品川駅開業以後
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2003年(平成15年)10月1日:7-2-3ダイヤ 品川駅開業。それに伴う大規模なダイヤ改正を実施し、「のぞみ」を主体とするダイヤに。この改正で東京発着列車は品川駅と新横浜駅のいずれかに必ず停車することになり、「ひかり」は開業以来、「のぞみ」は運転開始以来設定されていた東京 - 名古屋間ノンストップの列車はなくなった。「のぞみ」は指定席特急料金が最大で1,240円(東京 - 博多間)値下げされるとともに、自由席(1 - 3号車/自由席特急料金は「ひかり」「こだま」と同額)が設置された。のぞみ・ひかりで営業していたサービスコーナーが営業中止になり、新幹線車内での供食営業は車内販売のみとなった。また、小田原駅・三島駅・浜松駅・豊橋駅の「ひかり」停車本数が増加。なお、この改正で「こだま」も270 km/h運転を開始し、東海道新幹線では全列車が270 km/h運転に統一された。 2004年(平成16年)6月21日:米原 - 京都間で沿線のホテルの屋根が台風6号の強風で飛ばされ架線を切断。約7時間不通となる。 2005年(平成17年)3月1日:8-2-2 (3) ダイヤ 同年に開催された『愛・地球博』の輸送対応として運用実績の少なかった予定臨時「こだま」ダイヤを廃止して「のぞみ」に置き換え、「のぞみ」の品川駅への停車列車を増加。朝の上りと夜の下りは1時間あたり最大13本運転に。 2006年(平成18年)3月18日:保安装置をアナログATC(ATC-1)からデジタルATC(ATC-NS)へ切り替え。神戸空港および新北九州空港(当時)の開港を受けて、東京 - 博多間直通の「のぞみ」が毎時2本に増発される。 2007年(平成19年)7月1日:N700系営業運転開始。東京 - 新大阪間が最短2時間25分に短縮。この改正で初めて品川駅始発列車が設定される。朝の新横浜駅停車の「のぞみ」と「ひかり」が増加。 12月21日:JR東海・JR西日本が12月3日に申請した「のぞみ」の山陽新幹線・西明石駅への新規停車に係る特別急行料金の上限設定を、国土交通省が認可。 2008年(平成20年)3月15日:毎時2本の博多直通の「のぞみ」のうち1本がN700系での運転に。すべての東海道新幹線の列車が品川駅・新横浜駅停車となる。この改正で初めて新横浜始発列車が設定される。「ひかり」の停車駅パターン変更、小田原駅・静岡駅・浜松駅・豊橋駅の「ひかり」の停車本数が増加した。また、昼間の「こだま」に700系が使われるようになる。 2009年(平成21年)3月14日:9-2-2ダイヤ 「のぞみ」がラッシュ時で最大9本、昼間の定期列車毎時4本運転に増発。新たに広島発着の「のぞみ」がN700系での運転となり、毎時2本の「のぞみ」がN700系での運転となる。下り新大阪行きは毎時00分に発車となる。早朝に名古屋駅始発の東京駅行き「のぞみ」が初めて設定される。また、「こだま」が増発される。ダイヤ改正と同時にN700系車内でのインターネット接続サービス開始。 7月1日:車両所組織改編に伴い、東京第一車両所が東京仕業検査車両所に改称。東京第二車両所が東京修繕車両所と東京交番検査車両所に分割・分離。大阪第一車両所を大阪仕業検査車両所・大阪修繕車両所に分割。大阪第二車両所が大阪交番検査車両所、大阪第三車両所が大阪台車検査車両所に改称。 2010年(平成22年)1月29日:新横浜 - 小田原間で「こだま659号」(300系)通過後に架線が切れて停電し、全線で運休。運転を再開するまで約3時間を要する。この事故の影響で56本の列車が運休し、約14万8,000人の足に影響が出る。原因は「こだま659号」に使用した編成が1月27日の仕業検査で12号車パンタグラフ舟板取替実施の際に上枠のボルト4本を閉め忘れたことと判明。 2月28日:500系の東海道新幹線乗り入れ運用が終了する。 3月13日:ダイヤ改正実施。山陽新幹線に直通する定期の「のぞみ」すべてがN700系で運用。 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正実施。東海道区間における定期の「のぞみ」すべてがN700系で運用。東京駅発18時・19時台に臨時「のぞみ」を1本ずつ追加設定し、各時間帯の「のぞみ」は最大10本(「ひかり」「こだま」と合わせると最大15本)の設定となった。なお、前日の3月16日にて300系が運用を終了、また「こだま」における車内販売が全廃となった。 2013年(平成25年)2月8日:N700系1000番台(通称「N700A」、「A」は Advanced の略)6編成の営業運転開始(東海道区間のみ)。 3月16日:ダイヤ改正実施。山陽新幹線直通列車に「N700A」を投入。新大阪駅27番線供用開始。東京駅発7時・8時・17時台に臨時「のぞみ」を1本ずつ追加設定。オーディオサービス中止(NHKラジオ第1放送は継続)。 2014年(平成26年)1月3日:東京 - 品川間(有楽町駅近傍)での沿線火災により、朝6時35分ごろから約5時間にわたり全線で運休、約31万人に影響が出る。 3月15日:ダイヤ改正実施。新大阪駅西側の引上線が2線から4線に増強され、「のぞみ」の1時間あたり最大10本運転が可能な時間帯が東京駅発7時台 - 20時台に拡大されるとともに、上りについても新大阪駅発6時台 - 19時台に導入。新幹線車内の自動販売機を全廃。N700系車両については、自動販売機の撤去された箇所で新たに無線LAN設備を活用した実験を行う。なお、自動販売機を搭載していない一部のN700Aの新製車両がダイヤ改正より前に走行を開始していた。 10月1日:開業50周年を迎え、東京駅・静岡駅・名古屋駅・新大阪駅で記念の出発式開催。 2015年(平成27年)3月1日:東京駅を午前中に発車する下りの「こだま」(平日の631・633・635号を除く)の13号車を自由席から指定席に変更。 3月14日:ダイヤ改正実施。「のぞみ」の一部列車で285 km/h運転開始、東京 - 新大阪間が最速2時間22分に短縮。 6月30日:午前11時半ごろ、東京発新大阪行き「のぞみ225号」(N700系X59編成)が新横浜駅 - 小田原駅間を走行中、先頭車両の1号車で乗客の男が油のようなものをかぶって火をつけ、火災が発生。この火災で火をつけた男は死亡し、乗客の女性1人の死亡が確認された。東海道新幹線火災事件を参照。 2017年(平成29年)3月3日:静岡駅 - 掛川駅間(静岡県菊川市吉沢)で、地震時の脱線防止用として設置されている脱線防止ガード が外れて線路内に落下し、高速で通過した営業列車の台車歯車箱の下部に接触する事故が発生。再発防止のため、取り付けボルトの点検間隔を3か月ごとから毎週に変更し、設置済み区間の約70万本のボルトをすべて締め直し、さらにガードの固定方法も、挟み込みからボルト貫通構造に改めた。 6月21日:大阪府高槻市で19時48分に瞬時停電後に下り線の架線が切れ、京都駅 - 新神戸駅間で翌日未明にかけて5時間以上にわたって運転見合わせ。この影響で約8万9,000人に影響が生じ、586人が列車ホテルを利用。新大阪駅への入線待ちの際にエアセクションに列車が停止し、パンタグラフとトロリ線が不完全接触したことに伴い発生した高熱と放電による断線が原因とされた。 9月30日:東海道新幹線にてSuicaやPASMOなどが利用可能となるサービス「スマートEX」を開始。 12月11日:博多発東京行き「のぞみ34号」(JR西日本・博多総合車両所所属N700系5000番台K5編成)が名古屋駅での緊急点検で台車周辺に油漏れを発見したため、そのまま運転を中止し再度点検したところ、13号車東京寄りの台車に亀裂が入っているのを発見。運輸安全委員会は脱線事故につながる危険性があると判断し、新幹線初の「重大インシデント」に認定。「新幹線N700系電車#重大インシデントによる影響」を参照。この影響で「のぞみ34号」が停車していた名古屋駅14番線ホームが17日まで閉鎖。 2018年(平成30年)5月24日:20時25分ごろ、米原駅付近でポイント切替検知装置の故障に伴い信号が表示されないトラブルが発生。約3時間後に復旧したが、上下線で16本が立ち往生したほか、計54本に遅れが生じ、約4万7,000人に影響。 6月9日:午後9時50分ごろ、東京発新大阪行き「のぞみ265号」が新横浜 - 小田原間を走行中、12号車で20代の男が刃物で乗客3人を切りつけた。うち30代の男性1人が死亡、20代女性2人が腕や肩なども刺されて重傷を負った(2018年東海道新幹線車内殺傷事件参照)。 7月25日:東海道・山陽・九州新幹線共通の車内無料公衆無線LANサービス「Shinkansen Free Wi-Fi」を開始。さらに同日、6月の殺傷事件を受け、8月から順次 、N700系の3・15号車にそれぞれ2か所設置している喫煙ルームのうち、1か所を業務用室に改修し、盾や耐刃手袋・ベスト、さすまたなどの防護装備を設置すると発表。 9月4日:台風21号の影響で午前9時ごろから一部運休。一部運休は前日の時点で発表されていたが、その後名古屋 - 新大阪間の10か所以上で飛来物や倒木が架線に引っかかっていることが確認されたことから、JR東海は終日運転取りやめを決定。翌5日未明までに飛来物の撤去を行い、同日始発から平常通り運行。 2019年(令和元年)12月1日:この日をもって700系の定期運用を終了。 2020年(令和2年)3月1日:この日をもって700系が東海道新幹線での営業運転終了。3月8日に運転される予定だった「のぞみ315号」を持って東海道新幹線から700系が完全撤退する予定であったが、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の感染拡大を防ぐため取りやめとなった。 3月14日:ダイヤ改正実施。東京オリンピックとパラリンピックの開催に伴う訪日外国人旅行者の増加を見据え、「のぞみ」の運行本数を1時間あたり2本増やし最大で1時間あたり12本を運行。「ひかり」と「こだま」を含めると1時間に17本が走ることになった。この過密な運行のやり繰りのため、すべての車両を高性能ブレーキを導入した最高速度285 km/hのN700Aに統一し、ATCを改良して上り終点の東京駅入線時にブレーキがかかり始める地点をより駅に近づけることで高いスピードを数秒間長く維持できるよう工夫。また、系列企業の新幹線メンテナンス東海に委託する東京駅折り返し運転前に行われる車内清掃作業の増員と簡素化・効率化およびブラッシュアップを依頼し、最速約12分要していた作業時間を約2分短縮することで増発運行に備えた。 当初は2020年3月19日が「のぞみ」の1時間あたり12本運行の初日となる予定だったが、新型コロナウイルス感染症の流行による需要減により「のぞみ」の運行本数を減らす こととなったために延期となった。 5月20日:3辺の合計が160cm超250cm以内の特大荷物持ち込みの事前予約制を開始。 7月1日:N700S系の営業運転を開始。 2021年(令和3年)1月18日 - 翌月末頃:1月7日に再発令された緊急事態宣言を受け、臨時列車の運転を全て中止(定期列車の運転は継続)。 10月1日:JR西日本とともに東海道・山陽新幹線「のぞみ」でワークプレイス「S Work車両」を7号車(普通車)に導入(予約開始は9月1日から)。N700Sの7号車・8号車で新たな無料公衆無線LANサービス「S Wi-Fi for Biz」を提供開始。
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