トキワ自動車
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君嶋隼人(きみしま はやと) 経営戦略室次長→横浜工場総務部長、アストロズGM兼務→経営戦略室長、アストロズ部長兼務。城南大学卒。 富山出身で役場員の父と近くの工場で働く母との間に生まれた長男。弟と妹がひとりずついる。家族は妻と息子ふたりの4人。東急東横線沿線のマンションに住む。 トキワ自動車に入社後、3年間は営業部に配属。その後、本社に異動し、企画部(7年)→営業推進部(8年)を経て、経営戦略室(7年)へ。しかし、カザマ商事買収案件に反対したため、上司の脇坂によって、本社の経営戦略室から横浜工場総務部長に左遷されられる。また、同時にラグビー部・アストロズのゼネラルマネージャーに就任する。 ラグビーの経験はないが、経営戦略のプロとして、16億円の赤字となっていたアストロズの収益性の向上とラグビーを活性化させるために地域密着型のチーム作りを志向。年俸の高さに見合うだけのチームプレーができていなかった外国人選手との契約解除を皮切りに、チーム運営費の削減と、日本人選手同士によるチーム内競争の活性化を図った。また、アストロズのファンクラブや下部組織(ジュニア・アストロズ)を創設するとともに、選手たちのボランティア活動を奨励。アストロズの認知度・集客力の向上と、入場料収入の大幅な増加につなげた。 大学の同級生で城南大学ラグビー部を3連覇に導いた柴門を監督に招聘するが、練習環境の改善が選手から強く求められていたことに加えて、柴門からの厳しい要求に直面したことで運営費増額の必要性を痛感。アストロズの元・副部長で、経費の抑制を目論む滝川常務との間で板挟みになる。そこで、「アストロズだけの努力では限界がある」として、アストロズが加盟する日本蹴球協会にも運営面での改革を提案。当初は協会の幹部から一蹴されたものの、近年下位に甘んじていたアストロズを立て直したことで、サイクロンズを除く他チームのGMから徐々に一目置かれるようになる。 アストロズGMへの就任2年後に、アストロズがプラチナリーグを優勝。その4か月後に経営戦略室長へ異動したが、部長としてアストロズの運営に引き続き携わるとともに、日本蹴球協会理事就任のオファーを受ける。 島本博(しまもと ひろし) 社長。トキワ自動車の創業家出身。 70歳代と高齢のため、滝川から社長職の勇退を迫られていた。 ラグビーが好きで、社会人ラグビーの最上位リーグであるプラチナリーグ創設にも賛同。GMに就く君嶋を激励しながら、アストロズの練習や試合へたびたび足を運んでいる。 滝川桂一郎(たきがわ けいいちろう) 常務取締役営業本部長→関連会社社長。 明成学園大学卒。脇坂と同期入社で、オイル専門商社・カザマ商事の風間社長とは大学の同級生に当たる。人前では感情をほとんど表に出さず、トキワ自動車の企業価値の向上に直結しない経費や活動を徹底的に排除する姿勢を打ち出している。 実父はラグビー経験者で、自身も少年時代に父と一緒に高校ラグビーを観戦した影響で、一時ラグビー選手を目指していた。もっとも、高校時代は勉学に忙しく、大学時代には実父が経営していた家業が傾いたため、ラグビー部に入らなかった。 大学時代に風間から境遇の差を思い知らされたことを根に持っていて、常務へ就任してからは、カザマ商事を買収する計画を進めていた。買収後は風間に代わって社長に就くことを目論んでいたが、取締役会での経営情報報告で脇坂に不備な点を指摘されたため、島本の判断で計画は白紙に戻った。カザマ商事が自社製のバンカーオイルを使用した白水汽船のタンカー座礁事故の原因の隠蔽を企てていたことも君嶋からの資料で判明したため、社内での信用を失い、常務取締役から、関連会社である、金融会社の社長へ転出させられる。 常務へ就任する前の広報部長時代にアストロズの副部長を兼務していたため、常務時代には、アストロズや、日本のラグビーの問題点を経営面や財政面から理路整然と指摘。君嶋と経営面や財政面でことごとく対立していた一方、地域密着のチーム作りには賛成した。カザマ商事の買収計画でも、君嶋から再三にわたって異を唱えられていたが、君嶋の力量については「経営戦略室に必要」として高く評価。常務職からの転出が脇坂の策略によることを転出後に察知してからは、君嶋に対して、アストロズの廃部を画策する脇坂と戦うことを勧める。 脇坂賢治(わきさか けんじ) 経営戦略室長→常務取締役兼広報・経理・総務総責任者。 明成学園大学附属高校から神奈川国立大学卒。風間とは、高校での同級生に当たる。 君嶋が経営戦略室に所属していた時期の上司。同期入社の滝川が「次期社長候補」と目されるほど社内で実権を強めていることへの危機感が強く、君嶋と滝川の対立をなだめつつも、滝川の追い落としを画策していた。 高校の同窓会では風間に対し、カザマ商事の買収を滝川に持ち掛けるよう言い、カザマ商事買収を風間を助けるのではなく、滝川を陥れる罠として利用しようとしていた。そのため、買収に反対する、部下の君嶋を左遷し、風間には、森下の買収や、売値の引き下げを裏でアドバイスしていた。 カザマ商事の買収によってトキワ自動車が大きな損失を被る危機を取締役会で防いだことを機に、滝川と立場が入れ替わる格好で常務取締役に昇進する。 経営戦略室長時代には、君嶋の前でアストロズを支援することを装っていた。しかし、内心では滝川以上にアストロズの存在価値を低く見積もっていたため、常務取締役への就任を機に態度を豹変。アストロズを廃部に追い込むべく、強化費の削減を取締役会で提案した。提案では日本蹴球協会の体質も槍玉に挙げていたが、GMとして同席していた君嶋がアストロズの存在と日本蹴球協会への戦いの成果を証明したため、島本から提案を退けられる。さらに、取締役会での君嶋からの「コンプライアンス問題に関する報告」によって、バンカーオイルの隠蔽工作と価格引き下げによる再売却の提案を風間に持ちかけたことが判明。風間から提出された資料も決め手になって、常務取締役の役職を解かれる。 藤島レナ(ふじしま れな) 海外事業部員。七尾の教育担当。 アストロズの熱狂的ファンであり、選手では浜畑ファン。 中本理彩(なかもと りさ) 経理部員。 レナと同じラグビー好き。選手では友部をひいきにしている。 星野信輝(ほしの のぶてる) 研究所研究員。横浜工科大学卒。アストロズ選手の岸和田と同期入社。 白水商船のタンカー座礁事故を起こした原因が、船舶エンジンに使われるバンカーオイルによるもので、そのバンカーオイルが買収を予定しているカザマ商事の製品であることを君嶋と岸和田に伝える。 新堂智也(しんどう ともや) 横浜工場長、アストロズ部長兼務。ずんぐりした体型の50代半ばの男性。 カザマ商事の子会社・横浜マリンカントリーが計画しているゴルフ場建設への反対運動が、トキワ自動車によるカザマ商事への買収計画の浮上を機に、横浜工場の正門前でも展開されていることに手を焼いていた。そこで、本社から工場へ異動してきたばかりの君嶋に対応を一任する。 アストロズが優勝した年の3月末をもって退職。 吉原欣二(よしはら きんじ) 横浜工場総務部長、アストロズGM兼務→トキワ物流総務部長。 横浜工場総務部長とアストロズGMを君嶋に引き継いだ後、子会社「トキワ物流」に出向。 柴門琢磨(さいもん たくま) 城南大学ラグビー部監督→アストロズ監督。城南大学ラグビー部OB。選手時代は、プラチナリーグの「淀屋フーズ・フェニックス」に所属し、ポジションはナンバーエイト。 大学ラグビー界のスター選手で、君嶋とは大学時代に同じ学年で同じクラスに籍を置いていたが、接点はほとんどなかった。 城南大学ラグビー部の監督として3連覇を成し遂げていたにもかかわらず、城南大学の伝統に反する改革で、サイクロンズ監督の津田などが牛耳るOB会の反発を招き、監督職を更迭された。その直後に、電話で君嶋からアストロズ監督への就任を打診。君嶋とは大学生時代以来の再会であったが、社会人のラグビーチームを指導した経験がないことなどから、いったん打診を固辞する。君嶋が手紙を通じて謝罪と熱意を伝えたことをきっかけに、アストロズの選手ごとに分析点を記した手紙を送ったうえで、選手全員の同意を条件に監督へ就任する意向を伝える。後に、同意を得られたことから、アストロズの監督へ正式に就任。 アストロズからは、城南大学ラグビー部の監督在任中(2年前)にも、当時副部長だった滝川から監督への就任を打診されていた。本人も乗り気だったが、トキワ自動車社内での意思疎通が十分でなかったことから固辞していた。 指導者としては、緻密な分析と厳しい練習を組み合わせながら、攻撃的なスタイルのラグビーを志向。城南大学の監督時代には、そのスタイルが津田の逆鱗に触れていた。 佐倉多英(さくら たえ) アストロズアナリスト、横浜工場総務部員→横浜工場総務部係長、イベント企画担当兼務。 実父はトキワ自動車の元・社員で、ラグビー部の選手としてチームの黄金期に活躍した。多英の大学時代に亡くなったことから、親子2代でラグビー部へ携わることを目指して入社。練習や戦術の分析を行う。 岸和田徹(きしわだ てつ) アストロズキャプテン、横浜工場総務部員。ポジションはナンバーエイト。 アストロズのことを真剣に考えながら、周囲の状況を冷静に見ている。自身の活躍よりチームとしての勝利を優先させるスタンスで、君嶋や柴門からの信頼も厚い。 君嶋やチームメイトからは、親しみを込めて「テツ」と呼ばれる。 浜畑譲(はまはた じょう) アストロズ選手、横浜工場総務部員→アストロズGM。選手時代のポジションはスタンドオフ。 2年前まで日本代表に選出されていたチームの看板選手。ラグビー未経験者ながらGMへ就任した君嶋を、最初は軽蔑していた。しかし、君嶋がアストロズの存続と強化に本腰を入れていることを知るにつれて、君嶋に敬意を表するようになる。 全満身創痍の状態でアストロズをプラチナリーグ優勝へ導いたことを花道に、君嶋からアストロズのGM職を引き継ぐ。 七尾圭太(ななお けいた) 海外事業部員→アストロズ選手。ポジションはスタンドオフ。 小学6年生の直前に日本からニュージーランドへ移住したことをきっかけにラグビーを始めると、抜群のプレーセンスを発揮した。プロの選手を目指していたが、大学2年生の試合中に、ラックでのプレーで膝の十字靱帯を痛めたため断念。「ラグビーだけでは生活できない」と悟ったため、大学からの卒業を機に日本へ戻ると、ラグビーとは無縁の企業で安定した人生を送ろうとしていた。 第二新卒向けの一般職枠でトキワ自動車の入社試験を受けていた横浜工場で、ニュージーランド時代の活躍を知る柴門と遭遇。その際に柴門から紹介された君嶋から直々に説得を受けたことで、ラグビー経験者向けの特別採用枠がないにもかかわらず、アストロズへの入部を前提にトキワ自動車への入社を決意する。 アストロズへの仮入部中に紅白戦の控え組で活躍したことから、アストロズへの正式入部と同時に横浜工場に異動。前述した膝の痛みを抱えながらも、入部2年目のプラチナリーグ開幕戦では、同じポジションの浜畑からスタメンの座を奪った。レギュラーとしてプレーを続けるうちに、怪我の原因になったラックへの恐怖心が徐々に露呈するが、満身創痍でありながら引退覚悟でチームプレーへ徹する浜畑の姿勢に触発されたことを機に克服。 里村亮太(さとむら りょうた) アストロズ選手、横浜工場品質管理課員→日本モータース・サイクロンズ選手。ポジションはスクラムハーフ。 アストロズでは浜畑と並んで、チームの看板選手として扱われていた。その一方で、過去に日本代表を経験していることや、極度の負けず嫌いであることから、チームの状況に不満を感じていた。 君嶋のGM就任2年目に、サイクロンズGMの鍵原から移籍のオファーを受けたことがきっかけで、アストロズを離れることを決意。アストロズ以上にラグビーに打ち込める環境が整っていることや、日本代表時代のチームメイトが何人も揃っていること、を理由に、サイクロンズへ移籍した。シーズン中のライバルチームへの移籍であったため、君嶋は移籍承諾書の発行を見送ることによって、「移籍しても1年間は公式戦に出られない」というプラチナリーグの規定が里村に適用されることを画策していた。しかし、里村の念願である日本代表復帰が遠のくことを危惧したアストロズの選手たちの総意に押される格好で、結局は移籍承諾書とともに里村を送り出す。 佐々一(ささ はじめ) アストロズ選手、ジュニア・アストロズのコーチ、横浜工場営業部員。ポジションはスクラムハーフ。練習や戦術の分析では、佐倉のサポート役も担う。 優しい性格の持ち主だが、不器用で気が弱いことが災いして、柴門が監督へ就任した直後までは里村の控えに甘んじていた。一時は君嶋へ退部届を提出するほどにまで自信を失っていたが、柴門の勧めでパスの精度を磨いたことによってレギュラーへ定着。アストロズの躍進に大きく貢献する。ちなみに、里村がサイクロンズへの移籍を決めたのは、佐々と入れ替わる格好で控えに回る可能性が出てきたことにもよる。 友部祐規(ともべ ゆうき) アストロズ選手。ポジションはプロップ。 ジャッカルが得意で、野心的なプレーが持ち味。 岬洋(みさき ひろし) アストロズ選手。ポジションはフルバック。 本波寛人(もとなみ ひろと) アストロズ選手。バックスのリーダー格で、君嶋のGM就任時点ではベテランの域に達していた。 三笠陽介(みかさ ようすけ) 経理部次長→経営戦略室次長。 君嶋に代わり、経営戦略室次長に異動した。
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君嶋隼人(きみしま はやと) 演 - 大泉洋 経営戦略室次長→府中工場総務部長、アストロズGM兼務→経営戦略室長、アストロズ部長兼務。城南大学卒。 佐倉多英(さくら たえ) 演 - 笹本玲奈 アストロズアナリスト、府中工場総務部員→府中工場総務部係長、イベント企画担当兼務。 星野信輝(ほしの のぶてる) 演 - 入江甚儀 研究所研究員。 脇坂賢治(わきさか けんじ) 演 - 石川禅 経営戦略室長→常務取締役兼広報・経理・総務総責任者。 吉原欣二(よしはら きんじ) 演 - 村田雄浩 新堂智也(しんどう ともや) 演 - 藤原光博(リットン調査団) 府中工場長、アストロズ部長兼務→トキワ物流総務部長。 藤島レナ(ふじしま れな) 演 - 阿部純子 海外事業部員。 中本理彩(なかもと りさ) 演 - 山崎紘菜 経理部員。 吉田夏帆(よしだ かほ) 演 - 南端まいな 社員。 島本博(しまもと ひろし) 演 - 西郷輝彦 社長。トキワ自動車の創業家出身。 柴門琢磨(さいもん たくま) 演 - 大谷亮平 城南大学ラグビー部監督→アストロズ監督。城南大学ラグビー部OB。選手時代のポジションはナンバーエイト。 君嶋が当時想いを寄せていたクラスメイトのシオリと交際(後に結婚)したことで、君嶋には悪い印象が残っていた。 滝川桂一郎(たきがわ けいいちろう) 演 - 上川隆也(学生時代:溝口琢矢) 常務取締役営業本部長→関連会社社長。
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