小説版オリジナルの登場人物
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「スターダストクルセイダース」の記事における「小説版オリジナルの登場人物」の解説
アブサロム ヌビア砂漠に突然現れた機関車“凶悪連結器(サタニック・カプラー)号”の運転手をしている、白い民族衣装をまとった褐色の肌の青年。かつては文明(特に列車)に憧れ、「文明社会の中でしか人間は幸せになれない」とまで考えて砂漠での未開の生活を恥じていたが、4年前に家族でカイロへ旅行に行った際に列車事故に遭い、両親の命と妹の声を失ったことから、文明にも失望と憎悪を抱いている。その後、DIOにより妹共々スタンドの才能を見いだされ、DIOの創る砂漠とも文明社会とも違う第三の世界が安住の地となり、また妹の声も取り戻せると信じて忠誠を誓い、刺客となった。一度は砂漠で疲弊しきったジョースター一行を救うが、彼らを自らのスタンド「サタニック・カプラー」に閉じこめ、ミカルと共に希望から絶望に突き落として殺そうとする。しかし、とっさの機転で承太郎、ポルナレフ、イギーにサタニック・カプラーから脱出されて取り逃がしてしまった後、故郷であるオアシスの村で一命を取り留めたジョースター一行と再び対峙するが、その村の少年を攻撃の巻き添えにしたことから承太郎の怒りを買い、救出されたジョセフの策によって動きを封じられた隙に弱点の底部へスタープラチナのラッシュを叩き込まれ、サタニック・カプラーを破壊される。それでも超小型化したサタニック・カプラーをアヴドゥルの体内に忍び込ませて最後の抵抗を試みるが、同じく小型化したスタープラチナとハイエロファントグリーンの前に敗れ、再起不能となる。が、妹ともども命まではとられず、その後はジョースター一行を悪人と勘違いした村人たちに救助され、村で生活することを決意する。サタニック・カプラー(凶悪連結器) スクラップなどの物質と合体して実体化する列車型のスタンド。登場初期はEMD社のDP35に似たディーゼル機関車のような姿をしていたが、内部に取り込んだジョースター一行の列車に関する情報、およびイギーが列車に抱く怪物じみたイメージを吸収したことで、フランス国鉄のTGV-Aに似たフォルムに無数のトゲとクワガタムシの顎が付いたような姿へ変貌する。外壁はスタープラチナとシルバーチャリオッツの攻撃にも傷一つ付かないほど固く、内壁はいかなる衝撃も吸収して受け流す。ただし、構造自体は列車と同様のため、破壊はできなくても分解することは可能。スピードについてもバイク並みの加速性能と時速500kmを超えるトップスピード、自転車並みの小回りを併せ持つ。また、ラバーズのように小型化して人体に潜り込むこともできるが、その際に本体が攻撃を受けるなどして意識を失うと自爆する(とアブサロムは語ったが、真偽は不明)。 ミカル アブサロムの妹。4年前の事故の後遺症で声を出せない。アブサロムに付き従い、スタンド「ダーク・ミラージュ」で蜃気楼の街を造り出して彼を援護する。アブサロムのようにDIOの思想に染まっているわけではなく、戦うことに躊躇している。それでもジョースター一行との再戦の時には実体化した蜃気楼の街に潜み、小型に実体化した石油タンクをミサイルのようにぶつけることでポルナレフを火だるまにするが、彼に隠れ場所を見破られてシルバーチャリオッツの一撃で敗北、戦闘不能となった。その後はアブサロム同様、村人に救助された模様。シルバーチャリオッツによる一撃は峰打ちだったので、ミカル自身は気絶しただけで無傷である(ポルナレフは女性に弱く、たとえ敵であっても傷つけることは彼のポリシーが許さなかったため)。ダーク・ミラージュ(闇の蜃気楼) 蜃気楼を実体化できるスタンド。透明なクリスタル状の身体の胸には、七色の光が揺れる大きな集光レンズがはめ込まれている。実体化した蜃気楼は現実の法則や常識にとらわれない形で存在できるため、見る者の感覚を狂わせて次第に精神を崩壊させていく。また、実体化した蜃気楼で攻撃もできる。夜や砂嵐の時など蜃気楼が存在しえない状況では発動できないが、周囲にないはずのビル群や潜水艦も実体化させていたことから、通常の蜃気楼と原理は異なる。 書記アニ カイロにてジョースター一行の命を狙うDIOの刺客。ミイラのような老人で、自らを古代エジプトのバァ(魂)転生の秘法によって新王国時代より生き続けてきた存在であると語り、同じく永遠の命を持つDIOと共にエジプトを拠点として世界の覇者となるべく忠誠を誓う。古代エジプトの創造の神「プタハ神」の啓示を受けたスタンド「創世の書」を操り、ジョセフとポルナレフを窮地に追い込む。後から駆けつけた承太郎をも古代エジプト最強の神獣「アメミット」で圧倒するが、ジョセフとポルナレフの策によってアメミットを消され、承太郎のオラオララッシュによって身体が砕け散り、スタンドもろとも消滅した。結局、正体は謎のままであった。創世の書 紀元前1500年頃の新王国時代の遺跡から出土したパピルスの歴史書。しかし、その記述は紀元前3000年頃の初期王朝時代から現代にまで及んでいる。正体はアニを本体とする実体化したスタンドであり、彼がこれを読み上げる(黙読でも可)ことで歴史を実体化できる。その内容は歴史上の事実に限らず、スフィンクスやオシリスの審判といった伝承の類でも可能で、呼び出されたものはハーミットパープルでも見破ることが困難。ただし、一度に呼び出せるのは1つの事象だけであり、本のページが傷つくと、そのページを読んで呼び出されたものは消えてしまう。
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小説版オリジナルの登場人物
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「The Book (小説)」の記事における「小説版オリジナルの登場人物」の解説
蓮見 琢馬(はすみ たくま) ぶどうヶ丘高校の2年生、17歳。右耳だけにイヤリングをつけ、胸ポケットに万年筆を差している。赤ん坊のときに保護された身元不明の子供で、中学を卒業するまでは施設で暮らしていた。名前は、保護された乳児院の住所「蓮見」地区と、右肩にあった「馬のような形の痣」から命名された。 あらゆることを見聞きしたそのままに記憶する、常人離れした記憶力を持っている。どんな些細なことでも忘れることができない。特に幼少時は苦しめられ、爪や鋏で自殺や自傷を図った。スタンドを具現化したことがきっかけとなり苦しみは表面上は沈静化したが、傷跡は体中に残っており、隠すために絶対に学生服を脱がず、体育の授業も全て欠席している。後輩の双葉千帆と友人付き合いをしており、ドーナツを名前で呼ばず「あれ」と呼ぶ。 大神照彦と飛来明里の息子で、ビルの隙間に閉じ込められていた明里が出産した。物心ついて成長してから母の素性と最期を知り、父に復讐することを誓う。復讐計画の一環として双葉千帆に接近する。また織笠花恵の存在が復讐実行の妨げとなるおそれがあったために、スタンドを用いて彼女を殺害する。織笠の怪死事件を調査していた仗助も排除しようとしたが、仗助を狙った攻撃が朋子を誤爆してしまったことで、完全に敵とみなされる。 目的通りに大神照彦への復讐を果たしたことで、ようやくこれから自分の人生を始めることができると、生まれ育った杜王町を離れようとする。だがその矢先に、億泰に追いつかれて戦闘となる。スタンド戦の経験の差から圧倒され満身創痍の状態にまで追い詰められるものの、自身のスタンドの特性を活かした奇襲で億泰を倒す。 仗助との戦闘では、パワー面では圧倒的に不利ながら、「自分の記憶の中から、仗助の恩人である学生服の青年を探してやろうか」と持ち掛けて心理戦をしかける。だが覚悟を決めてふっきれた仗助に上回られ、負傷しながらも至近距離からのスピード勝負を挑むも、力及ばず敗れ去る。決着後に図書館の屋根から落ちそうになり、仗助に救いの手を伸ばされるも拒否し、そのまま墜落死を選ぶ。 ナイフを隠し持っており、いざという場合には投擲して攻撃に用いる。琢馬は細身で非力であるが、自身のスタンドで技術を復習することで、百発百中の腕前となっている。またスタンド使いにはスタンドが見えることを逆利用して、The Bookを広げた裏側に隠すなどの応用も行う。The Book(ザ・ブック) 琢馬の記憶を文章に変換して記録する本型のスタンド。その記述を他人(スタンド使いかどうかは問わない)に見せることで、相手にもその記憶を擬似的に体験させることができる。この「感情移入」の効果は自身にも適用されるため、危険なページは「禁止区域」として普段は目に触れないようにしている。射程距離は30メートル程で、ページを破いて見せても効果は発揮される。ただし2m(本体からではなくスタンドから)の距離まで近づかなければ効果は現れず、視界が悪い、または盲目であったりして記述が読めない者に対しては効果が無い。古い記憶ほどページをめくる必要があるため攻撃が遅れるという欠点も持つ。なお、作中の挿絵には本を擬人化したような人型のスタンドとしても描かれている。 琢馬は自身の能力にずっと名前をつけていなかったが、虹村億泰の「ザ・ハンド」と交戦したことをきっかけに「The Book」と命名した。 双葉 千帆(ふたば ちほ) ぶどうヶ丘高校の1年生で、小説家志望の女子高生。過去に不良から助けてもらったことから、蓮見琢馬に好意を寄せている。好物はドーナツ。中学生のときに両親が離婚している。別の高校に進学した友人がいる。織笠花恵が父の昔の恋人だったことを知っており、怪死事件を独自に調べている。 実は琢馬の腹違いの妹で、物語の終盤でその事実を知る。琢馬と照彦の死後、杜王町から遠くに暮らす母に引き取られる。その身には琢馬との子供を宿していた。 双葉 照彦(ふたば てるひこ) 双葉千帆の父で子煩悩。職業は一級建築士。かつては大神 照彦(おおがみ てるひこ)と名乗り、欠陥住宅を売って荒稼ぎしていた。恋人も何人もおり、飛来明里とヨーロッパ旅行にいった際に骨董屋に入った時にそこに偶然あった石の「矢」(壊れかけの矢じり)で肩に怪我をし、馬のような形の痣とスタンド能力を身に付ける。本人にその自覚は無かったが、20年前に起こったある「幸運」をきっかけに、自身の能力を認識するようになる。その後復讐に現れた琢馬にも使用しようとしていたようだが、ぶどうヶ丘高校の卒業式の前日、娘の千帆に包丁で刺殺される。メモリー・オブ・ジェット(黒い琥珀の記憶) 照彦が「矢」によって身に付けたスタンド。自身の指定した領域に誰も侵入させなくする能力であり、これにより無意識の内に飛来明里をビルの隙間に隔離し続けていた。 作中では照彦、スタンド共に挿絵が存在しないため、外見は不明である。 飛来 明里(ひらい あかり) 大神照彦の恋人で、彼からはジェット(黒琥珀)の首飾りを贈られた。「照彦が違法建築の欠陥住宅を売っていた」という秘密を知ってしまったことで殺されかけ、ビルの隙間に突き落とされる。しかし生きており、また照彦の金を隠していたことから、そのまま幽閉され、「金の有りかを教えれば逃がすが、助けを呼べば両親を殺す」と脅迫されていた。幽閉されたままで子供を出産する。子供を助けられたときに金の有りかを自白したが、助けられることはなく見捨てられて衰弱死した。 公式の記録では1981年の7月に失踪となっている。 織笠 花恵(おりかさ はなえ) 20年前、大神照彦と関係を持っていた女性。自宅であたかも車に轢かれたような状態で死亡しているのを露伴と康一に発見される。 照彦が明里を監禁していたときの共犯者であり、赤ん坊の琢馬をビルの隙間から引き上げて寺に置き去りにしたときにも同行していた。照彦から金を受け取って口をつぐんでいた。近年になって病気で子供が産めない体になり、そのことがきっかけか赤ん坊の行方を探し始めていたが、勘付かれた琢馬によって照彦への復讐の障害になるとしてスタンドで殺害される。 トリニータ 織笠花恵の飼い猫。血まみれの状態で露伴と康一に発見された。 なきむしぼうや 琢馬と同じ施設で暮らしていた2歳年下の少年。夜泣きの癖があるために周囲からイジメられていたが、琢馬に毎晩童話を聞かせてもらうことで泣かないようになった。現在は九州の親戚の家で暮らしている。
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