複素数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/10 14:35 UTC 版)
数学における
注釈
- ^ ガウスは、1831年[1]に発表した論文で、複素数を 独: "Komplexe Zahl"(「複合的な数」)と表し、初めて複素数に名前を付けた[2][3]。
英: "Complex number" を最初に「複素数」と訳したのは、日本の藤沢利喜太郎である[4]。1889年の著書『数学用語英和対訳字書』[1] p.7 による。(ただし、東京数学会社による、"Composite number"(合成数)の日本語訳「複素数」も見られる) - ^ 辞書式順序は全順序であるが、複素数に入れると +, × と両立しない。 「順序集合」を参照
- ^ 1 と実数体上線型独立なベクトル u が u2 = 1 or 0 となるものとすれば、別の種類の二元数が得られる。
- ^ 複素数を拡張した四元数では、逆数はこの式で定義される[10]。
- ^ これは正確には適当なリーマン面を考えるべきであろうけれども、直観的には tan(arctan(α)) = α かつ arctan(tan(β)) = β が常に成り立っているように枝を渡る(特定の一つの枝を固定したのでは不連続となる点の前後で、実際には隣の枝に遷る)と理解することができる。
出典
- ^ なぜ虚数単位iの2乗は-1になるのか?#6.3.3. 複素数の由来 x_seek
- ^ 複素数 2006/10/05 (PDF) 矢崎成俊 p.3
- ^ 複素平面の基本概念 (PDF) p.3
- ^ 片野善一郎『数学用語と記号ものがたり』裳華房、2003年8月25日、63頁。
- ^ a b ニューアクション編集委員会『NEW ACTION LEGEND数学2+B―思考と戦略 数列・ベクトル』(単行本)東京書籍、2019年2月1日、53頁。ISBN 978-4487379927。
- ^ Weisstein, Eric W. "Complex Number". mathworld.wolfram.com (英語).
- ^ Murray Ralph Spiegel 著、石原宗一 訳『複素解析』オーム社〈マグロウヒル大学演習〉、1995年5月。ISBN 978-4274130106。
- ^ Aufmann, Richard N.; Barker, Vernon C.; Nation, Richard D. (2007), “Chapter P”, College Algebra and Trigonometry (6 ed.), Cengage Learning, p. 66, ISBN 0-618-82515-0
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- ^ Kasana, H.S. (2005), “Chapter 1”, Complex Variables: Theory And Applications (2nd ed.), PHI Learning Pvt. Ltd, p. 14, ISBN 81-203-2641-5
- ^ Nilsson, James William; Riedel, Susan A. (2008), “Chapter 9”, Electric circuits (8th ed.), Prentice Hall, p. 338, ISBN 0-13-198925-1
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- ^ 高木『解析概論』付録I, §10.
- ^ 高木 (1996, 14. 函数論縁起)
- ^ a b 高木 (1996, pp. 94f.)
- ^ 高木 (1965, §9. 代数学の基本定理)
- ^ なお電気電子工学分野では虚数単位は「j」を用いることが多い(電流(の密度)「i」と混同を避けるため)。
- ^ a b 志賀 (1989, pp. 212–214)
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- ^ Kevin McCrimmon (2004) A Taste of Jordan Algebras, p.64, Universitext, Springer ISBN 0-387-95447-3 MR2014924
- ^ エビングハウスほか (2012)
複素数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/15 09:34 UTC 版)
「J (プログラミング言語)」の記事における「複素数」の解説
複素数は〈実部〉j〈虚部〉と表記する。この他にも〈[[絶対値]]〉ad〈度数[[偏角]]〉・〈絶対値〉ar〈[[ラジアン]]偏角〉と表記するとそれに対応する複素数を返す。 表記意味5j4 5 + 4i 2ad3 1.99726j0.104672 5ar0.927295 3j4
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複素数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/09 03:01 UTC 版)
z を複素数とするとき、 | z | 2 − b ∗ z − b z ∗ + c {\displaystyle |z|^{2}-b^{*}z-bz^{*}+c} (b は複素数、c は実数) (z*, b* はそれぞれ z, b の複素共役) は常に実数である。このことは、複素数に対する恒等式 |u|2 = uu* を用いて、式を以下のように変形すると分かる: | z | 2 − b ∗ z − b z ∗ + c = z z ∗ − b ∗ z − b z ∗ + b b ∗ − b b ∗ + c = z ( z ∗ − b ∗ ) − b ( z ∗ − b ∗ ) − | b | 2 + c = ( z − b ) ( z ∗ − b ∗ ) − | b | 2 + c = ( z − b ) ( z − b ) ∗ − | b | 2 + c = | z − b | 2 − | b | 2 + c {\displaystyle {\begin{aligned}|z|^{2}-b^{*}z-bz^{*}+c&=zz^{*}-b^{*}z-bz^{*}+bb^{*}-bb^{*}+c\\&=z(z^{*}-b^{*})-b(z^{*}-b^{*})-|b|^{2}+c\\&=(z-b)(z^{*}-b^{*})-|b|^{2}+c\\&=(z-b)(z-b)^{*}-|b|^{2}+c\\&=|z-b|^{2}-|b|^{2}+c\end{aligned}}} 別の例として、a, b, x, y を実数とするとき、 a x 2 + b y 2 {\displaystyle ax^{2}+by^{2}} は、a > 0, b > 0 のとき、複素数の絶対値の平方を用いて書くことができる。実際に、 z = a x + i b y {\displaystyle z={\sqrt {a}}\,x+i{\sqrt {b}}\,y} と置けば | z | 2 = z z ∗ = ( a x + i b y ) ( a x − i b y ) = a x 2 + b y 2 {\displaystyle {\begin{aligned}|z|^{2}&=zz^{*}\\&=({\sqrt {a}}\,x+i{\sqrt {b}}\,y)({\sqrt {a}}\,x-i{\sqrt {b}}\,y)\\&=ax^{2}+by^{2}\end{aligned}}} となる。
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複素数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/10 05:38 UTC 版)
「離散フーリエ変換 (一般)」の記事における「複素数」の解説
環として複素数体 F = C {\displaystyle F={\mathbb {C} }} を考えると、1の n {\displaystyle n} 乗根は複素平面上の単位円上にある。 α = e − 2 π i n {\displaystyle \alpha =e^{\frac {-2\pi i}{n}}} と定義すれば、通常の離散フーリエ変換の式 f k = ∑ j = 0 n − 1 v j e − 2 π i n j k {\displaystyle f_{k}=\sum _{j=0}^{n-1}v_{j}e^{{\frac {-2\pi i}{n}}jk}} が得られる。 正規化のため、逆方向の変換IDFT(式(3))では係数 1 n {\displaystyle {\frac {1}{n}}} がかかるが、複素数の離散フーリエ変換においては、係数 1 n {\displaystyle {\frac {1}{\sqrt {n}}}} を順方向の変換DFTと逆方向の変換IDFTの両方にかけることもある。この正規化方法だと、DFT行列はユニタリ行列となる。 ( n {\displaystyle {\sqrt {n}}} は、任意の体においては意味を持たないことに注意。)
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複素数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/20 00:27 UTC 版)
点を複素数を使って回転させることもできる。複素数全体の成す集合は幾何学的には二次元の平面を成し、複素平面と呼ばれる。平面上の点 (x, y) は複素数 z = x + i y {\displaystyle z=x+iy} で表現され、これを角 θ だけ回転させるには eiθ を掛ける。その積をオイラーの公式を使って展開すれば e i θ z = ( cos θ + i sin θ ) ( x + i y ) = ( x cos θ + i y cos θ + i x sin θ − y sin θ ) = ( x cos θ − y sin θ ) + i ( x sin θ + y cos θ ) = x ′ + i y ′ {\displaystyle {\begin{aligned}e^{i\theta }z&=(\cos \theta +i\sin \theta )(x+iy)\\&=(x\cos \theta +iy\cos \theta +ix\sin \theta -y\sin \theta )\\&=(x\cos \theta -y\sin \theta )+i(x\sin \theta +y\cos \theta )\\&=x'+iy'\end{aligned}}} となるが、これはすでに前節で得た結果と同じものである。 複素数の積がそうであるように、二次元における回転の任意の合成は可換で、これはより高次の場合にはないものである。二次元の回転の自由度は 1 しかなく、回転はその回転角によって完全に決定されてしまう。
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複素数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 15:32 UTC 版)
以前(そして他の現行機種)の HP 電卓は、様々な方法で複素数を扱ってきた。HP 33s において、複素数は2つの分かれた数値として格納されていた。そして、"complex" 修飾子は、複素数を格納しているとしてスタックを扱う操作を指定するために使われる。例えば、12 + 34i と 56 + 78i を加算するために次のキー操作を必要とする。34⏎ Enter12⏎ Enter78⏎ Enter56CMPLX+ この操作は4レベルスタックの全てを使い切っている。 35s は単一の数値として複素数を格納する。通常の手段としてそのような操作をすることができる。12 + 34i と 56 + 78i を加算する上の例は、次のように行うことができる。12i34⏎ Enter56i78+ 35s において、複素数を扱える関数の数は制限されており、少々気まぐれである。例えば、負の実数の平方根を直接取ると、複素数の代わりにエラーメッセージが表示される。このことの厳密な定義は、負数ではない実数 a はただ1つの負数ではない平方根を持ち、主平方根と呼ばれ、√a で示される。記号 √ は根号あるいは根と呼ばれる。例えば、9の主平方根は3であり、√9 = 3 と表現される。なぜなら、32 = 3 • 3 = 9 であり、3は負数ではない。しかしながら、yx キーを使って x を 0.5 乗することは、その数字が0に等しい虚部を伴う実数として入力されるという条件で動作することになる。逆三角関数と双曲線関数は、複素数を使用することができない。e を底とする対数(自然対数)と冪乗は、複素数を使用できる。しかし、10を底とする対数(常用対数)は複素数を使用できない。しかしながら、それらの制約の多くに回避策が存在する。 複素数は、直交形式(i キーを使用)あるいは極形式(Θ キーを使用)のどちらでも入力できる。そして、複素数がどのように入力されたのかに関わらずどちらの形式でも表示できる。ABS を使って複素数の半径 r を求め、ARG を使って複素数の角度 Θ を求めることができる。実部と虚部を抽出するための関数は存在しない。けれども数式 Re = r cos Θ と Im = r sin Θ を使って対処することができる
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複素数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 02:35 UTC 版)
「ISO 80000-2」の記事における「複素数」の解説
番号記号意味備考2-14.1 ij 虚数単位 i2 = j2 = −1数学や物理学では i が使われる。電子工学では j が使われる。 2-14.2 Re z z の実数部 z = x + iy のとき、 x = Re z, y = Im z 2-14.3 Im z z の虚数部 2-14.2を参照 2-14.4 ∣z∣ z の絶対値 | z | = x 2 + y 2 {\displaystyle |z|={\sqrt {x^{2}+y^{2}}}} 2-14.5 arg z z の偏角 z = reiφ(ここで、 r = ∣z∣, φ = arg z)例: Re z = r cos φ and Im z = r sin φ 2-14.6 z ¯ {\displaystyle {\overline {z}}} z* zの複素共役 z ¯ {\displaystyle {\overline {z}}} は主に数学で使われる。z*は主に物理学や工学で使われる。 2-14.7 sgn z 符号関数 z sgn z = z / ∣z∣ = exp(i arg z) (z ≠ 0)sgn 0 = 0 (z=0)
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複素数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 05:47 UTC 版)
複素数の場合は、実部が最大のものを主要根とする。 z 1 3 = exp ( 1 3 ln z ) . {\displaystyle z^{\frac {1}{3}}=\exp \left({\frac {1}{3}}\ln {z}\right).} 9 3 = 2.0800838230 ⋯ {\displaystyle {\sqrt[{3}]{9}}=2.0800838230\cdots } 極形式では z = r exp ( i θ ) {\displaystyle z=r\exp(i\theta )\,} ここで rは非負の実数、 θ {\displaystyle \theta } の定義域は以下とする(偏角は多価関数のため)。 − π < θ ≤ π {\displaystyle -\pi <\theta \leq \pi } , z 3 = r 3 exp ( i θ 3 ) . {\displaystyle {\sqrt[{3}]{z}}={\sqrt[{3}]{r}}\exp \left({\frac {i\theta }{3}}\right).} − 8 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{-8}}} は 1 + 3 i {\displaystyle 1+{\sqrt {3}}i} ( = 8 3 e π i 3 {\displaystyle ={\sqrt[{3}]{8}}e^{\frac {\pi i}{3}}} ) が主要根となる(-2( = ( 1 + 3 i ) e 2 π i 3 {\displaystyle =(1+{\sqrt {3}}i)e^{\frac {2\pi i}{3}}} )ではない)。 主要根の複素数の偏角の範囲は以下となる。 − π 3 < θ 3 ≤ π 3 {\displaystyle -{\frac {\pi }{3}}<{\frac {\theta }{3}}\leq {\frac {\pi }{3}}} 単位円での例 z 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{z}}} と − z 3 {\displaystyle {\sqrt[{3}]{-z}}} の主要根の関係を単位円上で示すと( ℑ ( z ) ≥ 0 {\displaystyle \Im (z)\geq 0} 、偏角 θ = 21 ∘ {\displaystyle \theta =21^{\circ }} の例) z 3 = cos 21 ∘ + i sin 21 ∘ 3 = cos 7 ∘ + i sin 7 ∘ {\displaystyle {\sqrt[{3}]{z}}={\sqrt[{3}]{\cos 21^{\circ }+i\sin 21^{\circ }}}=\cos 7^{\circ }+i\sin 7^{\circ }} − z 3 = − cos 21 ∘ − i sin 21 ∘ 3 = cos ( − 159 ∘ ) + i sin ( − 159 ∘ ) 3 = cos ( − 53 ∘ ) + i sin ( − 53 ∘ ) = − ω ( cos 7 ∘ + i sin 7 ∘ ) {\displaystyle {\begin{aligned}{\sqrt[{3}]{-z}}={\sqrt[{3}]{-\cos 21^{\circ }-i\sin 21^{\circ }}}=&{\sqrt[{3}]{\cos(-159^{\circ })+i\sin(-159^{\circ })}}\\=&\cos(-53^{\circ })+i\sin(-53^{\circ })\\=&-\omega (\cos 7^{\circ }+i\sin 7^{\circ })\end{aligned}}}
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