連符(連音符)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 15:23 UTC 版)
上記システムでは、基本的な音符を、2等分、4等分、8等分、16等分....2n(nは正の整数)等分することはできるが、3等分、5、7等分、9~15等分....することはできない。また3拍子、6拍子、9拍子....などにおいて、付点音符を4等分、8等分、16等分....するときにも連符を使わなければ表記が複雑になる。そのような音価を表記するために、連符(れんぷ、連音符(れんおんぷ)とも)が用いられる。 基本的な音符を3等分するためには、3連符を用いる。原音符の2分の1の音価の音符を3つ並べ、3の数字を付す。 基本的な音符を5、7等分するためには、5、7連符を用いる。原音符の4分の1の音価の音符を5、7個並べ、5、7の数字を付す。 基本的な音符を9~15等分するためには、9~15連符を用いる。原音符の8分の1の音価の音符を9~15個並べ、9~15の数字を付す。ただし、9連符は3連符の3連符として書かれる場合、原音符の4分の1の音価の音符で書かれることになる。 以後、同様に基本的な音符を2n+1~2n+1-1(nは正の整数)等分するためには、原音符の2n分の1の音価の音符を2n+1~2n+1-1個並べ、2n+1~2n+1-1の数字を付してこれを2n+1~2n+1-1連符とする。 付点音符を等分する場合も同じく、4~5連符は原音符の3分の1の音価の音符を4~5個並べ、7~11連符は原音符の6分の1の音価の音符を並べ、13~23連符は原音符の12分の1の音価の音符を並べ....としていく。 まれに、1拍の長さを表す付点音符の3分の2の音価の音符を2つ並べて1拍を2等分する2連符が用いられることがある。例えば、付点4分音符を2等分するのに、付点8分音符2つではなく、4分音符2つを並べた2連符を使うという具合である。主にフランスで用いられた記法であるとする楽典のテキストもある。 いずれの場合も、原則として実際の音価より長い音符の中で一番近いものを使う。また連符の中で音符に休符が混じったり、連符によって生じた単位が結合あるいは更に細分(場合によっては2重以上の連符)されたりすることもある。 複雑なケースとしては、分割前の元の音の長さが基本的な音符や付点音符1つで表せないような場合、付す数字に「:」の記号を使う場合がある。例えば、8分音符5個分の長さを6等分する場合には、表記としては8分音符を用い、付す数字の部分は「6:5」、あるいは分割前の元の音の長さを明示して「6:5♪」と表記する。 下の図で 最初の連符はその合計の音価が2分音符 2つ目以降は全て4分音符である。
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