帝政天ツ上
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「とある飛空士への夜想曲」の記事における「帝政天ツ上」の解説
千々石 武夫(ちぢわ たけお) 本作の主人公。22歳。天ツ上空挺兵団正規飛空母艦「雲鶴」航空隊編隊長の特務中尉。開戦半年で撃墜数69という撃墜王。天ツ上軍で唯一「左捻り込み」を使える。敵の囮作戦を看破するなど、空戦技術はもとより飛空士としての勘もさえているが、軍規を軽々しく無視する問題児でもあり、上層部からはあまり好かれていない。空戦中は敵機の動きを「誰かの声」として聞くような感覚で把握しており、それを「空の声」と呼んでいる。『追憶』のシャルルや『恋歌』のカルエルも同じ力を一時的に発揮している描写がある。 彼の父親は常日野の領主に仕える士族だったが、サン・マルティリアの成立で失職し、一家は故郷を追われた。父親は誇り高かったが、それ故に手に職を持つことが出来ず、一家は貧乏生活を強いられた。 学業成績は優秀だったが、尋常小学校を卒業した直後に父を腹膜炎で亡くしたため、母を説得し進学を諦め、海底炭田で栄える「戦艦島」で炭坑夫として働く。その後塵肺により母も亡くし、家族はビーグルの老犬、タレオのみとなった。明日への希望も持たずに働いて寝るだけの日々をすごすようになるが、ベスタドである吉岡ユキと出会ったことで感情を取り戻し始める。漠然と飛空士にあこがれながらも、学歴を理由に諦めていたが、ユキから海軍予科練の話を聞き、猛勉強の末、倍率150倍をくぐりぬけて合格した。 お守りとして愛機の機首にビーグル犬のノーズアートを描いており、そのノーズアートと卓越した空戦技術から、レヴァーム側の飛空士からは「魔犬」と呼ばれる。 海猫作戦阻止に失敗し、海猫に敗れたことで、海猫撃墜に執着するようになり、空戦のたびに海猫を捜し求めるようになる。 吉岡 ユキ / 水守 美空 ユキは千々石の幼馴染、美空は天ツ上の国民的歌手として登場する人物だが、両者は同一人物。千々石は両者が同一人物であることを知っているが、彼女と幼馴染であることを周囲には隠している。吉岡 ユキ(よしおか ユキ) 12歳。千々石の2歳年下。常日野出身。父とともに戦艦島にやってきて、14歳当時の千々石と出会った少女。天ツ人の父とレヴァーム人の母を持つベスタド。青い瞳と金髪を持つ。島の同級生からはいじめられているが、本人はそれを全く気にせず、時には男子相手に喧嘩で圧倒することもある。 常日野(サン・マルティリア)に住んでた頃は、戦艦島で受けている差別よりもかなり激しい差別を受けたようであり、その差別の内容を千々石に語ったとき、「レヴァームの文化は好きだけど、差別するところは嫌い。集団になるといやな人たちにみえる」と吐露している。 誰もが聞き惚れるほどの澄んだ声と高い歌唱力の持ち主で、将来はトップ歌手になることを夢見ている。海軍予科練に合格して島を離れる千々石と、お互いに夢をかなえることを約束した。 水守 美空(みずもり みく) 天ツ上人気ナンバーワンの国民的人気歌手。20歳。かつてはレヴァーム音楽であるジャズのシンガーとして名を馳せていたが、戦争によりジャズが敵性音楽として指定されたため、現在では天ツ上の歌謡曲を歌っている。 長い黒髪とスタイル、顔立ちの良さ、そして澄んだ声と高い歌唱力から海軍内にもファンが多く、慰問の際には多くの兵士からサインを求められた。千々石は彼女のジャズのレコードを常に聴いている。 波佐見 真一(はさみ しんいち) 天ツ上空挺兵団正規飛空母艦「雲鶴」航空隊編隊長。千々石とは地上では犬猿の仲で互いに嫌い合っている一方で、千々石の高い空戦技能に対して信頼を置いている。 空戦技術は千々石に言わせれば「首をひねるほど下手」だが、指揮官としての資質はあり、戦局全体を見回して冷静な判断を下せる。そのため、千々石からはその指揮能力に対しては信頼を置かれている。水守美空のファン。 ガガガ文庫版『とある飛空士への追憶』終章にも登場しているが、名前が設定されていなかった。本作で設定された名前は新装版の『追憶』へと逆輸入されている。 杉野 平助(すぎの へいすけ) 天ツ上空挺兵団正規飛空母艦「雲鶴」航空隊所属 19歳。千々石からの指名で千々石の列機を努めており、飛空士としての腕はかなり優秀。 千々石を心から慕っているが、筋骨隆々の力自慢なため、千々石からは「暑苦しい」と鬱陶しがられている。 松田 太一(まつだ たいち) 天ツ上空挺兵団正規飛空母艦「雲鶴」航空隊所属 19歳。杉野と同じく千々石からの指名で列機を努めている腕利き。杉野とともに「杉松」とコンビ扱いされている。 杉野とは対照的にやせ型で理知的な性格。 観音寺 秀明(かんのんじ ひであき) 千々石の予科練時代の同期。身長の低い、少年っぽい外見をしている。下巻序盤で世知原基地に異動してきた。その前は戦艦飛騨の観測機の搭乗員を務めていた。初陣において、通信機器やフロートの重みで鈍重な観測機で4機を撃墜する凄腕。予科練時代は成績を千々石、御堂と争っており、模擬戦闘で千々石を撃墜したことがある。 御堂 永臣(みどう ながおみ) 千々石の予科練時代の同期。身長190cm近い長身。下巻序盤で観音寺と共に世知原基地に異動してきた。その前は戦艦摂津の観測機搭乗員を務めており、初陣では敵3機を撃墜している。予科練時代は成績を千々石、観音寺と争っており、模擬戦闘で千々石を撃墜したことがある。 白瀬 一樹(しらせ かずき) 天ツ上海軍准将。トレバス環礁に設立されている飛行場を拠点とする音無航空隊の司令官。落ち着いた理知的な人物。
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真電 天ツ上海軍が主力戦闘機として運用する単座の艦上戦闘機。先尾型、推進式配置のモーター、逆ガルウィングの主翼を特徴とする。機首に30mm機銃2門、主翼付け根に13mm機銃2門を装備している他、胴体下部に250kg爆弾1発を搭載する事も可能。 原動機はDCモーター「讃(たたえ)」。水素電池スタックから出力される電力で駆動する。最高速度、機動性、航続力などあらゆるスペックでレヴァーム機を圧倒する。 機体形状や名称は旧日本海軍の試作局地戦闘機の震電がモデル(特にコミック版『とある飛空士への追憶』では機体形状が震電に酷似している)だが、「火力や運動性能に優れ、敵から恐れられる艦上戦闘機」という設定は零式艦上戦闘機がモデルとなっている。 真電改 真電の改良型。新型の水素電池スタックと、アイレスⅣのモーター以上に大出力のモーター「頂(いただき)」を搭載。改良の結果、最高速度、上昇力、高高度性能、武装、航続距離全てで真電を上回っている。また、無線通信機を搭載したことで味方部隊と音声通信を行えるようになっている。武装は30mm機銃2門、15mm機銃4門を全て胴体内に装備する。 前作「とある飛空士への恋歌」と次作「とある飛空士への誓約」にも登場する。 六十七式艦上戦闘機 真電以前の古い世代の艦上戦闘機。降着装置は固定式である。 連星 500kg爆弾を運用する艦上急降下爆撃機。 天水 酸素魚雷を運用する艦上雷撃機。海面に着水中の敵艦艇への攻撃を主任務とする。 彩風 複座艦上偵察機。 七式飛空艇 大型の飛空艇。ずんぐりした胴体を持つ。 防府 八神機動艦隊旗艦の正規飛空母艦。 雲鶴 天ツ上海軍の正規飛空母艦。爆撃機、雷撃機、戦闘機など80機を搭載する。「とある飛空士への追憶」にも登場している。 真鶴 雲鶴と同型の正規飛空母艦。 飛騨 八神機動艦隊第四戦隊所属の超弩級飛空戦艦。排水量6万トン、全長260m。主砲は50cm砲。最大戦速は50ノットを超える。一流の艦内設備を誇り、「飛騨ホテル」の二つ名を頂戴している。 摂津 飛騨と同じく八神機動艦隊第四戦隊の超弩級飛空戦艦。飛騨と同等のスペックと艦内設備を持ち、「摂津ホテル」とも呼ばれている。 酸素魚雷 雷撃機が水上艦艇に対して使用する魚雷。飛行能力を持たないため飛行中の飛空艦艇に対しては無力だが、炸薬量が多いため水上艦艇や着水中の飛空艦艇に対しては比類なき威力を発揮する。西海においては、レヴァームは運用コストのかかる飛空艦艇ではなく水上艦艇を多く用いるため、この魚雷の使用頻度もあがる。 酸素空雷 飛空艦艇に対して使用される大型空雷。
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「とある飛空士への夜想曲」の記事における「帝政天ツ上」の解説
天ツ人の治める、東方大陸を領土とする国。第二次世界大戦当時の大日本帝国がモデルとなっている。首都は「東都」。紀元は「皇紀」。作者の出身地である九州由来の地名・人名が多い。
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「とある飛空士への追憶」の記事における「帝政天ツ上」の解説
東方大陸を支配する天ツ人による大国。建国3000年の歴史を持つ。漢字仮名混じり文の言語を用い、日本のそれと酷似した人名、「サムライ」「刺身」といった文化がある日本的な国である。歴史や風土については「とある飛空士への夜想曲」を参照。
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「とある飛空士への恋歌」の記事における「帝政天ツ上」の解説
前作『とある飛空士への追憶』や第3作『とある飛空士への夜想曲』に登場した国。劇中では物語の終盤、聖泉を抜けて神聖レヴァーム皇国に寄港した後、再び空の果てを目指して旅立ったイスラ・レヴァームの合同艦隊を見送るため、1個編隊が姿を見せたという短い言及がされている。アニメ版では原作第5巻の内容が大幅にカットされた関係で登場しない。 真電改(しんでん かい) 天ツ上空軍の単座戦空機。前作『追憶』に登場した「真電」の改良型。本作中では「中央海戦争」の末期にアイレスVと死闘を繰り広げた、機体尾部にプロペラを持つ戦空機であるという短い紹介がなされている。第3作『夜想曲』では終盤において主人公らの乗機として登場する。
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「とある飛空士への恋歌」の記事における「帝政天ツ上」の解説
前作『追憶』や第3作『夜想曲』の舞台となった国家。日本がモデルとなっている。大瀑布を挟んで神聖レヴァーム皇国と相対している。平面世界の上から3段目に位置する。神聖レヴァーム皇国とは激しく対立し、『夜想曲』で描かれた「中央海戦争」を含む二度の大戦を経験している。
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