京都伏見高校
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京都府京都市伏見区にある高校。通称「京伏(きょうふし)」。選手のジャージは紫を基調とし、肩部分に「京」(右肩)「都」(左肩)の文字が入っている。 御堂筋 翔(みどうすじ あきら) 声 - 遊佐浩二 / ゆきのさつき(幼少時代) 演 - 村田充(2・3・4・5・6・8)/ 林野健志(テレビドラマ・10・11・12・13・14)/ 守屋光治(テレビドラマ Season2) 京都伏見高校1年生 → 2年生。1月31日生まれ。水瓶座。 脚質については作中に明記されていないが、非常に能力の高いオールラウンダーとして描かれている。爬虫類のような不気味な雰囲気を持ち、奇声を上げるなど挙動不審な言動が多い。愛車は小さめのフレームサイズに、長めのシートポストとステムをセッティングしたデ・ローザ(アニメ版では「DE LOSE」〈車体色は地味目な銀〉)。本人は小さめのフレームに乗ることを軽量化と称しているが、実際は後述の母親が「世界一速そう」と褒めてくれた小学生当時のフレームに信念で乗り続けているためである。スプリント勝負では箱根学園のエーススプリンター新開と、登坂勝負では純粋なクライマーである坂道や真波と同等の走りをすることから、オールラウンダーでありながらも、スプリントとヒルクライムの双方で特化型の選手に匹敵する実力を持つ。驚異的なスタミナ・瞬発力・精神力を備えている。コースや相手チームのデータなどを徹底的に調べレース状況全てを計算して戦略を立てる、頭も切れる実力者。いざという時まで実力を隠すため、普段は指や太股を縛り力をセーブしており、本気で走る際には異常なほどの前傾姿勢を取る。元々運動全般が苦手であったが、「何があっても前に」との亡き母の遺言を胸に、勝利のための努力をひたすら積み重ね、同年代の中でも群を抜く実力を運動性能・知略の両面で身に着けるに至った。 風貌・行動ともに個性的で、「勝利」という結果にのみ価値を置き、異常なほどの執着心を抱いている。自分が一番と豪語しながら他人を嘲弄する不遜な態度を見せ、勝利のためならダーティーな手段も厭わないなど、あまり穏やかではない性格。中学時代に「君のお母さんが救急車で搬送された」と嘘をつき、それによって失速した今泉と五分以上の差をつけ勝利した。そのため今泉にとっては因縁の相手。 入部時にエースだった石垣を負かし、1年時から事実上のトップとして部に君臨する。その高い実力からエースを張り、自身の所属する自転車競技部員には「自分を君付けで呼ばせる・部員同士は番号か苗字で呼び合う」などの行為を強制し、その仲間である部員のことをザクと呼ぶ。メンバーに対して口では褒めつつ内心では捨て駒扱いしているが、落車しかけた石垣を助けるなど勝利に必要ならメンバーのサポートも怠らずに行う。 1年時のインターハイ1日目、最下位から追い上げる坂道と遭遇、坂道の実力を見抜き「量産型ではない」と警戒する。その後、終盤に凄まじい追い上げを見せ、箱学の福富、総北の金城と同着ながら1日目優勝を達成。2日目も綿密な作戦でトップグループを維持、ゴール前で福富、金城と熾烈なトップ争いを繰り広げ、惜敗を喫す。その夜、敗戦のショックから立ち直れないまま坂道と偶然出会い、会話する中で、ロードレースを始めたころの自分の姿を坂道に見出す。3日目には中盤まで本来の力を隠していたが、終盤に総北や箱学の選手が次々とリタイアした後で後方から追い上げを開始し、真波、坂道と三つ巴の争いを繰り広げた後今泉に敗北する。 新しい力、考えを得ると髪形が変わっているため、作中で髪形の変化がもっとも多い。 2年時のインターハイ1日目は岸神と共に先頭に追い付き、鳴子とゴール争いを繰り広げるが途中で追いついた葦木場と共に三つ巴の戦いとなり、僅差で葦木場に敗れる。2日目は様々な策を講じ箱学を翻弄。最終的に今泉と悠人の2人でゴール争いをすることになり、僅差で2人を破りインターハイで始めて単独の優勝を果たす。3日目は途中で降ってきた雨の中今泉と争うも、2.9キロのところで落車してリタイヤ。 アニメ劇場版では熊本のレースに参加せず、母親の眠る墓の近くで一人ジャージ姿で立っている姿が映し出された。水田から送られたくまモンとの写メを見て「キモッ」と発したのが唯一のセリフだった。 ゼッケン番号はインターハイでは1年目が91、2年目は111。KHYレースは不参加。 石垣 光太郎(いしがき こうたろう) 声 - 野島裕史 演 - 染谷俊之(4) / 松村龍之介(6・テレビドラマ) / 岡田翔大郎(16) 京都伏見高校3年生 → 明早大学に進学。6月5日生まれ。双子座。血液型O型。南十条中学出身。実家は木工製作所を営んでいる。 脚質については作中に明記されていないが、平坦とヒルクライムの双方で単独で御堂筋を牽引する描写がなされ、オールラウンダー的に描かれている。愛車はアンカー(アニメ版では「ANSWER」、車体色は赤、1年目は御堂筋以外の他のメンバーも色違いの同メーカー車に乗っている)。卒業した先輩からは「我慢の走り」と評されている。チームでは御堂筋のアシストを務める。御堂筋の入部前は誰もが認める京伏のエースで、相応の実力者ということもあり同級生からは「石やん」と呼ばれている。 京都伏見自転車競技部で唯一御堂筋の行動を咎めるなど、良識的な考え方を持っており、ボトルを落とした坂道に親切に接したり、1日目優勝を達成した御堂筋を純粋に祝うなど、普段は温厚な性格であることが窺える。 3年生であるが、部のイニシアチブは1年の御堂筋が握っているため、「御堂筋君」と呼ばされている。御堂筋の入部前は和気藹々としたチームだったこともあり、他の部員が御堂筋の考えに従うことに戸惑いのある描写もある。しかし、同時にチームが強化された結果は認めており、複雑な心境を抱きながらも次第に御堂筋のやり方を認めるようになっていった。 インターハイ1日目、御堂筋と坂道が競うのを見て坂道の実力を認識した。2日目、自身の落車未遂の件で様々なことを見つめなおしレース後には「御堂筋を含めた上で今の京都伏見が最高のチーム」と本心から思うようになった。3日目中盤に総北と箱学が先頭争いを始めた後で力を使い果たすまで御堂筋をアシストし、「お前には未来がある。結果はいつか必ず報われる。」という言葉を贈りリタイアした。試合後、連盟宿舎に運ばれた御堂筋に労いの言葉を送っている。 2日目のスタート前で坂道の落としたボトルを拾ったときに坂道から「石さん」と呼ばれて動揺したが、その相手が前日に集団を抜けた時に御堂筋と争った坂道だと知り驚きを隠せず、御堂筋とは違うオーラを持っていることを感じていた。 アニメ劇場版の熊本のレースではエースを務め、1日目の最終ステージを金城や福富と共に争ったが敗北する。エンドロールではお互いの健闘を称え、金城や福富とグータッチを交わしている描写もある。 過去のインターハイでは、前々年の1年生時、卒業した先輩の不祥事で京伏が出場を辞退することになるが、1年上の先輩、安浩数の推薦で辻と共に学連選抜チームとしてインターハイに出場する。1日目ゴールまで走れたもののタイムオーバーと結果は散々なものだった。前年の2年生時は1日目で安のアシストを務め、その安が1日目3位となり表彰台に上り、箱根学園の表彰台独占を崩した。しかしその後は結果を出せずにインターハイを終えた。 高校卒業したら実家の木工所を継がせるために父親から就職するよう言われていたが、路線変更と称して福富や新開と同じ明早大学に進学し自転車競技部に入部している。 ゼッケン番号はインターハイでは92、前年が193、前々年(選抜チーム)は不明。KHYレースでは021。 水田 信行(みずた のぶゆき) 声 - 鈴木千尋 演 - 桝井賢斗(4・5・6・7・8・テレビドラマ・11・12) / 阿部大地(13・14) 京都伏見高校2年生 → 3年生。オールラウンダー。1月3日生まれ。 歯列矯正器具(ブラケット)を着けている。御堂筋を妄信しており、「部員同士は苗字か番号で呼び合う」という彼の方針に従っているため、“ノブ”という愛称で呼ばれることを拒否している。他人に影響されやすい性格のようで、過去にエースだったころの石垣や前年キャプテンの安を真似る場面も描かれた。そのため荒北からは「パチエモン」と呼ばれ、荒北のことを恐れている。 1年時のリタイアした経験から、2年時には田所の不調を見抜いた。3日目は辻と共に待宮の率いる最終集団に飲み込まれるが何とかリタイアすることなく県総合11位でゴールした。 1年からレギュラーメンバーだったこともあり、3年に進級後は部のキャプテンとなるが部の実権は相変わらず御堂筋に握られている。 2年目のインターハイ2日目では御堂筋に煽てられる形で山岳区間をトップで走行するが山岳リザルトライン直前で葦木場に抜かれ2位に終わる。その後山岳区間での走りの疲労から減速していたがアナウンスで京都伏見の優勝を聞き復活。坂道を2日目ゴールライン直前で抜き去り2日目を5位でゴール。3日目は同時スタートの坂道をブロックするがあえなく抜かれ、集団から抜けた後は途中まで御堂筋と小鞠を文句を言いながら限界まで引いたものの途中で離脱。離脱はしたものの最終的には完走した模様。 アニメ劇場版の熊本のレースでは序盤で御堂筋の真似をする走りをするが広島呉南にあっさり抜かれ、待宮から「モっとらん」と言われている。 ゼッケン番号はインターハイでは1年目が95、2年目は112、前年は196。KHYレースでは024。愛車の車体色は水色。 前年度(1年生時)のインターハイもレギュラーとして出場したが暑さにより体調を崩し1日目でリタイアしている。 井原 友矢(いはら ともや) 声 - 菊池幸利 京都伏見高校3年生 → 卒業。石垣と共に走ってきたスプリンター。中学3年生の時から伸ばしている長髪が自慢。 2日目のインターハイに山口と共に御堂筋に捨てられリタイアする。劇場版の熊本のレースでは石垣のアシストを務めている。 1年生時、前年に起きた卒業した先輩による不祥事(暴力事件および交通事故)でインターハイを辞退せざるを得なくなった際に、その悔しさから石垣の首を掴んだのを誰かに見られ、知らない間に暴力事件の首謀者とされていた。 『SPARE BIKE』では「それいけイハラくん」のタイトルで主役を務めている。カワイイ子がたくさんいるという想像で渋谷に憧れを持っている。 ゼッケン番号はインターハイでは93。KHYレースでは022。愛車の車体色は青。 山口 紀之(やまぐち のりゆき) 声 - 徳石勝大 演 - 一瀬悠(11・12・13・14) 京都伏見高校2年生 → 3年生。スプリンター。6月6日生まれ。愛車はPanasonic、アニメ版ではアンカー(車体色は緑)。 石垣にスカウトされる形で自転車競技部に入部した。穏やかな性格で、御堂筋が入部する以前は「ヤマ」という愛称で呼ばれ親しまれていた。中学時代はバスケットボール部で自転車競技は高校が初めて。 2年生時のインターハイ神奈川県大会では2日目、井原と共に御堂筋に捨てられリタイアする。 3年に進級後は副キャプテンとなる。石垣に御堂筋の良心になれと言われ、いざとなったら御堂筋を止めろと役目を任された。 翌年のインターハイ栃木県大会1日目は御堂筋の指示で集団から抜けようとする坂道を追いかけるが振り切られる。自分と同じ影の匂いを感じた坂道をいい奴と評したうえで「御堂筋の協調をはねのけたのは正しい判断だった」と伝えている。3日目も御堂筋の指示で後続集団の速度を上げて総北と箱根学園の追走グループに追いついたところで船津と共に戦線を離脱しリタイア。救護室のテントで御堂筋のリタイアを聞いたときは自分らが御堂筋にムチャぶりをしていたのかもしれないと呟く。 ゼッケン番号はインターハイでは1年目が94、2年目は113。KHYレースでは023。 辻 明久(つじ あきひさ) 声 - 小田柿悠太 京都伏見高校3年生 → 卒業。クライマー。愛車はBOMA、アニメ版ではアンカー(車体色は黒)。東山寺中出身の経験者で1年からレギュラーだった。 インターハイでは水田と共にIH3日目まで残り、最終的に総合11位でゴールした。 先輩の不祥事でチームが出場を辞退した1年生時は石垣と共に学連選抜チームとして出場した。 ゼッケン番号はインターハイでは96、KHYレースでは025。 岸神 小鞠(きしがみ こまり) 声 - 福山潤 / 小岩井ことり(幼少時代) 演 - 天羽尚吾(8・テレビドラマ・10・11・12・13・14) 京都伏見高校新1年生のオールラウンダー。中性的な容姿の新入生。口調も丁寧で落ち着いた雰囲気。11月29日生まれ。血液型AB型。 天才的なマッサージャーで、他人の筋肉を触りその人の本質や技量を自ら定めている。インターハイのレース前に今泉の脚を触り彼の不調を見抜く。御堂筋とは逆に先輩達には基本的な礼儀をわきまえた態度で接している様子。軍隊的なイメージの京都伏見の中で「解き放たれている」と他のチームが思うほど軽やかな走りが特徴。自転車に乗る際は必ず手を洗う。愛車はCARRERA(アニメ版では「CAPPERA」)。 京都の街のはなれにある屋敷で育った良家の息子で小さいころから読書に明け暮れる日々を送っていたがこの時から他人の筋肉に興味を抱いていた。中学2年生の時に御堂筋に出会ったことがきっかけで筋肉への欲望を解放するようになり、躍動する筋肉を求め自転車を始めることとなった。 御堂筋が強いと言い切るほどの実力は持っており、泉田曰く、綺麗なフォームとほとんどロスすることなく力を駆動輪に伝える安定した走りから自転車の基本的な乗り方が上手いと評している。また相手の筋肉の動きから相手の体調や動きを予測することができ、相手が加速する前に反応し、加速するのが得意。 インターハイ2年次は当初は補欠扱いだったがスタート直前に広西と交代、御堂筋のアシストを務めている。2日目はスプリントラインで泉田と争い僅差で敗れる。3日目は水田離脱後に御堂筋を引くが、先に行かせないとブロックを仕掛けてきた悠人の「隠し筋肉」に興味を持ったため御堂筋に切り離される。順位は不明であるが京伏としては最初に完走した模様。 2年次のインターハイでのゼッケン番号は116。 船津 和歩(ふなつ かずほ) 声 - 村上喜紀 2年目のインターハイの時点では御堂筋と同学年の京都伏見高校2年生。スプリンター。自転車競技の経験者でジュニアカップで4位を取ったことがある。 3日目に山口と共に後続集団の速度を上げて総北と箱学の追走グループに追いついたところでリタイアしている。 ゼッケン番号はインターハイでは114(2年次)。愛車の車体色は赤、前年で石垣が乗った車両と同じ車体色だが、同一車両かは不明。 木利屋 崇央(きりや たかお) 声 - 三宅貴大 御堂筋と同学年の京都伏見高校2年生。クライマー。自転車は高校が初めて。2日目に御堂筋の指示で限界まで自転車を引かされ、山頂の途中でリタイアする。 ゼッケン番号はインターハイでは115(2年次)。愛車の車体色は黒、前年で辻が乗った車両と同じ車体色だが、同一車両かは不明。 広西 作大(ひろにし さくだい) 声 - 三宅貴大 京都伏見高校3年生。 当初はレギュラーメンバーとして登録されていたが、レース直前で御堂筋から小鞠に交代することを伝えられる。 箱根学園の高田城曰く、鈍足で足の弱いムードメーカーであることを泉田に伝えていた。 安 浩数(やす ひろかず) 声 - 四宮豪 元京都伏見自転車競技部キャプテンで2年生からエースを務める。石垣の一学年上。愛車はcinelli。 インターハイ広島大会では1日目のファーストリザルト・山岳賞を捨て1日目のゴールに賭けた結果3位に終わるものの、箱根学園の表彰台独占の牙城を崩した。ゼッケンは191。 アニメ版では2期第1話に石垣の回想として登場。エンドクレジットは「安さん」。石垣がエースではないことを残念がっていたものの、「腐るな」と励まし、研修で山梨に行く予定があり応援に駆け付けると声をかけている。エンディングアニメーションでは部員にスイカを差し入れしている。
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