ピースの逸話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 09:53 UTC 版)
1946年1月に大蔵省専売局が発売したピース (10本入) が最初の製品である。新銘柄の名は図案とともに公募され、1等は「ニューワールド」だが、製作技術の難点から2等の「ピース」が採用された。 発売当初のピースは、戦前から発売されていた「光」より上級の葉を原料にペリラルチンで甘みを、特殊な香料で香りをつけた特徴があった。日本専売公社時代のピースは、日本産の在来種で岩手県一関産の東山葉(とうざんは)を使用しており、現在のバージニアブレンドと異なる。 ピース (10本入) は、「ラッキーストライク」の包装デザインも手掛けたアメリカの著名な工業デザイナーのレイモンド・ローウィによって、1952年4月に現在の包装デザインに変更された。商業デザインに対して未だ認識が低い時代で150万円と高額なデザイン料が話題 になるが、デザイン変更で年間売上本数が26億本から150億本へ急増して「デザインが嗜好を変えた」「新しい意匠は世界的水準にある」などと絶賛され、日本の商品デザインに大きく影響した。 シンボルマークの「オリーブの葉をくわえた鳩」は、旧約聖書『創世記』のノアの方舟で「大洪水が起きた外界の様子を知るために、ノアが方舟の窓から放った鳩が、オリーブの葉をくわえて戻ってきたことで、大洪水が収まり安らぎの大地が近い」と認識して、鳩が平和の象徴となった逸話に由来する。カラーリングは日本の風土に合わせたものとして、高貴なイメージの紺色に金色を差したものとした。 2016年5月に、全9銘柄で「発売70周年限定パッケージ」が数量限定で販売され、70周年記念として「ピース・クラシック」が数量限定で販売された。 2019年10月1日からは増税のため値上がりした。
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