皇桜学園(こうようがくえん)グループ
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「ケンガンアシュラ」の記事における「皇桜学園(こうようがくえん)グループ」の解説
明治33年に創立された日本初の女子大学。所在地は首括市。各界の令嬢たちが集まる名門校として知られており、運営は創設者である奏流院一族が代々執り行っている。奏流院家は平安貴族をルーツに持つ日本の超名門一族で、学校は所有する土地の「ごくごく一部」でしかないが、その敷地は広大で、クマが出る大森林地帯に隣接している。京都の菊皇女学園とは姉妹校。校則に「私の闘争をゆるさず(私闘の禁止)」があり、破ると鞭打ちの刑を執行される。企業序列第16位。拳願仕合通算成績577勝189敗。 『求道の拳』の主人公・池内面太郎のかつての職場でもあり、スピンオフで小津と池内が並んだ写真が登場している。また、高等部には『ダンベル何キロ持てる?』の主人公たちが通っている。 桐生 刹那(きりゅう せつな) 声 - 浪川大輔 皇桜学園グループの闘技者採用バトルロイヤルに突如として紛れ込んだ謎の美青年。通称『美獣』。26歳。古流武術「狐影流」の使い手。試験官を務める学園最強の闘技者・小津俊夫と戦い、羅刹掌を使用し圧勝。底知れぬ強さを見せつけ、皇桜学園グループの闘技者として採用され拳願絶命トーナメントに参戦する。 富豪の父のための臓器のストックとしてこの世に生を受け、娼婦であった母から虐待を受けながら育った結果、自分が「必要ではない人間」であると思うようになる。11歳で「中」の臓器密売組織に引き渡されて臓器を摘出され死ぬはずだったが、その組織が王馬の生活圏内まで手を伸ばしたことで報復を受けて壊滅。それがきっかけで王馬を「罪深き者を罰する存在」として神聖視するようになり、彼の手にかかって殺されることこそが罪人である自分にとっての「救い」だとして夢見るようになる。 組織の壊滅後は王馬との再会を夢見て「中」に留まり、有力者の男娼として生活する中で実父を殺して奪った財を元手に2年かけて勢力を拡大。籠絡していた愛人を殺すと王馬を追って十鬼蛇区に侵入するが、二虎に師事する彼が以前見た時とは全く異なる表情をしているのを見て激しいショックを受ける。この時出会った「本物の二虎」から二虎流を伝授され、同時に神経を弄られた。 それ以来、二虎が王馬を堕落させたと考え、二虎に対して激しい憎悪を抱くようになり、再び居住区の外に出て二度と二虎に邪魔されないようにと「本物の二虎」から紹介された平良に弟子入りして孤影流を学ぶ。 かつては筋者が主催していた「デスファイト」に師匠と共に参加していたが、師匠を含む目ぼしい連中を全員殺してしまい、拳願仕合に遠からず訪れようとする「波」に乗らんとする皇桜グループが新たな戦力を求めていることを聞きつけ闘技者として移籍した。 わずかな時間で「瞬」のからくりを見抜き、普通は8年かかるはずの羅刹掌をわずか1年で習得するなど、格闘センスに関しては師匠を上回る。唯一の攻撃技である羅刹掌についても研鑽を重ねて威力を底上げしており、さらには仕合中に閃いた新たな技の使い方を即座に使いこなしている。 関林戦での傷を癒やした王馬の前に10年ぶりに現れ、二虎がはめていた「枷」を完全に「開錠」する。その時に王馬の完成された肉体と鬼気迫る闘争心に触れてからは彼に対しそれまで以上に病的な執着を抱き、変態じみた奇矯な言動を見せるようになっていった。 王馬が絡まなければまともな好青年であるが、正気を失った狂人であることには間違いなく、二階堂からは「目黒と同類」と評された。また、雇い主である紫音や智子との関係は良好で、彼女たちには家族愛に近い感情を覚えている。 トーナメント会場に向かう拳願号上では双眼鏡で王馬の観察をしていたが、護衛者の淀江がハサドを倒した際、血しぶきが王馬に掛かったため「彼を汚した」と激怒しその後、監視室で淀江と同時に居合わせた日江津を徹底的に「破壊」した。 トーナメント1回戦では二階堂蓮と対戦。開始早々二階堂の左肩を破壊し優位に戦いを進め、二階堂の反撃で奥義「奇龍」を食らったものの、その際に「降魔」の発動が可能になる。これにより相手の攻撃を完全に見切り、羅刹掌を心臓に撃ち込んで圧勝する。 王馬が2回戦で「前借り」ではなく二虎流を使って勝利したことに苛立ちを覚えたまま自身の2回戦では黒木と対戦。黒木のことを「神(=王馬)が与えた試練」と見なして二虎流の技も交えた立ち回りをし、仕合中に新たに開発した技を使って右手の骨をへし折ることには成功したが、付け焼き刃の技では彼に及ばず、「魔槍」で段中や鳩尾を穿たれて敗北した。心臓の真上から貫手で貫かれたものの、直前で自身の心臓に対して羅刹掌を放ったことでわずかに心臓の位置を動かして致命傷を回避、仕合直後に蘇生する。 3回戦開始後、完全に正気を保てなくなり、二虎と誤認した相手を無差別に襲う連続殺人を犯し始め、ゴールドプレジャーグループが用意していたリザーバー3人と仕合開始を告げに来た護衛者を殺害。御雷と理乃は「救う側」と「救われる側」と判断したために見逃し、3回戦の終了後は護衛者2名と戦い負傷しながらも殺害。さらに山下を「二虎から守らなければならない」と思い込んで避難させたが、途中で彼を二虎と錯覚して殺そうとしたため王馬から妨害を受ける。 王馬の「神」を目覚めさせようとしたが自身が否定した二虎流の技だけで圧倒され、「鬼鏖」を受けて戦闘不能となるが、「本物の二虎」に人生を狂わされた被害者でもあったということから情けをかけられ、異常を来たしていた自律神経を「絶氣」で治療されて命を見逃された。 その後は自身の血痕を辿ってきた殲滅部隊に身柄を拘束されるが、トーナメント終了後に収容施設から脱走している。 『ケンガンオメガ』では対抗戦が行われている神殺ドームに姿を現し、ナイダンを殺して意気消沈している龍鬼に話しかける。数えきれない過ちを犯したことで愛する人を永遠に失ったと語り、愛する人の為に修羅の道を往く覚悟を問う。使用武術 狐影流(こえいりゅう) 400年余りの歴史を持つ古流柔術の一流派。先の大戦で門下生のほとんどが死に絶えたためほぼ失伝状態にあったが、宗家の血を引く平良が古文書などから情報をかき集めることにより、現代でも通用する名の付いた技を2つ再編している。 二虎流 狐影流を学ぶ以前に「本物の二虎」から伝授されている。 主な技 瞬(またたき) 狐影流の技の1つ。相手の瞬きに合わせて死角に入る歩法。実戦空手の流派にも類似する技が存在し、あたかも眼前から消えたかのように錯覚させることができるが、タネさえ分かれば防ぐことも不可能ではない。ただし、羅刹掌と組み合わされた場合、相手が熟練者でなおかつからくりを理解していても術中に嵌まってしまう危険性がある。 羅刹掌(らせつしょう) 狐影流の技の1つ。背→肩→上腕と伝わってきた力を前腕の旋回によって増幅することにより、強烈な捩る力へと変換して衝撃をねじり込む打撃技。「力をねじ込む」感覚を得るために掌打の反復練習を行い、水瓶から始めて砂、砂利を経て「肉」の段階に到達する。 桐生の羅刹掌は師匠のものよりも大きくひねりを加えているため殺傷力が大幅に増加しており、首や手足などに当てれば掠っただけでもその部分を絞った雑巾のように捻り上げ、胴体に当てれば臓器に重大なダメージを与えるため防ぎ方を誤れば致命傷になりかねない。ただし、威力が上がった代償に予備動作も大きくなっているため、一定以上の実力者が相手の場合「瞬」や「柳」と組み合わせなければその真価を発揮できない。加えて回転しているのは前腕より先の部分なので、上腕部を抑えられたり肩関節を極められると無効化されてしまう。 羅刹脚 桐生が開発した、足を使って放つ羅刹掌。腕より筋力の強い足を利用するため破壊力も強化されている。その威力は闘技場の地盤を破壊するほどで、蹴り技としてだけでなく高速移動術としても活用している。 真・羅刹掌 前腕の捻りが不十分になる至近距離でも対応できるように桐生が開発した、羅刹掌の進化系。指先に威力を集中させているため、掌打ではなく貫手に近い技へと変化している。 狐虎ノ交(ココノマジワリ) 狐影流の羅刹掌と二虎流の操流・水天ノ型「水燕」の複合技。「水燕」の不規則な軌道で羅刹掌の連打を放つ。 操流ノ型「柳」 火天ノ型「火走」 金剛ノ型「不壊」 第弐奥義「降魔」 危機に瀕した際に風景がスローモーションに切り替わる「タキサイキア現象」の原理を用いた技。スピードが早くなるわけではないが相手の動きを的確に見切れるようになり、短時間の連続使用で「深度」が高まる。ただし自身の意思で「脳のリミッター」を解除することはできず、危機的状況下でなければ発動できない。さらに使いすぎると自律神経を失調してしまい、幻覚や幻聴に悩まされる危険性もある。 小津 俊夫(おづ としお) 声 - 飛田展男(『ダンベル何キロ持てる?』) 拳願仕合戦績11勝0敗 皇桜学園グループ最強の闘技者にして、皇桜女子大学文学部英文学科准教授という裏と表の顔を持ち合わせる闘技者。通称『蛮勇知将(インテリジェンス・バーバリアン)』。著書に「筋肉で学ぶ英文学」「筋肉で読め! 部位別トレーニング辞典」がある。朱美曰く「日本筋肉界の第一人者」。 世間体を気にするタイプらしく、教授として教鞭を振るっている時の物腰はとても穏やか。しかし、闘技者として暴れている時こそが素の状態らしい。ボディビルダーばりに過剰搭載された筋肉による並み外れた「怪力」、卓越した「格闘術」、大学教授を務められるほどの冷静沈着な「頭脳」の三本柱を併せ持つトータルファイターであり、筋骨隆々で色黒の中年男性というドギツい見た目に恥じない、バランスの取れた実力者。 皇桜学園の闘技者採用バトルロイヤルに試験官として参加。小津に一矢報いるレベルの闘技者を期待しての投入だったが、受験生全員をKOしてしまい、隅でただ眺めていたため最後まで残っていた桐生を「評価」しようと襲うも、羅刹掌により右腕と首を捻られ敗北。その後、コルセットとギプスをはめた状態でスピンオフに登場したことから一命は取り止めた模様。部屋には『求道の拳』の主人公である池内面太郎とツーショットの写真が飾られている。 『ダンベル何キロ持てる?』では著書が主人公たちに絶賛されている。また、朱美の会社が企画したトレーニングDVD「小津俊夫とトレーニング」にも協力しているほか、シルバーマンジムとコラボしたTOSHIOプロテインも販売している。 奏流院 紫音(そうりゅういん しおん) 声 - ゆかな 皇桜学園グループ理事長を務める拳願会会員。詳細な年齢は不明。開けたワイシャツから覗く魅力的なバストに、咥えタバコが似合う男前でクールな美女。両親が早くに仕事を引退したため、若くして理事長となった。企業序列上位だけあって個人資産も潤沢で、自宅は豪邸でプライベートジェットも所有している。学生の習い事を推奨しており、自身のポケットマネーから補助金を出している。 先祖代々筋金入りの筋肉フェチ。高校時代に初見にナンパされ、大胸筋に一目惚れして交際を開始するも、彼の浮気が原因で別れたりくっついたりを繰り返している(現在は別れている)。 拳願仕合をかき乱そうとする乃木に危機感を覚え、「圧倒的」な「個」の暴力を持つ闘技者を求めて闘技者採用バトルロイヤルを行う。そこに紛れ込んだ桐生を危険と知りつつも、「毒を食らわば皿まで」の覚悟で刹那を闘技者として迎え入れるが、彼が2回戦で敗北してから雰囲気がさらに悪化した様子を見て「禁忌に触れてしまったのではないか」と恐れを抱くようになる。 高校生になる妹の朱美は、『ダンベル何キロ持てる?』の主要登場人物の一人。 松田 智子(まつだ ともこ) 声 - 小市眞琴 皇桜学園グループ理事長の新人秘書。22歳。口元のほくろがチャームポイント。皇桜学園OGのごく一般的な女性で、当初は血生臭い拳願仕合の光景に恐れおののいていたものの、徐々に腐った本性をあらわにし始め、拳願仕合の光景を、周囲の拳願会員とは異なる目的の熱い眼差しで、度々妄想を交えながら、なおかつ鼻血を噴き出しながら見守るようになる。 栃木ディスティニーランドの生涯入場パスを所持しているほどの大ファンでもあり、TDLのキャラクターの中ではモッキーとホナルドが大好きだが、腐ってしまった原因はモッキーとホナルドの擬人化された作品を見てしまったことによる。布教活動にも熱心で、最近着々と同士を増やしつつある。
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