連節バスと新たな公共交通の模索
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 18:38 UTC 版)
「神奈川中央交通」の記事における「連節バスと新たな公共交通の模索」の解説
通勤・通学路線においては、新しいタイプの公共交通の模索も進められた。 湘南台駅と慶應義塾大学藤沢キャンパスを結ぶ路線は、朝のバス待ち行列が250人近く並ぶ有様で、通常のバスでは捌ききれない状況であった。また、駅前広場の状況も警察により一般車の乗り入れ規制や交通指導員の配置なども行われていたが、通常のバスによるこれ以上の増発は困難な状況であった。このため、2003年には藤沢市が中心となって新たな公共交通システムを導入するための検討委員会が設立され、道路交通の遠隔化やバリアフリー化、さらに交通不便地域でのミニバスによるフィーダー路線運行によるマイカー抑制や環境保全などを目標と定めた。その前提として、1台あたりの定員の多い連節バスを基幹路線に導入することになった。 日本において連節バスを製造していた富士重工業は当時既にバス車体製造から撤退しており、交通バリアフリー法が制定されていたため床面地上高を550mm以下に抑える必要もあったことから、輸入車を導入することになり、大阪府の中央交通が日本総代理店となるネオプラン製セントロライナーを導入する事になった。これは日本の道路運送車両法により定められた連節バスの構造要件には合致しない車両であったが、自治体及び警察の協力も得られたことから特別に認可され、2005年3月14日より「ツインライナー」と命名された、日本では初めての導入となるノンステップ連節バスが運行を開始した。本路線を基幹路線とし、慶應義塾大学で「ツインライナー」に接続し、ミニバスで周辺地区を循環する支線バスによる交通網の拡大も行われた。
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