ラルドン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/08 07:50 UTC 版)

ラルドン(フランス語: lardon)は、フランスにおいて豚の背脂を棒状にカット、拍子木切りしたもの[1][2]。
また、以下のものもラルドンと呼ばれることがある。
- 野菜などを拍子木切りしたもの[2]。
- 豚胸肉(豚バラ肉)を拍子木切りしたもの[2]。塩漬けにした肉が使われることが多い[2]。塩漬けにした豚胸肉をさらに燻製にしたもの(ラール・ド・ポワトリーヌ・フュメ(lard de poitrine fumé))もある[2]。
- 上述のラルドンをソテーしたもの[3]
- 上述のラルドンを燻製にしたもの[4]。
拍子木切りではなく、賽の目切りにしたものをラルドンと呼ぶこともある[5]。
フランスでは、摂取される豚肉加工食品の50パーセントはボンレスハムかラルドンである[5]。
ベーコンとの違いは、アメリカ合衆国やイギリスのように薄くスライスされることはなく、朝食に食べることもない[6]。ベーコンは燻製の際に完全に火を通すが、ラール・ド・ポワトリーヌ・フュメは完全には火を通していないのことが多い[2]。フランスでもベーコンは「イギリス式ベーコン」や「アメリカ式ベーコン」として販売されており、フランス語の辞書にも「bacon」の語は収録されている[2]。なお、発音は「ベコーヌ」または「ベクーヌ」となる[2]。
出典
- ^ アンドレ・パッション「豚肉加工品」『フランス郷土料理』河出書房新社、2020年、203頁。ISBN 978-4309287805。
- ^ a b c d e f g h Manabu GOTO. “ベーコン、ラード、豚背脂”. ごとう菜園. 2025年3月4日閲覧。
- ^ “lardon ラルドン”. 料理百科事典. 柴田書店 (2004年10月11日). 2025年3月4日閲覧。
- ^ “フランスで家きん肉・豚肉への虚偽の国産表示”. 食品安全委員会 (2005年6月28日). 2025年3月4日閲覧。
- ^ a b “フランス農業・食料主権省、豚肉加工食品中の添加物亜硝酸塩/硝酸塩の使用削減を目的とした行動計画を発表”. 食品安全委員会 (2023年3月27日). 2025年3月4日閲覧。
- ^ MICHI (2020年8月9日). “フランス人は、ベーコンなんてものは食べたりしない?”. 世界の5つ星パン・スイーツ. 2025年3月4日閲覧。
外部リンク
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