アマルガム幹部
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「フルメタル・パニック!の登場人物」の記事における「アマルガム幹部」の解説
ガウルン 声 - 田中正彦 コードネーム「ミスタ・Fe(アイアン・TV版内での描写は無い)」。9つの国籍を持つとされるテロリスト。中国語で九龍と書くが、祖国は日本。 ASの操縦技能に優れ、かなめの戦闘記録の分析によると、複数存在するコダールの搭乗兵の中で、最もその性能を引き出していた人物でもある。 宗介やカリーニンとはアフガニスタン時代からの因縁。少年時代にはポル・ポト政権下のカンボジアにおり、当人曰く、虐殺した人間の死体を毎日のように片付けていたらしい。性格は残忍残虐かつ冷酷非情。沈着冷静な思考と、直感と危機回避能力に長けている。その性格から独自の美意識を持ち、宗介(カシム)に執着する。彼曰く、冷徹な頃の宗介は既存の生死観を超越した「殺人聖者」だったという。 アマルガム幹部であったが、他の幹部との反りは合わなかったようである。彼がアマルガムを裏切った後は「ミスタ・Fe」というコードネームが痛烈な皮肉となった(水銀と鉄とは混ざらないので、アマルガムにはならない)。 傭兵訓練キャンプの教官などをしていたこともあるためか、部下の信任は厚い。しかし彼自身は腹心であろうと死を前提に送り込むことをなんら躊躇しない、半ば部下を文字通りの意味で「手足」と考えている。 アフガニスタン時代、宗介によって頭部に銃弾を受けるが、その時には角度が浅かったことに加え、既に頭蓋骨にチタンが埋め込まれていたため難を逃れた。本編では『戦うボーイ・ミーツ・ガール』、『揺れるイントゥ・ザ・ブルー』の2度(アニメ版では『故郷に舞う風』が加わり3度)に渡って宗介に搭乗機を撃破されるが、それでもなおしぶとく生き残り、『終わるデイ・バイ・デイ』ではもはや自力では生きられない身体に成り果てていた状態で飛兄弟(アニメ版では夏姉妹)に指示を出し、ミスリル、ひいては宗介と対峙した。最終的には宗介によって射殺されるが、その際ベッドに仕掛けられた爆弾で宗介を道連れにしようとした。実は膵臓癌を患っている身であり、生に対する執着が希薄である。そのため、死ぬ事をほとんど恐れていない。病を患う前は逆に「自分の命は地球より重い」と考えていた。 ミスタ・K(カリウム) ガウルンが「凄腕のイカレ野郎」と言うほどの狂人。香港で飛鷲を粛清した後にミスリルと対峙するが、宗介によって乗機を撃破され死亡する。 スティーブン・ハリスによると「総合的な実力ではミスタ・Fe(ガウルン)より数段劣る」とのこと。 「ミスタ・K」のコードネームはその後、アマルガムに鞍替えしたカリーニンに引き継がれた。 アニメ版には登場せず、代わりに下記の「ゲイツ」が登場する。ゲイツ 声 - 大塚芳忠 TV版第3作『フルメタル・パニック! The Second Raid』に登場。原作の「ミスタ・K」にあたるキャラクターであり、原作に比べ特徴が加えられている。また「ミスタ・K」とは呼ばれていない。 自分の言動を否定されることを嫌い、ツッコミをいれる部下を射殺したり、作戦が失敗した際に逆上して、報告してきた部下を虐待するなど部下の扱いは極端に悪い。また、験担ぎのためにモミアゲの長さを気にしており、宗介に倒された際も「ちょっとモミアゲが短かったかな…」と呟きながら死亡した。 ガウルンとは別の意味で残忍な性格であり、衝動的に人を殺し、他人の死を楽しむところがある。 驚異的な早撃ちの名手であり、兵器の代金支払いを拒んだマレス大佐をその部下が数秒唖然としてしまうほどの早さで銃を抜き大佐を射殺した。また、大佐の部下を同様に射殺した。 実行部隊を率いて香港に現れ、ミスリルと交戦していた夏玉芳を殺害する。その後、ミスリルの部隊にも襲いかかるが、援護に駆けつけた宗介と交戦。激闘の末にクルーゾーが搭乗したファルケを羽交い絞めにして盾にとるが、アーバレストが発動したラムダ・ドライバによる「ファルケを透過させ、その背後のゲイツ機にのみ衝撃波を直撃させる」という超常的な攻撃により死亡する。 レナード・テスタロッサ 声 - 浪川大輔 コードネーム「ミスタ・Ag(シルバー)」。テレサ・テスタロッサの双子の兄で、妹同様ウィスパードである。ウィスパードとしての能力はかなり高く、コダールシリーズやアラストルなど、アマルガム製兵器の大半に関わっているとみられる。 TAROSを介して限定的ながら未来予知が出来るため、その能力を利用してアマルガムのネットワークを掌握、自らの手中に収める。 その目的は、「ウィスパード」が生まれる前の過去を改変する事で「本来の世界」に作り変えようとすることである。 ASの操縦技術も優れており、高性能ASであるベリアルを苦もなく使いこなしている。また、線の細い優男然とした外見に反して生身の戦闘力も高く、格闘戦ではレイスを軽々と取り押さえ、宗介と銃撃戦を展開した事もある。 宗介の最後まで諦めない芯の強さに腹を立ててはいるが、互いに障害物という認識しかなく、宿敵やライバルといった認識はない。 物事を少々斜に構えて見るその性格は、幼年時代に母親が他の男性と関係を持っていた事実を知っていたことや、その母親によって襲撃者に引き渡されたことなど、端的に言えば「肉親に裏切られたこと」に由来する。なお、この一連の経験は『つどうメイク・マイ・デイ』において、かなめに共振を利用して見せている。また幼少時は父のカール曰く、かなりの人見知りだったらしい。 かなめに好意を抱いており、『つづくオン・マイ・オウン』以降、彼女と行動を共にしていたが、ある出来事がきっかけでかなめの持った拳銃が暴発してしまい瀕死の重傷を負ってしまう。『せまるニック・オブ・タイム』では一人称が「僕」から「俺」になり、以前と比べ、言動が粗暴になる等の変化が表れている。 『ずっと、スタンド・バイ・ミー』では、メリダ島にてTAROSの最後の守りとしてベリアルを駆って、宗介のレーバテインと対峙。依然圧倒的優位を誇り一方的に追い詰めるが、宗介から聞かされたテッサの言葉、そして『変革』が中断したことに動揺した隙を突かれ、レーバテインを囮にした宗介の策にかかってベリアルを破壊される。最後はテッサの心の強さを認め、宗介に自分も普通の人間として生まれたかったことを語り和解しかけたが、自暴自棄になってTAROSの自爆装置を起動しようとしたため、世界改変の計画を諦めきれないカリーニンによって射殺された。 アンドレイ・セルゲイヴィッチ・カリーニン 声 - 大塚明夫 コードネーム「ミスタ・K」。元ミスリル作戦部西太平洋戦隊“トゥアハー・デ・ダナン”陸戦コマンド指揮官。 短編ではミドルネーム(父姓)がセルゲーイヴィチと表記される(発音としてはこちらがより原語に近い)。 『つづくオン・マイ・オウン』においてテッサ達を襲撃部隊から守り、その際逃げ遅れて行方不明となるが、『つどうメイク・マイ・デイ』ではアマルガム幹部「ミスタ・K」として現れる。後にクリスマスにレナードと接触した際に彼から時間災害の話を聞かされ、彼のオムニスフィアを使った予言が的中したことを受け、「本来の世界」に戻す考えに賛同しアマルガムの側についたことが明らかとなり、以後、レナードの配下として戦闘の指揮をとった。 『せまるニック・オブ・タイム』にてレナードを謀殺しようとしていたミスタ・Auらの粛清の指揮をとり、自ら武器も使わずミスタ・Auを殺害。 『ずっと、スタンド・バイ・ミー』にてマロリー親子の前に現れ、世界改変に必要なアマルガム幹部の名簿を入手。以後、TAROSの防衛としてメリダ島の戦闘指揮をとるが、予想を遥かに上回る宗介のレーバテインやテッサらTDD-1の活躍で防衛隊を壊滅に追い遣られる。 最後まで計画を諦めきれず、自爆装置を起動させようとしたレナードを射殺。かなめを拉致してそのままヘリで逃走を図るが、宗介によってヘリを墜落させられたため宗介と対峙し、格闘戦となり宗介を圧倒するも、ヘリの墜落時に受けた傷が致命傷になっていた。最後は自分にとどめをさせなかった宗介に対し、宗介自身の本質を説き、かつて宗介の母親が遺した言葉である「イキナサイ」を伝え息絶えた。 宗介にとって最も恩義のある親と呼べる人物だが、同時に本作における最後の敵であり、ゲーム版『フルメタル・パニック! 戦うフー・デアーズ・ウィンズ』では彼と宗介の最後の闘いをイメージした『親子』という専用の楽曲が用意されている。 ヴィルヘルム・カスパー 声 - てらそままさき コードネーム「ミスタ・Sn(テイン)」。レナードの部下で、彼によるアマルガム掌握の際に殺害した幹部からコードネームを継いだ。東ドイツ出身の狙撃兵でかつては「カスパーの部隊」と呼ばれる狙撃者集団を率いていた。クルツの師匠とも呼べる存在で、狙撃対象の動きや弾道を完全に予測しきった時に「幽霊が来る」という独自の感覚を持っている。その腕前はクルツから「魔人」と呼ばれる程の狙撃センスを持つ。弟子であるクルツの並外れた狙撃の才能を認めつつも、「幽霊」を呼べなかった出来損ないの狙撃兵として侮っている節もあった。 『つどうメイク・マイ・デイ』 ではレナードの邸宅に襲撃を仕掛けたクルツ、マオ、クルーゾーのM9を赤のエリゴールで迎撃。クルツ機の狙撃砲を破壊し、追い詰めた。 『せまるニック・オブ・タイム』序盤では、アラモ砦でレーバテインの狙撃を試みるもクルツに見抜かれて失敗する。終盤ではヤムスク11でクルツと対峙。AS同士の狙撃戦に勝利し、クルツのM9を撃破して彼自身にも重傷を与えるが、宗介の挑発に乗ってASから降りた隙に瀕死のクルツに心臓を狙撃されて死亡した。機体はカスパー射殺後にレーバテインに搭乗した宗介によって破壊された。 ミスタ・Hg(マーキュリー) 水銀合金「アマルガム」の媒介になる水銀の名を持つ幹部。その名が示す通り、他の幹部達の前には姿を見せず、政策決定に関与することもなく、ただ構成員に場を提供し調整を行うのみの存在。普段は会議を傍聴しているだけだが、『せまるニック・オブ・タイム』にて一部幹部が粛清された事を「異常事態」とみなし、声のみではあるが幹部の集会に現れた。 『ずっと、スタンド・バイ・ミー』において、“ミスリル”創設者のマロリー伯爵が「ミスタ・Hg(マーキュリー)」であると判明した。「人類の未来」という当初のアマルガムの目的が、次第に各自の既得権益を守ることが主体の組織になっていき、組織が拡大して内部からでは壊滅不能となっていたため、対抗組織としてミスリルを創設した。 ミスタ・Au(ゴールド) 声 - 仗桐安 アマルガム幹部の一人。日本人。 国会議員のカネヤマ・タケシをダミーとして操っていた(カネヤマは『戦うボーイ・ミーツ・ガール』で名前だけ登場している)。レナードとは折り合いが悪く、『つどうメイク・マイ・デイ』ではついにASを中心とした戦闘部隊を差し向けて抹殺を図った。しかし、この作戦は失敗に終わり、共謀したアマルガム幹部「ミスタ・Cu(カッパー)(声 - 新井良平)」、「ミスタ・Sn」、「ミスタ・Na(ナトリウム)(声 - 斧アツシ)」がレナードの部下に同時に抹殺されたのと時を同じく、彼自身もカリーニンによって粛清された。 ミスタ・Zn(ズインク) ミスリルに送り込まれたスパイ。その正体はミスリル作戦部所属のボーダ提督の秘書官ジャクソンである。 『踊るベリー・メリー・クリスマス』でその正体が発覚し、カリーニンによって拘束された。 ヨナタン・クルピンスキー 本編には登場しないがアマルガム幹部「ミスタ・Ni(ニッケル)」で、レナード・テスタロッサの部下だった。十数年後の世界を描いた『フルメタル・パニック!アナザー』ではジオトロン・エレクトロニクス社の技術者として登場しており、ステファン・ミハイロフが社長に就任した後のD.O.M.S.に出向して、レナード・テスタロッサへの劣等感の払拭と不可思議な力場を発生させる技術の復活を目論んで、新生D.O.M.S.の市之瀬達哉たちと敵対する。 詳細は「フルメタル・パニック!アナザー#ヨナタン・クルピンスキー」を参照
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