流石とは?

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さすが【流石/×遉】

【一】形動[文]ナリ

評判期待のとおりの事実確認し、改めて感心するさま。なるほど、たいしたもの。「この難問解けるとは—だ」

あることを一応は認めながら、一方でそれと相反する感情を抱くさま。あることをそのまま容認できないさま。そうとばかり言えない。やはりそうもいかない

世の中なべて厭(いと)はしうおぼしならるるに、—なること多かり」〈源・花散里

【二】[副]

予想期待したことを、事実として納得するさま。また、その事実に改めて感心するさま。なるほど、やはり。「一人暮らしは—に寂しい」「—(は)ベテランだ」

あることを認めはするが、特定の条件下では、それと相反する感情を抱くさま。そうは言うものの。それはそうだが、やはり。「味はよいが、これだけ多いと—に飽きる」「非はこちらにあるが、一方的責められると—に腹が立つ」

(「さすがの…も」の形で)そのもの価値認めはするが、特定の条件下では、それを否定するさま。さしもの。「—の名探偵今度ばかりはお手上げだろう」

[補説] 【一】1【二】1は、感動詞的にも用いられる。「—、センスがいいね」


さすが【流石・遉・有繋】

1形動〕 (副詞「さ」、動詞「す」、助詞「がに」が連なって一語化し、その「に」を活用語尾したもの

[一] ある状況をいちおう認めはするが、事柄本質から、または心理的な素地があって、それとは違う状況認めるさま。

① 「さすがに」の形で、下の実質的意味の語にかかる。そうはいうものの。そういってもやはり。

(イ) それとは逆のことを認めるさま。「ど」「ながら」などを伴う逆接の句を受けるものも多い。

*竹取(9C末‐10C初)「是やわが求むる山ならむと思ひて、さすがに恐ろしおぼえて

高野平家13C前)一「祇王もとよりおもひまふけたる道なれども、さすかに昨日けふとは思よらず」

(ロ) 評判自信表面上の主張があっても、また表面では気付かないでいても、本心動き大勢には抗しきれないさま。

伊勢物語(10C前)一四「歌さへぞひなびたりける。さすがにあはれとや思ひけん」

高野聖1900)〈泉鏡花二三有繋(サスガ)に、疲が酷いから、心(しん)は少し茫乎(ぼんやり)して来た」

(ハ) 文脈上の期待反する、または予想上の情況が起こったことについて、本質的には納得すべき理由があることを認めるさま。なんといってもやはり。

大和(947‐957頃)一四八「ただ二人すみわたるほどに、さすがに下種にしあらねば、人に雇はれ使はれもせず」

徒然草1331頃)一一閼伽棚紅葉など折り散らしたる、さすがにすむ人のあればなるべし

② 「さすがに何々だ」のように、実質的な意味をも含む。抵抗する心理的素地があってつきつめられない、また、本性大勢抑えきれないさま。そうはいってもやはり何々だ。やはりそうもいかない。そうしてもいられない

伊勢物語(10C前)二五「あはじともいはざりける女の、さすがなりけるがもとにいひやりける」

高野平家13C前)九「通盛の卿の文にてぞ有ける。車に置くべきやうもなし、大路にすてんもさすかにて、はかまの腰にはさみつつ」

[二] しかるべき原因が当然の帰結を生んだこと、本性発揮されたこと、実力評判に背かないことについて、改め感嘆するさま。

① 「さすがに」の形で、下の実質的意味の語にかかる。なんといってもいかにもやはり。

俳諧五元集(1747)拾遺日の春さすがに歩み哉」

三四郎(1908)〈夏目漱石〉三「流石(さすが)に図書館丈あって静かなものである」

② 「さすがに何々だ」のように、実質的な意味をも含む。なんといっても何々だけのことはある。やはりみごとだ。

謡曲鞍馬天狗(1480頃)「さすがに上臈は、常磐腹に三男毘沙門の沙の字かたどり、おん名をも沙那王殿と付け申す」

語幹感動詞のように用いる。やっぱり

[三] 実力評判のあるものが、その評価どおりにならなくなったことについていい、嘆息したり感嘆するさま。「さすがにしかじかなる何々も」の形でいう。→(二)(三)

夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村第二部さすがに賢い継母一切を父吉左衛門には隠さう言ふほど狼狽してゐた」

2 〔副〕 (「さすがに」の「に」を切り捨てた形)

[一] (一)(一)と同じ気持表わすそうはいうものの。そういってもやはり。

(イ) (一)(一)

(イ) に同じ。

(10C終)一三五「さすがにくしと思ひたるにはあらずと知りたるを」

(ロ) (一)(一)

(ロ) に同じ。

落窪(10C後)四「北の方、喜ぶ事、さすが限りなし

(ハ) (一)(一)

(ハ) に同じ。

平家13C前)八「中納言めさでもさすがあしかるべければ、箸とってめすよししけり」

[二] (一)(二)と同じ気持表わす

なんといってもいかにもやはり。

平家13C前)五「福原山へだたり江かさなって、程もさすが遠ければ」

② 「さすがは」の形で。なんといってもまあ。やっぱりまあ。

*虎寛本狂言縄綯室町末‐近世初)「遉(さす)がは稚い子で御座る。私を見ますると、にこりにこりと笑ひまする」

[三] (一)(三)と同じ気持表わす。いくら。

(イ) 下に逆接の句を伴う。

平家13C前)二「さすが我朝は粟散辺地の境、濁世末代といひながら、澄憲これを附属して、法衣の袂をしぼりつつ、都へ帰のぼられける心のうちこそたっとけれ」

(ロ) 「さすがの何々(も)」の形で。

*虎明本狂言武悪室町末‐近世初)「さすがの侍なれど、めいどのみちとて、扇にさへ事をかかせらるるよな」

安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初「唐紙扇面攻道具でとりまかれてはさすがの僕もがっかりだ」

(ハ) 「さすがしかじかなる何々も」の形で。

吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一〇「さすが青春の気に満ちて、大に同情寄すべき雪江さんも」

[語誌](1)中古における「しか」と「さ」の副詞交替によって「しかすがに」からまず副詞さすがに」へ転じ、次に語尾活用させて形容動詞となり、さらに「に」が付属語のように解された結果「さすが」が独立して副詞したもの
(2)和歌では用例少ない上に掛詞として用いられる特別なものであるところから、物語日記専ら用いられる口頭語性格強い語であるとの指摘もある。


流石

読み方:サスガ(sasuga)

そうはいうもののやはり


流石

読み方:ナガレイシ(nagareishi)

紀伊水道無人島

所在 和歌山県有田市初島町

島嶼名辞典では1991年10月時点の情報を掲載しています。

流石

読み方
流石さすが
流石ながれ
流石ながれい
流石りゅうせき
流石りゅうぜき

流石

出典:『Wiktionary』 (2018/07/06 03:59 UTC 版)

和語の漢字表記

  1. さすが」の漢字表記



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