤投与を推奨されているが、多忙を理由にメンテナンスをサボり気味。戦闘用で手足がよく吹き飛ぶので、劇薬である防腐剤が飛び散らないよう、死肉に染み込ませたあとで吸い出してもらっている。 主であるスカディがクトゥリフと問題なく会話していた時は嫉妬に似た感情が芽生えた。 スカディの手術の際は、執刀医の一人を勤めるアラーニャの練習役を買って出た。 デッドリッチ墓場街支配人の前任がジョウブツしてから後任が決まるまで一時的に支配人代行の任に就いていた。墓場街にアパートを借りているが、スカディの不寝番をするため滅多に帰ることはない。 生者と連れ添っても悲劇なだけだと思っており、またスカディの世話で忙しいので、結婚願望は皆無。ただ、グレンが死んだら、死体の器用な指先を貰いたいと思っている。 なお、自身の設計図はまだ人間領に残っているとされ、『黒後家党』の一件では賊が所持している可能性があったため、東へ派遣された。 アルルーナ・ルーナ 声 - 大地葉 種族 - アルラウネ リンド・ヴルム議会のナンバー2。スカディとは親しい間柄で、次期代表と目される。巨大な球根から伸ばした蔓や、紫色の花から生える濃い緑色の肌の女性の上半身が印象的で、左側頭部のあたりに咲いた桃色の花から金色の花粉を周囲に撒く。長寿の種族なので外見年齢は20歳を少し過ぎたくらいだが、口調は老人的。 元は魔族領において、不動産を売買することで莫大な財を成した。農業や教育に関しての知識が深く、スカディからはリンド・ヴルムでの食糧生産を任されているほか、『ラドン花街』も管轄下に置いている。その手腕で『アルルーナ農場』を大農園にまで仕立てあげ、元からあった財産を更に増やしている。サーフェも普段から薬草やハーブを分けてもらっている。リンド・ヴルム一の篤志家とされ、運営する孤児院で子供の面倒を見ることもある。 しかし実際は、己が幸福と欲望のために生きているに過ぎず、金と幸福を振りまいたとき、その中心でもっとも稼ぎ最も幸福になるという、自身の満足のみを追求している。そのため、お節介好きではあるが、「リンド・ヴルム一の篤志家で、福祉に熱心な蓄財家」と呼ばれることはあまり好まない。経済を大きく回すことが望みなので、金の流れを遮り、他者に流さず、小さい利益のみをわが物としてとどめる盗人が大嫌い。 一方で交配欲求が非常に強く、リンド・ヴルム中の男と交配するという野望を持ち、男と見れば誘惑する為政者として快楽的すぎる一面がある。また、女同士でもいけるクチらしい。様々な種族の美形の男性使用人を抱えており、急いで移動する時は球根を神輿のように担いで運ばせる。条例改正後は、街の男性100人に宛てて求婚の手紙を送っている。 非常に子沢山で、うち30人ほどの娘とは一緒に暮らしながら農場で働いている。自分では娘を大事に育てているつもりで、多額のこづかいも与えているのだが、父親もわからない子供を大量に作るので母親としてはあまり尊敬されておらず、名前も覚えていないのではと思われている。 翠雨・リトバイト(スィウ・リトバイト) 種族 - 人間(鬼変病) グレンとソーエンの妹。礼儀正しく真面目な性格。長い黒髪ときっと吊り上がった眉が特徴で、顔立ちは真面目を通りこして、融通の利かなそうな頑固者であることをうかがわせる。武芸の道を修めんとするが、どこか抜けていて、イノシシのような猪突猛進ぶりを見せるので、ソーエンにはグレンに知恵を吸われたと評されている。焦っていると支離滅裂なことを言う。率直で考えが分かりやすく、隠し事が苦手。また、声が大きすぎて妖精たちやメメには避けられている。草紙を読んだり、父に連れられて講談を聞くことが多かったことから、どこかかしこまりすぎた口調が直らない。 子供の頃に一緒に過ごしたサーフェを「姉者」と慕っており、東で生まれ育ったとは思えないほど魔族差別の因習に縛られていない。 若くして元老院警固役として勤めていたが、5巻より半年前に『鬼変病』を患ったことで解任され、オークラウ公爵が悪事を働いていると聞いて故郷を出奔、徒歩でリンド・ヴルムに向かい警邏隊に入隊すると『ラドン花街』に配属される。魔族への差別意識はないとはいえ、自分が家族と血が繋がっていないのではないかという不安に囚われていたが、グレンが『鬼変病』の謎を解明したことで安堵の涙を流した。バロメッツ騒動を解決に導いたことで昇進し、制服を朱色に染めるようになった。家族からグレンの女性関係を報告するよう指示されており、ふさわしい嫁を見定めようと考えている。その際、大勢から買収を受けていたが、本人は気づいていなかった。 クローディット 種族 - アラクネ 『荒絹縫製』の代表にして、アラクネらを束ねる老女。議会の一員。母親に捨てられたアラーニャに糸の扱いを教えた恩人でもある。
※この「リンド・ヴルム議会関係者」の解説は、「モンスター娘のお医者さん」の解説の一部です。
「リンド・ヴルム議会関係者」を含む「モンスター娘のお医者さん」の記事については、「モンスター娘のお医者さん」の概要を参照ください。
- リンド・ヴルム議会関係者のページへのリンク