夜想曲とは? わかりやすく解説

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やそう‐きょく〔ヤサウ‐〕【夜想曲】

読み方:やそうきょく

ノクターン

[補説] 作品名別項。→夜想曲


やそうきょく〔ヤサウキヨク〕【夜想曲】

読み方:やそうきょく

原題、(フランス)Nocturnesドビュッシー管弦楽曲1897年から1899年にかけて作曲。「」「祭」「シレーヌ」の3曲からなり第3曲「シレーヌ」は女声合唱を伴う。


ドビュッシー:夜想曲

英語表記/番号出版情報
ドビュッシー:夜想曲Nocturne作曲年1892年  出版年1892年 

作品解説

2007年10月 執筆者: 齊藤 紀子

 ピアノのための作品としてはドビュッシー書いた唯一の夜想曲であるが、ドビュッシーこの他に、オーケストラのための夜想曲を書いている。レントの4分の4拍子。細かい音符記譜されたアルペジオ特徴的なハープ思わせるような5小節序奏開始する。この序奏は、ダブル・バーにより、続いて奏される主要主題明確に区分けされている。主要主題たゆたうように歌われる。そしてそこには、ショパン思わせるような比較的広い音域上昇する分散和音による伴奏伴われるアレグレットとなる部分では、4分の4拍子4分の3拍子交互に現れるような4分の7拍子書かれており、たゆたうような夜想曲の性格が一層増す。この部分は、コラールユニゾンによるラインにより構成されている。その後、主要主題回帰され、曲を閉じる。


サティ:夜想曲

英語表記/番号出版情報
サティ:夜想曲Nocturnes作曲年1919年  出版年: No.1-3 1919, No.4-5 1920年  初版出版地/出版社: No.1-3 Rouart-Lerolle, No.4-5 Demets 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1番 No.13分30秒 No Image
2 第2番 No.22分00 No Image
3 第3番 No.33分30秒 No Image
4 第4番 No.42分30秒 No Image
5 第5番 No.52分00 No Image
6 第6番 No.61分50 No Image

夜想曲

英語表記/番号出版情報
アラン:夜想曲Nocturne作曲年1935年 
リャプノフ夜想曲 変ニ長調Nocturne in D flat major Op.8作曲年1898年  初版出版地/出版社: Breitkopf & Härtel 
ダニエル=ルシュール:夜想曲Nocturne作曲年1952年  出版年1957年  初版出版地/出版社: Rongwen Music 
デュレ:夜想曲Nocturne Op.40作曲年1928年  出版年1932年  初版出版地/出版社Chester 
リヴィエ:夜想曲Nocturne作曲年1956年  出版年1957年  初版出版地/出版社: Salabert 
モッテンセン:夜想曲Nocturne Op.22-4作曲年1968年 
ペイン夜想曲 変ロ長調Nocturne in B flat major Op.45作曲年: c1889年  出版年1889年  初版出版地/出版社Boston 
カタラーニ:夜想曲Notturno出版年1880年 
バーバー:夜想曲(ジョン・フィールドたたえてNocturne(Homage to John Field) Op.33作曲年1959年  出版年1959年  初版出版地/出版社: Schirmer 
八木下 茂:夜想曲出版年2007年  初版出版地/出版社JILA 
スクリャービンスクリアビン):夜想曲 変イ長調Nocturne作曲年1884年 
ファリャ:夜想曲Nocturno作曲年1899-1900年  出版年1940年  初版出版地/出版社Unión misical española 
ホルスト:夜想曲Nocturne作曲年1930年 
清瀬 保二:夜想曲作曲年1932年 

夜想曲(ノクターン)

作者ジェシカ・サイキ

収載図書プルメリア日々
出版社西北出版
刊行年月1994.2
シリーズ名ジェシカ・サイキ短篇集


夜想曲(ノクターン)

作者南房秀久

収載図書氷剣悲歌月蝕紀列伝
出版社富士見書房
刊行年月1999.11
シリーズ名富士見ファンタジア文庫


夜想曲

作者スティーヴ・ラズニック・テム

収載図書血も心も―新吸血鬼物語
出版社新潮社
刊行年月1993.4
シリーズ名新潮文庫


夜想曲

作者倉阪鬼一郎

収載図書百物語異聞
出版社出版芸術社
刊行年月2001.9
シリーズ名ふしぎ文学館


夜想曲

作者瀬戸内

収載図書アルカディア・ロマンス
出版社日本文学館
刊行年月2004.12
シリーズ名ノベル倶楽部


夜想曲

作者恩田陸

収載図書いのちのパレード
出版社実業之日本社
刊行年月2007.12


夜想曲

作者菊地秀行

収載図書京都宵―異形コレクション
出版社光文社
刊行年月2008.9
シリーズ名光文社文庫


夜想曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/23 14:34 UTC 版)

夜想曲(やそうきょく)は、性格的小品(主にピアノ独奏曲)の一種。ムツィオ・クレメンティの弟子でアイルランド出身のピアニスト兼作曲家ジョン・フィールドが創始した名称。英語ノクターンnocturne)、フランス語ノクチュルヌnocturne)、イタリア語ノットゥルノnotturno)。ノットゥルノはまた、セレナードと同様の器楽合奏を意味する場合もある。語源はラテン語で「夜の」または「夜に属する」を意味する形容詞nocturnusであり、これはラテン語で「夜」を意味する名詞noxの語幹noct-から成ったものである。

ショパンは、夜想曲をより自由でロマンティックな楽曲へと発展させた。今日では夜想曲と言えばショパンの一連の作品が最もよく知られている。その他、フォーレドビュッシー管弦楽曲が有名である。

主な作品

独立した「夜想曲」

ピアノ曲

  • ミハイル・グリンカ
    • 夜想曲『別れ』
  • ショパン(21曲) - 夜想曲 (ショパン) を参照。
    ショパンの夜想曲はおおむね簡単な三部形式で構成されている。21曲(全21曲)いずれも演奏は比較的簡単でショパン作品の入門としても適当である。作曲者本来の創作意志からは外れてしまう洗練優美な作風のものばかりであるが、発表当時既に多くの支持を集め、未だに衰えがない。時に深刻な展開のもの(ハ短調)もあるが、奏者は優雅さを失うことなく作者の身近な感情を表演するように求められる。
    • 夜想曲 第2番 変ホ長調』Op.9-2
      CMでも多用されており有名なである。8分の12拍子で舟歌風の滑らかな旋律が主題になっている。多少装飾をするだけで主題が使い回されるので内容として深刻さはない。演奏編曲が容易であり後に広く愛されるようになった。
    • 夜想曲 第20番 嬰ハ短調』遺作
      ピアノ協奏曲第2番から取ったフレーズがいくつかある。本来は夜想曲として作曲されたものではなく、自身の姉のピアノ練習用に作曲された小品である。感傷的な嬰ハ短調の後に協奏曲2番の終楽章第二主題が登場するが、最初の版ではクロスリズム(右手が3拍子(原曲と同じ)、左手が4拍子)となる(改訂版では右手も4拍子に変えられている)。途中マズルカのリズム(こちらは歌曲『願い』からの引用)に変わってから第一部が再現する。コーダは音階を基調にした技巧の見せ場で長調(嬰ハ長調)で終止する。
  • リスト
  • ガブリエル・フォーレ
  • エリック・サティ
    • 5つの夜想曲(1919)
  • アレクサンドル・スクリャービン(5曲)
    • 『左手のための前奏曲と夜想曲』Op.9——作曲者が右手を痛めたときに作曲。
  • フランシス・プーランク(9曲)
  • グスターヴ・ホルスト
  • バルトーク・ベーラ

管弦楽曲

室内楽曲

楽曲の一部としての「夜想曲」

参考文献

  • ヴラディミール・ジャンケレヴィチ 著、千葉文夫、松浪未知世、川竹英克 訳 『夜の音楽』シンフォニア、1986年3月。 

夜想曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 09:30 UTC 版)

ジョン・フィールド」の記事における「夜想曲」解説

第1番 変ホ長調 (1812年) 第2番 ハ短調 (1812年) 第3番 変イ長調 (1812年) 第4番 イ長調 (1817年) 第5番 変ロ長調 (1817年) 第6番 ヘ長調 (1817年) 第7番 ハ長調 (1821年) 第8番 イ長調 (1821年) 第9番 ホ長調 (1816年) 第10番 ホ短調 第11番 変ホ長調 (1833年) 第12番 ト長調 (1834年) 第13番 ニ短調 (1834年) 第14番 ハ長調 (1835年) 第15番 ハ長調 (1834年) 第16番 ヘ長調 第17番 ホ長調 (1832年) 第18番 変ロ長調真昼」注: これらの番号出版社により異なっており、一意なものでは無い。第8番第9番最初、「ロマンス」の題で発表されたが、後に作曲者自身によって改題された。また、真昼」は、本来は夜想曲ではなかったが出版社によって「夜想曲」題されとされるフィールド作曲した夜想曲の正確な数は、はっきりしていない。

※この「夜想曲」の解説は、「ジョン・フィールド」の解説の一部です。
「夜想曲」を含む「ジョン・フィールド」の記事については、「ジョン・フィールド」の概要を参照ください。

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