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湯浅 譲二:オン・ザ・キーボード

英語表記/番号出版情報
湯浅 譲二オン・ザ・キーボードOn the keyboad作曲年1972年 

作品解説

執筆者: 飯田 有抄

 この作品1972年ピアニスト高橋アキのために作曲された。
 楽曲冒頭はFの単音連打から始まり次第短2度減3度トレモロへと、音程強弱速度微妙に変化させながら広がり見せてゆく。"as fast as possible"(可能な限り早く)と指示書きされた不規則不協和単音パッセージがあるかと思えば、やはり不規則な並び音列右手と左手それぞれ、4連符と5連符、または6連符と8連符同時に奏すことを要求する時折切り込み入れるような激し和音fff鳴り響く音響的に緊張感みなぎるこの作品は、文字通り鍵盤上で演奏者なしうるあらゆる技術集中力とを強いる。
 なぜこれほどまでに高度な技術オンパレード作曲家こだわっただろうか。実はこの作品には「今、日本の中で内部奏法が殆ど拒否されていることへの抗議と皮肉がこめられている」(作曲者言葉のである内部奏法とはピアノの弦に直接ふれたり、弦にボルトゴム挟み込んで演奏する類の方法である(ケージプリペアド・ピアノが有名)。この曲が書かれ70年代は、日本ではピアノ備品として管理するホール側(つまり内部奏法などけしからんとする立場)と、新し音響追求しようとする作曲者側とで意見の対立激しかったのだ。あくまで鍵盤上に制限した湯浅の「皮肉」が生み出したこの曲は、ある意味歴史的な産物といえるのかもしれない




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