対抗組織
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「全国指導者ローゼンベルク特捜隊」の記事における「対抗組織」の解説
戦時中から戦後しばらくにかけて、連合国ではERRおよびその他のドイツ側組織によって行われた美術品等の略奪を調査し、また略奪品の返還などを行う組織として次のようなものを設置していた。 記念碑、造形芸術および記録文献部(英語版)(Monuments, Fine Arts & Archives-Section, MFA&A) - 1942年設置。連合軍における略奪調査の専門部隊。 ミュンヘン中央美術品収集所(英語版)(Munich Central Collecting Point, CCP) - 1945年6月17日に設置されたアメリカ軍の部局。ドイツおよびオーストリア各地に600個以上の支所を設置していた。1949年9月よりドイツ当局に管理権限を引き渡している。1945年から1951年までにおよそ700,000個の略奪品が返還された。1962年、文化財信託局 (Treuhandverwaltung für Kulturgut, TVK) として再編された。 芸術回復委員会 (Commission de Récupération Artistique, CRA) - 1944年9月設置。フランスにおける美術品奪還の担当部局。 欧州ユダヤ文化復興委員会 (Commission on European Jewish Cultural Reconstruction, CEJRC) - 1944年、サロー・バロンやハンナ・アーレントなどの手で設立された。略奪されたユダヤ文化に関する文献の奪還を任務としていたが、当時は欧州におけるユダヤ人の再定住は絶望的と考えられていた為、回収された文献の多くはイスラエルへ引き渡されたという。 ユダヤ文化復興社 (Jewish Cultural Reconstruction, Inc, JCR) - 1947年設置。ユダヤ文化の奪還を担当した。1949年より米政府から信託会社としての認可を受ける。 ユダヤ人返還後継機関 (Jewish Restitution Successor Organisation, JRSO) - 1948年設置。美術品・文化財産以外の略奪品の捜索および奪還を任務とした。 オッフェンバッハ資料保管庫 (Offenbach Archival Depot, OAD) - アメリカが運営していたユダヤ文化に関する略奪文献の主要な保管庫。 ドイツ連邦共和国が成立すると、以後の略奪品の捜索および返還は連邦共和国政府が管轄した。
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