さきがけ_(探査機)とは? わかりやすく解説

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さきがけ (探査機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/23 13:40 UTC 版)

ハレー彗星探査試験機
「さきがけ(MS-T5)」
さきがけ
所属 宇宙科学研究所(ISAS)
主製造業者 日本電気
国際標識番号 1985-001A
カタログ番号 15464
状態 運用終了
目的 すいせい(PLANET-A)の試験機
観測対象 ハレー彗星、惑星間空間
打上げ機 M-3SIIロケット 1号機
打上げ日時 1985年1月8日04:26
最接近日 1986年3月11日
運用終了日 1999年1月7日
停波日 1999年1月8日
物理的特長
本体寸法 ⌀1.4m x 0.7m
質量 138kg
発生電力 100W
主な推進器 ヒドラジン1液スラスタ
姿勢制御方式 スピン安定方式
軌道要素
周回対象 太陽
軌道 楕円軌道
軌道周期 (P) 約319日
観測機器
SOW 太陽風イオン観測器
PWP プラズマ波観測器
IMF 太陽風・惑星間空間磁場観測器
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さきがけ (MS-T5) は日本の宇宙科学研究所が初めて打ち上げた惑星間空間探査機人工惑星)である。開発・製造は日本電気が担当した。1985年1月8日鹿児島宇宙空間観測所からM-3SIIロケット1号機で打ち上げられた。

さきがけは、ハレー彗星を探査する すいせい(PLANET-A)の試験探査機として打ち上げられた。ハレー彗星の探査の他に、新たに改良された M-3SIIロケットの性能確認や深宇宙探査技術の習得などを目的としていた。姉妹機であるすいせいと異なり、さきがけには撮像装置は搭載されていない。

さきがけの打上げに先立つ1984年10月31日には、PLANET計画のための受信アンテナとして臼田宇宙空間観測所が新設され、64 mパラボラアンテナが建設された。

1986年3月11日には国際協力による探査機群・ハレー艦隊の一員としてハレー彗星に699万kmまで接近し、彗星付近の太陽風磁場やプラズマを観測した。

1987年に日本の探査機としては初の地球スイングバイを行って軌道を変更し、1992年1月7日から1月9日に掛けての地球スイングバイ(最近接距離8万キロ)で、日本の探査機として初めて、地球磁気圏の尾部から頭部へと突き抜ける磁気圏断面観測を行った。 1992年の地球スイングバイによって、更に軌道を変更した“さきがけ”は、地球と並走して太陽を公転する軌道に投入された。以降の“さきがけ”は、時折、地球の引力圏内(約150万キロ)に入りながら、地球からの距離を4000万キロ以内に保ち、太陽風と地球磁気圏との相互作用の観測を行った(これは、元々地球近傍にて太陽風と地球磁気圏の相互作用の観測を行っており、その後月スイングバイによりハレー彗星観測を行ったISEE-3とまったく逆の経緯である)。

1998年にはジャコビニ・ツィナー彗星への接近観測を行う計画も検討されたが、推進剤が不足していたために断念され、1999年1月8日に探査機の送信機が停止されて運用を終了した。

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