齟齬とは? わかりやすく解説

齟齬

読み方:そご

齟齬とは、二つ上の事象意見一致しない状態を指す言葉である。具体的には、話し合い議論の中で、各々立場視点から生じ意見の相違や、事実理論の間に見られる不一致などを指す。また、情報の伝達過程生じ誤解誤訳による食い違いも齟齬と表現されることがある。 齟齬は、コミュニケーション障害となる一方で新たな視点解決策見つけ出すきっかけともなる。そのため、齟齬を適切に認識し対処することが求められる例えば、会議討論の場では、齟齬を明確にすることで、より深い理解合意形成に繋がることがある

齟齬

読み方:そご

「齟齬」とは・「齟齬」の意味

「齟齬」は、相違差異生じることで、物事が進まなくなった状態を意味する

「齟齬」の熟語・言い回し

齟齬が生じるとは


「齟齬が生じる」とは、食い違い起こって進行止まった状態だ。ビジネスシーン学校家庭などさまざまな場面で使われる言葉だ。「齟齬が生じる」と形容される際、複数人間異な意見証言をぶつけあっている。たとえば、一方が「A社のせいで顧客怒り破談になった」と主張したとする。それに対し、「いや、B社の対応に顧客怒っていたはずだ」とA社が返すなら、「齟齬が生じている」状態だ。「齟齬が生じる」原因は、意図的に嘘をついていたり、思い違いだったり、さまざまだ。

齟齬はございませんとは


「齟齬はございません」とは、「齟齬がない」の敬語である。主にビジネスシーン使われる丁寧な表現一種だ。「齟齬がございません」という言い方をするシチュエーションは主に2つである。まず、相手確認報告に対して、同じ認識持っていたなら「はい、齟齬はございません」と返す次に自分確認をする側のとき、「齟齬がございませんよう」「齟齬はございませんか」と念押し質問することもある。なお、「齟齬」とはネガティブな意味を持っている言葉なので、目上の人の発言に「齟齬がございます」と指摘する機会少ない。「確認してよろしいですか」などの前置きをしてから、質問をして、真偽確かめるのが好ましい。

認識齟齬とは


複数人間が、お互い認識違えていて、問題の原因になっていることを「認識齟齬」と呼ぶ。認識齟齬は多く場合思い違い誤解勘違いによって引き起こされる前提となる条件いずれかが、あるいは両方間違えていたとき、認識齟齬は起こりやすい。認識齟齬が生じたまま会話続けていると、やがて、かみ合わなくなる瞬間やってくるそうならないよう重要な場面で認識齟齬を防ぐために、緻密なコミュニケーションが必要とされる認識齟齬はビジネスシーンでは致命的な失態なりかねないので、メールSNS打ち合わせなどの記録保管しておくことが対策になるだろう。

意識齟齬とは


お互い意識共有できないまま、何らかの案件やりとり続けてしまうことが「意識齟齬」である。認識齟齬とよく似た言葉ではあるものの、定義は微妙に異なる。認識齟齬は、お互い見えていたもの考えていたことの違いを表す言葉だ。一方意識齟齬は大前提となる価値観理念からして違っていた場合にあてはまる。たとえば、Cさんがある商品若者層のために開発してたとする。それに対し、同じ職場のDさんが中年のために商品開発をしていたとすれば意識齟齬が生じているといえるだろう。意識齟齬は両者決定的な溝になりやすく、ビジネスシーンでは大問題を起こすリスクもある。

齟齬がとは


「齟齬が」とは、齟齬を主語にした場合文章一部である。「齟齬」という名詞の後に、主格を示す助詞「が」続いている形だ。

齟齬やずれとは


「齟齬やずれ」とは文字通り、齟齬とずれの両方生まれているときの言い回しだ。ビジネスシーンでは「齟齬やずれのなきようお願いします」といった言い回しで、注意を喚起することがある。なお、齟齬もずれも、「食い違い」「共有できていない考え」という意味なので、混同されやすい。ただ、正確には、齟齬とは「食い違い起こったうえで、実際に問題起きている状態」である。人間同士意識認識で齟齬が生じると、コミュニケーション難しくなる共有しているプロジェクト滞りなく進めるのも難しくなってしまうだろう

それに対し、ずれとはあくまでも食い違い起こっている」段階だ。ネガティブな状態ではあるものの、「問題起こってしまった」というまでのニュアンスはない。さらに、齟齬には「お互い意見考え上手く理解できていない」との意味がある。ずれは「正し基準から外れている」との意味強く、齟齬とは微妙に定義が異なる。そのため、「齟齬やずれ」のように、並べて文章に使うことも可能なのだ。

齟齬をきたすとは


物事過程食い違い起こってしまい、うまくいかなくなる」ことを「齟齬をきたす」という。「齟齬が生じる」とほとんど同じ意味である。強いて違い挙げるなら、「齟齬が生じる」には「今まさに、齟齬が起こった」というニュアンスが強い。齟齬の原因明確にあり、何が問題分かっているような場合には「齟齬が生じる」と表現してきた。それに対し、「齟齬をきたす」は「だんだんうまくいかなくなる」とのニュアンスが強い。原因をしっかり分析できているとは限らず小さな誤解が齟齬につながったようなケースに使う。ただ、「齟齬をきたす」と「齟齬が生じる」に決定的な違いがあるわけではなく、ほとんど混同して使われてきた。

「齟齬」の使い方・例文

夫婦意識にはすでに大きな齟齬が生じていた。夫は家族のために、仕事頑張り続けるのが自分役目だと思っていた。しかし、妻は夫にもっと、家にいてほしいと願っていたのだ。そのことに気づいたときには遅すぎた。

大きなプロジェクト成功させるには、チームメンバー目的共有しなければならない何のために働くのかがはっきりしていないと、目先の作業思われるだけの毎日になる。齟齬が生じないよう、コントロールするのがリーダー義務だ。

・齟齬がないよう大事なこと最初に説明しておく必要がある。たとえば、報酬の話は本当に肝心だフリーランス多くは、企業搾取され経験がある。無償働かされたときの、彼らの怒り侮ってならない

どのような監督でも、最初は夢と希望に胸を膨らませて、チームやってくるオーナーとの齟齬をきたすようになるのは、しばらく経ってからだ。オーナー試合内容選手の成長よりも、ユニフォーム売り上げ大切な場合もあるのだ。

・齟齬やずれはなかったはずだった。機長副機長とのやりとり思い出していた。すべては、いつも通りだった。簡単な報告聞いて飛行の準備始める。データも異常はなかった。いったい、どこで間違えただろうか

採用過程人事部が気にするべきなのは、志望者との齟齬をなくすことだ。そのためには、応募要項求め人材像をはっきりさせなければならない入社後ミスマッチ発覚しても、企業新入社員お互いにとって不幸になってしまう。

生徒会書記文化祭始まって驚いた体育館集まった生徒たちはみんな、飲食好き勝手していたのだ。確かに、彼女は「体育館自由な場所にする」とは言ってきた。しかし、校則破っていいとは言っていない。齟齬が生じてしまった責任を彼女は感じていた。

このままでは齟齬をきたすと思ったら、案件止めてみるのもひとつ方法だ。そのことで、遅れが生じるのはデメリットだろう。それでも、間違ったまま突き進んで大きな不利益になってしまうよりまだましなのだ。

大臣英会話自信があった。それでも、側近外交では通訳をつけるのが得策だと教えてくれた。些細な内容であれ、国家一大事に齟齬があってはならない何よりも母国語を使う方が、会談主導権握りやすいのだ。

・もしも店舗側のサービス顧客需要に齟齬が生じていたら、すぐに経営考え直さなくてはならない実店舗ではリピーター獲得生命線だ。顧客望んでいないサービス続けていても、競合奪われてしまうだけだろう

齟齬

読み方:そご

「齟齬」とは、互い見解や行動にずれが生じ上手くかみ合わないさま、または、そうしたずれによって事が円満に進まくなっているさまのことを意味する表現いわゆる食い違いの意味用いられる漢語表現読み方は「そご」である。
齟齬は名詞としてもサ変動詞としても用いられる。たとえば「齟齬がある」「齟齬が生じる」という形でも「齟齬する」という形でも使われる

「齟齬」の類義語としては「食い違い」ずれ」「不整合」などの表現挙げられる見解の齟齬、という意味合いでは「相違」とも言い換え得る。「齟齬」の対義語位置づけられる表現としては、文脈によっても異なるが、おおむね一致」「合致」「整合のような語が対応し得る。

そ‐ご【××齬/××鋙】

読み方:そご

[名](スル)物事がうまくかみ合わないこと。食い違うこと。ゆきちがい。「両者意見に—をきたす」「計画が—する」


齟齬

作者藤沢周

収載図書スミス海感傷
出版社集英社
刊行年月2001.3
シリーズ名集英社文庫


齟齬

読み方:ぐれはま

  1. 物事予定と違ひて失敗帰したるを云ふ。「すッかり-だ」。

分類 東京

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齟齬

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 06:52 UTC 版)

名詞

齟 齬(そご)

  1. 物事うまくかみ合わず食い違ってうまく進まないこと。ゆきちがい

語源

複合語

翻訳

動詞

  1. 物事がうまくかみ合わず食い違ってうまく進まないゆきちがう

活用

サ行変格活用
齟齬-する

「齟齬」の例文・使い方・用例・文例

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