核・生物・化学兵器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 15:30 UTC 版)
「メタルギアシリーズの用語一覧」の記事における「核・生物・化学兵器」の解説
純粋水爆 (Purified hydrogen bomb) (MGS2) 起爆剤である「プライマリ(原子爆弾)」を用いて核分裂反応を起こし、核融合反応を誘発させる通常の水素爆弾と異なり、プライマリを使用せずに核融合反応を起こす水素爆弾。 水を使用する、「非常にクリーンな兵器」とゲーム内で称された。サンズオブリバティ(フォーチュンやヴァンプ)は、爆発の衝撃・熱に加え、強力な電磁パルスを発生させ、その相乗効果でニューヨークを破壊し世界の情報モジュール壊滅を狙ったが、これ自体が彼らを蜂起させるための架空のプロジェクトであり、その存在は定かでなかった。コンセプトとしては、制圧後のことを配慮したことやコスト面などが挙げられる。 デイビー・クロケット (Davie crocket) (MGS3、MPO) アメリカが開発した戦術核兵器システム。小型核弾頭を発射する大型無反動砲で、RPG-7などに形状が似ており、単発式のロケットランチャーのようにも見える。MGS3ではザ・ボスが亡命の手土産として2発持ち込んでおり、1発をヴォルギンがソコロフ設計局を破壊する際に、1発をザ・ボスがグロズニィグラードを破壊する際にそれぞれ使用した。MPOではカニンガムが核弾頭をソ連製にしたものを使用しようとしたが、発射前にカニンガムが乗っていたフライングプラットフォーム共々爆散したため、発射されることはなかった。 ヴォルギンとザ・ボスはランチャーを手に持って核弾頭を発射していたが、本来はランチャーを車載あるいは地面に三脚で設置してから発射するものである。弾頭の核出力はTNT換算で10トンから20トンだが、シギントによればザ・ボスが持ち込んだものは試験的に開発された威力強化版とのことである。 ツァーリ・ボンバ (Tsar Bomba) ロシア語で爆弾の皇帝の意。正式名称はRDS-220. ソ連が開発した史上最強の水素爆弾で、1961年10月30日にノヴァヤゼムリャで行われた大気圏内核実験では、1000 km離れた地点から爆発を視認でき、衝撃波は地球を3周した。核出力は50メガトンで、広島型原子爆弾リトルボーイのおよそ3300倍。劇中に実物は登場しないが、ピースウォーカー内部に同等の威力を持つ水爆が搭載されている事がヒューイの口から語られている。 高信頼性代替核弾頭 (Reliable Replacement Warhead) (MGS4) アメリカで開発が進められている信頼性の高い核兵器。MGS4では2012年から順次導入されている。コアユニット部分にSOPシステムによるID管理がされており、最高権限であるJ.D(ジョン・ドゥ)に承認されていなければ核ミサイルを発射できないようになっている。 遺伝子怪獣 ゲノラ (Genola) (MGS) VRミッションのみに登場する、ゴジラをイメージさせる巨大なゲノム兵。攻撃はパンチのみである。 対ゲノラ兵器 メカゲノラ (Mecha Genola) (MGS2S) VRミッションのみに登場するメカゴジラをイメージさせるゲノラ型ロボット。機械なのでチャフグレネードで電波障害を発生させると動きが止まる。体内には複数のチビメカゲノラが用意されている。 異次元怪獣 ゴルルゴン (Gorlugon) (MGS2S) VRミッションとスネークテイルズのみに登場する巨大なゴルルコビッチ兵。ゴルルコビッチ兵が放射能汚染をし巨大化したという説がある。目から金縛り光線を出す。AKS-74Uを装備してはいるが、構えているだけで撃ってはこない(盾として使っている)。 リオレウス、ティガレックス、ランポス、アイルー (MGSPW) モンスターハンターシリーズのコラボレーションとして登場。詳細はモンスターハンターのモンスター一覧を参照。 ギアレックス (MGSPW) モンスターハンターシリーズのコラボレーションとして登場した本作オリジナルのモンスター。別名、核龍。メタルギアREXをモチーフとしており、巨大な後脚によって二足歩行し、前脚は非常に小さくなっている。右背部には毒を噴射する一本の触手があり、遠距離では毒ビームによる範囲攻撃や突進、近距離では体を回転させることで攻撃する。また、背中から排出される鱗はバインドボイスに共鳴すると、対象者を一時的に動けなくする。 メタリックアーキア(MGSV: TPP) 金属を代謝して生命活動を行う極限環境微生物の一種。いくつか種類があり、金属を瞬く間に酸化させて受け取った電子を糧とするものやウランのような重金属を代謝するもの、爆発性の金属塊を生成するものも存在する。特にウラン濃縮アーキアを利用することで、低濃度の粗雑なウランからでも容易に兵器級の高濃縮ウランを精製することができ、安価で核兵器を世界中にバラ撒くことが計画されていた。 声帯虫 (MGSV: TPP) 過去に存在した声帯に定着する寄生虫を復活させた生物兵器。スカルフェイスがメタルギアと共に作り出したもう一つの切り札である。FOXDIEと同じように原種と変異種がある。原種 本来は、寄生主から若干の栄養をもらう代わりに様々な恩恵を与えるほぼ無害な寄生虫(長年人間と共生関係にあったため、人間に近しい性質を持っており、本来異物を除去する免疫系も機能しない)だったが、スカルフェイスがコードトーカーに命じて、現存する寄生虫を先祖返りさせ改造を施した結果、特定の言語を話す人間の肺を食い破る恐ろしい寄生虫へと変化した。 近い距離なら感染者と会話するだけで感染(基本は感染者の唾液が呼吸や飲食で口に入ることから起こる飛沫感染、目などの粘膜から感染することはないが重度の傷口から感染することはあり得る)が起こり、特定の言語を話す声帯に定着することで発症する。宿主が話す言語を聞き続けるうちに(回数には大きな個体差がある)交尾を行うようになり、以後言語を聞く度に産卵を繰り返していく。孵化した幼虫は、大部分が肺の中に蓄積、一部は口腔へ移動して唾液に混じることで新たな感染者を増やす。この頃になってようやく自覚症状が表れ、感冒に似た症状になるが、これが新たな感染を助長することになる。産卵を始めた段階は既に手遅れであり、最終的に肺を食い荒らされ、大量に吐血・出血しながら死に至る。発症者の肺は、症状が進むと肋骨を破壊し、皮膚の上からでも分かるほど白く膨れ上がる。また、寄生された声帯は一定の熱を持ち、症状が進むごとに違和感がひどくなるため宿主は血が出るほど喉を掻きむしることになる。 男女とも声変わり前の子供の声帯には定着しない、火・塩水に弱いという弱点がある。発症したとしても自覚症状の出る前であれば、手術で声帯ごと取り除くことは可能である。また、声帯虫に寄生する細菌ボルバキアを投与することで全ての声帯虫を雌化させ繁殖不能にする(ただし、宿主の人間もボルバキアの影響で生殖能力を失う)、生殖細胞が他の細胞よりも放射線に弱い事を利用して不妊化させる(どんな変異が起こるか想定できず、推奨できない。実際、不妊化に用いるX線・γ線とβ線では違いがあるが放射線の影響で下記のような凶悪な変異種が誕生している)、感染後一切言語を喋らないことで進行を抑えられるなどいくつか対策がある。駆虫薬などの薬では除去できず、一時繁殖を抑える程度の効果しかない(除去が可能な薬品は人体へも非常に有害)。隔離が不可能である場合は、ナパーム等の高温で地域全体を(感染者ごと)焼き払うしかない。非感染者が感染者と接触または汚染地域に立ち入る場合は、感染者と会話しない事と感染者に触れない事は勿論、最低限鼻と口を覆うガスマスクの装着が必要。声帯虫は体外に出た血液中でも生存でき、上記のように末期患者は大量の血を流すため、全身を覆うタイプの防疫・防護服の着用が望ましい。 愛国者達は、声帯虫を利用して言語を統一し世界を一つにすることを目的にしていたが、スカルフェイスは逆に共通語である英語を抹殺して世界をバラバラにすることを目的に、3つの英語株を制作していた。スカルフェイスは英語以外の株を「民族浄化虫」と呼称していたが、英語株は「民族解放虫」と呼んでいる。 変異種 X線検査機に仕掛けられていたβ線放射装置によって突然変異を起こした声帯虫。β線により声帯虫とボルバキアが共に変異を起こしており、本来声帯虫の生殖を押さえ込むはずのボルバキアが、逆に声帯虫の単為生殖を促すよう変化したことで爆発的に増殖、感染力と発症率が跳ね上がり、感染から発症に至るまでの時間も格段に短くなった。声帯虫の原種の言語を判別する性質はほぼ消失(第一次エピデミックはコンゴ語株によるもので、コンゴ語を使う人間が発症・死亡したが、今回は無差別に発症している)し、ほとんど言葉は発していない人間も即座に末期化する。さらに鳥を中間宿主とするために宿主を操る性質が復活。感染者はロイコクロリディウムに寄生されたカタツムリのように、鳥に自分の体を啄ませるために何としても屋外に出たいという衝動に駆られ、また鳥を引き付けるため熟れた果実のような甘い香りを発する。発症から産卵までにタイムラグがないため、手術による除去は不可能。対策もないため、感染拡大を防ぐためにも速やかに感染者を殺害、遺体の焼却を行う必要がある。 これらの性質により、ダイヤモンド・ドッグズのマザーベースで起こった第二次エピデミックでは、患者・医療班・救出隊全滅という悲惨極まりないものとなった。 なお、変異種発生の原因となったβ線放射装置については、ゲーム版では検査機の導入を決め検品も行ったのがヒューイであったことから彼以外に細工をできる者はいないと断定されていたが、小説版ではアメリカのバイオ企業であるATGC社が裏で細工を行っていたとされている。ヒューイが遺伝子の分野に関して全くの素人であるのを考えると、ゲーム版においても実際に細工をしたのはATGC社である可能性もある。 覆い尽くすもの (MGSV: TPP) X.O.Fのスカルズが体表に纏う寄生虫。様々な超人的力をスカルズに与えている。凄まじい筋力や瞬間移動のような運動能力、耐久性の向上など身体強化を基本として、纏った寄生虫によっては光学迷彩効果や内包するメタリックアーキアを利用した防御力強化、爆発物の生成、金属腐食など多様な効果がある。反面、人間の皮膚以外の培地では長時間生存できない、水分の少ない環境では活動できず、宿主ごと停止してしまう(スカルズが活動する際に霧を発生させるのはこのため)、逆に雨など大量の水があると水分吸収を優先して能力を発揮しないなどの弱点もある。 ベースとなっているのはクラーク博士(パラメディック)がコブラ部隊のジ・エンドの遺体(爆弾で自爆したためほぼ肉片)を研究した論文。クラーク自身はすぐに興味を失い、 遺伝子療法(ジーン・セラピー)研究に没頭したが、コードトーカーは部族の再興に役立つかもしれないと研究を続けていた。スカルフェイスやクワイエットのパラサイト・セラピー(寄生虫補完)もこの寄生虫の応用である。
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