ピースウォーカー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 14:34 UTC 版)
「メタルギア (架空の兵器)」の記事における「ピースウォーカー」の解説
『メタルギアソリッド ピースウォーカー』に登場。別名「AI搭載自動報復歩行戦機」。メタルギアという名前こそ冠していないが、兵器としての定義でいうならば世界で初めて製作された核搭載二足歩行型戦車メタルギアである。人間の判断では躊躇や恐怖という感情がある以上、相互確証破壊(MAD)は不確実であり現在の核抑止は不完全であると考えたCIA中米支局長ホット・コールドマンの主導の下、「人の意志を介さないAIの判断による確実かつ合理的な核報復を行う『完全なる核抑止力』の確立」を目的に実施された「ピースウォーカー計画」の完成形として、ヒューイとAIの専門家であるストレンジラブが共同開発した。 基本は二足歩行だが、折りたたまれた脚部を展開することで四足歩行も可能であり、中米のような険しい地形の多い土地でも走破することができる。ピースウォーカー計画で開発された他のAI兵器と違い2つのAIポッドが積まれており、頭部下部にある姿勢・動作制御を司るレプタイルポッド(AL-aurelia8000)、胴体後部にある核報復や各種戦略判断を司るママルポッド(BS-imago)の2つがそれぞれ小脳と大脳の役割を持つ。レプタイルポッドの製作はヒューイが、ママルポッドはストレンジラブが担当している。 AI搭載自動報復歩行戦機の名の通り核攻撃を探知すると、ストレンジラブによってAI上に再現されたザ・ボスの思考パターンに基づいて報復攻撃の判断と攻撃目標を決定する。攻撃の必要があると判断されれば搭載された1メガトン級核ミサイルの発射、もしくは頭部に搭載された水爆による自爆により自動報復攻撃を行う(自爆攻撃を行う際は敵地へと単機突入、もしくは敵地に潜伏した機体が自爆する)。自爆用の水爆はソ連のツァーリ・ボンバに対抗するためだけに搭載され、威力の面では完全なオーバーキルである。核報復の観点から米ソ両陣営を射程に収めることの出来る中米に複数体配置する必要があるため、コールドマンは本機を量産するつもりでいた。自衛の為にミサイルや火炎放射器など、多くの火器を積み、電磁パルスによりミサイルを逸らす事も出来る。また核戦争や本機が核攻撃を受けることも想定しているため、AIポッドは核シェルター並の堅牢さを誇り、機体装甲もそれに準ずる強固さを持つ。 ニカラグア湖畔の米軍ミサイル基地にて、コールドマンによって核報復の確実性を実証すべく「ソ連から米本土への核攻撃」という偽装データを送信され自動報復モードを起動し、コスタリカ近海にあるMSFのマザーベースに向けて核ミサイルを発射させようとするが、ザドルノフが裏切ったことでキューバを標的に変更させられる。だがスネークとカズ率いるMSFの部隊が駆けつけて両者を拘束したことで、一旦は事態は沈静化したかと思われたが、ザドルノフに撃たれたコールドマンが死に際にピースウォーカーを通してアメリカのNORADへも偽装データを送信したことで、ピースウォーカーの自動報復モードが起動してしまい、さらにアメリカ政府が偽装データを本当のミサイル攻撃と誤解したことで世界は全面核戦争の危機に立たされることになってしまう。スネークはキューバへの核攻撃と偽装データを止めるべく戦闘を行い、死闘の末にピースウォーカーのママルポッドは停止し、ボディも破壊されたことでキューバへの核攻撃は阻止されたが偽装データの送信は止まらず、身分を明かしたスネークによる米政府への説得も彼を信じきれなかった政府高官たちが報復を強調したために失敗してしまう。 万事休すと思われたがレプタイルポッドと結合されていたことで破壊されたママルポッドに「機能代償」が発生、カーペンターズの「Sing」を歌いながら再起動したピースウォーカーはまるでザ・ボスの最後の意志を再現するかのように自らをニカラグア湖に沈めて完全に機能停止させ、偽装データの送信を止めた。その際、NORAD指令室のスクリーンに映しだされた世界地図は平和を意味するピースマークに埋め尽くされ、その歌は世界中に響き渡った。 後に搭載されていた核弾頭はカズ達によって回収され、MSFの抑止力として後述のメタルギアZEKEに搭載されることになる。 さらにその後はアマンダ達の協力を得たストレンジラブによりママルポッドの機能が移りハイブリッドAIとなったレプタイルポッドも回収され、サイファーのもとで愛国者達の代理AIの雛形として研究された後、メタルギア・サヘラントロプスの姿勢制御AIの参考にされた。ストレンジラブの死後、ヴェノムによりアフガニスタンのソ連基地より回収され、ダイアモンド・ドッグズのプラットフォーム上に保管される。中にあったストレンジラブの遺体はその時に回収されて葬られた。
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