さすが
「さすが」とは、期待通りで感心するさまを意味する日本語の表現である。
「さすが」とは・「さすが」の意味
「さすが」とは、予想、期待にかなう結果を残した人について、改めて感心する気持ちを表す言葉である。「さすが」は漢字で「流石」と書く。「さすが」は、文章や会話の中で、「優秀である」「能力が高い」といった意味の褒め言葉だけでなく、「さすがに~できない」と否定の気持ちを表すこともあり、状況や文脈に応じた使い分けが必要となる。「さすがです」「さすがでございます」と丁寧語を加えることで、職場の上司や学校の恩師など目上の人に対しても使える。「さすが」の読み方
「さすが」は、漢字で「流石」と表記し「さすが」と読む。「さすが」の語源・由来
「さすが」の語源は、「そうは言っても」の古い言い回しである「しかすがに」が「さすがに」になり、時代の経過にともなって「に」が無くなり現在の形になったという説がある。「さすが」の熟語・言い回し
流石に無理とは
「流石に無理」とは、できれば対応したい気持ちはあるが体力や能力、時間などの理由で難しいこと。自発的に相手に告げる他、周りの人に期待されたり尋ねられたりした際の返答にも用いる。
流石ですとは
「流石です」とは、期待通りに何かを成し遂げた人や優れた能力がある人への褒め言葉である。気心知れた間柄では、流石ですね」と助詞の「ね」を付け会話内でも用いられる。
さすがだよとは
「さすがだよ」とは、自分の予想通りの行いをした人について改めて感心する言葉である。上司から部下、教師から生徒に対し、普段から高く評価していること、一目置いていることを伝える時にも使われる。
さすがの私もとは
「さすがの私も」とは、その後に「~できない」など否定を示す言葉を加え、期待されようとも不可能であることを伝える場合に用いる。自慢げ、生意気と見られがちなので目上の人に対しては禁句である。
さすがにとは
「さすがに」とは、その後に「駄目」「無理」などの言葉を加え、「できれば~したいけれどさすがにできない」と使われる。
さすがだねとは
「さすがだね」とは、会話の中で相手が期待通りの活躍、結果を出したことを称賛する場合に用いる。ただし、友人や家族などごく親しい間柄に限る。
さすがにちょっととは
「さすがにちょっと」とは、その状況を見て対応が難しいことを伝える話し言葉である。
さすがすぎるとは
「さすがすぎる」はとても能力が高いことや優れていることを褒める際に用いる。ビジネスやかしこまった場で使われることは滅多になく、若者言葉として広く通用している。
「さすが」の使い方・例文
彼女は幼い時から教室に通ってピアノやバイオリンを習っていたので、さすがに音楽のセンスが抜きんでていると思う。若い頃は食欲旺盛で白いご飯を何杯でもおかわりできたが、さすがにこの年齢になるとご飯茶碗一杯で十分である。
彼はサッカーもバスケもとにかくスポーツ万能な人だが、勉強の方はいうとさすがにいまひとつだそうだ。
新しいサービスの企画会議で上司のプレゼンテーションを間近で見ると、さすがに営業マンとしての経験が豊富なだけあるなと感心する。
昔から旅行が好きで仕事の休みの度に色々な場所を回ってきたが、ヨーロッパ旅行はさすがに経済的な理由から難しかった。
友人が生活に困っていれば百円や千円程度ならすぐに貸すことはできるが、それ以上となると家族でもないのでさすがに考えてしまう。
ここのレストランのシェフは一流のホテルを渡り歩き、テレビにもよく出て知名度も高いのでどのメニューもさすがに高価だ。
彼女は仕事ができるだけでなく、上司や周りの同僚への気遣いもできる人なので、私はいつも「さすが」と一目置いている。
いつも行列しているラーメン屋だが、平日であればさすがに開店前に並べばすぐに入店できると思う。
もしも心から信頼している人に裏切られたとしたら、いつもは落ち着いている私でもさすがに憤りを隠せなくなるだろう。
ベテランのマラソンランナーは、気温が三十度を超える日でも少しの給水で最後まで走り続けることができるのはさすがである。
どんなに難しい問題であろうとも、大きなヒントがあればさすがに解けるはずだ。
さす‐が【刺▽刀】
さす‐が【刺▽鉄】
さすが【流=石/×遉】
読み方:さすが
1 評判や期待のとおりの事実を確認し、改めて感心するさま。なるほど、たいしたもの。「この難問が解けるとは—だ」
2 あることを一応は認めながら、一方でそれと相反する感情を抱くさま。あることをそのままは容認できないさま。そうとばかりも言えない。やはりそうもいかない。
「世の中なべて厭(いと)はしうおぼしならるるに、—なること多かり」〈源・花散里〉
[副]
1 予想・期待したことを、事実として納得するさま。また、その事実に改めて感心するさま。なるほど、やはり。「一人暮らしは—に寂しい」「—(は)ベテランだ」
2 あることを認めはするが、特定の条件下では、それと相反する感情を抱くさま。そうは言うものの。それはそうだが、やはり。「味はよいが、これだけ多いと—に飽きる」「非はこちらにあるが、一方的に責められると—に腹が立つ」
3 (「さすがの…も」の形で)そのものの価値を認めはするが、特定の条件下では、それを否定するさま。さしもの。「—の名探偵も今度ばかりはお手上げだろう」
流石
名字 | 読み方 |
流石 | さすが |
貴家 | さすが |
さすが
出典:『Wiktionary』 (2021/09/20 00:57 UTC 版)
語源1
形容動詞
- 評判や実力などにふさわしいだけものを確認し、改めて感心すること。やはり大したものだ。それだけのことはある。
- (古語)ある物事を一応は認めながら、一方でそれとは反対の気持ちが残ったりして、そのまま容易に認めることができないこと。そうも言っていられないこと。裏腹な態度を見せたり、逆の気持ちを抱いたりすること。
発音(?)
- さ↗すか゜
活用
名詞
さすが【当て字:流石、遉】 予想や期待、評判のとおりで、納得するさま。
- (「さすがの~も」「さすがの~でさえ」などの形で)ふつうよりも実力があるものでも、特定の条件下では、そうせざるをえないということ。あるいは、ふつうよりも能力が劣るものでも、特定の条件下では、そうできるということ。さしもの~も。あれほどの〜ですら。
副詞
- (また「さすがは」「さすがに」などの形で)予想や期待、評判のとおりで、納得するさま。やはり。たいしたもので。
- (「さすがに」の形で)ふつうのものを上回るような能力や意思、性質、勢いなどをもってしても動かしがたい何らかの特別な状況や事情のため、やむを得ずそうせざるをえない、ということ。あるいは、ふつうのものを下回るような能力やふつう以上に抑制的な意思、性質などであっても、何らかの特別な状況下では、そのようなことが可能となる、ということ。どうしたって。いくら何でも。いたしかたなく。やはり。
- (古語)(また「さすがに」の形で)ある物事を認める一方で、特定の条件下では、それとは反対の気持ちを抱くさま。とは言え。そうは言っても。しかし。
発音(?)
- さ↗すか゜
類義語
- やはり
語源2
- 「さすかたな」の転(国史大辞典)
名詞
語源3
- 「さすがね」の転(日本国語大辞典)
名詞
「さすが」の例文・使い方・用例・文例
- さすが天才的スイマーだけあって,彼はオリンピックで金メダルを3個獲得した
- 彼はさすがに身の危険を感じました
- さすがにレギュラーの人が少ない
- さすがに腹が減った
- 私はさすがにビックリした
- Xにさすがに気が引けた
- 彼はさすがに出勤初日は緊張してました。
- 私はジョンをさすがだと思った。
- さすがだね
- さすがです
- さすがですね
- さすがにこれ以上の値引きは厳しいものがございます。
- ただ、毎日だとさすがに飽きるだろう。もっと料理のバリエーションを増やさないと。
- さすがは、王子様ですわね。きっとただならない傑物の素質をお持ちなのですわ。
- さすが、お嬢様。自由奔放な生活をしていたわけじゃないんだ。
- 本当の事を言ったとはさすがに勇気がある。
- 彼はさすが大学に行っただけのことはある。
- 年の功というのか、彼の意見はさすがに一日の長いがあるね。
- さすがに偉大な学者だけあって、彼はその問いに容易に答えた。
- さすがだね。君ならやってくれると思っていたよ。
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