下級武士とは? わかりやすく解説

下級武士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 15:29 UTC 版)

米沢藩」の記事における「下級武士」の解説

一般的に最下級の足軽以下の階級技能職分として扱われ士分階級のように世襲ではなく1代雇用原則であった。だが米沢藩足軽(特に鉄砲足軽)は世襲とされ、扶持に関しても手明組などの徒士階級、三扶持方下士階級とあまり変わらず場合によってはより高い扶持もらっていた者もいた。米沢藩では鉄砲技能重んじ、その修練奨励しており、毎年正月には「矩(のり)の鉄砲」と呼ばれる藩主上覧鉄砲披露があり、家臣鉄砲技量競う晴れ舞台であっためだった鉄砲中級武士も撃つことを許されたが、扱うことができたのは10匁筒だけであり、20匁以上の大筒撃ち専門職足軽だけに許され特殊技能であり、特別の大筒操作できる者には30撃ちに3石、40撃ちに4石、50撃ちに5石の加恩給を与えられた。 関ヶ原の戦い後知行大幅に削減されて下級武士の生活は困難になったため、米沢藩会津口の南原板谷口の山上仙台口の東原屋敷割りをして下級武士を住まわせ、藩境警備任務当たらせる同時に周辺荒地開墾させて半士半農の生活をさせるという屯田兵暮らしをさせ、この集団原方衆呼ばれた原方衆は下級武士の半数占める約1900人であり、農民とあまり変わらぬ生活をしていたために「原方の糞つかみ」と蔑まれたが、彼らの中には武士の矜持忘れずに学問武芸修練に励む者も多かったと伝わる。また、自ら開拓した土地そのまま与えられ収穫した年貢一般農民よりは軽減されていたので、城下で暮らす武士階級よりずっと生活は安定していたといわれる逆に原方衆蔑んでいたと伝わる城下集住の下級武士の生活はかなり苦しく、藩財政逼迫して減俸されると扶持のみでは生計成り立たなくなったこのため米沢藩特産品筆結いなどの内職行いそれでもなお不足なので職人日雇い人足になって収入稼ごうとした。彼らの雇い主である米沢町人は、日雇い武士に失礼のないようにと「人足様」「大工様」と敬称をつけて呼んでいたといわれ、この遺風は現在まで続いている。

※この「下級武士」の解説は、「米沢藩」の解説の一部です。
「下級武士」を含む「米沢藩」の記事については、「米沢藩」の概要を参照ください。

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