六本木トラットリア『バッカナーレ』
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「バンビ〜ノ!」の記事における「六本木トラットリア『バッカナーレ』」の解説
伴 省吾(ばん しょうご) 福岡在住の城南大学(ドラマでは福岡中央大学。いずれも架空)の学生だったが、当時のバイト先であったトラットリア・サンマルツァーノの店長、遠藤進の勧めでヘルプとして働いた『六本木バッカナーレ』で、数々の試練にぶつかりながらも成長していく。3月11日生まれ。何事にも熱くなりやすい性格で喫煙者(銘柄はマルボロのメンソール)。自分の腕前に自信を持っていたが、実際は経験及び知識不足であり、バッカナーレのメンバーに鼻っ柱を折られてからは心を入れ替え、一人前の料理人になるため大学を休学(テレビドラマでは退学)し、バッカナーレに就職した。料理人を志望だが、接客やドルチェ場助手など志望とは違う持ち場も担当していく中で様々なトラブルや試練を経験することになる(ホールに関しては異動された当初は「パン切る為に入ったんじゃない」と抵抗していた)。東京での住まいは目黒のアパート。みんなからはバンビーノ(赤ん坊)にちなみバンビと呼ばれる(ニューヨークのレストランでも呼ばれる)。博多弁の訛りで喋り、例え接客・コンテスト等の公の場であっても、敬語や標準語を用いようとしない、仮に意識しても博多弁が出てしまう。 ドルチェ場配属時には、東京スイーツ協会主催のデザートコンテストに出場し、皿盛りデザート部門で優勝を勝ち取る。その後パスタ場に配属し、厨房へ戻る。そしてバッカナーレ2号店の開店に先駆けてニューヨークのレストランに研修に渡り、マフィア相手に出張料理を振舞うなど経験を積み、精神的にも大きく成長。帰国した後は元恋人の婚約を見送り、バッカナーレ2号店『横浜・元町レガーレ』のパスタ場チーフに任命される。直属の部下となった年上の土屋の反感を買った事から対立し、料理勝負を行うがイカサマを使われ敗北、厨房内の後輩の信頼を損なう。その後はウェイターに配置換えされ、閑古鳥が鳴くレガーレを再興する為に奮闘し伝説のサービスマン楊大衛の勧誘に成功する。その後厨房に戻り、再び土屋に宣戦布告。同時にあすかにも恋心を抱くようになる。 逆恨みから土屋が故意にあすかを階段から突き落とし重傷を負わせた事を知り、自首を賭けて新メニュー発表イベントの場を借りて再戦する。大人数のサクラや唐辛子の濃縮液による妨害に苦戦し一度は敗北したが、永坂の告発により再投票が行われ、最終的に勝利。反省の色を見せず開き直り、レガーレのメンバーに悪態をついた土屋に対し堪忍袋の緒が切れ強烈な鉄拳を見舞った。 土屋の退職後は新しく入ってきた芹沢の教育係となり、芹沢の性格に戸惑いを見せながらも良好な師弟関係を築き始めている。 テレビドラマでは鉄幹と香取の移転に触発され、更なる精進を目指してイタリアのレストランに就職し、自己紹介の際シェフ達に対し自ら「バンビーノ」と名乗る所で物語は終了する。 宍戸 鉄幹(ししど てっかん) 六本木バッカナーレのオーナーシェフで、伴の地元の師匠である遠藤進とはイタリアで同じ料理人に師事していた兄弟弟子。料理全体のチェックにあたり調理をすることは稀で、接客に出ることも多い。店の自室は散らかり放題で豪快な性格を物語っているが、情が厚く、料理への愛情は人一倍持ち、店員への目配せも怠らない、いわばバッカナーレの総監督。但し2号店に対しては桑原に全てを任せ、レガーレが窮地に陥っても静観の立場を貫いている。よく体中を掻き毟っている。 テレビドラマでは店の自室は整っており、また最終話では伴の影響で初心に帰り、バッカナーレを辞めて遠藤と共にナポリ湾に浮かぶイスキア島でリストランテをオープンした。 日々野 あすか(ひびの あすか) バッカナーレの先輩料理人の女性。当初は読者に対し男性の様に描かれていた。目標に向かう姿勢がしっかりしており、料理作りへの精進も怠らない。当初は伴の半端な態度が気に食わなかったが、踏まれてもめげない伴に共感し、次第に伴の相談に乗るようになる。宮城出身で、怒ると自然に東北弁が出ていることがある。伴と共にニューヨーク修行に出かけ、帰国後はバッカナーレ2号店『レガーレ』の副料理長に任命される。また同僚の羽山と結婚を約束するが、羽山の死という残酷な運命が待っていた。レガーレではウェイターに配置換えされた伴に代わり土屋の教育に尽力するが、当の土屋はこれに反発。陰湿な嫌がらせを受けるようになる。間もなく羽山の子を妊娠していることが発覚したが、伴の子と勘違いした土屋の怒りを買い、階段から突き落とされ片側腎臓摘出という重傷を負った。しかし、腎臓摘出の重傷を負っても流産はせず、手術から一か月程度で職場復帰した。 伴の想いとは裏腹に、伴のことを弟のように思っている。揚曰く"いい女"らしい。テレビドラマでは姉との2人暮らし。 香取 望(かとり のぞみ) 伴の指導役を任された厨房の先輩料理人。高校を中退してイタリア料理の世界に入った叩き上げの料理人。バッカナーレの中核になる程の料理の腕前を持つが、職人気質であり、経験と自負とプライドから性格は短気でキレやすく暴力的で何をやっても半端者の伴を嫌い、赤ん坊扱いや暴力を振るうことも度々あり(その性格はテレビドラマ版では抑えめに描かれている)、伴の天敵と言える存在。 暴力を振るう、人間扱いしない暴言から嫌な奴の印象が強く、香取が伴を嫌うと同様に伴自身も香取のことを忌み嫌い敬遠していたが、実力を付けて成果を出せる様になった伴を不器用ながらも認めて和解する。同時に彼の良き理解者となる。男を作って出て行った母親に代わり町工場を経営し自分を育ててくれた父親を尊敬しているが、その工場は現在では倒産寸前で酒に逃げる父親には複雑な思いを抱いている。その事で親戚や債権者と揉めている。 2号店開店準備に伴いバッカナーレの次期副料理長(ソッドシェフ)に任命されるが、父親の工場を立て直す決意を決め、バッカナーレを去る。去り際に伴に愛用していた包丁を授けた。閑古鳥が鳴くレガーレを訪れ、伴からの誘いに所謂"かわいがり"で応えるという、かつてと変わらぬ強い絆を見せた。 テレビドラマでは、鉄幹が辞めたことで以前から考えていた他店への就職を決め、バッカナーレを去る。このとき、伴と別れの握手を交わした。 桑原 敦(くわばら あつし) バッカナーレの副料理長。大学の建築科を出てシェフを目指している変わり種。厨房の要であり、とても忙しい中で洪水のように届くオーダーを、ジャストのタイミングで出せるように現場を統括している。またランチタイムは彼がメニューを決める。後に『横浜・元町レガーレ』にオーナーシェフとして移る。レガーレ経営側の人間ではあるが、経営者としての分野では興味をほとんど見せず他人事のように振る舞うことが多く、美幸もその事は半ば諦めている模様。 与那嶺 司(よなみね つかさ) バッカナーレの給仕長(カーポ・カメリエーレ)で、超一流の接客のプロ。フレンチのサービスマン日本一を決める「メートル・ド・セルウィス杯」でイタリアンレストランに籍を置きながら、2位を取っている。溢れる愛情を込め、分け隔てなく客をもてなす。落ち着いた雰囲気、イタリア語による歌曲などで多くの客を魅了する。要所要所で伴に助言し、接客を舐め切って真面目にしなかったことを反省して「殴って下さい」と頼んだ伴に「殴ったところでお互い痛いだけで意味がない」と断った上で「殴る方も痛いんだぜ?」と香取の心情を訴えて彼と和解するきっかけを作った。またプレイボーイでもあり、毎回連れている女性が違う。かつて美幸と婚姻関係にあったが、その詳細は不明。 宍戸 美幸(ししど みゆき) 鉄幹の娘で、バッカナーレのやり手支配人。容姿も端麗で仕事もデキるが、料理はからっきし。父の鉄幹と異なり、ビジネスライクでハッキリとした性格だが、それでも影で伴の成長を見守っている。2号店の開設に向けて動いている時に2号店の立地を「最高の立地」と言ったにも関わらず、楊と会談した際に「横浜が飲食不毛の地だとは知らなかった」と言い放つなど、少し間が抜けているところがある。かつて与那嶺と婚姻関係にあったがその詳細は不明。 妹尾 雅司(せのお まさし) 調理見習い。中学校を卒業後、地元から出てバッカナーレで働く。見栄っ張りなところがあり(地元では毎晩違う女とヤっていたというが、実は初体験が未遂に終わり童貞)、おだてられると弱い。当初は香取に同調し未熟な伴を見下していたが、秋の新作メニューコンペで伴の試食係を買って出たことから彼の料理に対する情熱を目の当たりにし、以降は見方を改める。同僚のこずえに恋をしており、伴やあすかがレガーレに移転後、見事成就させ同時に童貞も卒業した。 皆川 こずえ(みながわ こずえ) バッカナーレのウェイトレス。伴とは仕事のことで相談し合う仲である。父親は大会社の社長らしく、家はかなり大きい。元々は伴同様料理人志望でバッカナーレに入店した。秋の新作メニューコンペで自作の前菜(ドラマでは夏の新作パスタコンペでの「冷たいペペローニのパスタ」)が採用されてから、念願の厨房に配置換えになった。現在は雅司と交際している。一時師弟関係にあった伴と織田の関係を勘違いするなど若干天然ボケな部分もある。 永井 寛和(ながい ひろかず) バッカナーレのソムリエ。3Fの「バール・バッカナーレ」のカウンターに居る。ワインの仕入れも担当。 井上(いのうえ) バッカナーレのウェイター。あだ名はイノウー。高梨、柴田と合わせて別名「黒い三連星」と呼ばれていた。3人が目当ての客も多く、仕事の後に女性客に遊びに誘われることがあり、喰いまくっていた。しかし店側は黙認。現在ではウェイトレスの恵と交際している。その後『横浜・元町レガーレ』の給仕長になる。しかし、困窮するレガーレを立て直す過程で部下に疎まれ、伴が探し出した「伝説のサービスマン」楊の強烈な存在感により立場を失う。そのため一時は自信喪失してしまうが、逆に躁状態のとき急に沸いた楊への対抗心から店のリニューアル案を出すなど献身的に店に尽くしている。 高梨(たかなし) バッカナーレのウェイター。長い金髪が特徴。井上に比べ気が短いらしく、単行本1巻では料理の進行が遅れた際に怒鳴るシーンも出てくる。 柴田(しばた) バッカナーレのウェイター。 平松(ひらまつ) バッカナーレのウェイター。料理学校出身。秋の新作メニューコンペで自作の前菜を披露するが、鉄幹に「ありきたり」と評され、撃沈した。単行本1巻ではアクアパッツァのオーダーを取り間違え、与那嶺にフォローされていた。 羽山 靖秀(はやま やすひで) バッカナーレ元副料理長であすかの恋人。「イタリア料理の超新星」と呼ばれるほどの料理人だった。バッカナーレの定番メニューの「やわらかい太刀魚とシャッキリしたレタス(ドラマではスカンピとカラスミ)のスパゲッティ」は彼の考案である。独立してリストランテ「アーラ」を開いたが、料理への強いこだわりが経営を圧迫することとなり、1年も経たずに閉店に追い込まれた。その後は働かず酒びたりの生活をしていたが、伴と出会って更生し、バッカナーレに復帰してパスタ担当となった(ドラマではバッカナーレへ戻る描写はない)。 伴に「俺がいない時はお前があすかの傘になれ」と言い残した後、傘の水滴が目に入ってよろめき、自動車に撥ねられて死亡した。 栃木出身で、料理人という職業を認めない父親とはそりが合わなかったが、あすかとの結婚のために父親をディナーへ招待する。しかしその当日に事故死した。 織田 利夫(おだ としお) バッカナーレのドルチェ(デザート)担当。昔は引きこもりで、親に連れられてバッカナーレに就職した。無口で無愛想だが、腕は一流。その無愛想ぶりから、永嶋の例外を除き、何人もの助手が織田の元を去っている。伴に対してもその態度を崩さなかったが、次第に伴の事を認め指導するようになる(こずえからは伴との仲の良さを腐女子的な目線で見られていた)。永嶋に畏怖されるほどの腕がありながら、社会へのコンプレックスからバッカナーレ以外の世界を見ることを恐れていたが、伴の影響でヨーロッパに行く決意をする。 広瀬(ひろせ) バッカナーレの新人で、妹尾の見習い。料理学校を首席で卒業した経歴を持つ。まだ半人前でしょっちゅう妹尾に怒鳴られているが、広瀬は尊敬の念を持っており、早く妹尾のような料理人になりたいと考えている。
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