ドリームキャスト（どりーむきゃすと）
中心的な家庭用ゲーム機のメーカーには、ソニー、任天堂、セガの3社がある。1983年に任天堂がファミコンを発売したことがゲーム機戦線の火付け役になった。その後、セガからセガサターン、ソニーからプレイステーションがそれぞれ販売された。現在、家庭用ゲーム機市場は1兆円を超える産業に成長している。
セガのドリームキャストはセガサターンの後継機として1998年11月に売り出されたものである。通信機能を備えているほか、128ビットCPUを搭載している。ドリームキャストは、当時としては最新機器としての評判があった。また、湯川専務自らが出演したテレビCMも話題になった。
しかし、ドリームキャストの国内・国外出荷は伸び悩んだ。理由には、大ヒットとなるゲームソフトを供給できなかったことなどがある。そのほか、通信コストの高さから、オンラインゲームもそれほど普及しなかった。
このため、セガはドリームキャストの値下げに踏み切る。本体価格が当初2万9800円だったのを、1999年6月には1万9900円に値下げした。３月からは製造中止に伴い、本体価格を9900円に引き下げる。これにより国内外で約200万台の在庫を売り切る模様である。
セガは3年連続で巨額の最終赤字を記録している。特に、ドリームキャストなど家庭用ゲーム機部門がセガの最大の赤字事業となっている。
（2001.02.08更新）
ドリームキャスト
【英】Dreamcast
ドリームキャストとは、とは、セガ・エンタープライゼス（現セガ）が1998年に発売した家庭用ゲーム機の名称である。セガサターンの後継に当たる機種である。
ドリームキャストは、CPUには、32ビットのRISC型マイクロプロセッサ「SH-4」、OSには、Microsoft Windows CE カスタムバージョンをそれぞれ搭載し、ソフトウェアの供給媒体には、約1GBのデータが記録可能なGD-ROMを採用している。また、家庭用ゲーム機として初めてアナログモデムを標準搭載し、インターネットに接続してWWWや電子メールなどのサービスや通信対戦などをすることが可能である。通信対戦に対応した主なゲームタイトルには、「ファンタシースターオンライン」や「電脳戦機バーチャロン」などが挙げられる。
いわゆる同世代の家庭用ゲーム機としては、NINTENDO64やPlayStation 2がある。
ドリームキャストは、テレビコマーシャルに当時同社の専務だった湯川英一（湯川専務）を採用したり、新聞に一面広告を出すなどして話題を振りまいた。しかし、前機種であるセガサターンのソフトウェアが使用できないことや、PlayStation 2に搭載されているようなDVDプレイヤーとしての機能がないことなどが原因で、シェア争いでは苦戦を強いられた。そのため、ドリームキャストの価格を発売当初の約3分の1にするなどしてシェアの回復を図ったが、2001年に製造が終了した。
なお、セガは、ドリームキャストを最後に、家庭用ゲーム機の製造事業から撤退した。
※画像提供 / 株式会社セガ ©SEGA
参照リンク
ドリームキャスト ハード・周辺機器情報 - （セガ）
ドリームキャスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/03/26 21:27 UTC 版)
ドリームキャスト（Dreamcast）は、セガ・エンタープライゼス（現: セガ）が発売した家庭用ゲーム機である。一般にはDCやドリキャスの略称で呼ばれる。
注釈
- ^ 撤退表明直後の同年2月7日、鈴木みそによる取材に対しセガマーケティング部チームマネージャー（当時）の竹崎忠は「ドリームキャストがセガ最後のハードです」と発言している[5]。
- ^ この話はマイクロソフト側が見解を出さなかったため噂話の領域を出ずにいた[9]が、2010年2月になり当時マイクロソフト日本法人社長を務めていた古川享がTwitterで発言[10]したことで事実である裏付けがなされた。また、2013年2月8日にアメリカのゲームサイトでのインタビューで、マイクロソフト米国本社の元幹部がコンシューマーゲーム事業参入に当たりセガの買収を社内で検討していたことを明かしている[11][12]。
- ^ いわゆるサブマリン特許。
- ^ 本来であればセガの存続が危ぶまれる状況で2001年2月1日に大川功が私財約850億円をセガに寄付する事を早々に表明したことにより、最悪の事態は回避されたが、最終的に2001年3月期は家庭用ゲーム機事業撤退に関わる費用を計上したため約520億円の連結純損失となった[14]。大川功は2000年までに私財拠出やCSKを通じて既に1000億円以上の資金提供を第三者割当増資引受などで行い、セガの財務面での下支えに寄与した。しかし、その後体調が悪化し、ドリームキャストの終焉とセガの再建を見届けるような形で同年3月16日に逝去する。
- ^ 経緯の説明と通常の1年修理保証対象の断り書きが掲載され、パッケージ上も「再生品」ステッカーが貼付された。
- ^ 後に登場することとなるWiiリモコン、PS3のSIXAXIS相当の機能をつけるオプション品。
- ^ KDDは前年の1998年12月、トヨタが出資する日本高速通信と合併している。
- ^ CX-1の"CX"はフジテレビのコールサインJOCX-DTVから来ている。
- ^ CX-1以前にもファミコンテレビC1やSF-1などゲーム機内蔵テレビが発売された。
- ^ 2000年代後半で言う所のWebカメラ機能を備えたトイデジカメ形態に近い。
- ^ この時坂本側に支払ったギャラは1000万円だったと、2017年5月10日開催の佐藤秀樹（元セガ代表取締役社長）のトークライブで語られた。ゲームビジネスアーカイブ 第1回トークライブ ゲーム機のプラットフォームビジネス〜セガのゲーム機の変遷
- ^ オンライン専売タイトル扱いでありゲームアーカイブスとは異なる。
- ^ 具体的には、メインボードのリビジョンを更新し、MIL-CD機能を削除した。
- ^ 当時のDVDプレイヤーは普及機でさえ10万円程度する状況であり、4万円で購入できるPS2はDVDプレイヤー単体としても非常に高性能かつ非常な低価格であったためゲーム機としてではなくDVDプレイヤーとして購入する層が存在した。
出典
- ^ http://gamedatamuseum.web.fc2.com/dc.htm
- ^ 「第6章 セガの最後の挑戦 ドリームキャスト」『家庭用ゲーム機興亡史』、オークラ出版、2014年5月24日発行 199頁。
- ^ “Seaman (Dreamcast)”. 2013年12月31日閲覧。
- ^ “Sonic Adventure (Dreamcast)”. 2013年12月31日閲覧。
- ^ 鈴木みそ 『おとなのしくみ(4)』 P.82 「ドリームキャスト ハード製造中止のしくみ」 エンターブレイン 2002年 ISBN 4-7577-0762-2
- ^ a b c d e f g h i “【連載】セガハードストーリー最終回 ゲームの未来を変えた先進的ハード 『ドリームキャスト』 | セガハード大百科”. 【連載】セガハードストーリー最終回 ゲームの未来を変えた先進的ハード 『ドリームキャスト』 | セガハード大百科. 2023年3月27日閲覧。
- ^ a b c d e “「ドリームキャストの在庫恐怖」が原点 「#メガドライブミニ」のプロモ戦略”. 日刊工業新聞（ニュースイッチ）. 2023年3月27日閲覧。
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- ^ MicrosoftがいよいよX-Box向けソフトの開発キットを配布へ - 2000年5月31日 PC Watch
- ^ 幻に終わったXboxのドリームキャスト互換・今明かされるその理由:Kotaku JAPAN, ザ・ゲーム情報ブログ・メディア
- ^ Why Bill Gates said no to buying Sega, according to former MS exec-joystiq.com
- ^ マイクロソフトはセガ買収を検討していた ― 元幹部が明かす - インサイドブログ
- ^ “News： 不安を抱えつつもソフト開発力に賭けるセガ”. www.itmedia.co.jp. 2023年3月27日閲覧。
- ^ 第43期事業報告書セガ
- ^ マイクロソフトと(株)セガ・エンタープライゼス、最先端の家庭用TVゲーム機、Dreamcast(TM)の開発で協力 - 1998年5月21日 日本マイクロソフト ニュースリリース
- ^ “「セガい共通テスト」公式対策オンライン講座「セガゼミ」 第1回 コンシューマ：ハード ミヤヒロ先生 - YouTube”. www.youtube.com. 2021年1月23日閲覧。
- ^ 師走トオル (2013). 現代日本にやってきたセガの女神にありがちなこと. Kadokawa. ISBN 978-4-04-866159-1. OCLC 864827133
- ^ 『ゲームの話をしよう』永田泰大 エンターブレイン 2000年 ISBN 4-7572-0662-3 P174
- ^ エンターブレイン『セガ・コンシューマー・ヒストリー』（2002年2月27日初版発行）P.244
- ^ “セガ IOMEGA社 技術提携 - 1999年4月23日 セガニュースリリース]”.[リンク切れ]
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- ^ “50年後もドリキャスを使いたい。SDカードをGD-ROM化する変換基板「GD-EMU」が近く発売”. エルミタージュ秋葉原. 2023年3月27日閲覧。
- ^ 夏休み特別企画：セガDreamcast特集 Vol.1―「プレステのほうがいいよな」なんて言っていいのか？ 「いいのだ！」―
井上秀樹「感情模索[7] 自虐という名の安全策――昇華できれば生きる原動力に」『朝日新聞』2009年1月10日付朝刊、第13版、第20面。 - ^ 週刊文春2013年1月5日号『AKB生みの親 秋元康の「秘密」若き日の屈辱と復讐 「リスクは他人に」のビジネス哲学』
- ^ “中裕司さんの2013年10月1日の投稿”. Twitter. 2023年4月2日閲覧。
- ^ “SBG:DCの違法コピーソフト対策で「MIL CD」が非対応に”. nlab.itmedia.co.jp. 2023年3月27日閲覧。
- ^ “Dreamcast用LANアダプタ「ブロードバンドアダプタ」発売。対応ソフトの拡充が必須”. pc.watch.impress.co.jp. 2023年3月27日閲覧。
- 1 ドリームキャストとは
- 2 ドリームキャストの概要
- 3 本体
- 4 周辺機器
- 5 ソフトウェア
- 6 生産終了後の展開
- 7 関連項目
ドリームキャスト（-）：（声優：M・A・O）
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2021/11/22 17:46 UTC 版)
「家電少女」の記事における「ドリームキャスト（-）：（声優：M・A・O）」の解説
ドリームキャストの家電少女。
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ドリームキャスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2021/10/24 04:43 UTC 版)
「DAIBAッテキ!!」の記事における「ドリームキャスト」の解説
よいこのホームページ ドリームキャストのインターネット端末（こちらを参照）を使用し、チェキッ娘とメンバー関係のホームページを作った視聴者からの報告を紹介。それに対して「いけない画像と音声は使わない」とメンバー自身が考えた約束が伝えられていた。なお、このコーナーも『DAIBAクシン!!cheki b.』に引き継がれている。 B-1 GRAND PRIX チェキッ娘が早着替えなどのゲームに挑戦、優勝者にはドリームキャストなどがプレゼントされた。
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「ドリームキャスト」を含む「DAIBAッテキ!!」の記事については、「DAIBAッテキ!!」の概要を参照ください。
ドリームキャスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2018/04/23 04:44 UTC 版)
「Visual Concepts」の記事における「ドリームキャスト」の解説
Floigan Bros. Ooga Booga ソニックアドベンチャー2Visual Conceptsの名前がソニックアドベンチャー2およびソニックアドベンチャー2 バトルのクレジットに掲載されている。
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「ドリームキャスト」を含む「Visual Concepts」の記事については、「Visual Concepts」の概要を参照ください。
ドリームキャスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/05/31 23:34 UTC 版)
「ファーガル・デヴィット」の記事における「ドリームキャスト」の解説
相手が起き上がるタイミングをはかって待機し、一回転して延髄斬りを放つ。初代タイガー・マスクの「スクリュー・ハイキック」と類似。
※この「ドリームキャスト」の解説は、「ファーガル・デヴィット」の解説の一部です。
「ドリームキャスト」を含む「ファーガル・デヴィット」の記事については、「ファーガル・デヴィット」の概要を参照ください。
ドリームキャスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/03/12 16:05 UTC 版)
「CEROレーティング17才以上対象ソフトの一覧」の記事における「ドリームキャスト」の解説
ドリームキャスト用で「18才以上対象」として発売された以下のソフトは全て「CERO：D（17才以上対象）」へ変更されている。 あいかぎ 〜ひだまりと彼女の部屋着〜（コンテンツアイコン：「恋愛」） IZUMO（コンテンツアイコン：「セクシャル」） うたう♪タンブリング・ダイス（コンテンツアイコン：「恋愛、セクシャル」） 白詰草話（コンテンツアイコン：「不明」） すい〜とし〜ずん（コンテンツアイコン：「セクシャル」） パティシエなにゃんこ 〜初恋はいちご味〜（コンテンツアイコン：「セクシャル」） BALDR FORCE EXE（コンテンツアイコン：「恋愛、セクシャル、犯罪」） Piaキャロットへようこそ!!3（コンテンツアイコン：「不明」） 魔女のお茶会（コンテンツアイコン：「不明」） 恋愛CHU! ハッピーパーフェクト（コンテンツアイコン：「不明」）
※この「ドリームキャスト」の解説は、「CEROレーティング17才以上対象ソフトの一覧」の解説の一部です。
「ドリームキャスト」を含む「CEROレーティング17才以上対象ソフトの一覧」の記事については、「CEROレーティング17才以上対象ソフトの一覧」の概要を参照ください。
ドリームキャスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/03/21 09:40 UTC 版)
「日本におけるゲーム機戦争」の記事における「ドリームキャスト」の解説
セガが1998年に発売。CD-ROMの2倍の容量を持つGD-ROMの採用や業務用「NAOMI基板」とのリンク、家庭用ゲーム機としては初のモデムの標準搭載などをアピールし、更に湯川専務などのCMキャラクターも話題になった。しかし、垂直立ち上げに失敗し、2001年にセガは販売を終了すると同時に、ハードウェア事業から撤退した。
※この「ドリームキャスト」の解説は、「日本におけるゲーム機戦争」の解説の一部です。
「ドリームキャスト」を含む「日本におけるゲーム機戦争」の記事については、「日本におけるゲーム機戦争」の概要を参照ください。
ドリームキャスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/05/22 09:53 UTC 版)
「ストリートファイターII」の記事における「ドリームキャスト」の解説
スーパーストリートファイターII X for Matching Service（2000年12月22日、ドリームキャストダイレクト専売ソフト） アナログ回線専用通信対戦システム「マッチングサービス」に対応した商品で、通販のみでの販売。マッチングサービスは2003年9月1日に終了しているが、単体で遊ぶことは現在も可能。アーケード版では削除されたボーナスステージが復活している（設定でなしにすることも可能）。 PS版やSS版のようにスコア表示位置の相違が本作では一切ない。 一定の条件を満たすと、高い性能を誇る真・豪鬼も使用可能になる。さらにスーパーコンボ「瞬獄殺」を使うことができる真・豪鬼も使用可能。また、特定の操作で選択できる「EXオプション」、特定条件を満たすことで選択可能になる「シークレットオプション」が存在し、多様な項目の変更が可能。 後の『ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション』『ストリートファイターZERO ファイターズ ジェネレーション』にも同様の項目が存在する。
※この「ドリームキャスト」の解説は、「ストリートファイターII」の解説の一部です。
「ドリームキャスト」を含む「ストリートファイターII」の記事については、「ストリートファイターII」の概要を参照ください。
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