フェルミガンマ線宇宙望遠鏡とは? わかりやすく解説

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フェルミ‐ガンマせんうちゅうぼうえんきょう〔‐センウチウバウヱンキヤウ〕【フェルミγ線宇宙望遠鏡/フェルミガンマ線宇宙望遠鏡】

読み方:ふぇるみがんませんうちゅうぼうえんきょう

2008年6月NASA(ナサ)(米航空宇宙局)が打ち上げたガンマ線観測衛星。名称は、宇宙線加速機構一つ初め提唱したイタリア物理学者エンリコ=フェルミ由来する。現名称以前にはGLAST(グラスト)と呼ばれていた。大面望遠鏡LAT)とガンマ線バーストモニター(GBM)という二つガンマ線検出器搭載ガンマ線による掃天観測ガンマ線バーストのような突発的な高エネルギー天体現象捕捉活動銀河核・クエーサー・パルサーなどの詳細な観測を行う。フェルミ望遠鏡フェルミ宇宙望遠鏡。フェルミガンマ線望遠鏡


フェルミガンマ線宇宙望遠鏡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 07:48 UTC 版)

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フェルミガンマ線宇宙望遠鏡
基本情報
NSSDC ID 2008-029A
所属 NASA, アメリカ合衆国エネルギー省とフランス、ドイツ、イタリア、日本とスウェーデンの政府機関
主製造業者 ジェネラル・ダイナミクス
打上げ日時 2008年6月11日 16:05 UTC
打上げ場所 第17-B打ち上げ施設 ケープカナベラル空軍基地
打上げ機 デルタ II 7920-H
ミッション期間 経過: 13年10か月と24日
軌道高度 550 km (340 mi)
軌道周期 〜 95分
観測波長 ガンマ線
観測装置
LAT 広角望遠鏡
GBM ガンマ線バーストモニター
公式サイト fermi.gsfc.nasa.gov/
テンプレートを表示
GLASTのロゴマーク
Fermiのロゴマーク
GLASTの概念図
運用予定
2008年5月にケープカナベラルに到着したGLAST
デルタ IIロケットで2008年6月11日に打ち上げられた
フェルミガンマ線宇宙望遠鏡で検出されたガンマ線パルサーの分布
ガム星雲ガンマ線パルサー、フェルミの広角望遠鏡で検出された光子から構成

フェルミガンマ線宇宙望遠鏡 (フェルミ望遠鏡) は、ガンマ線観測用の天文衛星である。以前は Gamma-ray Large Area Space Telescope (GLAST) と呼ばれていた。ガンマ線検出器として大面積望遠鏡 (LAT) とガンマ線バーストモニター (GBM) の2つを搭載する。2008年6月11日 16:05 GMTにデルタII7920-H ロケットでNASAによって打ち上げられ、2008年8月から運用が開始された。アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スウェーデンの政府機関、研究組織による共同研究である[1]。2008年2月8日にNASAGLASTに新名称をつける事を提案し[2]、2008年8月26日に Fermi Gamma-ray Space Telescope と改名した[3]

フェルミ望遠鏡は、2013年8月11日に当初予定していた5年間の観測ミッションを終了し、2018年まで観測を続ける延長ミッションに移行した。この5年間で、1,200以上のガンマ線バースト、500回以上の太陽フレアを観測した [4]

概要

フェルミ望遠鏡は、大面積望遠鏡 (LAT) とガンマ線バーストモニター (GBM) という2つのガンマ線観測装置を搭載している。LAT は 20 MeV から 300 GeV 以上のエネルギー帯域を覆う、高エネルギーガンマ線の検出・撮像装置である。全天の約20%の視野を持ち、掃天観測を行うことを目的としている。活動銀河超新星残骸パルサーのような高エネルギーガンマ線天体に加え、暗黒物質宇宙線星間物質も研究対象である。これとは相補的に、GBM は 8 keV から 30 MeV のエネルギー帯域でガンマ線バーストのような突発天体の観測を行う。

検出器

LAT

コンプトンガンマ線観測衛星に搭載されたEGRETの後継である。

GBM

GBMは14のシンチレーション検出器(12個のヨウ化ナトリウム結晶で8keV〜1MeV、2個のビスマスゲルマニウム結晶で150keV〜30MeVのバーストを捉える)と地球上では捉えることのできない帯域のガンマ線バーストを捉える。

参加研究機関一覧

LAT に参加する研究機関

アメリカチームの研究機関

日本チームの研究機関

ドイツチームの研究機関

オーストリアチームの研究機関

アイスランドチームの研究機関

イタリアチームの研究機関

スペインチームの研究機関

フランスチームの研究機関

スウェーデンチームの研究機関

脚注

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出典

関連項目

外部リンク


フェルミガンマ線宇宙望遠鏡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/18 15:10 UTC 版)

SLAC国立加速器研究所」の記事における「フェルミガンマ線宇宙望遠鏡」の解説

詳細は「フェルミガンマ線宇宙望遠鏡」を参照 SLAC2008年8月打ち上げられたフェルミガンマ線宇宙望遠鏡のミッション運用において主要な役割果たした。このミッション主要な科学的目標以下の通りである。 活動銀河核パルサー、そして超新星残骸における粒子加速メカニズム理解すること 空のガンマ線について、未知線源放出拡散について解明すること ガンマ線バースト及びガンマ線トランジェント高エネルギー挙動決定すること ダークマター基礎物理学探査

※この「フェルミガンマ線宇宙望遠鏡」の解説は、「SLAC国立加速器研究所」の解説の一部です。
「フェルミガンマ線宇宙望遠鏡」を含む「SLAC国立加速器研究所」の記事については、「SLAC国立加速器研究所」の概要を参照ください。

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