次元
「次元」とは、「座標によって数学的に示される空間の広がり」のこと、あるいは、「考え方や立場や能力の質的な違いや隔たり」を意味する表現である。また、物理学における「次元」は「重さ、長さ、時間の3要素の組み合わせによって表現される物理量」のことである。
日常会話の文脈では「平面」を指す意味で「2次元」、「立体」を指す意味で「3次元」と言ったり、まるで太刀打ちできないほど程度に差があるさまを「次元が違う」と言ったりする。
サブカルチャーの分野ではマンガ・アニメ作品「ルパン三世」に登場するキャラクター「次元大介」を指して「次元」と呼ぶことも多い。作中では主人公ルパンをはじめ多くのキャラクターが次元大介を「次元」と呼んでいる。
「次元」の基本的な意味
数学では「次元」は「ある空間がどのように広がっているのか」を示すために使用する概念である。座標を数値で示すことにより、特定の位置を指し示すことができる。立体や空間は直行する3方向の座標(縦・横・高さ)によって示すことができる。つまり立体や空間は「3次元」であることになる。「次元」と「単位」の違い
物理学において、「次元」は「単位」と混同されやすい。「単位」とは、計測する際の基準としてあらかじめ定められた特定の量、および、その呼び名のことである。基本的には、「長さ」の単位は「メートル(m)」、「重さ」の単位は「キログラム(kg)」、「時間」の単位は「秒(s)」が用いられる。
「次元」とは、各種の単位によって示される概念を種類または性質ごとに総合した概念である。「メートル」や「秒」といった具体的な単位ではなく、「長さ(L)」「時間(T)」といった抽象的な括りが「次元」である。
「単位」は一様ではなく、さまざまな種類がある。たとえば長さの単位なら「cm」や「km」、あるいは「yd(ヤード)」「ft(フィート)」などの単位がある。これらは、いずれも「長さの単位」である。そして、その「長さ」という概念そのものが「次元」である。
式においては「長さ」は「L」、「重さ」は「M」、「時間」は「T」の記号で表される。
「次元」を含む熟語・言い回し
「次元が違う」
「次元が違う」とは、能力や技量などに途方もない差や隔たりがあるさまを表現する意味で用いられる言い方である。比較にならない、レベルが違う、スケールが違う、とうてい敵わない、理解すらできない、といった感慨を込めて用いられることが多い。物事を扱う規模や関与の深さが桁違いであるさまなども「次元が違う」と表現されることがある。「異次元の~」と表現されることも多い。たとえば社会問題について、「対策を強化して抑制すること」と「社会の構造を変革してそもそも発生しないようにする」ことは、同じ社会問題についての取り組みでがあるが、もはや次元が違う取り組みである。
「次元の案内人」
「次元の案内人」は、スマートフォン向けのゲームアプリ「パズル&ドラゴンズ」(通称パズドラ)に登場するダンジョン(クエスト)の名称である。「神秘の次元」カテゴリの中の、次元の案内人を選択することで挑戦できる。パズドラの「次元の案内人」は、全13階層という長大なダンジョンであり、途中で敗北(ゲームオーバー)した場合にコンティニューできない、高難度クエストである。挑戦するにも入念な準備が求められる。それだけに人気のイベントでもある。
じ‐げん【次元】
次元
次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 08:04 UTC 版)
「ルパン三世 パンドラの遺産」の記事における「次元」の解説
攻撃方法は銃で、画面端まで弾が届き3連射まで可能、さらにジャンプ中でも発砲可能とルパンの攻撃性能を大幅に強化した性能。
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次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 15:06 UTC 版)
詳細は「行列の階数」を参照 行空間の次元は、その行列の階数と呼ばれる。この数は、その行列から選ぶことの出来る線型独立な行の数の最大と等しい。例えば、上述の例の 3 × 3 行列の階数は 2 である。 行列の階数はまた、列空間の次元とも等しい。零空間の次元は、その行列の退化次数(nullity)と呼ばれ、次の方程式によって行列の階数と関係付けられる: rank ( A ) + nullity ( A ) = n . {\displaystyle \operatorname {rank} (A)+\operatorname {nullity} (A)=n.} ここで n は行列 A の列の数である。この方程式は、階数・退化次数の定理として知られる。
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次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/20 07:13 UTC 版)
その奇妙な外観にかかわらず、ヘイウェイ・ドラゴン曲線の次元は単純なものである。 その表面(surface)も単純である。初期線分が 1 と等しいなら、その表面は 1 2 {\displaystyle \textstyle {\frac {1}{2}}} と等しくなる。この結果は、曲線が敷き詰められていく性質に起因する。 その境界の長さは無限大である。なぜならば、反復が行われる毎に係数 2 {\displaystyle {\sqrt {2}}} によって増大していくからである。 ヘイウェイ・ドラゴン曲線は、自分自身とは決して交わらない。 ヘイウェイ・ドラゴン曲線には多くの自己相似性が見られる。もっとも分かりやすいものは、45° の傾きと減少率 2 {\displaystyle \textstyle {\sqrt {2}}} を伴うパターンの繰り返しである。 そのフラクタル次元は計算によって ln 2 ln 2 = 2 {\displaystyle \textstyle {{\frac {\ln 2}{\ln {\sqrt {2}}}}=2}} であることが分かる。これにより、ヘイウェイ・ドラゴン曲線は空間充填曲線であることが分かる。 その境界のフラクタル次元の数値的な近似は Chang と Zhang によって得られた。実際、解析的には log 2 1 + 73 − 6 87 3 + 73 + 6 87 3 3 ≅ 1.523627086202492. {\displaystyle \log _{2}{\frac {1+{\sqrt[{3}]{73-6{\sqrt {87}}}}+{\sqrt[{3}]{73+6{\sqrt {87}}}}}{3}}\cong 1.523627086202492.} と得られる。これは方程式 4 x ( 2 x − 1 ) = 4 ( 2 x + 1 ) {\displaystyle \textstyle {4^{x}\left(2^{x}-1\right)=4\left(2^{x}+1\right)}} の根である。
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次元(ジゲン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 03:43 UTC 版)
本名:横尾 隆。ミュージシャンのマネジメント会社の社員。野猿に関わりがあったことから参加していた。挿入歌を担当したドラマ「レッツ・ゴー!永田町」では、猿渡議員役で出演(第7話のみ)。「ルパン三世」の次元のようなヒゲが特徴的。
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次元(dimension)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 16:23 UTC 版)
「代数幾何学用語一覧」の記事における「次元(dimension)」の解説
次元(英語版)は、既約閉部分スキームの鎖の最大の長さと定義される、大域的な性質である。スキームが既約であれば局所的である。これは位相にのみ依存し、構造層には依存しない。「大局次元」も参照。例:同次元スキーム(英語版)は、次元 0 のものはアルティンスキーム、1 のものは代数曲線、2 のものは代数曲面。
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次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 13:59 UTC 版)
ゴリけんまたは斉藤、矢野のうち誰か1人が車から離れた際、ドアの鍵をロックして入れないようにするいたずら。斉藤が帽子を深く被った様が、『ルパン三世』の登場人物である次元大介に似ていたことが由来。運転席に座るメンバーは顔を帽子か何かで覆って寝たふりをする。
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次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/01/15 13:18 UTC 版)
カスプ形式の空間の次元は、リーマン・ロッホの定理を通して、原理的には計算できる。例えば、有名なラマヌジャン函数 τ(n) は、a1 = 1 であるモジュラ群のウェイト 12 のカスプ形式のフーリエ係数の数列から発生する。そのような形式の空間は次元 1 であり、このことは定義可能であることを意味し、スカラー倍(英語版)によるヘッケ作用素の作用と考えられる(ラマヌジャンの等式のモーデルによる証明)。明らかに、これはモジュラ判別式 Δ(z, q), τ(n) であり、正規化 :τ(1) = 1 された「ラマヌジャンのタウ函数」と呼ばれる。
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次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/23 00:10 UTC 版)
幾何学の対象にとって次元の概念は非常に重要であるが、代数多様体の次元の定義は、多様体論の場合と比べるといくぶん考察を要する。 最も簡単に代数多様体の次元を定義するには次のようにすれば良い。すなわち、X を代数多様体とするとき、X の次元 (dimension) dim X を、その関数体 k(X) の k 上の超越次数 として定義する。すなわち、 dim X = trans. deg k k ( X ) . {\displaystyle \dim X={\mbox{trans. deg}}_{k}\,k(X).} これが直感的な次元の概念と一致することは次のように説明できる:k(X) の超越次元が n であるとき、k(X) は、n 変数の有理関数体 k(x1, ..., xn) の有限次代数拡大である。有理関数体 k(x1, ..., xn) はアフィン空間 A k n {\displaystyle \mathbb {A} _{k}^{n}} の関数体と同型である。有限次拡大 k ( A k n ) ⊂ k ( X ) {\displaystyle k(\mathbb {A} _{k}^{n})\subset k(X)} は、 A k n {\displaystyle \mathbb {A} _{k}^{n}} の「一般の点」での逆像が有限個の点となるような (generically finite) 有理写像 X → A k n {\displaystyle X\to \mathbb {A} _{k}^{n}} と対応しているので、X と A k n {\displaystyle \mathbb {A} _{k}^{n}} の次元は一致すべきであるが、 A k n {\displaystyle \mathbb {A} _{k}^{n}} の次元は当然 n であるべきだ。従って、X の次元は n = trans. deg k k(X) と定めるべきである。 この定義には、解決すべきいくばくかの問題がある。1つ目は、体 k が複素数体であるときの代数多様体は、滑らかな点(定義後述)の周りで複素多様体になるが(陰関数定理)、代数多様体としての次元の定義が複素多様体の次元の定義(すなわち、接空間のベクトル空間としての次元)と一致するかという問題である。この問題は上記の直感的説明を厳密化することで解決できる(次節接空間と滑らかさ参照)。 もうひとつの問題は、上の次元の定義は一般のスキームには拡張不能であるということである。一般のスキームの次元は、ネーター次元(可換環論のクルル次元; Krull diemension に対応)で定義される。以下、代数多様体のネーター次元を定義し、上記の次元の定義がネーター次元と一致することを説明する。代数多様体 X の閉部分集合の真の減少列 X = Z 0 ⊃ Z 1 ⊋ ⋯ ⊋ Z r ⊋ ⋯ {\displaystyle X=Z_{0}\supset Z_{1}\supsetneq \cdots \supsetneq Z_{r}\supsetneq \cdots } I ( Z 0 ) ⊊ I ( Z 1 ) ⊊ ⋯ ⊂ I ( Z r ) ⊊ ⋯ {\displaystyle I(Z_{0})\subsetneq I(Z_{1})\subsetneq \cdots \subset I(Z_{r})\subsetneq \cdots } X = Z 0 ⊃ Z 1 ⊋ ⋯ ⊋ Z N {\displaystyle X=Z_{0}\supset Z_{1}\supsetneq \cdots \supsetneq Z_{N}} (この列の長さを N とする) X のこの性質を、位相空間 X はネーター空間 (noetherian space) であるという。X の任意の既約閉部分集合の真減少列の長さの最大値を X の(ネーター)次元という。可換環論(体上有限生成環の理論)によれば、アフィン代数多様体のネーター次元(すなわち、対応する座標環のクルル次元)は関数体の超越次数と一致することが知られているので、このことから、一般の代数多様体のネーター次元が上記の次元の定義と一致する。
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次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/17 01:33 UTC 版)
可換環 A の素イデアル P に対して、真の減少列 P = P 0 ⊋ P 1 ⊋ ⋯ ⊋ P r {\displaystyle P=P_{0}\supsetneq P_{1}\supsetneq \cdots \supsetneq P_{r}} の長さを r と定める。P で始まる素イデアルの真の減少列の長さの最大値を P の高さ (height) といい、ht P で表す。また、A の素とは限らないイデアル I に対しては、その高さ ht I を I を含む素イデアルの高さの最小値と定める。A がネーター環であるならば、クルルの主イデアル定理 (Krull's principal ideal theorem)によって任意の素イデアルの高さは有限である。ネーター環 A のクルル次元(Krull dimension)を、P が A の素イデアル全体を動くときの ht P の最大値と定義する。ネーター環の次元は、A の素イデアルの真の上昇列の長さ(これは、ネーター環の定義から有限)の最大値と一致する。ネーター環のクルル次元は常に有限になるとは限らない。
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次元
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 15:05 UTC 版)
詳細は「行列の階数」を参照 列空間の次元は、その行列の階数と呼ばれる。階数は、行既約階段形におけるピボットの数と等しく、その行列から選ぶことの出来る線型独立な列の最大数である。例えば、上の例の 4 × 4 列の階数は 3 である。 列空間は、対応する行列変換の像であるため、行列の階数はその像の次元と等しい。例えば、上の例の行列として表現される変換 R4 → R4 は、R4 に属するすべての元を、ある4次元部分空間へと写す。 行列の退化次数(nullity)とは、零空間の次元のことを言い、行既約階段形においてピボットを持たない列の数に等しい。n 個の列を含む行列 A の階数と退化次数には、次の方程式で与えられる関係がある: rank ( A ) + nullity ( A ) = n . {\displaystyle {\text{rank}}(A)+{\text{nullity}}(A)=n.\,} この方程式は階数・退化次数の定理として知られる。
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「次元」の例文・使い方・用例・文例
- 1次元の
- 超ひもは10次元に存在する。
- 無次元量は関連する物理的な次元が存在しない量である。
- 東京とは思えぬ 異次元空間である。
- 五次元のマフラーはよい音がする。
- クモはいつも自分たちの巣を3次元に織る。
- 一次元の, 線の.
- 二[三]次元の, 長さと幅の[長さと幅と厚さの], 平面[立体]の.
- 四次元空間.
- 3次元.
- 僕の話は君の話とは次元が違う. これは主義の問題であって金銭の問題ではない.
- 魂の救済というような高い次元の話をしているわけではない.
- 彼は飲むと話が低次元になる.
- 多次元のフェーズスペース
- 写真とは、あるシーンの2次元平面への変換である
- コンピュータで作られた仮想の3次元視覚世界
- 3次元であるさま
- 3次元をもつ
- 2次元にかかわる
- 多次元の問題
次元と同じ種類の言葉
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