カシとは? わかりやすく解説

かし【戕牁/牫牱】

読み方:かし

船をつなぎとめるために、水中立て(くい)、または棹(さお)。舫(もや)い

青波に袖さへ濡れて漕ぐ船の—振るほとにさ夜ふけなむか」〈四三一三


かし

【一】[終助]呼びかけ命令文末付いて強く念を押したり、同意求めたりする意を表す。…ことだ。…よ。

国王仰せ言を背(そむ)かば、はや殺し給ひてよ—」〈竹取〉

【二】[副助]副詞「なほ」「よも」「さぞ」などに付いて意味を強める。

「おとと様がよもや—お殺しなされてよいものか」〈浄・祇園曙〉

[補説] 【二】【一】から派生した近世の用法現代語さぞかし」に残る。


カ‐し【カ氏】

読み方:かし

カ氏温度」の略。→セ氏


か‐し【下士】

読み方:かし

下士官」の略。

身分の低い武士下級武士。⇔上士

「下士」に似た言葉

か‐し【下肢】

読み方:かし

人の足。脚部また、4本足の動物後ろ足後肢。⇔上肢(じょうし)。


か‐し【下視】

読み方:かし

[名](スル)おろすこと。また、見くだすこと。


か‐し【下賜】

読み方:かし

[名](スル)高貴の人が、身分の低い人に物を与えること。「御—品」


か‐し【仮歯】

読み方:かし

人工の歯。入れ歯義歯


か‐し【仮死】

読み方:かし

死んだように見えるが、実際に生きている状態。一般に意識がなく、呼吸止まっているが、心臓動いており、瞳孔(どうこう)反射みられる

「仮死」に似た言葉

か‐し【可視】

読み方:かし

肉眼で見ることができること


か‐し【嫁資】

読み方:かし

嫁入りの際に持っていく財産嫁入り支度


か‐し【家士】

読み方:かし

家に仕える侍。家臣家人(けにん)。


か‐し【家資】

読み方:かし

家の資産家産財産。「—分散


かし【×枷】

読み方:かし

「かせ(枷)」に同じ。〈和名抄


かし【×樫/×橿/×櫧】

読み方:かし

ブナ科一群常緑高木。シラカシ・アカガシ・アラカシ・ウラジロガシなどの総称日本では中部地方から南に生育し、高さ約20メートル達する。果実どんぐりで、でんぷん多量に含む。材は堅く弾力性があり、建築材や農器具材・炭として利用。《 花=春 実=秋》

[補説] 「樫」は国字


か‐し【歌詞】

読み方:かし

歌曲歌謡曲歌劇などの、節をつけて歌う言葉。歌の文句

和歌用い言葉うたことば歌語


か‐し【歌誌】


かし【河岸】

読み方:かし

《戕牁(かし)を立てる所の意からか》

川の岸。特に、船から荷を上げ下ろしする所。

川岸に立つ市場。特に、魚市場

飲食遊びなどをする場所。

河岸見世」の略。


か‐し【××疵】

読み方:かし

きず。欠点また、過失

法律上なんらかの欠点欠陥のあること。


か‐し〔クワ‐〕【花糸】

読み方:かし

雄しべの、(やく)を支え糸状の柄。

花糸の画像

か‐し〔クワ‐〕【菓子】

読み方:かし

食事のほかに食べ嗜好品(しこうひん)。ふつう米・小麦・豆などを主材料とし、砂糖乳製品鶏卵油脂香料などを加えて作る和菓子洋菓子、また生菓子干菓子などに分けられる古く果物をさしていい、今も果物水菓子(みずがし)とよぶ。

「菓子」に似た言葉

か‐し〔クワ‐〕【華×侈】

読み方:かし

派手で、ぜいたくなこと。「—の限りを尽くす

「自ら奉ずること素朴にして、最も—を悪(にく)み」〈東海散士佳人之奇遇


か‐し〔クワ‐〕【華氏】

読み方:かし

カ氏温度


か‐し〔クワ‐〕【課試/科試】

読み方:かし

課題与えて試験をすること。

律令制で、官吏登用試験大学国学出身者および国司推薦する者について行った


かし【貸し】

読み方:かし

貸すこと。また、貸した金品。「君に一万円の—がある」⇔借り

他人に利益恩義与えて、まだその返礼受けていないこと。「彼に仕事世話した—がある」⇔借り

簿記で、「貸し方」の略。⇔借り


伽辞

読み方:カシ(kashi)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


河岸

読み方:カワギシ(kawagishi), カガンkagan), カシ(kashi)

川の岸辺


瑕疵

読み方:カシ(kashi)

きず


牫牱

読み方:カシ(kashi)

船を繋ぐために水中立てまたは棹。

別名 戕牁


戕牁

読み方:カシ(kashi)

船を繋ぐために水中立てまたは棹。

別名 牫牱


川岸

読み方:カシ(kashi)

江戸時代河川沿岸船着場物資旅客の上げおろしをした。

別名 河岸


河岸

読み方:カシ(kashi)

江戸時代河川沿岸物資旅客の上げおろしをした船着場

別名 川岸


課試

読み方:カシ(kashi)

律令制大学国学出身者国司推挙したに対して行われた官吏登用試験


ナス


読み方:カシ(kashi)

アカガシ別称
ブナ科常緑高木園芸植物

学名 Quercus acuta


読み方:カシ(kashi)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


櫧木

読み方:カシ(kashi)

アラカシ別称
ブナ科常緑高木園芸植物

学名 Quercus glauca


伽辞

読み方:カシ(kashi)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


加之

読み方:カシ(kashi)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


加斯

読み方:カシ(kashi)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


可新

読み方:カシ(kashi)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


読み方:カシ(kashi)

アラカシ別称
ブナ科常緑高木園芸植物

学名 Quercus glauca


読み方:カシ(kashi), カシイ(kashii)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


橿

読み方:カシ(kashi)

アラカシ別称
ブナ科常緑高木園芸植物

学名 Quercus glauca


橿

読み方:カシ(kashi), カタギ(katagi)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


白檮

読み方:カシ(kashi)

アラカシ別称
ブナ科常緑高木園芸植物

学名 Quercus glauca


白檮

読み方:カシ(kashi)

ブナ科ナラ属の常緑高木一部総称


カシ

名前 Kasi

カシ

読み方:かし

  1. 。〔花言〕 強剛健在の意。⑵【河岸魚市場のこと。⑶【河岸遊び場所のこと。

分類 花言葉

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読み方:カシ(kashi)

作者 佐野良太

初出 昭和17年

ジャンル 句集


橿

読み方:カシ(kashi)

作者 新村出

初出 昭和15年

ジャンル 随筆集


カシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 09:06 UTC 版)

カシ
シラカシQuercus myrsinaefolia
分類APG III
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ類 fabids
: ブナ目 Fagales
: ブナ科 Fagaceae
: コナラ属など
  • 本文参照

カシ、橿、櫧)とは、ブナ科の常緑高木の一群の総称である。狭義にはコナラ属 (Quercus) 中の常緑性の種をカシと呼ぶが、同じブナ科でマテバシイ属シリブカガシもカシと呼ばれ、シイ属 (Castanopsis) も別名でクリガシ属と呼ばれる。なお、アカガシ亜属 (subgen. Cyclobalanopsis) をコナラ属から独立させアカガシ属 (Cyclobalanopsis)として扱う場合もある。またクスノキ科の一部にも葉の様子等が似ていることからカシと呼ばれるものがある。

カシとよばれる樹木は地方によって指すものがだいぶ異なり、関東地方ではほとんどの場合シラカシを指し、東海地方ではウラジロガシを指すことが多い[1]南紀四国ではウバメガシ山陽地方ではアラカシ、四国から九州にかけてはアカガシイチイガシなどが主なカシになる[1]

特徴

常緑性であり、葉には表面につやがあり、鋸歯(葉の縁のギザギザ)を持つものが多い。アカガシ亜属は日本から台湾・中国南部・ヒマラヤにかけての温帯南部の湿潤地域に約150種が分布する。日本では関東地方以南に多いが、一部の種は、分布の北限が太平洋側で宮城県、日本海側で新潟県に達する。一方、コナラ亜属の常緑性のカシは、温暖だがやや乾燥した地域に多く、東から東南アジア以外にも南ヨーロッパやアメリカ大陸にも分布する。

一般には晩から初に花を咲かせる。例外的に、シリブカガシは秋に花をつけるが、厳密にはこの植物は同じブナ科でもマテバシイ属に属し、小を密生したをつける、本種は狭義のカシ類とは言いがたいが、英名ではJapanese oakと呼ばれる。他にもマテバシイ属は堅果(ドングリ)の果皮が非常に硬いことから英語でストーンオーク (Stone oak) と呼ばれ、また海外産のマテバシイ属もカシの和名が付けられているものが多い。

カシ類の花は同じコナラ属の落葉高木群であるナラ類と共に風媒花であり、雌花と雄花があるが、いずれも花びらもない、地味なものである。花粉を雄しべの葯から速やかに落として風に乗せるのに適応し、雄花穂は垂下して風に揺れる。同じブナ科で常緑高木になるシイ類やマテバシイ類の花は虫媒花であり、全体が明るい黄色で強い香りを発して甲虫や花蜂類のような昆虫を誘引し、雄花穂も昆虫が止まりやすいようにしっかりと上を向いているといった点で大きな相違がある。カシ類の果実は、落葉性のナラ類と共にドングリ(団栗)と呼ばれる。どんぐりは開花した年に熟するものと、2年目に熟するものとがある。

コナラ亜属のウバメガシは低木ないし小高木だが、アカガシ亜属はいずれも大きな木になる。アカガシ亜属は殻斗(いわゆるドングリの皿)に環状紋が現れるのが大きな特徴である。アカガシ・シラカシなどの材質は非常に堅く、器具材料などとして重要である。

照葉樹林・里山

カシ類は照葉樹林の重要な構成種である。様々な常緑広葉樹林において、どれかのカシが多く姿を見せる。西日本の平野部ではアラカシが優占する森林となることが多い。海岸線ではウバメガシが、ブナ林帯近くではアカガシが、その間の地域ではウラジロガシなどがよく見られる。

照葉樹林地帯のシイ・カシ林を繰り返して伐採すると、ナラ類のコナラやクヌギを中心とする落葉樹林や、これとアカマツの混交林になりやすい。いわゆる里山というのがこれに当たる。

オークとの比較

英語で常緑性のカシのみを指す場合はライブオーク (live oak) と呼ぶ。ヨーロッパにおける常緑性のカシ類の分布は南ヨーロッパに限られており、イギリスをはじめとする中欧・北欧に分布するoakは、日本語では植物学上ナラ(楢)と呼ばれているものばかりであるが、文学作品などではカシとして翻訳されている例が多く、誤訳を元にした表記である[2]

アカガシの葉

日本に自生しているブナ科植物のうちカシと呼ばれているものでは主に以下の種がある。

また、アオガシイヌガシクスノキ科である。

利用

植栽

民家の垣根に植樹される主要な樹木の一つでもある。防音の機能を有する樹種(防音樹)として知られる[3]

常緑樹であるために防風林としての機能も果たした。またカシの生葉・生木は他の樹木と比較した場合に燃え難いこともあり、隣家火災の際には延焼を防止する目的も持ち合わせていた。

木材

漢字で木偏に堅と書くことからも判るように、木材としての材質は非常に堅い。また粘りがあり強度も高く耐久性に優れている。その特性から道具類、建築用材に使われる。ただし、加工がしにくい、乾燥しにくいといった難点がある。

戦争とカシ

1904年に始まった日露戦争では、日本軍砲車がカシ材を使ったものであったため、ロシア帝国の砲車(ヤシャブシで代用していた)よりも優れていたという見分結果がもたらされた。ヨーロッパでは、カシはイタリアにあるだけで、多くはカシよりも弱いナラが代用とされていた[4]

1940年日中戦争の長期化で戦時色の強まった大日本帝国では、用材生産統制規則により特定の樹種について用途指定を実施。カシ材の使用用途については、軍需、内地使用の船舶、車両用に限られることとなった[5]

カシをシンボルとする市町村

多くの市町村がカシをシンボルとして採用している。ここではシンボルを「カシ(樫)」としている市町村を列挙し、「イチイガシ」などのように各種をシンボルとしている市町村および消滅した市町村は除いた。

脚注

  1. ^ a b 辻井達一『日本の樹木』中央公論社〈中公新書〉、1995年4月25日、113頁。ISBN 4-12-101238-0 
  2. ^ 鳥飼玖美子『歴史をかえた誤訳』〈新潮文庫〉2004年、158頁。 (単行本は2001年)
  3. ^ 藤山宏『プロが教える住宅の植栽』学芸出版社、2010年、9頁。 
  4. ^ 「日本林業アーカイブス 技術と暮らしの記憶 第6回」『GR現代林業』通巻648号、全国林業改良普及協会、2020年6月1日
  5. ^ 香田徹也「昭和15年(1940年)林政・民有林」『日本近代林政年表 1867-2009』p420 日本林業調査会 2011年 全国書誌番号: 22018608

参考文献

関連項目


カシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 16:48 UTC 版)

チラウン・カイチ」の記事における「カシ」の解説

元朝秘史』では父のチラウン・カイチ、兄のトゲとともにチンギス・カンの下に帰参したと記されるが、他に記述はなく詳細不明

※この「カシ」の解説は、「チラウン・カイチ」の解説の一部です。
「カシ」を含む「チラウン・カイチ」の記事については、「チラウン・カイチ」の概要を参照ください。

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