海南大附属高校
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「SLAM DUNKの登場人物」の記事における「海南大附属高校」の解説
湘北がインターハイ予選決勝リーグの初戦で戦った、全国でも有名な強豪校。 「神奈川の王者」と呼ばれる強豪で、前年度までに過去16年連続でインターハイ神奈川県予選優勝およびインターハイ出場を果たし、前年度のインターハイはベスト4に進出したが、山王工業に30点差で大敗した。今年度はインターハイ予選で全勝優勝を記録してインターハイ予選連続優勝およびインターハイ連続出場記録を17年連続へと更新し、さらにインターハイでは準優勝の結果を残した。その練習は質、量ともに桁違いに厳しいことで知られ、毎年春には各中学のエース級として鳴らした選手たちが憧れて数多く入部するが、そのほとんどは厳しい練習に耐え切れず途中で脱落する。その一方、才能や素質に恵まれなくても本人の努力次第ではスタメンにもなれる、公正な実力主義のチームでもある。作中の湘北の公式戦で翔陽戦までは個人で途中から、武里戦以降は全てチーム一同で観戦し、山王戦では最終的に湘北を応援した。アニメのエンディングでは、海南の選手たちは4パターン全てに登場する。 週刊バスケットボールによるインターハイ出場校への総合評価はAランク。ユニフォームの色は白と紫。横断幕は「常勝」。 牧 紳一(まき しんいち) 声 - 江川央生 3年、184cm 79kg、背番号12(1年)→8(2年)→4、PG。 主将。1年の頃から怪物と呼ばれ、3年間常に神奈川の頂点を走り続けてきながらも、一切それに驕ることなく自らを鍛え続けると共に貪欲に勝利を求め続ける姿勢を持つ。「神奈川No.1プレイヤー」や「帝王」とも称される実力者で、自身が神奈川No.1の存在であることも自負しており、知名度も全国区である。作中のインターハイ神奈川県予選では同大会のベスト5および最優秀選手に選出され、湘北戦では30得点を記録したうえ、他の2項目は不明だがトリプル・ダブルを達成した。 パワー、スピード、テクニックを高い次元で兼ね揃えており、牧のペネトレイトは数人がかりでも押さえることは難しい。積極果敢なカットインからパワー負けしない肉体と非常に上手いボディコントロールで相手のファウルを受けながらもシュートを決めての3点プレイを得意とし、さらに自身が相手のディフェンスを引きつけてフリーの味方にパスを出すこともできる。また、ディフェンスでも相手のわずかな油断を見ては積極的にボールを奪いに行き、相手が気付いた時には既に速攻を仕掛ける姿勢を持ち、宮城には「守りながら攻めてくる」と評された。「神奈川の王者」と呼ばれる海南においても常にチームに大きな影響力を及ぼし、海南の攻撃について宮城は「牧自らインサイドにガンガン切り込んで来るところから海南の攻撃の型が始まる」、仙道は「8割方、彼を起点に始まる」と語り、またスロースターターで中盤から調子を上げてくるため、弥生はチームを「彼がそうだからなのか海南は尻上がりに調子を上げてくる傾向がある」と評した。自分よりも高さがある花道や流川、仙道らのダンクをブロックできるほどジャンプ力も高く、リバウンド争いにも積極的に参加し、湘北戦終盤にはスクリーンアウトで赤木を抑え込んでいる。相手が弱みを見せたら徹底的にそこを突き、相手のファウルを誘いファウルトラブルに陥れたり、経験の浅いメンバーに対しては逆に自らファウルを犯す、相手の土壇場での思惑を読み取るなどして翻弄する。それらのものは赤木に「勝利への飢え」と言わしめ、魚住には「冷静」と評されており、試合終了間際の最も苦しい場面で最高のプレーが出来る姿勢は、田岡に「圧巻」と言わしめた。リーダーシップも強力で仲間思いな面もあり、厳しくも熱く味方を鼓舞し、チームメイトにもその油断も妥協もない厳しい姿勢を徹底させる。 地区予選の1回戦から愛知県予選決勝リーグにまで観戦に訪れており、試合を観戦していても顔色を変えずに観ていることが多い。湘北戦以後は、湘北の試合において読者に解説するような役割を担う形で観戦している。赤木の資質を高校1年生時に見抜いており、チームメイトに恵まれなかった当時の彼について「もったいない」と惜しんでいる。 お調子者の清田によく鉄拳制裁を食らわせるが、オフコートでは極めて温和な人物。愛知県予選決勝リーグを観戦した際には自身に無理矢理ついてきた清田、さらには手ぶら同然の花道にも声をかけ名古屋まで連れて行った。一方で老けていると言われることを気にしており、OBと誤解した花道に「赤木の方が老けてるぞ」と言い返した。花道には途中から「ジイ」というあだ名で呼ばれるようになったが、花道が田岡を「じじい」呼ばわりしたのを見て「まだマシかな」と言っている。授業中には眼鏡をかけているらしい。髪型は当初はオールバックであったが、湘北戦の試合中から徐々に髪がおりていった。 原作終了後の黒板漫画では、サーフィンをしている。これは作者の井上がメイキングにおいて「牧が色黒なのは、それは実はサーファーだからっていう設定があったんですけど、本編の中でそれをやると明らかに浮いた話になってしまうから、使えなかったんですよ」と語って描いたシーンである。その様子を見た弥生には「肌の黒さの秘密はわかった」と評された。 清田 信長(きよた のぶなが) 声 - 森川智之 1年、178cm 65kg、背番号10、SG、SF。 本作中、最も身長の低いダンクシューター。 弥生に「とんでもない逸材」と評価されるほどの優れた素質を持ち、1年にして海南のスタメンの座を射止める。自身を「ゴールデンルーキー」や「No.1ルーキー」、「ルーキーセンセーション」と自称し、流川には強い敵愾心を持つ。セミロングで、試合のたびに髪の束ね方が違う。「かっかっか(かかか)」と笑う。湘北戦では流川とマッチアップし、最終的に18得点を記録した。 礼儀知らずで自信家、非常に目立ちたがり屋な性格、試合中に相手につっかかること、驚異的な身体能力、同じ背番号10番など、花道とは共通点が多く、お互いを「赤毛猿」「野猿」またはただ「猿」などと呼び合う。花道の実力を認めたがらないものの、湘北対山王戦で花道が交代出場すると面白くなさそうな素振りを見せるなど、花道にはライバル意識に近い感情を持っている様子。湘北対山王戦では沢北に圧倒される湘北を観て流川と花道を叱責したほか、終盤には彼らの変化を感じ取っている。 作中ではほとんどの得点描写がダンクであり、それ以外の得点描写は湘北戦前半にレイアップシュートを一度決めたのみであるが、観客に「すげえボールさばき」と驚愕されるほどのボールハンドリングの技術やパスを受けてから素早くフェイクからのゴール下シュートへ移行する技術を持つほか、自身より20cm以上も身長が高い魚住の上からもダンクを決めることが可能であり、彼のダンクには1発で試合の流れを引き寄せる力がある。ディフェンスの仕方は、動物的カンで相手の動きを読むスタイル。湘北戦では前半だけで流川に25得点を許す結果となり、後半は自身を流川へのディフェンスに専念するよう高頭に直訴するも、高頭に「できるのか?」と信用されない発言を受けるが、牧の叱咤激励を受けて発奮し、後半は流川のシュートのブロックや気迫のディフェンスで流川の突破を抑え、彼を6得点に抑えた。終盤では三井の目を見ただけでスリーポイントシュートへの流れを読み、三井がシュートを打った際に爪の先で僅かにボールに触れてシュートを狂わせ、逆転を阻止した。 年上や初対面の相手に対しても無礼な態度を取ることが多々あるが、自チームの監督や先輩に対しては敬語を使い、他校生などに先輩を馬鹿にされると自分のことは棚に上げて本気で怒る。また、チームメイトが活躍した際には声をかけて称賛する。 原作終了後の黒板漫画では大型犬を飼っており、犬と並んで走っていた。 神 宗一郎(じん そういちろう) 声 - 林延年 2年、189cm 71kg、背番号6、SF、SG。 身体能力は高くないがチームでも随一のシュート力を持ち、「一度入りだすと止まらなくなるタイプ」というスリーポイントシューター。 入部当初のポジションはセンターだったが線が細く、練習で牧や高砂に何度も吹っ飛ばされ続け、高頭から「センターは到底無理だ」と厳しい宣告を受けた。前年度のインターハイでは応援席にいる立場となったが、高頭による宣告を受けた日から練習後に500本のアウトサイドシュートを放つシューティング練習を毎日欠かさず続け、シューターとしての才能を開花し海南のスタメンの座を射止める。牧のペネトレイトからの彼のスリーポイントシュートは最強コンビとまでいわれるようになり、湘北戦では22得点を記録し、インターハイ予選では1試合平均の得点1位となる30.3得点を記録して得点王となり、インターハイ神奈川県予選ではベスト5にも選出された。 その得点力は相手の戦術を左右する影響力がある。きれいで柔らかなシュートは彩子が鳥肌を立てるほどで、作中サブタイトルでも「SILK」と表現されている。福田とは中学時代の同級生かつチームメイトで、彼には「ジンジン」と呼ばれるほか、陵南戦の試合前にチームメイトの前で当時の福田について語った。湘北戦では花道のフェイスガードに手を焼き、一度は抜き去っても豊富な運動量により回り込まれてシュートブロックされたことが印象に残っている様子であり、インターハイ予選湘北対陵南戦を観戦中には「あれは思い出したくない」と語っている。 原作終了後の黒板漫画では、一人黙々とランニングをこなしており、弥生はその姿を「海南の強さの象徴かもしれない」と語った。 高砂 一馬(たかさご かずま) 声 - 川津泰彦 3年、191cm 80kg、背番号5、C。 スタメン選手。前年度のインターハイの時点でベンチ入りを果たしている。 神奈川県内のセンターでは体格的にやや劣り、パワーでも魚住には及ばないが、神奈川県下でも1、2位を争うほどの実力者である技巧派のセンター。外見は赤木に似ている。 湘北戦では6得点に終わり、マッチアップした赤木には33得点を許し、また湘北スタメンに翻弄されたものの、終盤には花道を素人とは考えずに赤木と同等のつもりで渡り合い、巧みなスクリーンアウトで花道とのリバウンド争いを制した。陵南戦では魚住をファウルトラブルに陥れ、結果的に魚住の退場を招いた。湘北対山王戦の観戦中には赤木を「多分、全国トップレベルのセンター」と認め、また赤木にも「手強い相手だった」と認められている。 武藤 正(むとう ただし) 声 - 塩屋浩三 3年、184cm 75kg、背番号9、F。 スタメン選手。前年度のインターハイの時点でベンチ入りを果たしている。 原作で得点を決めた描写はないものの、湘北戦では5得点を記録したうえ、三井をマークした際には彼を6得点以下に抑え、また走り合いでも三井に「こいつら本当に人間か」と驚愕させた。しかし、陵南戦では福田に翻弄され、作中描写されているだけで26得点を許した。インターハイ予選決勝リーグの湘北対陵南戦の試合前には、湘北のベンチに安西が不在であることにいち早く気付いた。 アニメでは、武園戦で牧と清田、高砂を温存したチームを率いて圧勝へと導き、自身も豪快なダンクシュートを決めるなど活躍したうえ、前述の3人の代わりにスタメン出場した選手たちを「立派な海南の選手」と称賛したうえで、武園の選手たちに「お前らとはレベルが違うのさ」と発言して相手を見下した。 宮益 義範(みやます よしのり) 声 - 里内信夫 3年、160cm 42kg、背番号15、G。 控え選手。小柄かつ華奢な体型で、身体能力も宮城曰く「足も遅い」とのことであり、なおかつ入部当初は初心者という境遇であったが、海南の非常に厳しい練習に3年間耐え抜き、シュート面では神を除けばチームNo.1と言われるほどの実力を身に付けた。人一倍努力してきたこともあって部員からの信望は厚く、「宮さん」や「宮」と呼ばれ慕われている。 公式戦初出場となった湘北戦では、前半途中に高頭の花道を締め出す目的から途中出場。キープレイヤーである神との交代であったこと、出場から間もなくして宮城にスティールを許し起用を疑問視されるも、直後のディフェンスでは花道の得点能力のなさを露呈させる目的を果たし、その後にスリーポイントシュートとジャンプシュートを連続で決め一時は湘北に15点差をつけることに貢献した。花道の交代と共に自身も小菅との交代でベンチに下がるが、終盤に牧と神への徹底マークで海南の攻撃が行き詰まり、花道もフリースローを克服したことで第3のスコアラーとして再び出場。パスカットからのシュートフェイクでアシストを記録し、宮城のドリブルによる突破を押さえ試合終了まで戦った。湘北戦では9得点を記録した。 試合中は眼鏡の代わりに度入りのゴーグルをかけており、自身の体型と合わせて花道には「宇宙人」のあだ名を付けられた。 小菅(こすげ) / 今中(いまなか) 声 - 里内信夫 背番号8。 控え選手。原作とアニメとで名前が異なる。 湘北戦では前半途中に宮益との交代で途中出場し、後半開始前に神と交代するまでプレイするも得点はなかったが、馬宮西戦ではジャンプシュートを決めるシーンが描かれている。原作では陵南戦前の集合時に福田の様子を見ていた神に呼びかけ、「知ってるのか」と問い掛けた。アニメでは、武園戦の試合中に武藤を呼び捨てにする場面があった。 山本(やまもと) 背番号12。 控え選手。武園戦、武里戦に出場し、武園戦では試合開始時にジャンプボールを務めている。 小嶋(こじま) 背番号14。 控え選手。武園戦、武里戦に出場。 高頭 力(たかとう りき) 声 - 佐藤正治 監督。智将の異名を持つ。普段やスコアリード中は穏やかだが、追いつかれてくると途端に機嫌が悪くなる癖があり、湘北戦で追い上げにあった際は、いつも持っている扇子を真っ二つに折った。普段はスーツを着用しているが、湘北VS豊玉戦を観戦した際は派手なアロハシャツを着用。 高校時代には1年生の時から「恐怖の新入生」と言われたほどの選手で、当時2年生だった田岡とは、その頃からの因縁の間柄であるが、田岡のことは今でも「田岡先輩」と呼んでいる。高校1年生当時の背番号は11。 インターハイ予選決勝リーグには翔陽が勝ち進んでくると思っていたため、湘北への下調べを全く行わないまま湘北戦に臨んだにもかかわらず、試合開始から10分ほどで花道の本質を見抜いて、宮益に相手をさせることで花道のペースを狂わせたが、花道が試合中にフリースローを克服したことから、花道への認識を改める。 原作終了後の黒板漫画では、国体のメンバーについて田岡と議論しており、最終的にはどちらが監督をするかで火花を散らしていた。
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