さまざまな切り方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 05:17 UTC 版)
「食材の切り方一覧」の記事における「さまざまな切り方」の解説
「中華料理の切り方一覧」および「フランス料理の切り方一覧」も参照 繊切り(千切り:せんぎり) 線のように細長く切る。「繊切り」を参照 針切り(はりきり) 繊切りよりさらに細長く切る。 微塵切り(みじんぎり) 1-2mm角程度の大きさに細かく切り刻む。繊切りをさらに切る事によって作る事が多い。薬味などを作るときに用いられる。「微塵切り」を参照 刻んだ具がまな板の外に飛んでしまわないように注意する必要がある。 粗切り(荒切り:あらぎり) 数mmから1-2cm角程度の大きさに切り刻む。魚の煮物に使う生姜などによく用いられる。 ぶつ切り(ぶつぎり) 数センチ単位の大きなかたまりや、棒状に切り分ける。煮物、焼き物や煮込み料理の素材によく使われる。 乱切り(らんぎり) 切断面をあえて平行や直角にしないように切る。細い棒状の食材の場合、材料を回しながら様々な角度から斜めに包丁を入れてゆくと乱切りになる。ゴボウ、ニンジン、ダイコンなどを煮物にする際に用いられる。表面積が大きいので、熱が通りやすく味がしみやすい。 笹掻き(ささがき) ゴボウなどの細長い野菜を、まるで鉛筆を削るときのように削ぎ切りにする。切れた形状が笹の葉のような形状である事からささがきと呼ばれる。ゴボウの笹掻きを作るときには水を張ったボウルの上で行なうと、切りながら灰汁抜きができて便利である。 輪切り(わぎり) 切り口が丸い形になるように、はじから一定の厚みをそろえて切る。 筒切り(つつぎり) 魚の頭を切り落とし内臓を抜いたあと、身ごと輪切りする。 小口切り(こぐちぎり) 小さめの食材を薄く輪切りにしたものを小口切りと呼ぶ。包丁の使いかたが上手な人が小口切りをすると、「トントントン・・」と小気味のよい音がする。材料を押さえる指を軽く曲げ、指先を切らないようにするのがポイント。特に親指を内側に入れておかないと危険である。主に葱などを切るときに使う。 斜め切り(ななめぎり) 細長い棒状の野菜をななめに薄く切り、切断面が楕円になるようにする。輪切りよりも切断面が大きくなるので、キュウリのサラダなどの際にはみずみずしさを強調できる。 削ぎ切り(そぎぎり) ハクサイの軸の部分などの厚みのある食材を、包丁を寝かせて薄く削ぎ取るように切る。特にハクサイを調理する場合、軸の部分を削ぎ切りにしておくことにより、葉の部分との火の通り方や食感の差を少なくする事ができる。また、繊維を長めに使うので長く煮た時に溶けにくい。 半月切り(はんげつぎり) 輪切りを半分に切った形に切る。その名の通り半月型にする。たいていの場合、輪切りにしてから半分に切るよりも、棒状の食材を半分に切ってから輪切り状に切ってゆく方が楽に切れる。 銀杏切り(いちょうぎり) 半月切りをさらに半分にした形に切る。形状が銀杏の葉に似ている事からこう呼ばれる。かりんなどを切るときに使う。 拍子木切り(ひょうしぎぎり)・拍子切り(ひょうしぎり) 長さ5cm程度、太さ1-2cm角程度の四角い棒状に切る。拍子木に形状が似ていることからこう呼ばれる。「ぎ」の音が重なるのが発音しづらいためか「拍子切り」と言う人もいる。 短冊切り(たんざくぎり) 長さ5cm程度、幅1-2cm程度、厚さ2-5mm程度の板状に切る。その名の通り、短冊の形にする。 賽の目切り(さいのめぎり) 長さ1-2cm程度の直方体の形に切る。賽の目とはサイコロのことで、その名の通りサイコロの形に切る。欧米においても同様の切り方をサイコロ(英: dicing、仏: dés)と呼ぶ。「賽の目切り」を参照 霰切り(あられぎり) 基本的には賽の目切りであるが、大きさが2-5mm程度に細かく切り刻む。「霰切り」を参照 隠し包丁(かくしぼうちょう) ダイコンなどを煮物にするときに、切断面に十字の浅い切り込みを入れる事がある。これを隠し包丁と呼ぶ。「隠し」なので裏面(片面)だけに包丁を入れる。包丁を入れる事によって内側に味がしみやすくなるので、外側に余計な熱を加えすぎて煮くずれする事を防ぐ事ができる。忍び包丁と呼ぶこともある。 飾り包丁(かざりぼうちょう) 魚や椎茸の調理の際、包丁で表面に斜めもしくは十字に切り込みを入れること。こちらは隠し包丁とは異なり、切り込みを入れるのは表面である。 桂剥き(かつらむき) ニンジンなどを5-10cmほどの円筒形に切り、巻紙をほどくように、長軸に沿って薄くつなげて剥いていく。紙状に剥かれたものをさらに細く繊切りにして刺身のつまに用いたりする。包丁の技術を身につける上で格好の課題となる。語源としては、能の装束のひとつ「かずら帯」(幅3cm、長さ2m程の細長い絹の帯で、はちまきの様に額にまいて後ろに長く垂らすもの)からついたという説、平安時代から室町時代の行商人「桂女」(かつらめ)の用いた、細長い白布で頭を包んだ衣装に由来したという説、木質が柔らかく彫刻などに用いられる桂の木に由来したという説など、諸説がある。 飾り切り(かざりぎり) 野菜をものの形に切ったり、形をととのえる。他の切り方に比べ、料理の美しさを重視したものが主である。 面取り(めんとり) ダイコンなどを煮物にするときには厚めの輪切りにした後に切り口の角ばった部分を少し削り落とすと、よく煮込んでも形が崩れにくく見た目も美しくなる。この作業を面取りと呼ぶ。ニンジンをグラッセにするときも面取りをしておくときれいに仕上がる。 切り違い(きりちがい) キュウリに包丁を一度中心部に入れた後、互い違いに包丁を入れて切る。色のコントラストがあらわになり、見栄えがよくなる。 手綱切り(たづなぎり) コンニャクを5cm程度の長さの短冊切りにした後、中央に1本の切れ目を入れる。切れ目は上下に1cm程度のつながった部分を残す事。この切れ目の中に一方の端をくぐらせて、ねじれた形状を作る。煮込み料理にするときなどに用いられ、形状が美しく、表面積が大きいため火と味がしみやすくなる。また、箸でつかみやすくなるので食べやすい。 花形切り(はながたぎり) ニンジンなどを輪切りにし、ウメやサクラなどの花の形をした型抜きで抜く。または、(たいへん手間がかかる事であるが)包丁で花の形に切り込む。色の鮮やかな食材を花形切りにすると、料理の見た目が大変華やかになり高級感がでる。 菊花切り(きっかぎり) ダイコンやかぶに縦横の切り込みをいれ、菊の花のように形作る。 茶筅切り(ちゃせんぎり) ナスの表面に縦に何本か切り込みを入れ、茶筅の形に似せる。 鹿の子切り(かのこぎり) ナスなどの表面に5mm程度の間隔で斜め45度の格子状の切り込みを入れ、鹿の子模様にする。 松笠切り(まつかさぎり) イカの表面に包丁を寝かせて斜め45度の格子状の切り込みを入れる。加熱すると切り口が開いて松笠様になる。
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さまざまな切り方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/27 04:49 UTC 版)
「中華料理の切り方一覧」の記事における「さまざまな切り方」の解説
塊(コアイ) 一口で食べられるように切る方法。日本の切り方では大きめのぶつ切りである。ネギなどの長細いものをぶつ切りにする場合は段(ドゥアン)ともいう。使用している料理:銀杏鶏塊(銀杏と鶏の煮物) 片(ピェン) 薄く切る方法。日本では薄切り、もしくはそぎぎりとよばれる。繊維にそって切る。使用している料理:搾菜水芹(ザーサイとクレソンの和え物 ) 條、条(ティアオ) 条。棒のように切る方法。日本では短冊切り、もしくは拍子木切りとよばれる。繊維にそって切るとよい。イカや魚などを切るときに使う。 絲(スー) 詳細は「繊切り」を参照 糸。繊維にそって細く切る方法。日本では千切り(繊切り)とよばれる。使用している料理:青椒肉絲(肉とピーマンの炒め物) 鬆(ソン) 詳細は「みじん切り」を参照 繊維を細かく断ち切る切る方法。日本ではみじん切りとよばれる。繊維を叩き潰すようにするとよい。使用している料理:炒鴿鬆(そぼろのレタス包み) 丁(ディン) 詳細は「角切り」を参照 さいころのように四角く切る方法。日本ではさいの目切りとよばれる。角切りとも。 1~2cm四方の大きさが標準であるが、材料によって変える。使用している料理:宮保鶏丁(鶏のカシューナッツいため) 兎耳(トゥーアル) 材料をまわしながら斜めに切る方法。日本では乱切りとよばれる。 馬耳(マーアル) 兎耳より小さく斜めに切る方法。日本では小さい乱切りとよばれる。 花(ホア) 美しくみえるように切る方法。日本では飾りきりとよばれる。
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さまざまな切り方
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「フランス料理の切り方一覧」の記事における「さまざまな切り方」の解説
「~ェ(仏: -é(e))」式の単語は、切り方そのものを表す動詞の過去分詞形に由来する(-é が男性形、-ée が女性形。発音は同じ)。それ以外の単語は、切った後の食材の形状や状態、その切り方を用いる料理などに因む(tailler en ~「~状に/~用に切る/刻む」という風に用いる)。 アッシェ(仏: haché(e)、wiktionary:fr:haché) 日本名:みじん切り 非常に細かく切ったもの。ジェリエンヌを切るとすぐにできる。切断面が多いので水分が抜けやすい。「みじん切り#角切りよりも細かく」を参照 語源の アッシュ(仏: hache は斧/鉞のこと。 アリュメット(仏: allumette) 日本名:マッチ棒切り マッチ棒の軸のように 5mm 角に切ったもの。なお allumette はマッチ棒のこと。 フィユタージュ(仏: Feuilletage、パイ生地)を細かく切って長方形に焼いたパイのことでもある(allumette (biscuit))。 使用している料理:アリュメット(ジャガイモをアリュメットに切り、油で揚げ塩で味付けした料理) エスカロップ(仏: escalope) 1cm前後の、やや厚めの薄切り肉。エマンセよりも厚め。肉や魚、特に仔牛の薄切りに使われる。 エマンセ(仏: émincé(e)) 日本名:薄切り 薄く切ったもの。色々な食材、主に肉料理に使われる。 なお語根のマンス mince は「薄い」。 エマンセ・ロン(仏: émincé(e) rond) 日本名:薄切り 丸く薄く切ったもの。 ポテトチップに使われる。 なお rond は輪切りにした食材のこと。 オリーヴ(仏: olive) オリーヴの実のような形に切ったもの。シャトーに似るが面がない。 ココット(仏: cocotte) 日本名:ココット切り 3cm 位に切り、フットボール状に面取りしたもの。: なお cocotte は(蒸し焼き用の蓋付き)両手鍋のこと(「こっこちゃん」、つまり雌鶏を表す幼児語でもある)。 ゴーフレット(仏: gaufrette) じゃがいもを薄い格子状(クリスカット)にしたもの。マンドリーヌ(スライサー)を使って90度ずつ回転させながら切る。ポテトチップに使われる。 なお gaufrette にはウエハースの意味があるが、ここでは小型のワッフルのこと。 コルレット(仏: collerette) 日本名:輪切り 皮を剥いた後、そのまま切ったもの。なお collerette は子供服や中世服飾の飾り襟のこと。 シズレ(仏: ciselé(e))日本名:千切りまたはみじん切り 野菜に使われる。スィズレ ciseler (原形)は「(金石に)彫刻を施す」こと。 ジュリエンヌ(仏: julienne) 日本名:千切り マッチ棒より細い糸状に切ったもの。 にんじんやじゃがいもが使われることが多い。これは Jean Julien というコックの名に因む。 使用している料理:コンソメジュリエンヌ(コンソメスープにジェリエンヌした野菜を浮かべた料理) シャトー(仏: château) 日本名:シャトー切り ココットより少し大きく5cm位のフットボール状に切ったもの。: なお château は châteaubriant(シャトーブリアン)の省略形で、その付け合わせのジャガイモの切り方に因む(単語そのものは城郭の意味もある)。 ダルヌ(仏: darne) 日本名:筒切り 大きな魚などに使われる。なお darne とは(魚の)切り身のこと。 トゥルネ(仏: tourné(e)) 日本名:面取り トゥルネ tourner (原形)は「旋盤やろくろで加工する、形を整える」こと。 トロンソン(仏: tronçon) 日本名:輪切りまたは筒切り こちらは木材に使われることもある。 語根のトロン tronc は(樹木の)幹、(動物の)躯幹および胴体のこと。 ノワゼット(仏: noisette) 鹿や仔羊の背肉などを円形に切ったもの。なお noisette はセイヨウハシバミの実(ヘーゼルナッツ)のこと。 パヴェ(仏: pavé) 舗石のように分厚く切ったもの。なお pavé は舗石(のように四角くて大きな塊)のこと。 バトネ(仏: bâtonnet) 日本名:棒切り 約 5mm 角、4~5cm の棒状に切ったもの。bâttonnet は小さい棒(バトン)のこと。 バルド(仏: barde) 豚の背脂の薄切り(ラードベーコン)。ラルドンとは違い、こちらは薄く切ったものに鳥肉など包んで焼くのに用いる。 なお barde には(中世の)馬鎧の意味もある。 ブリュノワーズ(仏: brunoise) 約 5mm の正方形に切ったもの。マセドワーヌよりも細かい賽の目切り。「みじん切り#細かい角切り」および「あられ切り」を参照 ペイザンヌ(仏: paysanne) 日本名:色紙切り 1~2cm 角の薄切りにしたもの。なお paysanne は田舎風のこと。 ポン・ヌフ(仏: pont neuf) 日本名:拍子木切り 1cm 角、長さ 6~7cm ほどに切ったもの。 ポン・ヌフはセーヌ川にかかる橋の名であり、その近くで売られていたフライドポテトの形が由来である。そのためジャガイモだけに使われる呼び方である。 ブール(仏: boule) 球形に剥いたもの。もしくはセルクルで刳り抜いたもの。バターソテーなどに使われる。なお boule はボールのこと。 マセドワーヌ(仏: macédoine) 日本名:賽の目切り 約 1cm 角の立方体に切ったもの。フルーツや野菜に使われる。 ドミノ(仏: domino)とも呼ばれる。「角切り」を参照 なおマセドワーヌは数種類の野菜や果物を混ぜ合わせたサラダや温製料理のこと(語頭が大文字ならマケドニア)。 ミニョネット(仏: mignonnette) 仔羊や羊の背肉から切り出した小円形の切り身。 可愛らしいという意味をもつ mignon は、ここではフィレ・ミニョン(ヒレ肉末端部の切り身)などにみられるように、肉の切り身のこと。それに指小辞 -ette (小さい~、~のようなもの)がついたのが mignonnette である(粗挽き胡椒の意味もある)。 メダイヨン(仏: médaillon) 日本名:輪切り 肉や魚などに使われる。なお médaillon は肉、フォア・グラ、伊勢えびなどの輪切りを用いた料理のこと(元来の字義は「(裏に細工の無い)大型のメダル」)。 ラルドン(仏: lardon) 日本名:紐切り 脂肪分の少ない赤身肉に差し込む為に切り出した、ベーコンや豚の背脂のこと。 リュバン(仏: ruban)日本名:桂剥き 帯状に薄く剥いたもの。 皮むき機を使う方法もある。ruban はリボンのこと。 ルウェル(仏: rouelle) 厚めに丸く切った、骨付きの仔牛や豚のもも肉およびすね肉や魚肉、特に仔牛のもも肉を指す。 日本の輪切りに対応させるには、古風あるいは方言的な言い回しである。 ロンデル(仏: rondelle) 日本名:輪切り にんじん、じゃがいも、ソーセージなどを 5mm 位の厚さに切ったもの。
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