ちょう‐りつ〔テウ‐〕【調律】
調律
調律
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カリヨンは鐘を叩くことで音を出すため、ザックス=ホルンボステル分類では打奏体鳴楽器の舌奏式釣鐘(111.242.222)に分類される。カリヨンに使用する鐘は、通常の銅よりも大きな剛性と共鳴音を得るためにベルブロンズ(またはベルメタル(英語版))と呼ばれる銅とスズの特殊な合金で作る。鐘の音色と音質は、鐘の重さと輪郭、形状によって決まる。そのため、鐘が欠けたり腐食したりしなければ鐘の音が変化することはない。鐘の形状に応じてそれぞれ調和したりしなかったりする倍音と部分音の構成が変化して、心地よい、調和のとれた一連の音色を生み出すには鐘の輪郭を注意深く調整する必要がある。鐘の製作者は通常5つの主要な音程に焦点を合わせて調整を行う。特に、ティアス (tierce) と呼ばれる短三度の倍音は、カリヨンの独特の音を生み出すことが知られており、現在も研究の対象となっている。 鋳造だけでは完全に調律した鐘を造ることができないため、鐘はやや厚めに鋳造し、旋盤で表面を削りとって調律を行う。音色の調整が完了すると、以後鐘の音色が変わることはほとんどなく、設置後に鐘を劣化させるのは火事と大気汚染だけであると言われている。 古いヨーロッパのカリヨンは中全音律に調律されていた。現代のカリヨン、特に北米のカリヨンは平均律に調整されている。 カリヨンの音声サンプル 北米のカリヨン(3 min 53 s) リサ・ロニーの演奏する ネーデルランド・カリヨン(英語版) 2012年 ルクセンブルガーカリヨン (1 min 6 s) ノートルダム大聖堂 (ルクセンブルク)のカリヨン, 2018年 カナダのカリヨン(3 min 20 s) パーシバル・プライスが演奏する ピース・タワー(英語版)カリヨン 1927年 これらの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/30 01:16 UTC 版)
スレンドロとペロッグの二種類が用いられる。 スレンドロは近年「スレンドロ平均律」なるものが理論的に導入されたが、こんなものを守っている村落は何処にもない。大体220から280セントの幅を持つ五つの音で構成される音階であるが、階段状に音名がぶら下がる感覚ではなく、ぼんやりと五つの音が漂う感じに近いらしい。また、楽器ごとに調律が違う。そのため、非常に繊細なデチューン効果が出る。このような音楽性は西洋はおろか東洋のほとんど音楽にも全く見られないものであった。 ペロッグ(事実上の発音はペロッ)は1から7までの音名からなるが、いっぺんに七つ全部使われる曲は何処にもなく、2,3,5,6,7或いは1,2,3,5,6の五つの音を選んで使われる。4は全曲の中でも隠し味風に使われる。 これはあくまで理論上の音律であり、「曲によっては低くとる音程」も存在する。村落が違えば同じスレンドロでも音律の感覚が微妙に異なり、ここがジャワ・ガムランの楽しみの一つといえる。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 09:00 UTC 版)
フルー管の調律は、閉管の場合は、蓋の上下によって調整する。金属製の開管の場合は、あらかじめ長めに作り開口部を帯状に切り欠いて巻き取ることでパイプの実効長を調整したり、あるいは短めに作り上部に筒を巻いてスライドさせることで調律する。そのような仕組みがない場合は、チューニング・コーンを用いてパイプの開口部を変形させることで調律する。開口部を広げることでピッチを上げ、狭めることでピッチを下げる。木製の開管の場合は、長めに作ったうえで切り込みを入れ、そこにスライド式の調整部を設けたり、短めに作り開口部に金属製の蓋をとりつけて開口量を調節することで調律する。リード管の調律はリードの振動長を調節することで行う。 オルガンは原理的には管楽器であり、気温による音速の変化によってピッチの変動が生じる。しかしオルガンの調律は容易には行えないため、空調の設備の整わない教会のオルガンとの合奏では問題が生じることがある。気温の変化でオルガンのピッチが数ヘルツ上下することは十分にあり得ることだからである。気温によるピッチの変化は同じストップであれば同じ比率で現れるため、独奏の範囲では和声に影響するわけではない。それでもリード管とフルー管では差が出るため、フルー管に合わせるためにリード管を一斉に調律する仕組みを持つものもある。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 04:48 UTC 版)
音高D2-C4の範囲で調律できる。従来は音高F2-F3の範囲で調律するのが一般的である。近現代においてはそれより更に低いまたは高い音高を求める場合もあるが(ベルク『管弦楽のための3つの小品』など)、音質が緩すぎてはっきり聞こえなかったり張りつめすぎて響きに欠けるなどの問題があり、あまり一般的ではない。29インチ以上の大型楽器では、これらの拡張音高(のうちの低い方)も音質にさほどの問題なく演奏することが出来る。 古典時代では26インチの楽器はBb2-F3、29インチの楽器はF2-C3の範囲で調律できたが、主音を26インチ、属音を29インチにして4度間隔で前者をD3、後者をA2に調律することが多く、最も良い音が出た。したがってバッハのトランペットとともにニ長調周辺の音高の調性で活躍することが多かった。なお、牛皮の手締め式だったので調律に15分程度はかかったという。 ベートーヴェンの交響曲第9番では楽章ごとに異なる調律を求めた。 また、主音と属音のみを調律していた時代には、曲が転調によってそれらの音から離れても、ロッシーニのオペラの序曲のように第3音や第7音に相当する箇所でティンパニを叩くことが多く用いられた。これは、ティンパニの音質は均等な倍音が出るものの管楽器や弦楽器と比べると不明瞭なため、音高の充実よりは大太鼓のように打楽器的な噪音効果を優先させて用いたことによる。ベルリオーズ/リヒャルト・シュトラウス補筆「管弦楽法」では、リヒャルト・シュトラウスの補筆としてヴェルディの『仮面舞踏会』など初期作品におけるこれらの「無頓着な」用法について「私の趣味ではない」と否定的な意見を寄せているが、これはティンパニの調律が容易になったシュトラウスの時代の反映もあるだろう。 バルトークの「弦楽と打楽器とチェレスタのための音楽」や『管弦楽のための協奏曲』では、演奏の最中に調律を変更することが求められる。特に第5楽章205小節ではトリルを奏しながらのグリッサンドが指定され、ペダルティンパニでなければ演奏することができない。他にストラヴィンスキーの『狐』にも同様の奏法指定がある。(例示:伊福部昭「管絃楽法」より) 現代では、このようなペダルを用いた奏法や頻繁な調律の変更も普通に用いられる。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 19:42 UTC 版)
「STELLA GLOW」の記事における「調律」の解説
魔法の歌の力は魔女自身の感情と深い拘わりがあり、心に悩みやコンプレックスなどの枷があると、クオリアが徐々に濁って力を引き出せなくなる。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 05:49 UTC 版)
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調律(チューニング)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 03:07 UTC 版)
「夜桜四重奏 〜ヨザクラカルテット〜」の記事における「調律(チューニング)」の解説
代々比泉家が受け継いできた術。この世の妖怪をあの世に合わせる事で、この術を行う者をお役目と呼ぶ。調律(チューニング)の実態は、妖怪をあの世に送る事で、この世からは完全に消えてしまう事になる。そのため比泉の人間はお役目を人殺しと認識している。秋名は桜新町の住民全員と別れたくないため、調律(チューニング)はお役目の事も含めて隠していた。調律(チューニング)はただで出来るものでなく、使う度に術者自身が「この世」からズレていく代償を負う。ズレを治すには「この世」の生き物と手をつないで元に戻す事である(人間以外との生き物とでもズレが治るかどうかは不明)。また妖怪以外に無生物などもあの世に送ることが出来る。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 17:53 UTC 版)
夢世界に巣食うディスコードを倒して「救い」を取り戻すこと。調律された部員は器楽部に復帰し、ホニャと会話したり、魔法を使ってノイズと戦ったりできるようになる。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 03:22 UTC 版)
チューニングハンマーと呼ばれるピアノ専用の調律工具を使用し、弦が巻かれているチューニングピンを回して音の高さを調節していく。ピアノは構造上、弦楽器の一種であるが、一般的なギターやバイオリンなどと違い、ほとんどの鍵盤1音につき2本または3本の弦張られている。このため、ミュートと呼ばれるフェルト状の工具を使用し、1本のみ音が出る状態にして音を聞き分ける。 各弦の張力を調整する調律は、今日のほとんどのピアノが十二平均律で調律されることや、弦の総数が200を超えること、他の弦楽器に比べて張力が大きく、またピンの保持力も高いことなどから、演奏者が自分で行うことは稀で、「ピアノ調律師(pianotuner)」と呼ばれる専門の技術者が行う。実際、音程の精度もかなり高く、誤差は1セント(十二平均律の半音の100分の1)単位まで求められる。 ピアノの調律も、高性能な電子チューナーを使うと200本以上ある弦を迅速に調律できるだけでなく、高音部のピッチをわずかに高めにしたり、同じ音の3本の弦のピッチをわざとわずかにずらすことにより、うなりを生じさせて音にふくらみを持たせるなど、従来ピアノ調律師が経験と感性に頼ってきた作業まで機械の表示を参照しながらある程度行うことができるという意見もあるが、チューニングピンは回した位置で簡単に止まるわけではなく、また音律の正確さ以外にも、ピアノの音に含まれる雑音処理の難しさ、チューニングピンのバックラッシュの制御・ミュージックワイヤーの状態やその他部品の摩耗・消耗による音の変化、次回調律予定時期までの間の変動を見越すなど、整調・整音・修理の実技も含め、そのための充分な環境と訓練、そしてそれに基づく経験が要求される職域であることに変わりはない。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/25 07:20 UTC 版)
あらかじめチューニングスライドが備えられているものもあるが、安価な笛のほとんどは調律が不可能である。しかし、フィップル(吹き口のマウスピース)と筒を固定している接着剤を何らかの方法で剥がし、フィップル部分を動かすことによって調律することが広く行われている。
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調律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 08:50 UTC 版)
詳細は「ピアノ調律」を参照 各弦の張力を調整する調律は、今日のほとんどのピアノが十二平均律で調律される。他の弦楽器に比べて張力が大きく、またピンの保持力も高いため音程の精度はかなり高く誤差は1セント(十二平均律の半音の100分の1)単位まで求められる。例外的に平均律以外に調律されることもあり例えば、テリー・ライリーには、通常のピアノの調律である平均律ではなく、純正律に調律されたピアノを用いる作品がある(「in C」など)。また、ジェラール・グリゼーの後期作品「時の渦」は、ピアノの特定の数音を四分音下げて調律することが要求される。調律の狂ったような音に聴こえるが、これは合成された倍音に基づく調律である。特に激しい跳躍のある第1部のカデンツァにおいて効果的に響く。いずれの場合もコンサートに用いる際はピアノ調律師の特殊な技能が要求され、また日本のコンサートホールではこのような特殊調律を断られる場合があるので、それでもあえて演奏する場合にはピアノのレンタルが必要になる。 「ピアノの音響特性」も参照
※この「調律」の解説は、「ピアノ」の解説の一部です。
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「 調律」の例文・使い方・用例・文例
- ピアノ調律師.
- このピアノは調律しなければいけない.
- 私のピアノは、調律される必要がある
- 絶えず変化している一定の順序で調律されたベルを鳴らすこと
- このピアノは、有能な調律師の注意を要する
- 139小節の不調和音を調律する
- 同音の調律
- 一つの連続色調を作り出すために調律されるバグパイプのパイプ
- 回転する円筒上のピンが櫛のような金属板の調律された歯に当たって音楽を奏する
- 鍵盤を押し下げるとハンマーが調律された弦をたたいて音を出す、という仕組みで演奏される鍵盤楽器
- 心臓が房室結節によって制御されている時の正常な心調律
- 一般的に竹木琴と木であるか青銅製のチャイムとゴングを含む多くの調律された打楽器を含む伝統的なインドネシアのアンサンブル
- ピアノを調律する人
- 特殊音の存在によって特徴付けられた心調律
- 四穴という,江戸時代の調律器具
- 調律師という職業
- 律管という調律の道具
- 半音階に調律された音を出す一組の鐘
- 調律師という職業の人
- 楽器の調音や調律のための調子笛
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