ひまわり2号とは? わかりやすく解説

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ひまわり2号

分類:人工衛星


名称:静止気象衛星2号「ひまわり2号」/Geostationary Meteorological Satellite-2(GMS-2)
小分類:地球観測衛星
開発機関・会社:宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))/気象庁
運用機関会社:宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))/気象庁
打ち上げ年月日:1981年8月10日
運用停止年月日:1987年11月20日
打ち上げ国名機関:日本/宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
打ち上げロケット:N-II
打ち上げ場所:種子島宇宙センター(TNSC)
国際標識番号:1981076A

ひまわり2号は、ひまわり引き継ぎ宇宙からの気象観測利用するための衛星で、可視赤外線走査放射計(VISSR)による地球画像データ収集や、利用者への配信気象観測データの収集太陽陽子アルファ粒子電子観測などを行ないますテレビ天気予報でも、よくひまわりによる画像出てます。
また、ひまわりシリーズ得られデータアジア・太平洋地域気象予報利用されているほか、中国森林地帯山火事情報など、地球環境保全にも利用されています。姿勢制御は、毎分100回転自転するスピン安定方式採用してます。

1.どんな形をして、どんな性能持っているの?
直径約215cm、高さ345cm(アポジモータ分離後)の円筒形で、重量は約296kg(静止軌道初期)です。
30毎に地球画像データ収集可能な可視赤外線走査放射計(VISSR。可視1バンド距離分解能1.25km、赤外1バンド距離分解能5km)と、VISSR処理画像中継用と通報局データ中継用の通信系機器宇宙環境モニタ(SEM)を搭載してます。

2.どんな目的使用されるの?
可視赤外線走査放射計(VISSR)による地球画像海面雲頂温度などの観測、VISSR処理画像の利用者への配信(高分解能ファクシミリ信号と低分解能ファクシミリ信号中継)、ブイ船舶離島観測所など(通報局)からの気象観測データの収集太陽陽子アルファ粒子電子観測のために利用されました。

3.宇宙でどんなことをし、今はうなっているの?
初期段階運用試験経てひまわり代わり1981年12月21日から気象庁によって運用され1984年9月27日にはひまわり3号交代しました。その後軌道上待機衛星として運用されいましたが、搭載機器劣化によって、1987年11月15日から19日にかけて静止軌道外の軌道移った後、1987年11月20日運用停止しました

4.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
ひまわりひまわり3号ひまわり4号ひまわり5号あります

5.どのように地球を回るの?
高度36,000km、傾斜角0度、周期24時間東経140度の静止衛星軌道でした。

参考文献:齋藤成文宇宙開発秘話三田出版会


ひまわり2号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/13 21:45 UTC 版)

ひまわり2号(GMS-2)
所属 NASDA(現JAXA)、気象庁
主製造業者 日本電気
国際標識番号 1981-076A
カタログ番号 12677
状態 運用終了
目的 気象観測衛星
設計寿命 3年
打上げ場所 種子島宇宙センター
打上げ機 N-IIロケット2号機
打上げ日時 1981年8月11日
運用終了日 1987年11月20日
物理的特長
衛星バス HS-378
本体寸法 円筒形
直径:215cm
高さ:345cm(アポジモータ分離後)
質量 静止化後初期 約296kg
姿勢制御方式 スピン安定方式
軌道要素
軌道 静止軌道
静止経度 東経140度
高度 (h) 約3万6,000km
近点高度 (hp) 35,776 km
遠点高度 (ha) 35,792 km
軌道傾斜角 (i) 0.2 度
軌道周期 (P) 1,435.9 分
搭載機器
VISSR 可視赤外線走査放射計(可視1バンド距離分解能1.25km、赤外1バンド距離分解能5km)
SEM 宇宙環境モニタ
  VISSR処理画像の中継用と通報局データの中継用の通信系機器
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ひまわり2号(ひまわり2ごう、GMS-2Geostationary Meteorogical Satellite-2)は、宇宙開発事業団 (NASDA) が打ち上げた静止気象衛星である。開発・製造は日本電気が担当した。

打ち上げ

昭和56年(1981年8月11日N-IIロケット2号機で種子島宇宙センターから打ち上げられた。なお同日、警戒区域への船舶・航空機の立ち入りを防ぐため、夜間の警戒飛行を行っていた西日本空輸のヘリコプターが海上に墜落、6名が死亡する事故が発生した[1]

目的

宇宙からの気象観測及び世界気象機関による世界気象監視計画の一翼を担う。

特徴

1981年12月24日より運用を開始。基本性能は、ひまわり1号(GMS-1)と大きな違いはないが、国産部品を搭載した事と、国内のロケットで打ち上げたことが違いとしてあげられる。外観的には、GMS-1で使用していたVHFアンテナをGMS-2からはUSBオムニアンテナに変更した点が異なる(以後GMS-5まで同じデザインになった)。

GMS-2は、打ち上げから2年経過しない1983年には、既にスキャン系の機械トラブルを抱えていた。故障が深刻化しスキャンエラーが頻発するようになった。観測回数を減らすなどの対策を講じたが芳しくなく、1984年1月から、ひまわり1号(GMS-1)による観測に変更した。1984年6月に入った頃から、GMS-1そのものが設計寿命を超えて運用を続けていたこともあり、スキャンエラーが発生、6月27日からスキャン範囲を縮小して観測を続けた。しかし、6月29日18UTCの定時観測中に北緯39度付近を最後にスキャンした後、エラーが発生しスキャンデータがこなくなった。気象庁と宇宙開発事業団(当時)は、GMS-1による観測を断念し、GMS-2による観測を再開。6時間/日などと回数を減らしたほか、安定しない運用が続くため変則的な運用も行った。この運用はGMS-3が運用を開始する1984年8月27日まで続いた。

その後、軌道待機状態になり、1987年11月20日に運用停止された。

軌道

静止衛星軌道/静止位置 東経140度

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ (PDF) 航空事故調査報告書 (Report). 航空事故調査委員会. (1982年12月8日). https://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/rep-acci/58-1-JA9262.pdf 2016年1月19日閲覧。. 

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