地名・用語
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ロバス島 南太平洋に位置する本作の舞台となる島。元は自然環境に恵まれた無人島だったが、1942年に化学者達が戦争兵器を研究する為に入植し始め、その研究者の内の一人が藤田剛介だった事が物語の全ての始まりとなる。物語開始の時点である1986年の段階では、化学者達はスネール化した藤田剛介を除きほぼ全滅していた。島の周囲に霧が立ち込めており、外界との関わりを遮断している。生態系も独特で、現代科学では解明できない動物細胞と植物細胞の混合した植物などが存在している奇妙な島である。南太平洋に位置しているが文化自体は日本に近く、島民の猫人達の名前は一部の身分の高い猫人達やミュウレル一族を除いて日本名である。島には見回り局(警察)が存在しているが、法律と言う概念が希薄なせいで犯罪は多発して死者は多く出ている。文太の発言によると猫人以外にも様々な珍獣が棲息しており、異常発達した昆虫等も存在が確認されている。 ロバス島の猫人達 元は藤田剛介が飼育していた数匹の猫が起源となっている。作者が得意とする毎回恒例の猫の擬人化だが、本作のものは科学的に生い立ちが説明された珍しいケースである。 スネール 藤田剛介が生み出したアメーバの姿をした最強の生物兵器。生き物の思考を喰らう事で成長し、喰らった対象の記憶と人格を丸々複製する事が出来る。スネールに取り込まれ続けると記憶や意志を全て奪われ、やがては死に至る。「新聞記者編」で登場したスネールは、寄生せずとも間接的に猫人達を洗脳する能力を持っていた。 ねんねこ商会 作中3番目のキーである猫人達の経済を形成する商会。会長のミュウレルを端に発した商業のネットワークは幅広く島の文明開花に貢献しているが、労働環境はあまりよく無くブラック企業に近い。社員はミュウレルに絶対服従。社員は一日の労働を終えた後に給金塔から金貨を貰うが、給金塔から出てくるロボットアームに対して労働者としての服従心を表さないと銅貨は貰えない仕組みになっている。現会長はミュウレルだが商会自体は彼の先代が設立したものであり、元は善良企業だったらしく腐敗はミュウレルが会長に就任した時から始まったらしい。 横ジマ商会 ゴン雷を筆頭とするロバス島の犯罪者集団の集まり。文太の発言によると万引きスリ置き引き等を常習的に行う悪行の絶えない集団だが、間抜けな一面を持ってる為不発に終わる事が多い。
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地名・用語
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「アルノサージュ〜生まれいずる星へ祈る詩〜」の記事における「地名・用語」の解説
シェルノサージュ 正式名称は「クラス・シェルノサージュ」。前作の名前にして、本作序盤の鍵となるシェルン。 区別のため、以下本文において『シェルノサージュ』と記載した場合は前作を指す物とする。 その主な効果は七次元先の世界からエネルギーをアルノサージュ管を介して取り込んでシャールを生成するというもの。 そのため『シェルノサージュ』においてプレイヤーがバーコードを読み込ませることで発生したエネルギーでシャールを生み出す度に同じように『アルノサージュ』でもシャールが実際に生まれていたことになる。 本編の時間へと現れたイオンはネロによって記憶を破壊され、アルノサージュ管に幽閉された。 そして、クラス・シェルノサージュ及びアストロサイト・モジュラトリ・ウィルスをインストールされて異世界のエネルギーを用いてシャールを大量発生させる触媒とされたのである。 本来なら、『シェルノサージュ』でねりこが語ったようにプレイヤーの虜にさせて永遠にその世界にいたいと思わせ、無尽蔵にシャールを生み出すはずだったが、ドクター・レオルムとサーリの手によって「セカイパック」が作成され、作中時間で2年間12回に分けて送信して記憶の復元を促したのであった。 『シェルノサージュ』本編はこの期間を扱ったものであり、本作の序章終了時に記憶の復元が開始され、イオンの記憶が復活したところで『アルノサージュ』本編につながる形となる。 デルタとキャスはドクター・レオルムから、ソレイルを紡ぎ手の代わりとすることで一人の人間では扱えないキャパシティの詩魔法が使い放題になる、と説明された。 なお、本来の機能との齟齬については、一応「ソレイル(に幽閉されたイオン)を紡ぎ手の代わりとして、一人では扱えないキャパシティの(シャールを生成するという)詩魔法が使い放題になる」という意味なら、説明自体は間違っていない。 ソレイル 本作の舞台となる移民船。ラシェーラを飛び出して5000年経っているためか、推進部に人が住み着くといった事態も発生している。 動力部「プラセンタ」にあるマイクロクェーサーはラシェーラを圧縮して生成したものであり、ジェノムたちの魂は未だここに眠っている。 中盤、実はラシェーラ周辺宙域から全く動いてないことが判明した。どういう経緯かは不明であるが、少なくともそのことに誰も気づけないように航行図を全く無関係の宙域を示すように書き換えたのはジルまたはネロと推測されている。 動力源は七次元先からエネルギーを取り込むという事実上の永久機関。 ただし、緊急用として生命エネルギーを取り込むことが可能。 インターディメンド ヒュムネスフィアと呼ばれる場所で施すことができる、ソレイルの最上部にあるアルノサージュ管を介して遠隔的に俯瞰視点を得るための処置。 処置には適正が必要。 ゲーム本編においてプレイヤーはこれを利用してデルタ及びアーシェスを「操作」して干渉を行うことになる。その際には「OS」が起動する描写がされる。 干渉が始まると、まず干渉者の情報や操作をうっすらと認識するようになり、それが自分の意志であるように精神操作が行われる。 明言されないが、記憶喪失もこの一端であると思われる。 さらに干渉され続けると体の支配権が徐々に奪われていき、最終的には五感全損や意識喪失という致命的事態を引き起こすようになる。 解除するためにはアルノサージュオースという鍵を使用し、直接アルノサージュ管とチェインする必要がある。 カソード 主人公が装備する装置(武器)。本作では機械のカテゴリ名としても使われるが、あくまで攻撃強化のパーツである。 どのように装着するのか不明だが、製作時の会話から目に見える位置にはある模様。各攻撃に最大3つ、計12個まで装着できる。 目に見える特徴は赤と青の端子で、一見するとカソードに見えない物体などはデルタたちも端子があるか否かで判断している。 中には本物の食べ物が接続されたなどの一見理解に苦しむカソードも多数存在し、デルタ達を幾度と無く混乱させる。 しかし、食品部分も部品として機能しており、食べると機能が失われてしまう(この世界では元々食品もある程度部品としての要素を持っている)。 装着すると出力が強化されるようで、下記二つの装備品のように珍妙な効果を引き起こすものはない。 なお、カソードとは電子部品「ダイオード」の端子名であるが、部品絡みである以外は特に関連はない。 TxBIOS ヒロインが装備する装置(武器)。具体的にどのように使うかは作中では描かれない。各バーストレベルに最大3つ、計12個まで装着できる。 装着することで様々な精神的影響を引き起こし、詩魔法をより効率よく発動できるようになる。 内容によっては、戦闘中に使って大丈夫なのか心配なものも。 デザインは液体の入った円柱。製作者のセンスで中に様々なものが放り込まれるが、後述のRNAほど内容物の影響は受けない。 RNA 作中における防御装置。ヒロイン用と主人公用があり、それぞれ特性が異なる。 防壁を張るだけではなく、装着者の体質などを変化させて身体的ダメージを軽減させる機能を有している。 物によっては「傷つきさえしなければ痛みはスルーされる」物もあるほど。 主に基板上にパーツが配置されるのだが、カソードと同様に上に載っているものによって様々な特性を引き起こす場合もある謎の装置でもある。 筋肉がボリュームアップする物や、肉体が硬化や軟化する、人魚の鱗を纏う物や、果てはゾンビやエクトプラズムへと変容するなど、常識を超えた現象はデルタたちも頭を抱える。 七次元 第七次元体「エクサピーコ」によってなる領域。七次元を基準として六次元などの概念も物語には絡んでくる。 本シリーズにおいて「七次元先」とは「三次元から数えて七次元先(=十次元)」ではなく、「七次元を経由した先にある別の六次元宇宙」のことを指している。 つまり、並行世界と違って現実世界とは時間・空間・事象などいずれも異なる純然たる「異世界」という意味である。 一方「六次元間」などはいわゆる「並行世界」を指して扱われる。 実在する世界同士がつながっている(という設定の)本作において、セーブしてからロードするまで一切作中時間が経過しない・戦闘中の瞬間的判断を余裕を持って決められる・数日や数年といった時間経過が速やかに進む・会話の促進(メッセージ送り)が可能、といった従来なら「ゲームのシステムだから」で片づけられる要素も、お互いの世界の時間軸が一切関与していないという理屈によって説明可能となっている。 俯瞰視点 物事を俯瞰的に(上からの目線で)見渡すことができる能力。 作中では、エクサピーコからラシェーラのある世界を俯瞰する。その機能・用途は多種に渡る。 七次元先から来た存在が有することができるが、1つの六次元宇宙の存在が運用できる俯瞰視点のバスには限りがある。 俯瞰視点によるものかは明言されていないものの、この能力を持つキャラはほとんどジェノメトリクスの「配役」の影響を受けず各個の自由意思で行動できる。また、プレイヤーが見ている画面を映している方向を把握することもできる模様。 七支(ななし) 正式名称は「皇帝契絆支(こうていけいはんし)」。皇帝によって任命される、深い絆を持つ人物達を指す。 なお、人数は特に決まってはおらず、七支という名も単純にイオンの代では七人だったための通称である。 なお、カノンの別名である「菩提明王」も七支としての名である。 本来、皇帝契絆支の任命にはジェノムの王コーザルの承認を得る必要があるのだが、劇中における七支はコーザル不在時に任命されたものであるため、直接その承認を受けていない。 そのため、当初は自称・皇帝契絆支という扱いであるが、後にコーザルと和解したことで詳細は描かれていないものの承認自体はなされたと思われる。 大地の心臓 アルトネリコシリーズでも登場した、四次正角性中核環とも言われる想いの結晶。 名の通り、大地の中核となる存在である。
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地名・用語
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「シェルノサージュ〜失われた星へ捧ぐ詩〜」の記事における「地名・用語」の解説
ラシェーラ イオン達が暮らす、我々プレイヤーのいる世界から7次元先に存在する世界。同時にイオンの記憶の舞台となっている惑星の名前でもある。真空管が主体の科学文明と、その発展形とも言える『シェルノトロン』による詩魔法によって発展していたが、太陽・ベゼルの寿命によって終焉に向かっている。太陽が赤色巨星と化しているため人が住める土地は極地周辺の約40%に限られ、日本でいうとおおむね春先から夏にかけての気候が年中で、夜空は赤黒く星が見えない。ジェノムという存在があるため我々の世界より遺伝子工学が発達しているが、その発端・経緯と発展は我々の世界とは大きくかけ離れている。 現在、実質的な国家は『帝国』しか存在せず、それ故に現在は代々の皇帝は『星の人』になるという意味で、本人元来の名前ではなく『ラシェーラ』の名前を使用する。皇帝は必ず女性である。皇帝が執り行う祭祀は形骸化した物ではなくしっかりとした効果を持っている。現皇帝は天文出身でも地文出身でもなく、バックにシェルノトロンを持っており天文寄りではあるが、天文が提唱するリスキーな計画を実行するだけの決断もできない上に、強力な詩を謳えば瀕死になりかねないほどの高齢。現在、宮城は成層圏にあり、その上は天文の施設しか存在しない。 食料が貴重品であり、肉は安い培養肉と値段の張る食用動物肉があり、どこの家庭でも『菜園室』という家庭菜園を持っており、そこでその家で必要な量以上の食料を作っている。余った食材は換金してその家の収入となる。おすそ分けが家庭の富の指標となっている。 実はベゼルの膨張やバーストの発生は他の世界からネロを召喚した為に世界が歪んだ事で起きており、それを食い止めるために天文が結城寧を召喚した事で、3つの世界が繋がるという状況になった事でさらに世界が歪み、バーストが急増するなど世界の崩壊が加速している。 アルメティカ曰く、この惑星の本来の名前は「シャラノイア」である。現在の人類が他の惑星から移住したのは5000年ほど前であり、今回が惑星始まってから6度目の滅亡の危機であるという。 シェルノトロン 真空管の発展型とも言えるツール。ほとんどの物は真空管に似た外見で、中に鈍く光るフィラメントのような極板があり、Tz波によって稼動・発光する。『想いを形に変える』魔法のツールで、これによって誰でも詩魔法を行使できる。主に天文が使用する。一方でシェルノトロンの使用はジェノムを絶命に追い込むとの指摘もあり、地文はこれを重大な問題だと非難している。人工的に作られたジェノム、つまり詩魔法生成機ともいえるツールで、心臓部にあたる『シェルノサージュ管』と、実効果を生み出す『クレイドル』(付け替え可能で汎用性が高い。コンピュータで言えばCPUとRAM、HDDにあたる部分)によって構成される。電気屋で売られていて買うのは容易だが使用するには携帯電話の契約に似た要領で天文に利用登録をする必要がある。持っている人にとっては財布と携帯電話と保険証とパスポートを兼ねたような存在である。完全同調より先が出来なかったり、安定はしているがジェノムほど特化されたものが作りにくいという制約はあるが、日常的には何ら問題もない非常に便利なツール。シェルノトロンが僅かでも発光していれば、その所持者が近くで生きているという意味である。9割9部9厘が真空管型だが、科学者の道楽レベルでレコード型など他の型も存在する。 簡単に言えばAIを持ったG2管で、REON-OSを通じてシェルノトロンユーザが使える施設の機能の集合体である『クラスドライブ』を使う。天文は仮想生命を一番のウリとして宣伝したが、地文はこれを生命に対する冒涜と捉えた。その結果、生命とは何かという論争に発展してしまい、天文が地文から独立する事になった。 ネロの脱走後は大量のシャールを一時凌ぎのサーバーとして使用していた。シェルノトロン・パニック ネプトリュードの失敗によって起きたシェルノトロンサーバーのシステムダウンのこと。これによりシェルノトロンが機能しなくなり民衆に混乱が生じた。その原因はネロの暴走によるものだったが、天文はこれを地文の過激派の仕業と発表し、これを利用して逆に天文への支持を高める事に成功した。 レオン 正式名称『REON-4213』。シェルノトロンに搭載されている仮想生命体OS。プログラミングが必要で専門知識がないと使えなかったG2トロンを使いやすくするべく天文が作り出した人工知能とされている。ジェノムと違って拒絶しない上にキャパシティも使用者に合わせてくれるため、レオンの登場でジェノムやG2トロン以上に人々が詩魔法を簡単に紡げるようになった。同じレオンでも使用者によって容姿や性格が異なり、まさに使用者毎に自分だけのパートナーが出来上がる仕様になっている。その正体は少女『ネロ』の表層意識である。TxBIOS REON-4213が管理する、レオン利用者へ天文が提供する天文の公共サービス。ジェノムには存在しないシェルノトロン独自の能力で、シェルノトロンのスペック(DNA鎖数)によって利用できるランクが決められ、それに応じて天文のインフラを利用することができる。これを利用すれば普通に生活している上では知りえない情報も必要に応じて公共施設からデータ取得することが出来る。本来なら利用者の知識や経験が不足していて紡げない詩魔法もこれを利用すれば紡げるが、利用には免許とお金と、レベルに応じたスペックのシェルノトロンが必要。バイオス屋 TxBIOSを使用するための店。シェルノトロン単体でもTxBIOSは使えるがランクが低いものに限定される上、外部の公共サービスと接続するため通信速度やセキュリティの観点からバイオス屋を仲介して利用するのが一般的。バイオス屋ごとに利用可能な公共サービスのレベル設定が違うため、全てのTxBIOSのサービスを必ず受けられるとは限らない。 ネプトロン シェルノトロンをアップデートさせて従来の8倍以上の性能を引き出すためのサーバーのような物。チューブカンパニーの中枢に本体がある。起動にはネプトロンにダイブしてレオンと同調するダイバーが必要で、ダイバーはレオンと精神の最深部でつながる必要があり、最悪の場合自我や意識はレオンに乗っ取られて、ダイバーは精神的な死を迎え、肉体は単なる器となってしまう可能性が非常に高い。 レオンの封印が解けて暴走してしまうという欠陥があり、最終的には破壊された。グレイコフはこのネプトロンを「本物の悪夢」と称している。開発は天文と地文両方から人が集まって共同でおこなった。レオン(ネロ)曰く「この星のエネルギーは限界がある」。 G2トロン シェルノトロンの前の世代の真空管端末。元々はTz波を利用した単純な増幅装置だったが、G2管を作った天文の研究者の「ジェノムの想いを何らかの形で録音しておくことが出来ればG2管の増幅力をもって使えるのではないか?」という考えによって作られたG2-DH管によってジェノムをプログラムに置き換える事に成功し、誰でも些細な詩魔法なら行使できるようになった。この頃はまだプログラムが出来る事はマッチに火を点ける程度だったため、地文はG2-HDを特に問題視していなかった。OSが素人に扱える代物ではなく、オリジナルの詩魔法を作るには高度なプログラミング技術が必要なため、高価だったこともあってシェルノトロンのように爆発的には普及しなかった。しかし、その難度の高いプログラミングを行う事でシェルノトロンより熱い想いを伝えられると、一部の熱狂的なユーザーからの絶大な支持を得ている。 詩魔法(うたまほう) 想いを込めて詩を謳うことによって想いを物理現象に変える魔法。古来は自分と心を通わせられるジェノムと同調する事によって使用可能になるためハードルが高かったが、現在はシェルノトロンを使えば誰でも使えるようになった。ジェノムとの同調による詩魔法では『契絆想界詩(けいはんそうかいし)』と呼ばれる独自言語が、シェルノトロン使用による詩魔法では『REON-4312』と呼ばれるプログラミング言語のようなものがそれぞれ用いられる。何をどうしたいかのイメージが明確であればあるほど、声帯の帯域が大きいほど強力な詩魔法が使える。チェイン無しで人一人が詩魔法を使った場合の効果範囲は通常5m程が関の山。通常、ジェノムとの力は最大でも1:1であり、詩魔法を行使した人が力の使いすぎで倒れることは通常はない。本来は行使するものの知識や経験からしか紡げないが、TxBIOSによってこの条理は崩れている。 ジェノム ラシェーラに存在する、同調する事によって詩魔法が使えるようになる突然変異生命体。三重螺旋構造の遺伝子DNAを持ち、実在・空想を含めた様々な生物の形が存在する。現生人類とは違いラシェーラに数千年前から生息している惑星の原生生命体であり、過去に5度の滅亡を経験し、その度に魂を高める事で危機を乗り越えて来た。魂の強さによる強固なヒエラルキーを形成している。人間など二重螺旋DNAを持つ生命体には真似出来ない『歌によって超常的な力を行使する』能力はあるものの、原則として歌を謳うことも力を行使できるだけのエネルギーもないため、人間と契約し契約者のエネルギーと声帯を使用する。そのためジェノムと契約を望む者は自分の声帯域と限りなく一致するジェノムを所望する。シェルノトロンの普及により絶滅が危惧されている。 現在はジェノムと同調した者は地文に申請登録する事が義務付けられている。ヒトガタ 人の姿をしたジェノム。人間と同調せずとも単独で詩魔法を行使できる。 シャール 妖精のような姿をした空想型の人工ジェノム。アストロサイト・モジュラトリ・ウイルスを投与された人間から生み出される。元気な大人なら一日で1体を生産し、最大で5体が限界だとされる。また、SHSヘテロマイシンという薬を投与されたシャールは他のシャールを統率する力を持てるようになる。空想型故に、同調していないと命を保てない(ある程度の期間は同調が切れていても生きながらえる事は出来る)。 ネイ(本物のイオナサル)が体を奪われた時には実験段階だが実在していたが、天文は確実性を重視してイオナサルの体からネイを追い出し7次元先の魂を入れた。 同調 ハーモニクスとも呼ばれる。ジェノムと心を通わせる、つまり、契約者とジェノムとの間で精神世界を共有し、ジェノムを契約者の脳内の未使用領域に住まわせる事で互いが互いの力をある程度共用出来る状態になる事。その程度により『同調』『完全同調』『一心同体』『唯我』の段階があり、段階が上がるほど引き出せる詩は強くなるが、そのためには互いを深く知り受け入れる事が必要である。一心同体の最長記録は10秒未満であり、唯我の段階に達したものはいないと言われる。また、ジェノムが同調者に対し「こいつは使えない」と思った場合、同調者を乗っ取る事がある。昔は同調しているだけでシャーマンのようなすごい人と思われていた時代があり、同調者が村の長をやっていたほど限られた人しかジェノムとコンタクトが取れなかった。 天文の人間にとって『同調』といえば、それは普段はシェルノトロンに対する事である。 ジェノメトリクス 広義には精神世界の事。狭義ではジェノムと同居している精神世界の事。ジェノメトリクスに入るにはジェノムと同調した上で寝る必要がある。ここでは夢の中でハッキリとした意識で『起きている』状態である。ジェノムと対話をしたり詩魔法を作るのはここで行う。ジェノム達にとっては現実世界と同じ感覚であり、ジェノメトリクス内を移動して他のジェノムと会う事が出来るという。これを利用して詩魔法を増幅させる事を『チェイン』といい、シェルノトロンでも複数のシェルノトロンを使用してチェインを行うことができる。チェインにはジェノムとの絆や、詩魔法を行使する人々全員の想いや人間関係が必要で、チェインの数を多くするのは困難な事である。 Tz波 『歪力』(わいりょく)と呼ばれる力から抽出される。シェルノトロンのエネルギー源である、太陽の公転周期によって生まれる空間の歪みエネルギー。太陽が銀河を公転する際に発生する重力歪みから発生するエネルギー落差を潮力発電の要領で取得、使用する。これを天文が静止衛星軌道上にベルトを巻いて取得し、地上に供給している。使われだして50年そこそこ程度。その特性上夏冬は強く春秋には弱まる。空気伝播出来ないため、有線で供給される。 波動科学 ラシェーラで主流になっている科学。万物は波動の粗密によって出来ているという前提の下で成り立っている。 天文 正式名称は『帝立天文学量子波動学研究所』。そもそもは現皇帝が設立した、宇宙や時空間を専門に扱うための量子力学をベースとした研究機関であり、地文の付随機関であった。50年ほど前にできた比較的新しい派閥で、理系の研究者の集団といえる。チェインの研究の過程で効率良くチェインをするためにG2トロンやシェルノトロンを作るも、今が便利になるのであれば未来に人類が滅んでも自然の摂理だ、という考えを地文に反発され独立した。イオン達が住んでいる惑星を潰して得たエネルギーを使って、住民を速やかに居住可能な惑星に瞬間移動させる『グランフェニックス・プロジェクト』を提唱する。7次元先の魂を召喚する際に月を消滅させる(月をエネルギー源として召喚した為)事件を起こしている。次期皇帝候補としてイオンを擁立する。バースト予報やバースト危険区域への避難勧告は行うが住民達に対してはなんら援助をしないため、特に旧市街の人々からの不満が溜まっている。天文と地文が現在の犬猿の仲になったそもそもの原因は、天文が地文から独立した後に天文が独自の救済計画を発表したことである。男性優位の体制であり、女性が上の役職に付くにはそれなりの実力かコネが無いといけない。 天文派であっても、ジェノムと仲良くしている人はいることにはいる。PLASMA 天文の警察組織で、FBIとCIAが一緒になったような組織。強引で苛烈な手段をとることから民衆に恐れられている。トップは常務総監と特務捜査部特務総監が存在するが、常務総監は事実上名誉職であり、実権は特務総監が握っている。 グランフェニックス計画 天文が提唱する惑星移住計画。ラシェーラを潰してエネルギーにし、他の惑星とラシェーラの空間をつなげて人間を送り込む。夢セカイ開始時にようやく居住可能惑星を探す存在(シーカー)が見つかったとされたが、それはイオンの俯瞰視点の事であった。惑星をエネルギーにして次元を繋ぐラシェール・フューザーを謳うとラシェーラを取り囲む3つの人工の輪(スフィリアルリング)の内側は全てエネルギー(マイクロクエーサー)に変換されてしまう。リングの外にある「謳う丘」(ラシェーラ・フューザーを謳うためのデッキ)には、必要に迫られて一時的に使用する居住施設や行政施設が付随している。 地文 正式名称は『帝立ジェノメトリクス同調調停院』。古くからある組織で自然派とされ、個の存続より種の存続を重視する。天文が『天文』と呼ばれるようになってから、それと区別するために『地文』と呼ばれるようになった。『地文』の呼称は縦貫坑道の奥の穴の付近に研究施設があるためでもある。元々は同調者が増えるにつれてジェノム絡みのいざこざやジェノムの同調者の乗っ取りなどのトラブルが増えたため、ジェノムと人間が争わないように『人間とジェノムが、互いに最大限の利益を保持しつつ棲み分ける』ための調停機関であった。それが国家機関として、ジェノムと同調するときに許可を貰わないといけない、とか、モグリで使っている宿主を捕まえる、といった権力を持つようになった。発足当初は昔の日本の寺社のように宗教が政治を動かす組織で文系の集まりだったが、その後『ジェノムと人間が更に豊かに暮らせるための施策』として最先端の遺伝子工学の開発研究を行うようになり、現在では多岐に渡る組織の集合体になっている。ジェノムを保有する全ての者の個人情報を持っている。 詩魔法を最大限増幅させることによって太陽と惑星を再生させる『セーブベゼル計画』を提唱している。genomirai7によると、古くは遺伝子の質で階級が決まる社会制度を敷いていたため、遺伝子の階級の低い者の中には反発する者もいる。カノンが生まれる前は斜陽だった。皇帝候補として大司教であるカノンを擁立する。 地文派の中で真空管文明を全否定する原理主義者は10%程。多くの地文派の人はシェルノトロンの登録はしていないが真空管は使っている。 カノンを擁立する直前の地文はあまりにも血統主義に固執していたため、それを危惧したコーザルの「実力も見ろ」という提言を過激に解釈した結果、過剰反応とも言える原理主義者の排斥が行われた。セーブ・ベゼル計画 天文のグランフェニックス計画が人だけを救うものに対して、地文が提唱するジェノムを使ってラシェーラと太陽・ベゼルを正常化させようとする計画。地文はこの計画の発表と同時に声帯の潰れている人や声帯域が狭い人を無償で救済する政策も発表し、神の子と称されるカノンの実力もあって当時天文派が大多数だった世論は天文と地文に真っ二つに割れた。 その正体はネロと寧をこの世界から追放する事によって、世界を本来の姿に戻す計画であった。ジルは先にネロを還そうとしたが、クラケットは「召喚した順番とは逆に還さないと後から召喚した存在が帰れなくなる」として寧を先に還そうと主張し、ジルと対立した。 リーヴェルト曰く、たとえ寧とネロを還しても、ネロが5000年前から存在したために太陽が元に戻るのに5000年は掛かるとの事。 ジェノミライ研究所 縦貫坑道の底にあった極秘の研究機関。存在すら公にされていない。箱舟計画に行き詰った地文と天文(まだ独立していない)が古代文明の遺産であるネロを発掘した事からスタートし、カノイールらの遺伝子改造やシェルノトロンサーバーの開発など、表沙汰にできないような研究を行っていた。最終的にネロの暴走によるジェノミライパンデミックにより研究所は閉鎖され、名称と理念はソレイル内部の研究施設に移された。なお、気圧上昇の関係で絶えず外から空気が入り内部の空気は外に出ない構造だったため、ジェノミライパンデミックによるウイルス汚染は施設内だけで食い止める事が出来た。ジェノミライパンデミック 幼少時のカノンとネロがシェルノサージュ管を介して同調した際、ネロがウイルスを撒き散らし研究者の六割以上が昏睡状態となった事故。 俯瞰視点 世界を高い次元(7次元の視点)から俯瞰的に見ることによって、本人が知りえない情報を得る能力。ネロ曰く、この能力の行使は辞書を引く行為のような物で、行動結果の予知に関してはこの場面でこの行為をしたらどうなるか、が分かる、というものであり、厳密に言えば予知とは似て非なるもの(自分が知り得ない他者の行為や物理現象の情報も統合して出した検索結果)である。行使の際はクオリア中心を定める必要が有り、情報の検索とその解析に意識を持って行かれる(自分のジェノメトリクスに入って4軸以上の線をほぐす)ため寝る必要があり、未来の事を検索しようとすると1分でも未来になればなるほど可能性軸が増えるために検索結果は不確定性が大きくなり、その結果が出るまでそれなりの時間が掛かるため、瞬間的に使えるものではない。不便であるが、その力は強大である。ネロ曰く表層意識で使用すると深層意識で使用した場合より性能は劣るらしい。ネロがこれを習得するには彼女曰くキャスの寿命の数倍の時間が掛かったそうだが、イオンの場合はネロの改変した世界を元に戻すために6軸移動を行ったショックのせいかかなり早くこの力に目覚め始めているとの事。7次元俯瞰理論 7次元より高位の次元である8次元の存在を提起した、クラケットが書いた論文。異世界の存在(情報を含む)の召喚はこの理論に基づいている。この理論によるとイオンの本来居るべき世界を特定するには複数の異世界から彼女を観測する必要がある。 皇位継承の儀 次期皇帝を選出するために、次期皇帝候補から皇族としての権利・地位・財産を全て剥奪した上で、最下層身分の人間として3年間市井に住まわせる試練。候補者は旧市街を始発点に各地を回り世界を見て見聞を広めつつ、その力とカリスマを民に見せつけ、最終的には国民投票による民意によって皇帝が選ばれる。皇帝候補である身分を証明できるのは軌道エレベイタの中で神官から渡される『皇女の衣』だけ。この皇女の衣は皇帝候補が最も信頼できる者に渡す慣わしになっており、渡された者はその者に絶対の忠誠を誓うという。皇女の衣は皇室にしか伝わっていない製法で作られた2m四方ほど(ショールほどの大きさ)の布であり、各候補のイメージに合わせてさまざまな生糸で作られており、1cm四方の欠片でも手元に残っていれば後は自由に使っていいが、皇女の衣を完全に失うと皇位継承権も失ってしまう。 いつの時代にも皇帝候補は2、3人はいて、皇位継承の儀の3年間に向けての教育を受けている。皇位継承の儀の前に候補者は声帯を潰され、それまで同調していたジェノムやシェルノトロンとの同調を解かれる。皇位継承の儀の間に皇帝候補が全て失格した場合は可能な限り速やかに次の皇位継承の儀が行われる。皇位継承の儀の期間中、候補者へのシェルノトロンの販売・譲渡は禁じられる。皇帝になった者は人間の感情限界である精神周波数11MHz以上を授かり、特殊な声帯を継承する事で人間の声とは思えない声で詩を謳うことが出来る。声帯の移植は口移しで行われる。声帯の移植を行いやすくする為もあって、試練の一環として皇帝候補の声帯は皇位継承の儀の開始後に序々に枯れていくようにされており、皇帝候補は試練の最後の1年はほとんど声が出せない(詩魔法が使えない)状態で民衆の支持を得なければならない。 皇帝候補は天文、地文の他に宮城から出る事もあり、乱立する事もある。皇帝候補は半世襲で、ある程度血が繋がっていないと立候補が出来ない。現皇帝は宮城出身。普段は穏便に行われる皇位継承の儀だが、状況が切羽詰っている今回はこれまでとは違い皇女以外のことでの争い事が多く、天文対地文の代理戦争の様相を呈している。 次期皇帝候補の服や髪は縁起物とされており、民による争奪戦が起きる事がある。過去には対立候補を暗殺するなどの陰謀も数多く行われていた。 皇帝の即位式の祝詞は皇位継承者の親しい肉親(異父兄弟など)が謳うのが通例となっている。 コロン 太陽の脅威から身を守るべく作られた浮遊都市。太陽からの脅威は電磁波で防いでいる。複数存在し、各コロンにはある程度の自治権を認めているため、年中お祭りのコロンや工場だらけのコロン、星空が見えるコロンや四季があるコロンなど個性的なコロンが多く存在する。入居するには厳しい制限があるか、あるいは1000倍以上の倍率の抽選を潜り抜ける必要があり、入居に際しても莫大な費用が掛かるためある程度裕福な者しか住めない。断線や人口の増加に悩まされている。平均人口は数万人程度。断線 コロンの重力制御が途切れてしまう事故のこと。これが起きた地帯は重力に従って地表に落ちてしまう。そのため、コロンの建造物や貴重な商品などには鎖やワイヤーで落下に対する対策がされている。 夢の珠 正式名称は『官営第4号居住揚陸』。天文が地文から独立する前、民営コロンがなかった頃に帝国が4番目に作った球体のコロン。重力場発生装置を使用している唯一のコロンで、球体表面の土地の上に重力制御によって人や建物がたっている。コロン移住計画を推奨すべく様々な政策を施した帝国がその内の一つ「超近代化」を推し進めて作ったコロンで、建設当時は人々から『リトルラシェーラ』と驚きと賞賛を持って迎えられたが、50年経った今では既に時代遅れの未来建造物博物館と化している。天文派が多数を占める現在のラシェーラにおいては珍しく地文派がかなりまとまって住んでおり、コロンを一周する輪を境に天文派と地文派がほぼ半々住んでいる。最近は断線による被害が(特に地文派の区画で)増えてきている。住民のペットは断線の影響を受けにくい鳥が好まれている。その形状から完成直後は入居希望者が少なく、設計者であるクラケットは皆を安心させるために自邸(パルミウム邸)をここに作った。ただし、パルミウム廷の家具などは床に頑丈に固定してあるか鎖で縛り付けていた。後にここに逗留したカノンはそのお蔭で断線の際に一命を取り留めている。 夢の珠の重力維持・制御などを行う配導盤に行くにはチューブカンパニーの厳しいセキュリティを突破する必要がある。夢の珠のメンテナンスはチューブカンパニーが全てを行なっており、実質チューブカンパニーの支配下にあるコロンといえる。実は人口が増えてTz波のキャパシティが足りなくなっているにもかかわらず、配導盤などのインフラは建設当初のまま放置されている。スタートロン商店街 夢の珠にある商店街。天文ができてから政府が作った街のため、天文の文化で統一され、どこか機械的で我々が住む世界の少し昔の電気街を髣髴とさせる様相の場所。街並みは昔(数十年前)の天文でトレンドだったデザインだが今では陳腐化している。天文区の中心街で住民は天文派が主。 ワノウエ 夢の珠の天文区と地文区を分ける輪の上。夢の珠は自転しており、唯一静止しているのが輪の部分だけのため、駅など動いてはいけないものはワノウエにある。 プラネタリー・メゾン 夢の珠より上にある、ネイの住んでいる民営コロン。『星降る夜』に憧れを抱いた資産家が作った。外から見ると花のような形をしており、バーストが近づいた時と1日の半分は花弁が閉じて夜モードとなり、コロンからは星空が再現された天井を見ることができる。そのため、現在のラシェーラにおいて唯一、夜の商売が発達したコロンである。中央にステージがあり、それを取り囲むように内側から1等席、2等席、一番外側は13等席という風に円形に商店街が配置されている。 天文地文関係なく日常を忘れるためのコロンであり、金持ちしか来ない。ここでは天文地文の争いはないが、貧富の格差が存在する模様。メゾン・セントリア メゾンホールを取り囲むように作られた商店街。メゾンホールのステージを1階として13階までの階層を持つ。13階全てからメゾンホールのステージを見る事が出来る。昼間も活気があるが、夜には屋台が多く出店し、現在のラシェーラではここでしか見る事の出来ない星空の下でより多くの人で賑わう。屋台には珍しい商売をする人もいて、それを目当てに毎日足を運ぶ人も少なくない。 メゾンホール メゾン・セントリアの中心にあるステージ。メゾン・セントリアの全ての階層からここの舞台を眺望することが出来る。収容可能人数は1万人を超える。普段は出演審査が厳しく、限られた人しかステージに立てない。 ラシェーラ・スターライト 毎日がお祭り騒ぎのようなプラネタリー・メゾンにおいて年に1度行われる最大級のフェスティバル。1週間に渡って行われる。この期間中はメゾンホールの出演審査が普段より緩和され、多くの特設ステージが設けられる。これに乗じて出店する特殊な屋台や企業の売り込みなどもあり、この期間中のプラネタリー・メゾンの人口密度は平常時の5倍から10倍に膨れ上がる。 情報集約都市 アルメティカ 世界の情報が全て存在するといわれているコロン。ラシェーラにおいて最先端の情報中枢であり情報を求める人々が多く訪れ、またそれらを重要とする多くの組織が密集している。コロンの特性上、天文側の警察機関であるPLASMAの本部が置かれているが、後述の理由から地文の寺院も存在している。実はコロンそのものが巨大なジェノムであり、彼の強大な情報集積能力によってこの街の情報網は成り立っている。 伝承によると、アルメティカは当初空に浮かぶ巨大な古城だったようなのだが、あるときを境にその城は天地が逆転してしまい、現在はかつて「底」だった部分に都市が築かれている。アルメティカ図書館 アルメティカの本体が位置するとされる場所。世界全体の情報を収集・蓄積するほどのアルメティカの力が最も強く反映される場所だが、現在ではアルメティカに本部をおくPLASMAが管理をしており、一般人はおろか、天文の人間であってもよほどのことがない限り立ち入りを禁じられている。 市民契約 アルメティカの市民は、ジェノム「アルメティカ」と契約を交わしており、アルメティカから情報を得る代わりに(限定された条件下ではあるが)アルメティカが市民を意のままに操ることができるようになっている。 アルメティカ営業情報共有者連盟加盟社 アルメティカの「情報屋」が加盟している団体。アルメティカの市民は一つのTxBIOS利用許可を市民になった時点でもらい、レベル差こそあるがアルメティカに蓄積された多くの情報を引き出すことができる。そのため、この街ではいわゆる「情報屋」という職業が成立している。特に一般の人間よりも高位のレベルへのアクセスが可能な「アルメティカ営業情報共有者連盟加盟社」はコロンの外から来た者に限らず、市民の利用者も多い。 コロン・フォーシーズン サーリが住んでいる超上流階級向けのコロン。居住条件や入場審査が厳しいため、他のコロンと比べると人口は極端に少なく、平和で落ち着いたコロンとなっている。コロン全体が緑に溢れており、ここに住む富豪たちによって特注の気象コントローラが創られ、現在のラシェーラにおいては唯一、四季が存在するコロンとなっている。また、学問の分野も突出していて学術機関の最高学府が点在している。これらの機関はコロンに住む富豪たちによって多額の出資を受けており、次代の担い手とするべく、自らの子供たちにより良い教育を施している。皇ノ賜学園 サーリが通い、かつてはキャスも通っていた学園。いわゆるお嬢様学校と呼ばれる学園であり、フォーシーズンに住む上流階級の令嬢が通っている。現在はジルが教師としてこの学園に在籍している。ここの高等学部はラシェーラの最高学府であり、ここに在籍できる研究者は先端分野で実績があるか、金に物を言わせられるかで、ジルは後者である。 四季祭 皇ノ賜学園で3ヶ月に一日だけ催される学園祭で、普段は入場するのが厳しいフォーシーズンもこの時期は審査や入場料などが緩くなり、他所の人間が外縁だけしか入れないとはいえ他では見ることが少なくなった自然植物を見ようと多くの人々がこのコロンを訪れる。 ぱれす・にゅろきーる にゅろきーが住むとされるテーマパーク。ここの入園トロンはプラチナチケットで、ラシェーラの多くの住民が憧れる観光スポット。その正体は航宙移民船ソレイルの擬装であり、天文の市民洗脳施設(洗脳のためのウェーブを発信する施設)であり、天文の政治犯収容所であり、ここで洗脳されて娯楽漬けになった収容者は最終的にフラスコの海に入れられシャールの材料とされていた。パークパスニュロン ぱれす・にゅろきーるのフリーパスチケットであるトロン。物にもよるが使用済みでもプレミアムが付くほどの希少性がある。滞在できる日数が設定されており、その日数が過ぎるまで入園者はにゅろきーるから外に出る事が出来ない。にゅろきーるに入るためにはこのトロンとチェインする必要があるが、その直後から同調者への洗脳が始まり、白鷹曰く「自分ではない自分が体を乗っ取ろうとする」「心に無い事を言っている気分になる」という状態になり、最終的には本人の元の精神がニュロンの作った精神に置き換わってしまう。 旧市街 コロンに住めない者達が暮らす地上の街。昭和30年代の下町を髣髴とさせる町並みで、古い型の真空管や脱穀機などが当時の時価で買える事もあってコロンからの観光客(買い物目当てのマニアを含む)もいる。絶えずウェーブバーストと対波動シェルの剥落の恐怖と隣り合わせだが、それさえなければ古風で温かみのある住みやすい街。現在は人が住める土地は40%程しかない。万寿沙羅(まんじゅさら) 正式名称は『万寿区万沙羅地区』。帝都が地上に存在した頃は宮城が縦貫坑道(お堀)を隔てて隣接しており、政治的な中心地であった。現在でも旧市街の経済と政治の中心として栄えている。宮城が地上にあった頃の名残で旧帝国関連施設の史跡が多数存在する。人の住む土地としては最下層に位置する。宮城とは軌道エレベイタで繋がっている。シェル剥落やバーストの危険性はやや高め。雑貨屋『縷縷』(るる) イオンが最初に身を寄せた、地上一番の繁華街『みかど通』(人口は約30万人、全世界における資本所持比率は1%未満)に隣接する住宅地である万寿沙羅・縷萌合(縷萌地区)にあるルウレイの店。50年以上の歴史を持つ。ルウレイ親子の店舗兼住居で店の奥が居住スペース。創業者が「この世に存在する物なら何でも揃う」をモットーに創業した店で、大きくは無い店舗だが雑貨屋だけにはんだごてや真空管から細々とした日用品まで大体の物はここで買える。昔はこの界隈のセレブ御用達であり、現在でもこの界隈ではちょっと名の知れた店であり多くの住民がお世話になる店である。ここで買い物をするのが目的の観光客もいる模様。 秘密基地 2号断界にある、中が遺伝子工学によって空洞になっていて、そこが家となっている大樹(雷哭大樹)をター坊が再使用している。太陽バーストの危険区域で本来は人の立ち入りは禁止されているが、この場所は危険区域のギリギリ境界付近にあるためほとんど危険は無いといっていい。そのため、人の出入りが無い事もあって現在の地上では珍しく緑が生い茂った場所である。バーストによって周りが焼き払われている為に見通しがよく侵入者に気付きやすいが、逆を言うといざという時の逃げ場が無い立地。 ウェーブバースト 単に『バースト』とも呼ばれる。太陽からの有害な電磁波。天気予報と同じ要領で強さと注意地域が報道される。バーストが直撃した場所は『断界』と呼ばれる生き物が生活できない焼け野原と化す。天文による予報はかなりの精度を持つ。 対波動シェル 単に『シェル』とも呼ばれる。ウェーブバーストや太陽からの放射線から街や人を守るために旧市街の上に作られた構造物。しかし、皇位継承の儀の5年前から剥落が起きている。剥落したシェルが落ちた土地は人が住めない死んだ土地になるため、シェルが剥落しそうな場合はテレビなどで注意報が出される。 チューブカンパニー シェルノトロンのシェア70%を占めるラシェーラ最大企業。正式名称は『Tzチューブ・カンパニー』だが、単に『カンパニー』と呼ばれることもある。本社は丸ごと1つのコロンになっている。現行のシェルノトロンの製造・販売から最新型シェルノトロンの研究・開発、シェルノトロンや真空管を使用する製品の製造・販売など、真空管事業においてチューブカンパニーに並ぶ企業は存在しない。ネプツールが天文から離脱して1代で築いた会社だが、設立時にはグレイコフが副社長として技術的な中心を担っていた。天文が筆頭出資者であり、元々は天文の1部門だった組織が天文とつながりを持ったまま独立・民営化したような会社。 シェルやコロンの保守なども行っており、その業務内容から天文との癒着が噂されているが、その実態は天文と地文の対立を煽った上でそれを利用するなど、別な意図がある。 航宙移民船ソレイル 天文が地文から独立する前に存在した「箱舟計画」で使用される予定だった航宙移民船。しかし、目標も無く宇宙を彷徨う事など技術を含めた様々な問題をクリア出来ずに計画は放棄され、現在は外装はぱれす・にゅろきーる、内部は新生ジェノミライ研究所として使用されている。フラスク流体 シャールを生み出す材料にする人間を入れる液体。ソレイルにあるその量は海と見間違うほどの量があり管理する天文すら把握できていない。特徴として、流体の中でも呼吸が出来る事と、中にあるものの精神力を他の力に変換する性質がある。後者は数刻程度なら問題は無い緩慢なものだが、アストロサイト・モジュラトリ・ウイルスによるシャールの生成を早める。この流体の特徴を知っているのは天文の中でも極僅かであり、皇帝編第二幕では天文の高官が入れ替わった直後だったため、この事を知っているのはリーヴェルトだけだった。 現在のイオンがいる状況 プレイヤーがイオンと繋がっている端末が置かれているのは、白色と木をデザインの基調とした密室を思わせる小部屋のような住居である。部屋の外には主に天然系(海産物も)の食材が採れる「近くの庭」、地面から真空管が生えており電子工作に使えるパーツが手に入る「けもけも」、「けもけも」を通り抜けた先にある「雑貨屋ねりこ」、「世界の壁」という崖があり、箱庭世界の様相を呈している。カレンダーにはなぜか4月21日の日付がない。試練編第二幕終了後、部屋の天井の角付近の壁に亀裂が入り、物語が進むにつれそれが少しずつ大きくなっている。最終的には12章の途中でアバターを作成した後に天井と壁の一部が崩壊し、家の外の様子が見えるようになる。
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