『新・巨人の星』にのみ登場する人物
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"ビッグ"・ビル・サンダー 声:内海賢二 元メジャーリーガーで、投手から打者に転向した経歴を持つ。1975年に伴の招きで来日する。 サンダーは、外木場義郎、松岡弘、星野仙一、江本孟紀、平松政次ら(原作で名前が挙がったのは外木場、松岡、星野、古沢憲司の4名)、セ・リーグ各球団の主力投手の変化球の球筋を忠実に再現して打撃投手を務め、飛雄馬の現役復帰を手伝った(平松については下記も参照)。飛雄馬にバットの素振りを実演して見せるときは飛雄馬と同じ左打ち。投手を努めるときはもっぱら左で投げていたが、飛雄馬に右投げの投球フォームを教えるときは右投げの真似をしており、飛雄馬にグラブを渡す場面では反対側の手にもう1つのグラブを持っていたことがある。 飛雄馬の現役復帰を阻止したい一徹、花形らの思惑で、阪神からコーチ就任を要請され、一時は左腕で返球ができない飛雄馬より阪神の田淵幸一の方を評価し(アニメ版では明子から直接に弟をプロ野球に引き戻さないで欲しいと懇願されたためもあり)、阪神入りをOKしかけた。しかし、寸前で飛雄馬の「生来の右利き」に気づいたサンダーが個人コーチを継続することを決めた。 サンダーは飛雄馬に「スクリュー・スピン・スライディング」を教え、飛雄馬が巨人に入団。 しかし、飛雄馬の打撃と走塁での活躍が予想以上に続き、伴宙太は本来の目的である「飛雄馬の右腕投手としての復帰」が遠のくことを恐れ、心を鬼にして「スクリュー・スピン・スライディング」を潰そうと決意。伴の会社が阪神の親会社と事業面で協力した時期も重なり、伴はサンダーを阪神に送り込んだ。伴は後にこの本心を銭湯で一徹に打ち明けている。 原作ではサンダーと一徹の直接的な接点はなかったが、アニメ版では花形夫妻の招きでともに歌舞伎を鑑賞している。奇しくもこの時の演目は獅子が我が子を谷に突き落とす姿を描いた「連獅子」で、この後サンダーはかつての一徹と同様に自ら育てた飛雄馬の敵にまわる道を選択することになる。 楠木(くすのき)声:神山卓三 アニメ『新巨人の星』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。 巨人のブルペン捕手。右投手として再起した星の面倒をみた。前作における伴宙太の様な役処。怪我により野球生命を断たれた弟がおり、一度は引退を決意したが、長嶋監督や飛雄馬の要請もあり現役を続行する事を決心した。 しかし『新巨人の星II』では、その役割を丸目太に奪われ次第に消えて行った。 マイケル・ブラウン 声:小林清志 アニメ『新巨人の星』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。 ギプス右投手用登場からロメオ・南条来日までの繋ぎの時期に登場した。サンダーが帰国寸前に来日させた大柄な黒人選手で、伴宙太によると通称「大リーガーの喧嘩屋マック」、別名「ジプシー・マック」。十数年間の経歴中、平均打率三割近く。気性が激しいので喧嘩が絶えず、顔に傷があり、球団を何度も移り、画面で出たユニフォームではカージナルスやNYヤンキースなどがあった。アームストロング・オズマがさらに(筋肉で)太く大柄になったような人物。声までA・オズマと同じでサンダーを「ボス」と呼んでいた。一度だけ飛雄馬と対戦。 ロメオ・南条(ロメオ なんじょう)声:堀勝之祐 サンダーが帰国と引き換えに打倒飛雄馬のため、阪神に送り込んだ南米リーグ出身の選手。背番号は42で外野手。 南米リーグでは盗塁王を獲得するほどの瞬足の持ち主であり、ビル・サンダーの指導で打撃開眼する。左投げのスイッチヒッターで4割近い打率に加え、左右でホームランを打てる強打者であり、荒々しい性格でガッツ溢れるプレーから“真の虎(リアル・タイガー)”の異名を持つ。 メキシコ系アメリカ人の父と日本人の母の間の混血児であり、母から「大リーガーが日本で好成績を残せないのは言葉の不自由のせいだ。」という理由で日本語を教わっており、オズマと違って「日本語の台詞」を話す理由がはっきりしている。日本語に英語を混ぜるが、スペイン語を使う場面はなかった。 「オープン戦は給料(ペイ)に響かない」という理由で監督に交代を申し出たり、「こんな手品の相手にはならん」と大リーグボール右1号の打倒には興味を示さないなど、ある種ビジネスに徹したライバルだった。一方で鷹ノ羽圭子をめぐる鞘あても描かれたり、花形たちの様な「野球人・飛雄馬」のでなく、「人間・飛雄馬」のライバルと呼べた人物でもあった。 阪神が彼を獲得したことから事実上再入団が困難となった為、花形は古巣への復帰を断念しヤクルトに入団する。 右投手として復帰した飛雄馬との対戦では、ロメオ・南条の勝手な本盗が飛雄馬に見抜かれて本塁アウトになり、打つチャンスを失った掛布はロメオに対して激怒していた。 女好きで鷹ノ羽圭子に遊び半分で近づき、試合中に伴を侮辱するよな発言をしたため、飛雄馬の怒りを買い、殴られてしまう(ロメオ・南条ポカリ事件)。事件後、イメージはダウンし不本意な成績に終わるが、シーズンオフに復讐のためアメリカで特訓をする。その特訓とは、強烈な百発百中のピッチャー返しであり、一度目の対戦では大外れのボールを投げられ威力は半減したが、恐怖を植えつけるほどであった。しかし、二度目の対戦では、一徹に打球は必ず投手に向かって飛ぶという弱点を見抜かれ、巨人守備陣のチームプレーでアウトになる。 アニメ版では出番は減っており、『新II』では飛雄馬との対戦後に一度は本塁打を打つが、二度目に打ち取られて以降は登場せず、原作と違って、魔球とは対戦していない。また、上記の乱闘事件もない。 丸目太(まるめ ふとし)声:田中亮一 アニメ『新巨人の星II』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。 元は青雲高校レスリング部のワンマン部長で、弱体化していた野球部(飛雄馬の後輩)に何かと難癖をつけていた。この経緯から、当初はOBとして学校に講演にやってきた飛雄馬に反発、挑戦的な態度を取るが、右投手として復活した飛雄馬が投げるボールを捕球するという勝負に挑むも難儀を極め、最終的に捕球を果たすも気絶に至ったこと、伴に誘われその夜の対中日戦を観戦した事から野球と飛雄馬を認めるようになり、野球部キャッチャーに転向。このようなエピソードで分かるとおり、第一作に於ける伴の役回りのリメーク的キャラクターである上、外観も伴に類似した肥満気味の巨漢、現役を引退した伴の事実上の後継である。やがて巨人に入団、飛雄馬の「蜃気楼ボール」を捕球できる唯一のキャッチャーとして、バッテリーを務めた。彼の打率は、テレビでは「率.186 本5本」と出ていた。 難波爽(なんば あきら)声:安原義人 アニメ『新巨人の星II』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。 元々は高校球界における天才的スラッガーだった。かつて柔道をしていた丸目ともめ、「お互い自分の競技の大会で優勝しよう」と賭け、難波は優勝したが丸目は優勝できなかったことから丸目は柔道を辞め、難波をライバル視していた。不治の病に侵され(病名は不明。状況からは白血病、骨肉腫といったガン系の難病、もしくは喀血の描写もあることから、肺結核等のようにも描かれている)、余命いくばくもないことが判明。それを知り突如高校を中退、阪神タイガースに入団。2軍落ちしていた丸目との再対決を制した上で、飛雄馬の蜃気楼ボールを打ち込むことに血道を上げる。 鷹ノ羽圭子(たかのは けいこ) アニメには登場せず 漫画版のみのキャラクター。復活後 押しも押されもせぬ大投手に成長した飛雄馬の前に突如現れた、第2の女性。 日映女優というくらいで かつての日高美奈に 大人の風格と貫禄を付け足したような美人キャラクター。同様にタレントだった橘ルミとはタイプが異なる。美奈の死後 もう女性は愛さぬと誓った飛雄馬であったが その決心も少しずつ揺らいでいった。また鷹ノ羽圭子の出演していたTV番組のスポンサーが伴重工業でもあり、伴も鷹ノ羽圭子に惚れていたが、一方的な片思い。牧場から伴は鷹ノ羽圭子に惚れている事を聞かされた飛雄馬であるが、一徹から鷹ノ羽圭子がお前に惚れていると聞かされる。が、伴の事が気になり迷う。しかし一徹は『わしなら友情を取る』と断言される。なお、伴が惚れていると知った鷹ノ羽圭子は伴重工業とのスポンサー契約更新を放棄。酔っ払いながら契約上最後の番組を見た伴は、放映終了後、テレビを破壊。飛雄馬は酔って荒れている伴の所に行き友情と愛情のどちらを取るかを確認。友情を取った飛雄馬は鷹ノ羽圭子を一方的に振ってしまう。 河崎実によると、飛雄馬が鷹ノ羽圭子に惚れた展開になった当時、梶原一騎のもとに「飛雄馬は日高美奈を生涯愛すると誓ったはず」という読者からの抗議の手紙が殺到したらしい(『「巨人の星」の謎』)。 咲坂洋子(さきさか ようこ)声:池田昌子 アニメ『新巨人の星II』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。原作における鷹ノ羽圭子に代わるキャラクター。 ラジオの人気DJで、丸目は大ファンだったが、飛雄馬は彼女の存在を全く知らなかった。番組のリスナーからのリクエストで、彼女が飛雄馬のインタビューに来るも、彼女の野球についての勉強不足に不快感を示し飛雄馬はインタビュー拒否。その後彼女の番組のスポンサーが伴重工業であると言う縁で、再度インタビューの場を設定するも、リスナーの少年の自殺予告でまたもキャンセル。その際飛雄馬も少年探しに協力し、無事見つけた。この時の彼女の態度に飛雄馬は好意を抱く。しかしヤクルト戦で花形の打った打球が飛雄馬を直撃し、飛雄馬は意識を失い病院に担ぎ込まれる。病室には咲坂洋子が見舞いに来ていたが、飛雄馬は日高美奈との思い出と亡くなった悲しさとの夢にうなされ、無意識に「美奈さん」と何度も口走ってしまう。それを聞いた咲坂洋子は「飛雄馬さんの心の中には日高美奈さんが生きている」と、飛雄馬に別れの手紙と日高美奈のお棺に添えた花(白ユリ)を渡す様、伴に託し、海外研修に旅立つ。 死神ゴスマン 声:小林清志 アニメ『新巨人の星II』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。 大リーガーで野球に関しては天才的、かつ豪快なプレイを売りにしてきたが、極度に短気で暴力を振るうことから球界から追放される。その悔しさから修行し、額に第三の目を会得。その後大リーガーの投手をことごとく潰して来た。日本に魔球を投げる無敵のピッチャーがいる情報を得て、来日。飛雄馬の前に突如現れ、挑戦する。魔球に対してバットを投げつける方法で対戦するが、はじかれた玉が第三の目に当たり、負けを認める。左投げ時代に登場したオズマと田所を混ぜた様な役回りの登場である。 なお、アニメでは演じた小林清志は初代でオズマ、『新』でブラウン、『新II』でこのゴズマンとレギュラーキャラの声優陣を除いて唯一全作に、それも全て外人ライバルとして登場している。 サチコ 声:井上瑤 アニメ『新巨人の星II』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。飛雄馬の行き付けの店「巨人寿司」の娘。 女の子だが少年野球チームのピッチャーを務め、背番号は「3」で自分は巨人の星だと自称している。緑色のワンピースが普段着。伴を利用して球場で飛雄馬を応援し「飛雄馬くん」と呼び、自分のボーイフレンドとか、お嫁さんになったらおいしい家庭料理を毎日作ってあげる等、完全に飛雄馬と恋人気取り。実際にも飛雄馬を元気付けたり、ロメオ・南条にホームランを打たれた後、バレーボールに連れて行って攻略のヒントを与えるなど、丸目とは別の意味で女房役。 一作目に出てきたター坊と存在感が似ているが、『新巨人の星II』の2話目から最終回まで登場し、ラストシーンの船出で見送りの際、セリフを言ったのは彼女だけである。 サチコの父 声:雨森雅司 アニメ『新巨人の星II』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。「巨人寿司」店主。 陰ながら飛雄馬を応援しており、寿司をご馳走する時もある。 設定上は妻(サチコの母親)はいるが、作中では特に登場しない。 ミノル 声:つかせのりこ → 北川知絵 アニメ『新巨人の星II』のオリジナルキャラクター(原作では未登場)。眼鏡を掛けた少年。 少年野球チームのセンターを守備。エラーばかりでチームの足を引っ張る。 常にサチコと行動を共にし、時々サチコに知恵を授ける。
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