せいそう‐けん【成層圏】
成層圏
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成層圏(せいそうけん、英: stratosphere) は、地球の大気の層の一つ。
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- ^ “気象学と気象予報の発達史: 高層気象観測の始まりと成層圏の発見(10) 成層圏存在の認知”. 気象学と気象予報の発達史 (2019年3月6日). 2020年9月20日閲覧。
- ^ “気象学と気象予報の発達史: 高層気象観測の始まりと成層圏の発見(12)成層圏発見の意義”. 気象学と気象予報の発達史 (2019年3月11日). 2020年10月18日閲覧。
成層圏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/21 07:49 UTC 版)
成層圏には一般に雲は存在しないが、極付近の冬季には氷点下90℃近くの低温となるため、わずかな量の水蒸気でも凝結し極成層雲(PSCs)を形成する。それらは硝酸の3水和物、硝酸および硫酸の液滴、氷晶から構成されている。また極成層雲において塩化水素および亜硝酸が存在すると、次の化学反応によりオゾンが分解される。 H C l + N O 2 + 2 O 3 → C l O + H N O 3 + 2 O 2 {\displaystyle {\rm {HCl}}+{\rm {NO}}_{2}+2{\rm {O}}_{3}\to {\rm {ClO}}+{\rm {HNO}}_{3}+2{\rm {O}}_{2}} なお、成層圏のオゾン(オゾン層)は減少しているが、対流圏のオゾンは増加していることが分かっている。対流圏の下層においては夏半球で高濃度となり、またアフリカや南米で夏季に行われる野焼きによって大量のオゾン前駆物質が生成され、オゾン濃度が上昇する。オゾンの分圧比は高度20~25km程度で最大となる。また海洋や熱帯雨林よりも都市域の方が濃度が高い。 成層圏のオゾンは原始大気に存在した成分ではない。1930年にチャップマンにより提唱されたチャップマン機構により、成層圏におけるオゾンの生成過程が示唆された。主に高度100km以上の成層圏で酸素分子に紫外線が作用することによりオゾンが生成される。 O 2 + h ν → O + O {\displaystyle {\rm {O}}_{2}+h\nu \to {\rm {O}}+{\rm {O}}} O + O 2 + M → O 3 + M {\displaystyle {\rm {O}}+{\rm {O}}_{2}+{\rm {M}}\to {\rm {O}}_{3}+{\rm {M}}} O 3 + h ν → O + O 2 {\displaystyle {\rm {O_{3}}}+h\nu \to {\rm {O}}+{\rm {O}}_{2}} O + O 3 → 2 O 2 {\displaystyle {\rm {O}}+{\rm {O}}_{3}\to 2{\rm {O}}_{2}} ( h ν {\displaystyle h\nu } は紫外線を示す) しかし実際に成層圏で観測されるオゾンは、チャップマン機構により予測されるオゾンの存在量よりもはるかに少ない。これは成層圏に存在する水素酸化物、窒素酸化物、塩素酸化物などの微量成分による触媒作用によってオゾンが消滅するためであることが分かっている。
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成層圏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 06:20 UTC 版)
成層圏は、天王星の大気で中間の層であり、気温は、対流圏との境の53Kから高度に伴って徐々に増加し、熱圏の底では800Kから850Kになる。成層圏の熱源は、熱い熱圏からの下向きの熱伝導と、太陽からの紫外線や赤外線のメタンや炭化水素による吸収である。メタンは冷たい対流圏界面を通って成層圏に入るが、ここでの水素分子に対する混合比は、飽和の3分の1の約3×10-5である。気圧0.1ミリバールに相当する高度では、この値は、約10-7まで低下する。 メタンより重い炭化水素は、気圧10から0.1ミリバール、気温100Kから130Kに相当する高度160kmから320kmの比較的狭い層に存在する。成層圏でメタンに次いで豊富な炭化水素は、アセチレンとエタンであり、混合比は約10-7である。メチルアセチレンやジアセチレン等のさらに重い炭化水素の混合比は、さらに3桁低い約10-10である。成層圏の気温と混合比は、時間と緯度により異なる複雑な炭化水素は成層圏の冷却に寄与しており、特にアセチレンは、13.7μmの波長に強い輝線を持つ。 炭化水素に加え、成層圏には一酸化炭素や痕跡量の水蒸気、二酸化炭素が含まれる。一酸化炭素の混合比は約3×10-8で、炭化水素の混合比と非常に近いが、二酸化炭素と水の混合比はそれぞれ約10-11、8×10-9である。これらの3つの化合物は、成層圏に比較的均一に分布し、炭化水素のような狭い層に閉じ込められることはない。 エタン、アセチレン、ジアセチレンは、成層圏の冷たく低い部分で可視光の光学的深さが約0.01のもやの層を形成する。それぞれ、14ミリバール、2.5ミリバール、0.1ミリバールに相当する高度で凝縮が起きる。天王星の成層圏中の炭化水素の濃度は、他の木星型惑星の成層圏中の濃度よりかなり低く、天王星の大気でもやよりも上の層は非常に見通しが良く透明である。この枯渇は、垂直方向の弱い混合のためであり、天王星の成層圏には不透明度が少なく、その結果、他の木星型惑星よりも冷たくなる。もやは天王星の表面で不均一に分布する。1986年の至点では、太陽側の極近くに集まり、紫外光で暗く見える部分を形成した。
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