そのほかのAT
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「アーマードトルーパー」の記事における「そのほかのAT」の解説
諸元ダイビングビートル形式番号 ATH-06-WP 分類 ヘビィ級アーマードトルーパー 所属 ギルガメス軍アッセンブルEX-10 設計 メルキア星・レメンブルク社 開発 メルキア星・レメンブルク社 製造 メルキア星・レメンブルク社 生産形態 制式採用機 全高 4.148 m(降着時は2.753 m) 乾燥重量 8.130 t 基本待機重量 8.415 t 装甲厚 6 - 15 mm 最大出力 360馬力320馬力(スワンピークラッグ使用時) 最大トルク 68 kg/m42 kg/m(スワンピークラッグ使用時) 巡航走行速度 47.0 km/h35.0 km/h(スワンピークラッグ使用時) 限界走行速度 56.0 km/h34.6 km/h(スワンピークラッグ使用時) メインコンピューター MCT-228-CF マッスルシリンダー スレック方式2P-LJ-S4 ポリマーリンゲル液 DT-MS 11.5HP/L2 PR液総量 190リットル 予備タンク容量 32リットル 標準交換時間 166時間 武装 アームパンチミッドマシンガン 乗員人数 1名 搭乗者 カン・ユーブリ・キデーラポル・ポタリアギルガメス軍兵士シャリフ・ペイージ(青の騎士)ドク・マロー(ライトニングスラッシュ) ATH-06-WP ダイビングビートル ギルガメス陣営の機体。アッセンブルEX-10の主力である水陸両用タイプの新鋭ヘビィ級AT。『デュアルマガジン』誌上で名前の意味は「ゲンゴロウ」であるとされている(ただし、ゲンゴロウの正式な英訳はPredaceous diving beetle=肉食性水生甲虫であり、正しくは「水生甲虫」全般を指す名前である)。クメン内乱の他、百年戦争休戦直前のタイパス渡河作戦でもかなりの数の機体が上陸任務に投入されている。また、クメン内乱終結後は、メルキア連邦クメン政府軍の制式ATとなっている。 旧式機ATH-06STスタンディングビートルを原形に、湿地戦装備を施した。このためATH-14より型番の数字は古いが、06WPはクメン内乱時点で最新鋭機となっている。 開発元はレメンブルク社。開発当初から湿地戦用として設計されており、大容量のエアータンク、トロピカルフィルター、高い気密性により2時間の水中行動を可能としている。このため、マーシイドッグはもとより、スタンディングタートルよりも湿地戦用ATとしての能力は高い。脚部に普通のグライディングホーイルと「スワンピークラッグ(湿地用グライディングホイール)」と呼ばれる沼地走行装置を装備し、状況に合わせて使い分けができる。トータス系AT同様、本機も頭部は固定式で首は回らない(だが、カメラは回転する)。標準火器はGAT-19ミッドマシンガン。 後年のムックや設定本での後付設定では、「パイロットの安全性・居住性を優先させた名機だが、製造コストが高くATH-14シリーズの配備が優先され、あまり使用されなかった」とされている。上記のように『ペールゼン・ファイルズ』でギルガメス軍の使用する機体が相当数登場しているが、同作1巻のライナーノーツに「高価な機体」と紹介されており、やはり製造コストが高いことが公式設定となっている。 テレビ版ではクメン編で初登場。ゴウトが裏ルートを通じてEX-10へ大量に持ち込んだ機体とされており、キリコに対して「新型だ」と居並ぶ本機の前で自慢している。カン・ユー以下、傭兵側の乗る標準的な機体として描写されており、パイロット技量水準の格差も相まってゲリラ側のスタンディングトータスが次々と爆散していくのとは対照的に、頭部を吹き飛ばされても平然と戦闘続行するポタリア機や、たびたび被弾しながらもしぶとく生き延びるカン・ユー機など、乗員生存性の優秀ぶりを随所で見せ、仮に撃墜されても部分的に原型をとどめている描写が多かった。カンジェルマン宮殿侵攻作戦では大量の本機が「AT降下ポッド」(通称バケツ)に搭乗して、大型輸送ヘリから空挺降下している。 『幻影篇』ではクメン政府軍に反旗を翻したクーデター側の機体として登場。しかし、ほとんどがモブとやられ役でありあまり活躍せず、水中戦闘も行われない。一方、ポタリア率いる政府軍の機体は、かつての敵機スタンディングトータスで、敵味方が逆転する皮肉な構図になっている。 ゲーム『鋼鉄の軍勢』では雪上戦型としてスライディングビートルという機体が登場する。局地戦用オプションを装備していない標準タイプはスタンディングビートル(ATH-06-ST)と呼ばれる。OVA『機甲猟兵メロウリンク』では、水中用装備を除去した山賊(バンディット)所有のダンピングビートルが登場する。 諸元ベルゼルガ分類 ヘビィ級アーマードトルーパー ベルゼルガWP形式番号 ATH-Q64 設計 クエント星・ゴモル 開発 クエント星・ゴモル市傭兵センター 製造 クエント星・ゴモル 生産形態 湿地戦用機 全高 4.274 m(降着時は2.865 m) 乾燥重量 8.103 t 基本待機重量 8.333 t 装甲厚 8 - 14 mm 最大出力 360馬力320馬力(スワンピークラッグ使用時) 最大トルク 76 kg/m70 kg/m(スワンピークラッグ使用時) 巡航走行速度 42.0 km/h35.0 km/h(スワンピークラッグ使用時) 限界走行速度 69.0 km/h48.0 km/h(スワンピークラッグ使用時)※通常時とスワンピークラッグ使用時を逆にしている資料多数あり メインコンピューター QT-M-11J マッスルシリンダー スレック方式1P-NJ-S4 ポリマーリンゲル液 DT-M 9.6HP/L2DT-MO 10.2HP/L2 PR液総量 180リットル 予備タンク容量 60リットル 標準交換時間 162時間 武装 パイルバンカーアサルトライフル 乗員人数 1名 搭乗者 ル・シャッコ ベルゼルガDT形式番号 ATH-Q58 設計 クエント星・ゴモル 開発 クエント星・ゴモル市傭兵センター 製造 クエント星・ゴモル 生産形態 砂漠戦用機 全高 4.274 m 基本待機重量 8.590 t 装甲厚 9 - 14 mm 巡航走行速度 38.0km/h メインコンピューター QT-M-10J マッスルシリンダー スレック方式1P-NJ-S5 ポリマーリンゲル液 DT-K 8.8HP/L2DT-M 9.6HP/L2DT-MO 10.2HP/L2 PR液総量 180リットル 標準交換時間 120時間 武装 パイルバンカーアサルトライフル 乗員人数 1名 搭乗者 フィアナラ・ガロア(ライトニングスラッシュ) ATH-Q64 / ATH-Q58 ベルゼルガ クエント製のヘビィ級AT。機種名の「ベルゼルガ」とは、バーサーカー、ベルセルクのドイツ語での発音。正式名称は登場順に湿地戦用のベルゼルガWP(Water Proof)、砂漠戦用のベルゼルガDT(Desert Trip)とされる。必ず機体名の最後にアルファベットが付加され派遣された戦地の仕様もしくは現地改造などの特殊装備の略称二文字のイニシャルが付けられる。標準火器はGAT-40-Cアサルトライフル。DTの携行火器は本編に登場するがとくに名称は設定されていない。 クエント星の首都ゴモルの技師がギルガメス製ATを参考に開発製造しており、マッスルシリンダーや武装の液体火薬等もギルガメス製のものが使用されている。後述するように、ギルガメス製機体そのものを改修した、ないしはパーツを流用したらしき節も見受けられる。クメン王国内戦では、ル・シャッコが操縦する。番組終盤では砂漠戦用に改造された旧型(ベルゼルガDT、型式番号:ATH-Q58)も登場するが、こちらはフィアナが搭乗する。 なお後年発行されたムックでの後付設定では、本機はクエント人傭兵向けに職人がカスタムメイドしたものを持ち込むので、形式名はギルガメス軍内での登録順に付けられるため旧式の方が形式番号が若いとは限らないとされる。ただし、『デュアルマガジン』の設定解説やユニオンモデルのプラモデル「1/60ベルゼルガDT」の説明書では、やはり「58」は「64」より旧式であり、また装甲が厚い、などと説明されている。さらに、第50話「乱雲」劇中のセリフでも「58」について「旧型ベルゼルガ」と明言されている。また湿地戦仕様のベースはダイビングビートルのようで、脚部が同型である。ベルゼルガ全体のベースになった機体はATH-06STに設定されている。 左腕の盾に装備された「パイルバンカー」は本機を特徴づける兵器である。圧搾空気によって金属製の杭を打ち出し敵機を貫通するというもので、ギルガメス製ATのアームパンチの代替兵器として設定された。その後小説『青の騎士ベルゼルガ物語』や各種ムック等ではその設定やイメージが変化し、アームパンチとは別個の格別に強大な格闘戦用装備として描かれ、圧搾空気ではなく炸薬で撃ち出すギミック、バトリング選手の間で高値で取引されている場面などが描かれている。こういったものは外伝小説などで描かれた非公式設定であり、「ベルゼルガのパイルバンカーはクエントでしか作れない特殊金属(クエントでのみ採取される単結晶金属)製である」「ストライクドッグの試作タイプにはベルゼルガが持つクエント製オリジナルのパイルバンカーでしか貫通できない特殊装甲が施されている」などという設定は『ボトムズ』本編には一切無い。 一方、惑星クエントで産出される「クエント素子」を使用した高感度で信頼性の高いセンサーが採用されており、劇中でもル・シャッコの機体に搭載されたセンサーの精度について会話する場面がある。 中世の騎士を思わせるヒーロー性のある独特のデザインである。これも非公式設定だが、宇宙用の機体・ATH-Q59-SA(雑誌『コミックボンボン』で初出)もあり、クエント人は傭兵としてさまざまな戦場に出向いているため、『ボトムズ』の作品世界に存在していても不思議ではない。 ゲームブック『復讐の惑星シド』では、クエント人傭兵の乗るベルセルガMD(ATH-Q32)が、バララント軍に雇用されて登場する。 OVA『幻影篇』では、ATH-Q64が再び登場する。クエント星崩壊後約30年経過したウドのバトリング場で、数少ない残存機としてル・シャッコが搭乗。この機体はゴウトが用意したものだが、クエント素子等は既に新規入手が不可能になっているため、どこまで純正品のパーツで出来ているかは定かでない。形状はクメン編の頃とは変化しており、頭部スコープレンズが3基一体型ではなくなり、パイルバンカーはバナナ型マガジンで給弾する液体炸薬射出方式に変更されている。携帯火器を持たぬ不利な条件で、本来搭乗するはずだったバトリング選手と入れ替わった謎の刺客が駆る「レッドショルダースペシャル」と死闘を展開する。 またクエントの双子星・ヌルゲラントの神殿では、火器やローラーダッシュ、高度なセンサーを持たない基本型・ATH-QX ベルゼルガ プレトリオが多数登場。これは火器の代わりにジョルトパイク(手持ち式パイルバンカー)と、至近距離からのGAT-22ヘヴィマシンガンの射撃に耐える大型の盾を装備している。密集陣形を取り、楯を自在に用いるトリッキーな戦法で新式ATに抗する。 諸元ファッティー形式番号 BATM-03/BATM-03-SA 分類 ミッド級アーマードトルーパー 所属 バララント軍 設計 バララント軍 開発 宇宙総軍兵器開発局 製造 バララント軍 生産形態 制式採用機 全高 4.020 m(降着時は2.313 m) 乾燥重量 8.089 t 基本待機重量 8.812 t 装甲厚 6 - 16 mm 最大出力 グライディングホイール未登載のため無し 最大トルク グライディングホイール未登載のため無し 巡航走行速度 32.0 km/h 限界走行速度 60.0 km/h メインコンピューター GCT-2C マッスルシリンダー PP-BS・305-II(バララント305番改良2型) ポリマーリンゲル液 BP-CC 11.8HP/L2 PR液総量 188リットル 予備タンク容量 92リットル 標準交換時間 98時間 武装 GBATM-04カタパルトランチャーGBATM-02ハードブレッドガン 乗員人数 1名 搭乗者 バララント軍兵士テリー・モルガン(青の騎士)キリー・オルグ(青の騎士)フェン・マチューシィ(ライトニングスラッシュ)キース・リーベック(ライトニングスラッシュ) BATM-03 ファッティー バララント軍の主力ATで、「突撃ブースター」を用いた集団宇宙戦能力に重きを置いた機体で、宇宙空間での直線突撃時速度はギルガメスの機体をはるかにしのぐ。資料によって、スコープドッグに対抗して造られたとするものと、スコープドッグより前から存在したとするものがある。 サイズ的にはヘビィ級でありバララント軍もそう位置づけているが、ギルガメスは“ヘビィ級サイズでありながらミッド級の力しかもたない”として、「BATM」のコードを与えたとされる。 「ファッティー」という愛称や「BATM-03」という型式番号は先述のようにギルガメス側の呼称である。バララント名であるとされる「フロッガー」という名前は初期設定での名称であり、アニメーターが参照する武装の設定書はそのまま「フロッガー専用銃」と記されている。 宇宙戦用機であるためローラーダッシュ機能がないが、テレビシリーズ第37・38話でキリコが搭乗してバララントのAT部隊やイプシロンと戦ったときの機体は普通に(ドッグ系等と同じ駆動音で)おこなっているなど、矛盾した描写もある。これについては背部と足裏のロケットを用いてのホバリングで代用しているとする設定がある。「最大出力」および「最大トルク」はグライディングホイールのスペックのため、未登載のファッティーには該当スペックは存在しない。 また、手を5本指からバーナーノズルつき作業用アームに換装したタイプもあり、1992年にホビージャパンから刊行された『装甲騎兵ボトムズ・パーフェクト3Dブック』135ページに設定イラストが掲載されている。 ゲーム『鋼鉄の軍勢』には重装甲型(BATM-03-STC)も登場。 OVA『野望のルーツ』及び『機甲猟兵メロウリンク』には、発展型として2種類の地上戦用のファッティー(BATM-03-GAおよびGB ギルガメス名:グランドファッティー)が登場し、こちらは大型のグライディングホイールを用いてローラーダッシュできる。A型は突撃戦法を主とするため急旋回用のターンピックが無く、左肩には敵に体当たりした際に打ち込む正面固定のショルダーパイルバンカーを内蔵。B型は火力支援を主としており、右肩部シールドの大型化、多量の小型ミサイルを放つポッドに換装、左肩はスモークディスチャージャーを搭載するなど、多少の差異は見受けられる。ゲーム『鋼鉄の軍勢』登場の高機動型・BATM-03-HMCにはむき出しでジェットノズルが固定装備されている。他に湿地戦用(WP)や雪原用(SN)もあり、それぞれに高機動型(HMC)が存在する。 ゲームブック『復讐の惑星シド』では重装改良型ファッティーカスタム(B-ATM-03C)が、5回使えるグライディングホイールと、両腕にアームパンチまでも搭載した厚装甲機体として、さらに通常型ファッティーの外装落下後に中からスタンディングトータスが出現するという、偽装ATが登場する。 『ENTERTAINMENT BIBLE.5 装甲騎兵ボトムズ ボトムズ大図鑑』119ページには、バララント軍の次期主力ATとして、本機に代わり開発されたオッドローリー(BATH-03)が掲載されている。 なお、番組放映当初の型式番号は「BATM-03」という表記だったが、1984年刊のムック『ロマンアルバム・エクストラ63 装甲騎兵ボトムズ』で「B・ATM-03」というナカグロの入ったものにアレンジされ、現在『ペールゼン・ファイルズ』のオフィシャルサイトでもそれに準拠している。その理由は明らかでない。 諸元ブロッカー形式番号 BATM-02-ST 分類 アーマードトルーパー 所属 バララント軍 設計 バララント軍 開発 宇宙総軍兵器開発局 製造 バララント軍 生産形態 主力機(前代) 全高 4.238 m 乾燥重量 7.313 t 装甲厚 8 - 18 mm 限界走行速度 50.0 km/h 乗員人数 1名 搭乗者 バララント軍兵士 BATM-02-ST ブロッカー ファッティーの前代のバララント軍主力AT。第1話冒頭にほんのわずかな時間登場している。これは企画時の準備稿設定をもとに描かれたものである。ムックや同人誌で「ブロッカー」と命名され、ゲーム『鋼鉄の軍勢』で初めて公式な設定書が描かれた。また、1985年にみのり書房から刊行された『ボトムズ・オデッセイ』にデザイン画が、1992年にホビージャパンから刊行された『装甲騎兵ボトムズ・パーフェクト3Dブック』23ページにはフルスクラッチビルドの模型が掲載されている(形式番号はB・ATM-02)。陸戦型(BATM-02-DT)も存在する。 『ENTERTAINMENT BIBLE.5 装甲騎兵ボトムズ ボトムズ大図鑑』51ページでは、形式番号はBATM-01。 [目次へ移動]
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