サティ

実用日本語表現辞典

サティー

別表記：寡婦焚死「Sati」、寡婦殉死、サティ
英語：Sati

ヒンドゥー教が広まる地域における慣習で、夫に先立たれた妻が夫を火葬している炎に飛び込み自殺するというもののこと。20世紀に入ってからはあまり行われなくなっていたとされている。起源についてはインドの叙事詩に登場する女神サティーとする説や、妻が夫の相続権を持っていたため夫の親族に強要されたとする説などさまざまに存在する。

（2014年5月27日更新）

デジタル大辞泉

サティ【Erik Alfred Leslie Satie】

読み方：さてぃ

［1866〜1925］フランスの作曲家。奇抜な言動などによって異端視されたが、ドビュッシーらに影響を与えた。作品にピアノ曲「グノシェンヌ」、バレエ音楽「パラード」など。エリック＝サティ。

世界宗教用語大事典

サティ 【sati】

エジプトの女神。ナイル川の霊。アンケット、クヌームと共に三神一座をなす。ラーの子。

ピティナ・ピアノ作曲家事典

サティ

【英】：Satie, Eric

[フランス]  1866～1925

執筆者： 菊池　朋子

全作品のうち半分以上をピアノ曲が占めていて、ピアノ作品はどれも純粋な美しさを持っている。10代のときパリ音楽院でピアノや作曲を学んだが、音楽界特有の保守的な雰囲気になじまず、その後はキャバレーや芸術家仲間との関わりの中で作曲活動をした。
　そのようなスタイルは個性的なタイトルにも表れている。奔放で、権威的な存在を風刺する標題は、伝統的作法にとらわれない自身の自由な発想が最大限発揮されている。
　作曲家としてある程度名が知れるようになると、多くの芸術家を惹きつけた。コクトーやピカソとの親交から、美しさのエッセンスを抽出しようとするキュビズム絵画の要素がサティの作品にも表れている。バレエ「パラード」や「家具の音楽」など慣習を無視した公演はスキャンダルを引起すこともあったが、その革新的なやり方は後進の作曲家に大きな影響を与えた。伝統的形式やロマンチックなハーモニーを使わずに、音を客観的に配置して響きを創り上げたサティの作品は、その後の前衛作曲界にとって計り知れない指針になった。

ピアノ独奏曲

作曲年代順  [ピアノ独奏曲]

グノシェンヌ第4番～第6番／Gnossiennes 1889(No.5), 1891(No.4), 1897(No.6)[8'30"]

コ・クオの少年時代（母親の忠告）／L'Enfance de Ko-Quo (Recommandations maternelles) 1913

4つのオジーヴ／4 Ogives 1886[11'0"]

3つのサラバンド／3 Sarabandes 1887[17'0"]

3つのジムノペディ／3 Gymnopedies 1888[9'30"]

3つのグノシェンヌ／3 Gnossiennes 1890[8'30"]

ばら十字団の最初の思想／Premiere pensee Rose+Croix 1891[1'30"]

「星の息子」への前奏曲／Troi Preludes du "Fils des Etoiles" Wagnerie Koldeenne du Sar Peladan 1892

ワルツ－バレエ／Valse - ballet 1885[2'30"]

ばら十字団のファンファーレ／Sonneries de la Rose+Croix 1892[15'0"]

ゴシックの舞曲／Danses gothiques 1893[9'30"]

「天国の英雄的な門」への前奏曲／Prelude de la porte heroique du ciel 1894[3'30"]

愛撫／Caresse 1897[2'0"]

冷たい小品／Pieces froides 1897[11'0"]

びっくり箱／Jack in the box 1899[7'0"]

貧しい者の夢／Reverie du pauvre 1900[4'30"]

舞踏への小序曲／Petite ouverture a danser 1900[2'0"]

悲しい道化師の小曲／Petit musique de crown triste 1900

あなたが欲しい（ジュ・トゥ・ヴー）／Je te veux ca.1900[6'0"]

幻想・ワルツ／Fantaisie - Valse 1885[3'30"]

金の粉／Poudre d'or - valse 1902[5'30"]

ピカデリー（行進曲）／Le Piccadilly(Marche) 1904[2'0"]

世俗的で豪華な唱句／Versets laique et somptueux -1904[2'0"]

パッサカリア／Passacaille 1906[3'0"]

壁掛けとしての前奏曲／Prelude en tapisserie 1906[3'30"]

12の短いコラール／Douze petits chorals 1906[9'30"]

心に触れる秘密の音楽／Musiques intimes et secretes 1906[3'0"]

1906～13年の時期の6つの作品／6 Pieces de la periode 1906～13 1906-13[8'30"]

新しい冷たい小品／Nouvelles pieces froides 1906?[6'30"]

2つの夜の夢／Deux reveries nocturnes 1911[4'0"]

犬のための、ぶよぶよした前奏曲／Preludes flasques(pour un chien) 1912[4'30"]

犬のための本当にぶよぶよした前奏曲／Veritables Preludes flasques(pour un chien) 1912[3'0"]

絵のような子供らしさ／Enfantillages pittoresques 1913[3'0"]

童話音楽のメニュー／Menus propos Enfantins 1913

自動記述法／Descriptions automatiques 1913[5'0"]

ひからびた胎児／Embryons desseches 1913[6'0"]

太った木の人形のスケッチとからかい／Croquis et agaceries d'un gros bonhomme en bois 1913[5'30"]

4つの前奏曲／4 Preludes 1886-92[15'0"]

あらゆる意味で、でっちあげられた数章／Chapitres tournes tous sens 1913[5'30"]

子供の曲集　　I.短い子供のお話／Enfantines I 'Menus propos enfantins' 1913[3'0"]

子供の曲集　　II.絵に描いたような子供らしさ／Enfantines II 'Enfantillages pittoresques' 1913[4'0"]

子供の曲集　　III.迷惑な軽い罪／Enfantines III 'Peccadelles importunes' 1913[3'0"]

新子供の曲集／Nouvelles pieces enfantines 1913[4'0"]

古い金貨と古いよろい／Vieux sequins et vieilles cuirasses 1913[4'0"]

世紀毎の時間と瞬間的な時間／Heures seculaires et instantanees 1914[3'30"]

嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ／3 Valses du precieux degoute 1914[3'30"]

スポーツと気晴らし／Sports et drivertissements 1914[15'0"]

操り人形は踊っている／Les pantins dansant 1913

最後から2番目の思想／Avant-dernieres pensees 1915[3'0"]

官僚的なソナチネ／Sonatine bureaucratique 1917[4'0"]

夜想曲／Nocturnes 1919[15'20"]

第1のメヌエット／Premier menuet 1920[2'0"]

神秘的なページ／Pages mystiques 1893-95[12'30"]

3つの無言歌／3 Melodie sans paroles

ピアノ合奏曲

作曲年代順  [ピアノ合奏曲]

梨の形をした3つの小品／3 Morceaux en forme de poire 1903[15'0"]

不愉快な概要／Aprecus desagreables 1908-12[5'0"]

馬の装具で／En habit de cheval 1911[6'30"]

パラード／Parade 1917[11'30"]

ソクラテス／Socrate 1918

組み立てられた3つの小品／Trois petites pieces montees 1920[4'0"]

風変わりな美女／Le belle excentrique 1920

外国人名読み方字典

サティ

名前 Satie； Sati； Suttie

ウィキペディア

サティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2021/11/21 07:12 UTC 版)

サティ、サティー

Sati

• エジプト神話の女神。サティス、サテト等とも。
• サティー (インド神話) - インド神話のシヴァ神の最初の妃。
• サティー (ヒンドゥー教) - インドのヒンドゥー社会における寡婦焚死の慣習。
• サティ (仏教) - 「気づき」。瞑想における技術の一つ。

Satie

• エリック・サティ - フランスの作曲家。

SATY

• サティ (チェーンストア) - かつて株式会社マイカルおよびイオン九州株式会社の運営していた商業施設。
  • 過去に存在したマイカルの店舗

Suttie

• ジェイソン・サティー - ニュージーランドのキックボクサー。

関連項目

• 「サティ」で始まるページの一覧
• タイトルに「サティ」を含むページの一覧

ウィキペディア小見出し辞書

サティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/01/01 23:28 UTC 版)

「猫mix幻奇譚とらじ」の記事における「サティ」の解説

パンドラゴラ博物館国の動植物昆虫館でねずみたちにいじめられていたところをパイ・ヤンたちに助けられた男の子。

Weblio日本語例文用例辞書

「サティ」の例文・使い方・用例・文例

• コンサティーナのような崩壊
• 一年の草のアヴィーナ・サティヴァ（『オート麦』として複数形で主に話される）の種
• スイス人の作曲家（フランス生まれ）で、エリック・サティ、ダリユス・ミヨー、フランシス・プーランク、およびジャン・コクトーを含むパリのグループの創立会員（1892年−1955年）
• それ以来，バンドは｢サティスファクション｣など多くのヒット曲を発表し，世界中で２億枚のアルバムを売り上げている。
• その２人はパキスタンのマララ・ユスフザイさんとインドのカイラシュ・サティヤルティさんである。
• サティヤルティさんは児童労働廃止のために活動する団体を率いている。
• 子どもたちの権利を守るための取り組みを称えて，メダルと賞状がパキスタンのマララ・ユスフザイさんとインドのカイラシュ・サティヤルティさんに贈られた。
• サティヤルティさんは自身の講演の中で「すべての子どもたちが生きる権利，自由になる権利，教育を受ける権利を得るのは今日だ。」と語った。