とし‐こっか〔‐コクカ〕【都市国家】
都市国家
都市国家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 14:05 UTC 版)
シュメール人は多数の都市国家を形成し、これらは長期にわたり分立していた。同時期に文明を構築していたエジプトが早期から統一的な政権を構築していたのに対し、その歴史の多くを通じて都市国家が強い自律性を維持していたことはシュメールの政治文化の大きな特徴である。シュメールの都市国家が割拠した初期王朝時代はおよそ900年あまりも続き、ルガルザゲシやサルゴンといった王たちによって領域的な支配がなされるようになっても都市国家的な伝統は強固に残存し続けた。 シュメールの都市国家の中でも早期に大規模に発達し、しばしば「最古の都市」とも呼ばれるのがウルクである。ウルクは前4000年紀後半にはすでに都市の基本的な要件を備え、政治的・宗教的中心性を備えた発展を遂げた。シュメールの都市国家は中心部に都市神の住居となるべき神殿(エ)を持っていた。理念的には都市神こそが都市の所有者であり、都市国家を治める王は神に代わって地上を統治する代行者であるという王権思想が普及していたことから、神の住居である神殿の建設、修繕は王のもっとも重要な責務のひとつであった。 シュメールの都市国家は神殿を中核としており、長期にわたる都市の拡張、修復の過程でも神殿は同一地点で増改築され続けた。このことはウバイド期からウル第3王朝時代まで同一地点で増改築を続けたエリドゥ市の都市神エンキの神殿の発掘調査によってよく理解されている。神殿にはシュメール語でウニル(U.NIR)、アッカド語でジックッラトゥ(Ziqqurratu、慣習的にはジッグラト)と呼ばれる塔が供えられ、これがシュメール都市の景観を特徴づけた。神殿域の周囲には不規則な街路を持つ居住域が形成されていた。常に外敵の脅威に晒されていたことから、都市は通常、矩形あるいは卵型の平面プランを持つ城壁によって囲われていた。 ウルク期に成立したウルクのような都市国家は初期王朝時代の半ば以降急増し、特に有力なものは初期王朝時代後半には周辺の都市を服属させ地域的な統合を果たしていった。
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都市国家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 10:05 UTC 版)
都市国家については、1つの都市が主権を持ち国家となっているため、国家と都市と首都が同義である。シンガポール、モナコがその事例であり、前者は首都シンガポール市がそのままシンガポールという国家、モナコは首都モナコ市がそのままモナコ公国という国家になっている。こうした国家では、地方自治体が存在しない。
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「都市国家」の例文・使い方・用例・文例
- 古代ギリシャには, 市民が機械を使う職業に従事することを禁じた都市国家があったということを, 我々はソクラテスを典拠として知っている.
- 「ポリス」というのはギリシャ語で, 現在では「都市国家」と訳されている.
- ギリシア都市国家間の3つの有名な戦いの地:紀元前418年、紀元前362年、紀元前207年
- 現在のチュニス付近のアフリカ北岸にあった古代都市国家
- 古典古代において,都市国家が植民の目的で各地に建設した都市
- スパルタという,古代ギリシアの都市国家
- 古代ギリシアの都市国家
- 民会という,古代ギリシアなどの都市国家の議決機関
- テーベという,古代ギリシアの都市国家
- オアシスに成立した都市国家
- 都市国家という都市そのものが,政治的に独立している国家
- 19世紀まで,ザルツブルクは領主司教によって統治される都市国家だった。
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