すざく
平成17年(2005)7月に打ち上げられたX線天文衛星ASTRO-EⅡ(アストロイーツー)の愛称。JAXA(ジャクサ)(宇宙航空研究開発機構)があすかの後継として、また、平成12年(2000)2月に打ち上げられ軌道投入に失敗したASTRO-Eの代替機として開発された。高感度の撮像装置を搭載し、従来のX線望遠鏡に比べ格段に幅広いエネルギー領域(700キロ電子ボルトまで。従来は10キロ電子ボルト程度)のX線、γ(ガンマ)線を観測可能にした。宇宙の構造と進化に関わる非常に遠方の銀河団からのX線やγ線、ブラックホール候補天体や活動銀河核の観測を行った。平成27年(2015)8月に運用終了を発表。
す‐ざく【▽朱×雀】
すざく【朱雀】
すざく【朱雀】
すざく
名称:第23号科学衛星「すざく」/Astronomy Satellite-EII(ASTRO-EII)
小分類:科学衛星
開発機関・会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
運用機関・会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打上げ年月日:2005年7月10日
運用終了年月日:-
打ち上げ国名・機関:日本/宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打ち上げロケット:M-V-6
打ち上げ場所:JAXA内之浦宇宙空間観測所(USC)
ASTRO-EII衛星は日本で5番目のエックス線天文衛星で、2000年2月に打上げに失敗したASTRO-E衛星の後継機です。アメリカの協力により、2005年7月10日、内之浦宇宙空間観測所からM-V-6号機により打ち上げられました。軌道に投入されたASTRO-EIIは「すざく」と命名されました。すざくの主要観測目的は、宇宙の奥深くにある天体をエックス線で観測することで、エックス線連星、超新星残骸、ブラックホールなどを非常に高い精度と感度の装置で観測、エックス線天体の謎の解明を行なう予定です。
1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
すざく本体は直径2mの八角柱、太陽電池パネルを広げた状態では幅5.4m。重量1,680kg、電源は500wです。衛星の高さは打ち上げ時5m、軌道上で鏡筒を伸ばすと6.5mです。衛星は3軸制御で、太陽電池パネルが、常時、太陽から約30度以内の方向になるように制御します。科学機器の観測の方向は太陽電池パネルの軸に垂直に向けられ、観測範囲は太陽から60~120度の角度に限定されます。衛星は、軟エックス線望遠鏡5台と、 硬エックス線望遠鏡1台を搭載しています。軟エックス線望遠鏡は、5つのエックス線反射鏡(XRT)と5つの焦点面検出器から成っています。 XRTは、NASAゴダード宇宙飛行センター、名古屋大学、宇宙科学研究本部が共同開発しました。
2.どんな目的に使用されるの?
このミッションでは、さまざまなエックス線天体について、これまでできなかった広いエネルギー領域(0.3~600keV)にわたり、より高エネルギー分解能・高感度で多くの観測研究を行なう予定です。エックス線・ガンマ線による高温プラズマの研究、宇宙の構造と進化の研究、ブラックホール候補天体と活動銀河核の広帯域のスペクトル研究などが主な目的です。現役で活動するアメリカのチャンドラ(高解像度が特徴)、ヨーロッパのニュートン(面積集光力の大きさが特徴)、そして打ち上げられた日本のすざく(高分光力と広エネルギー帯域が特徴)の3つのエックス線衛星が互いに補い合うことで、エックス線でしか探ることのできない宇宙の謎に迫ることが期待されています。
3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
2005年7月10日、M-V-6号機により内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられました。さまざまなエックス線天体について広エネルギー領域にわたり、高エネルギー分解能・高感度で多くの観測研究を行なう予定です。 エックス線・ガンマ線による高温プラズマの研究では、広い温度範囲にわたり、さまざまなエックス線源をプラズマで調べます。宇宙の構造と進化の研究では、銀河団の進化を 研究したり、遠方にある暗い原始天体を探索します。ブラックホール候補天体と活動銀河核の広帯域のスペクトル研究では、ブラックホールへの降着流の研究などを行なう予定です。
4.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの ?
ひのとり、てんま、ぎんが、あすか、ASTRO-E(アストロEのみ打ち上げ失敗)があります。
5.どのように地球を回るの?
高度550km、傾斜角31度の略円軌道です。1日に地球を15周しますが、鹿児島県内之浦の地上局から接触できるのはそのうち5回だけです。 したがって1日5回、約10分ずつ追跡オペレーションをする計画です。
朱雀
姓 | 読み方 |
---|---|
朱雀 | すざく |
すざく
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/02 05:23 UTC 版)
すざく(第23号科学衛星ASTRO-EII)は日本のX線天文衛星。
注釈
- ^ 「すざく」の軌道寿命の予測値は2020年代前半の見込みであり、軌道低下運用を行わなくても、国連スペースデブリ低減ガイドラインに基づき、定量的な要求が記載されているIADCスペースデブリ低減ガイドラインで示されている「運用終了後25年以内に地球再突入させること」を満たしているため。
出典
- ^ “すざく(朱雀、Suzaku) 命名の理由”. 宇宙科学研究所 (2005年7月10日). 2015年7月31日閲覧。
- ^ “ASTRO-EII衛星の現状”. ISAS (2003年7月25日). 2016年12月13日閲覧。
- ^ “X線天文衛星すざく 目的”. 宇宙科学研究所. 2011年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年12月11日閲覧。
- ^ 『すざく搭載X線微少熱量計XRS不具合原因究明報告』(プレスリリース)宇宙航空研究開発機構、2006年1月25日 。2010年12月11日閲覧。
- ^ 『X線天文衛星「すざく」の状況について』(プレスリリース)国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構、2015年6月12日 。2015年6月14日閲覧。
- ^ 『X線天文衛星「すざく」の科学観測終了について』(プレスリリース)JAXA、2015年8月26日 。2015年8月26日閲覧。
- ^ 『X線天文衛星「すざく」の科学観測終了について』(プレスリリース)JAXA、2015年9月3日 。2015年9月11日閲覧。
すざく
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すざく
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アカネの親友。一鐵を作った鋳物職人を祖父に持ち、自身も祖父に憧れを抱いている。アカネが高校中退したと同時に自身も鋳物職人になる夢を目指す。祖父が家庭科の成績を上げるようにと作ってくれたフライパン「朱星(あけぼし)」を使って素人ながら屋台を出したこともある。
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すざく
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「忍者らホイ! 痛快うんがちょこ忍法伝!!」の記事における「すざく」の解説
四天王の一人。初めての戦いはたかまると二人で挑む事になるが、非常に厳しい状況下での戦闘になる。
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すざく
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都市世界を支配。この時点ではほとんどの攻撃を受け付けないバリアを張っているため、原則的に逃走によって生き延びることを要求される(強引に倒しても、何事もなかったかのようにその後も出現する)。そのため主人公たちは、バリアを中和する「イレイサー99」の入手が都市世界での当面の目標になる。
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