荒らし 荒らしの概要

荒らし

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/10 03:36 UTC 版)

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概要

荒らしとは「ネットワークの場にふさわしくない投稿を繰り返し続ける者、こと」であり、多くは「非生産的な要因による悪意」によってなされ、場の議論・コミュニティの破壊を試み、機能不全に陥れることを直接の目的としている。

周囲に注意を喚起されても無視し続け、さらに悪質な荒らし行為に走り出したり、「自分は間違っていない」と開き直り、反論もする[要出典]。参加者の言及を受けて、一旦反省の色を見せても、間を置かずにそのことに対して反発して、再度荒らし行為に及ぶこともある[要出典]。複数の人物が共謀して行う事例も存在する。

掲示板の利用者間コミュニティの間では荒らし行為による書き込みは全て「放置」し、「一切返信しない」手段も推奨されている。

荒らしを発生させやすい土壌を放置しているような掲示板やホームページなどの個人サイトの運営者は、自ら荒らしを招いているとして批判されることもあるが、荒らしは運営者にも執拗に絡んでいき、運営者は自らが関わっていない冤罪を被っていることも多い。

なお、荒らしに対する明確な定義は必ずしも存在しない[1]ため、はじめに書き込みをした本人に「荒らし」の意図はなくとも、書き込みの内容[2]によっては周りの人間に荒らしレッテルを貼られている内に、その内本人が本格的に荒らし行為を開始し、結果的に荒らしに仕立て上げてしまうこともあり得る。さらに、自分は荒らしではなく不適切な(問題のある内容)スレッドに鉄槌を下している、とあくまでも善意からやっているという態度に出る者[3]すらいる。これに関連して、当初は(自分基準で)好ましくないスレッドを潰していたが、潰し切ると今度は関連した内容の話題の通常スレッドを潰そうと試み、これも潰し切るとさらに今度は有益なスレッドに対してですら牙を剥き、完全な荒らしに豹変する、取り返しのつかない事態へ発展する場合も存在する。5ちゃんねるなどでは管理人(スレッド主や投稿者)の意図にそぐわない書き込みが荒らしとされることが多い。

書き込んだ際、アクセス元のプロバイダや市町村を特定できるリモートホストIPアドレスを表示させるサイトや、管理人がよく巡回しているサイトは荒らしに遭いにくいということもある。

確立されたルールやそれに基づく徹底した不適切な話題の投稿の削除、管理人が荒らしによる詭弁には耳を傾けない方針をとるなど、その場から荒らしを排除する風潮が成立していれば、居場所のなくなった荒らしは、根負けして自然に出ていくか、発言を抑えるようになると考えられる。逆に参加者が詭弁を見抜けずに耳を傾けてしまうと、管理人の立場の人物が荒らしによって順当な管理作業を悪化させられ、場の議論が荒らしによって妨害された状態のまま、放置されてしまう場合もある。

英語ではvandal(vandalism)という。他に、釣り用語のトローリングに引っかけて、「煽り」(参加者の感情を逆撫でするような発言)や「釣り」(参加者の反応を誘うような発言)など暴言詭弁を吐いて議論を別方向にずらすことをTrollと呼ぶ。なお、ウィキペディアにおける荒らしは vandalism(ヴァンダリズム) といい、多くの言語でこれに準じる語を用いている。

荒らしによる犯罪性

悪質性が高いものと判断された場合は、犯罪電子計算機損壊等業務妨害罪脅迫罪名誉毀損罪など)として刑事事件に発展する場合もある[4]が、犯罪予告を除けば、荒らしで刑事告訴されることは極めて稀だ。

これは荒らし行為がクラッキングなどのような、明確な文章で定義できる行為とされにくく、単なる迷惑な発言で終わってしまうことが多いためだ。かつて掲示板荒らしの権化と呼ばれた「アリス・リデル」[5]は自著の中で、「最も迷惑かつ最も犯罪となりにくい行為」と呼んでいる。

荒らしが犯罪となりにくい理由は次の通りだ。

判別しにくい
表面上荒らしとしか思えない投稿などであっても、そのコミュニティの履歴をよく調べない限り、第三者(客観的)には「荒らし」か「普通の投稿」なのか分かりにくい。
アクセス元のリモートホストやIPアドレスを特定できたとしても、せいぜいプロバイダと地域(市・町・村単位)しか特定できず、住所・氏名などの個人情報が特定できない。
該当する法律がない
荒らしはID・パスワードを盗む不正アクセスなどに該当せず、長期間に渡る明らかな迷惑行為や、犯罪予告などの脅迫めいた発言、違法な画像の貼り付けなどを除けば、荒らし自体を禁止する法律は存在せず、立法しにくい。
損害が発生していない
荒らしプログラムなどを使った荒らしであったとしても、使用者がそれを明かさない限り、判別は不可能だ。また、コミュニティが利用者の投稿を使用法とする以上、単なる投稿でしかない荒らしは何の損害も与えないことになってしまう(長期間に及ぶ嫌がらせなどを除く。但し商業活動を行っているウェブサイトの場合は業務妨害などになる可能性はある)。

表面上を考えれば、何らかの法律に触れそうなものだが、荒らしそのものに対処できる法律が存在せず、荒らし行為に付随した迷惑行為によって裁かれた判例しかない。また、仮に「荒らしを禁止する法律」を制定すると、「荒らしではない通常の発言」も巻き込んで該当させてしまう可能性を含むため、単純にはいかない。また、ネット上には荒らしのターゲットになってしまっている掲示板、もしくはターゲットにすることのできる掲示板も多数点在しているため、実際その全てを管理することも難しい。


  1. ^ その理由としてはアンチの側からの言及の中には「事実であるはずもない、誹謗中傷に当たる事柄(明確に荒らし行為の中に区分されるもの)」が存在していることが挙げられ、具体的に彼らを荒らしと呼べる具体的な分別は存在しないといえるからだ。
  2. ^ その書き込みの多くは特定の個人や企業などを指定した誹謗中傷といった個人攻撃のような事柄といえる。
  3. ^ スレッドの議論の場を潰しているという点では結局彼らも荒らしには変わりない。
  4. ^ お笑い芸人であるスマイリーキクチの公式ブログのコメント欄を荒らした者が脅迫罪及び名誉棄損罪で摘発されている(スマイリーキクチ中傷被害事件)。
  5. ^ アリス・リデル 掲示板荒らしの悪行まとめ @ ウィキ(有志によるまとめ) 閲覧日: 2017年2月24日
  6. ^ 朝日放送ビーバップ!ハイヒール』2014年10月30日放送より[出典無効]
  7. ^ ばるぼら(2005)「インターネットブームの光と影」153頁 これは、アンダーグラウンドでない一般的なサイトの掲示板が荒らされた場合の対策方法について述べられたものだ。


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