やそう‐きょく〔ヤサウ‐〕【夜想曲】
やそうきょく〔ヤサウキヨク〕【夜想曲】
ドビュッシー:夜想曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ドビュッシー:夜想曲 | Nocturne | 作曲年: 1892年 出版年: 1892年 |
作品解説
ピアノのための作品としてはドビュッシーの書いた唯一の夜想曲であるが、ドビュッシーはこの他に、オーケストラのための夜想曲を書いている。レントの4分の4拍子。細かい音符で記譜されたアルペジオが特徴的なハープを思わせるような5小節の序奏で開始する。この序奏は、ダブル・バーにより、続いて奏される主要主題と明確に区分けされている。主要主題はたゆたうように歌われる。そしてそこには、ショパンを思わせるような比較的広い音域を上昇する分散和音による伴奏が伴われる。アレグレットとなる部分では、4分の4拍子と4分の3拍子が交互に現れるような4分の7拍子で書かれており、たゆたうような夜想曲の性格が一層増す。この部分は、コラールとユニゾンによるラインにより構成されている。その後、主要主題が回帰され、曲を閉じる。
サティ:夜想曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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サティ:夜想曲 | Nocturnes | 作曲年: 1919年 出版年: No.1-3 1919, No.4-5 1920年 初版出版地/出版社: No.1-3 Rouart-Lerolle, No.4-5 Demets |
夜想曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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アラン:夜想曲 | Nocturne | 作曲年: 1935年 |
リャプノフ:夜想曲 変ニ長調 | Nocturne in D flat major Op.8 | 作曲年: 1898年 初版出版地/出版社: Breitkopf & Härtel |
ダニエル=ルシュール:夜想曲 | Nocturne | 作曲年: 1952年 出版年: 1957年 初版出版地/出版社: Rongwen Music |
デュレ:夜想曲 | Nocturne Op.40 | 作曲年: 1928年 出版年: 1932年 初版出版地/出版社: Chester |
リヴィエ:夜想曲 | Nocturne | 作曲年: 1956年 出版年: 1957年 初版出版地/出版社: Salabert |
モッテンセン:夜想曲 | Nocturne Op.22-4 | 作曲年: 1968年 |
ペイン:夜想曲 変ロ長調 | Nocturne in B flat major Op.45 | 作曲年: c1889年 出版年: 1889年 初版出版地/出版社: Boston |
カタラーニ:夜想曲 | Notturno | 出版年: 1880年 |
バーバー:夜想曲(ジョン・フィールドをたたえて) | Nocturne(Homage to John Field) Op.33 | 作曲年: 1959年 出版年: 1959年 初版出版地/出版社: Schirmer |
八木下 茂:夜想曲 | 出版年: 2007年 初版出版地/出版社: JILA | |
スクリャービン(スクリアビン):夜想曲 変イ長調 | Nocturne | 作曲年: 1884年 |
ファリャ:夜想曲 | Nocturno | 作曲年: 1899-1900年 出版年: 1940年 初版出版地/出版社: Unión misical española |
ホルスト:夜想曲 | Nocturne | 作曲年: 1930年 |
清瀬 保二:夜想曲 | 作曲年: 1932年 |
夜想曲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/23 14:34 UTC 版)
夜想曲(やそうきょく)は、性格的小品(主にピアノ独奏曲)の一種。ムツィオ・クレメンティの弟子でアイルランド出身のピアニスト兼作曲家ジョン・フィールドが創始した名称。英語でノクターン(nocturne)、フランス語でノクチュルヌ(nocturne)、イタリア語でノットゥルノ(notturno)。ノットゥルノはまた、セレナードと同様の器楽合奏を意味する場合もある。語源はラテン語で「夜の」または「夜に属する」を意味する形容詞nocturnusであり、これはラテン語で「夜」を意味する名詞noxの語幹noct-から成ったものである。
ショパンは、夜想曲をより自由でロマンティックな楽曲へと発展させた。今日では夜想曲と言えばショパンの一連の作品が最もよく知られている。その他、フォーレやドビュッシーの管弦楽曲が有名である。
主な作品
独立した「夜想曲」
ピアノ曲
- ミハイル・グリンカ
- 夜想曲『別れ』
- ショパン(21曲) - 夜想曲 (ショパン) を参照。
- ショパンの夜想曲はおおむね簡単な三部形式で構成されている。21曲(全21曲)いずれも演奏は比較的簡単でショパン作品の入門としても適当である。作曲者本来の創作意志からは外れてしまう洗練優美な作風のものばかりであるが、発表当時既に多くの支持を集め、未だに衰えがない。時に深刻な展開のもの(ハ短調)もあるが、奏者は優雅さを失うことなく作者の身近な感情を表演するように求められる。
- 『夜想曲 第2番 変ホ長調』Op.9-2
- 『夜想曲 第20番 嬰ハ短調』遺作
- リスト
- 『愛の夢、3つの夜想曲』第3番
- 3曲とも歌曲から編曲したもの。第3番は『おお、愛しうる限り愛せ』(詩:フェルディナント・フライリヒラート)
- 『ジュネーヴの鐘: 夜想曲』(巡礼の年 第1年の1曲)
- 『愛の夢、3つの夜想曲』第3番
- ガブリエル・フォーレ
- 夜想曲(全13曲)
- エリック・サティ
- 5つの夜想曲(1919)
- アレクサンドル・スクリャービン(5曲)
- 『左手のための前奏曲と夜想曲』Op.9——作曲者が右手を痛めたときに作曲。
- フランシス・プーランク(9曲)
- グスターヴ・ホルスト
- バルトーク・ベーラ
- 夜想曲(ミクロコスモス4巻・No.97)
管弦楽曲
- フレデリック・ディーリアス:夜想曲『パリ:大都会の歌』
- クロード・ドビュッシー:『夜想曲』
室内楽曲
- フランツ・シューベルト:ピアノ三重奏曲『ノットゥルノ』(D 897)
楽曲の一部としての「夜想曲」
- ボロディン:弦楽四重奏曲第2番の第3楽章
- ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番の第1楽章
- ヴォーン・ウィリアムズ:ロンドン交響曲(交響曲第2番)の第3楽章
参考文献
- ヴラディミール・ジャンケレヴィチ 著、千葉文夫、松浪未知世、川竹英克 訳 『夜の音楽』シンフォニア、1986年3月。
夜想曲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 09:30 UTC 版)
第1番 変ホ長調 (1812年) 第2番 ハ短調 (1812年) 第3番 変イ長調 (1812年) 第4番 イ長調 (1817年) 第5番 変ロ長調 (1817年) 第6番 ヘ長調 (1817年) 第7番 ハ長調 (1821年) 第8番 イ長調 (1821年) 第9番 ホ長調 (1816年) 第10番 ホ短調 第11番 変ホ長調 (1833年) 第12番 ト長調 (1834年) 第13番 ニ短調 (1834年) 第14番 ハ長調 (1835年) 第15番 ハ長調 (1834年) 第16番 ヘ長調 第17番 ホ長調 (1832年) 第18番 変ロ長調 「真昼」注: これらの番号は出版社により異なっており、一意なものでは無い。第8番と第9番は最初、「ロマンス」の題で発表されたが、後に作曲者自身によって改題された。また、「真昼」は、本来は夜想曲ではなかったが出版社によって「夜想曲」と題されたとされる。フィールドの作曲した夜想曲の正確な数は、はっきりしていない。
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