3つのグノシェンヌとは? わかりやすく解説

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みっつのグノシェンヌ【三つのグノシェンヌ】

読み方:みっつのぐのしぇんぬ

原題、(フランス)3 Gnossiennes》⇒グノシェンヌ


サティ:3つのグノシェンヌ

英語表記/番号出版情報
サティ:3つのグノシェンヌ3 Gnossiennes作曲年1890年  出版年1913年  初版出版地/出版社: Rouart-Lerolle 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1番 No. 13分30秒 No Image
2 第2番 No. 22分00 No Image
3 第3番 No. 33分00 No Image

作品解説

2007年6月 執筆者: 石川 伸幸

 「グノシェンヌ」と題する曲(全てピアノ曲)をサティ生涯6つ書いたそのうち1890年サティ24歳)に作曲され第1番第3番の3曲は『3つのグノシェンヌ』と一くくりにされ、まとめて呼ばれている。
 1880年代初めサティパリ音楽院学生であったが、当時音楽界保守的な雰囲気になじめず音楽院嫌っており(まれに見る怠け者欠席常習犯であったようだ)、82年成績不振一度退学させられるその後もトドゥーの和声クラスマティアスピアノクラス受け入れられはしたが、決し優秀な学生ではなかった。しかしその頃からサティ初期代表する作品(後にドビュッシーラヴェルらが多大な影響を受ける)を立て続け作曲する1887年に『3つのサラバンド』、1888年に『3つのジムノペディ 』を、そして1890年に『3つのグノシェンヌ』。
 1889年パリ行われた万国博覧会サティ東洋文化、特にジャワ舞踏大きな感銘受けた。それにインスピレーションを得、翌年『3つのグノシェンヌ』が作曲されるそれ故、『3つのジムノペディ 』に比べてもより東洋的雰囲気感じることが出来る。タイトルサティ自身造語とも言われているが、「グノス風」という意味合いが強いだろう。「グノス」とは古代クレタ島にあったとされる「グノーソス(古都)」のこととも、神秘教会グノーシス派とも言われている。各曲の特徴次の通り
 
 グノシェンヌ第1番ギリシャ旋法前打音
 グノシェンヌ第2番メロディーにおける3連符多用それ故、8分の12拍子感じる)
 グノシェンヌ第3番ギリシャ旋法ふしまわし繰り返し増2度多用

 3曲共に小節線引かれていないが、これは拍子不定という意味ではなく小節線を必要としない安定した拍子があるためである。4分の4拍子定型リズムが常に左手繰り返されるまた、「舌の上に」、「出かけないで」、「頭を開いて」などのフランス語によるコメント付されている。おそらく作曲家自身発想記号であろうから、演奏する場合真に受けずにある種ヒント見なすのが賢明であろう



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