不可視の9番とは? わかりやすく解説

不可視の9番(インヴィジブル・ナイン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 08:41 UTC 版)

パンプキン・シザーズ」の記事における「不可視の9番(インヴィジブル・ナイン)」の解説

戦時中設立され900番台部隊群の通称名表向き存在しないが、戦時中前線ではこれらの部隊情報飛び交いその結果「不可視の9番」と名付けられた。ゆえに正式名称ではない。また、この名称すら知る者はごく僅かである。 その実態は、およそ公に出来ない非人道的兵器装備をもって戦術を行う部隊であり、残酷な人体実験兵器実験行なわれていた。帝国打診された帝立科学研究所主導したが、そこには自身永続化を望むカウプランの思惑もあった。停戦後非公式部隊ゆえにこの部隊群の所属者は「存在しない」ため軍への復帰認められず、社会外に放逐され、それがランデルのように各地放浪したり、903CTTのように野盗団へ身を落とさざるを得ない者たちを生んだ。 なお、帝国では9と言う数字初代皇帝戦死した日として忌数とされており、その数字部隊番号の頭に使われていること自体がこの部隊群の性質表している。 901ATT (Anti Tank Trooper) 対戦車猟兵部隊通称「命を無視され兵隊(ゲシュペンスト・イェーガー)」。戦時中ランデル所属していた。素体への施術装備選択運用傾向のすべてを「カウプラン本人自身目的前段階としてプロデュースした実験部隊鬼火のような青い火を灯すランタンと、「ドア・ノッカー」「三式装甲剥離鋏」の特殊装備や、手榴弾などで武装した軽歩兵部隊構成される敵味方問わず戦車乗りの間では「例えその瞳を灼かれても、例えその腕をもがれても、奴等決し歩み止めない。死沼へ誘う鬼火ウィル・オー・ウィスプ)に導かれるまま、保身無き零距離射撃敢行する」「焼硬鋼ブルースチール)のランタン持った歩兵会ったら、味方と思うな。だが決し敵に回すな。そのランタン持ち主の魂をくべる炉。奴ら蒼い鬼火と共にやって来る」という噂として有名で、その噂通りに敵戦車接近しドア・ノッカー」で乗員銃撃するか、三式装甲剥離鋏ハッチこじ開け直接殺害するという接近戦法をとる。 隊員全員殺人を行うためだけの思考回路を持つように脳改造施されており、腰に下げたランタンに火を灯すとそのスイッチが入る一度スイッチが入るランデルの様な温厚な人間でも即座に殺戮兵器化し無言のままに任務を行う。また射線から外れるなど最低限回避行動は取るが、基本的に目標直進するため、戦闘後満身創痍となっているが、敵から受けた物ばかりではなく運用法も満足に決められ試作配備され装備による「自傷」も多かった装備 以下はランデル・オーランド戦時中使用した物。および戦後所持していた物。13ミリ対戦車拳銃ドア・ノッカー (Door Knocker)」 901ATT隊員装備する単発対戦車用超大型拳銃オーソドックス中折れ式リボルバー拡大したような外観で、銃身の下に木製部品取り付けられており、発射時にはそこに手を添える。装薬量が多く一発撃つだけでも銃身過熱し素手では触れない熱くなるため、901ATT隊員分厚い手袋装備している。反動も相当の衝撃あるようだが、ランデル片手撃ちしたこともある。 作中では人間扱える限界とされる口径で、さらに実包ボトルネックにしているが、それでも装甲を貫くには絶対零距離射撃が必要となるため、装甲ノックする=「ドア・ノッカー(扉叩き)」という名が付けられた。劇中では零距離なら確実に装甲貫いているが、ライフリング刻まれていない 滑腔銃であるため、有効射程通常の拳銃よりも短く照星付いていないなど、最初から901ATT運用あわせた特攻兵器として設計されている。装甲貫いた弾丸はひしゃげており、内部人間肉体に当たると良くて大穴部位頭部など)によっては原形留めないほどに粉砕される。 公式には戦車近接するなど「常識的」には不可能であるうえ、帝国陸軍理念そぐわない対戦車兵器であることから、正式採用見送られ製造されなかった」ことになっている劇中ではランデル所持する物と、コルトゥ博士が壁に飾っていたレプリカ二丁のみが確認されている。3課に所属後も弾が不足する描写はないため、製造続いているようだ詳細不明現実に13mm弾を使用する対戦車ライフルマウザー M1918があり、対戦車砲3.7 cm PaK 36蔑称が「ドア・ノッカー」である。また拳銃としては、ワルサーカンプピストルが太い銃身シングルアクション単発中折れ式など、外見上及び機能上の共通点多く持っている三式装甲剥離鋏 巨大なボルトカッタ類似した工具長い柄は折りたたみ式になっており使用する際に展開する。本来は戦車装甲剥いだ搭乗口こじ開けたりする工具だが、ランデル人間に対して使用したことがあり、本人怪力により人体容易く切断するだけでなく、振り回した鋏に当たっただけでも死傷するなど格闘武器として有効に機能している。 ランデルが常にコート中に携帯している物は「Marman-ccheda(マルマン・チェダ)」と彫り込まれている。 センティピード ワイヤー付きの太い針を7本を車体撃ちこむことで振り落とされても距離を離されないようにする装備。鎌にも例えられる形状本体左手首に固定する901歩兵であり車両速度追従するのは不可能なうえ、取り付いて急激な動作振り払われるなどドア・ノッカー射程維持するのが難しかったことから、一度車体取り付いた離されないようにする装備として開発された。 針一本打ち出すのにドア・ノッカー用の実包弾頭抜いて空砲したもの)を2発使うため、肉薄状態ならば装甲に針を食い込ませる事が可能だが、発射時にワイヤー切れたり針が刺さらないことも多く一度に弾を14発も消費するなど効率は悪い。またワイヤー巻き取る機構が無いため、引き離されことはないが取り付くには自力で行く必要があるなど、作中でも多数欠陥指摘されている。弾の装填マガジン方式となっている。 導入当初から効果疑問視されており使用期間の短い装備であったが、ワイヤー繋がった901痛めつけるために戦車旋回させた事でワイヤー履帯絡み巻き上げられ結果として素早く車体取り付くことが出来たなど、一定の戦果上げていた。 センティピード正式な名称ではなく履帯ワイヤー絡み巻き上げられた際、使用者装備千切れた肉片肉体そのもの大量に巻き付いた戦車の姿が「大百足センティピード)」に似ていることからついた。 打ち出す衝撃左手首が大きく損傷し高速で走る戦車地面引き摺り廻されるなど、肉体へのダメージは非常に大きい。このためランデル停戦時点所持していたものの袋に入れたまま封印していた。 対戦車ライフル 開発名・口径漸減試験銃。正式名称はなく「アインシュス・ゲヴェーア(一発しか撃てない銃)」「50 OVER(フィフティ・オーバー)」という渾名呼ばれている。 銃身薬室から銃口にかけて口径絞っていく構造になっているので火薬威力が超高効率発揮でき、発射され弾丸絶大な初速貫徹力を得る。その威力代償として、射手の肩を破壊するほどの強烈な反動がある。 銃を使用した試験射手二度と試験に関わらなくなったこと、絞られて尚銃口50口径超えていることから前述渾名付いていた。しかし、901配備された物はカウプラン機関排斥による技術力低下発射時の負荷比しあまりにも銃身強度不足しており、常に暴発危険性孕んでいる。結果渾名は「運良く一発撃てても二発目には必ず暴発する」「暴発確率50%オーバー」と別の意味取られるようになった。 「ツヴァイシュス・ゲヴェーア」と呼ばれるマウザー M1918と、口径漸減方式使ったゲルリッヒ砲モデル[要出典]。 戦闘服 901ATT隊員制服基本的に陸軍一般的な歩兵変わらない左腕部隊章付いたロングコート額部分が補強され帽子、銃の熱から手を保護する分厚い手袋という軽装備のため、戦闘があると確実に負傷している。ランデル初登場した第一話コマでは全てにつけていたが、3課に合流する直前には帽子かぶっていなかった。 焼硬鋼ブルースチール)のランタン 901ATT隊員ベルトの左腰部分に下げているランタンで、「蒼い鬼火の噂」通り901ATT象徴するような存在。これに蒼い火を灯すと、一切恐怖感じなくなり正気失ったかのように敵に向かって突き進み、たとえ相手命乞いをしようと、自らの足が折れよう無言のままに任務を行う。 内部には自動巻充電装置無線式信号発信機仕込まれており、隊員脳内仕込んだ受信機信号を送る事で施術した脳神経経路励起する上部に【901ATT】と刻印されプレートがあるが、これは部隊内で提起され付けられた物で、使用目的以上に仲間同士繋がりを示す品である。 903CTT (Chemical Tactics Trooper) 化学戦部隊通称死灰撒く病兵(クランクハイト・イェーガー)」。ヴォルマルフ中尉所属空中散布戦術毒「K-3(キルヒ3号)」など、化学兵器封入した弾頭使用する。扱う薬品影響倒れ兵士少なくなかった模様所属していた「灰色の狼」は他にも硫酸弾などを用いた登場していた戦車制式なのかは不明装備 キルヒ3号(K-3) 空中散布式の戦術化学兵器砲弾形状使用される抵抗力の強い者には効果がないものの、そうでない者は20時間以内抗体打たない死に至る。このような兵器国際条約違反であるという。 数年前カウプラン機関によって試作品耐性検査キルヒ1号」の散布実験帝都内の0番地区において実行された。 906FTT 通称「翼無き降下兵(ファルシルム・イェーガー)」。名称以外は登場しておらず、実在していたのか噂なのかも不明。 908HTT 通称単眼火葬兵(アルト・シュミート・イェーガー)」。ハンス所属耐熱防護服を身に纏い火炎放射器使用する部隊防護服断熱は完全でないため自身肉体をも損傷してしまうが、服の中に満たされた「保護液」に含まれる麻酔薬により熱を感じことなく戦うことができる。このことは隊員たちに知らされはおらず完璧な断熱効果があると騙されていた。そのため、蓄積されていたダメージ限界達した状態で防護服を脱ぐと皮膚がただれ落ち死に至る。ハンス以外の部隊員は停戦時に何も知らぬまま装備解いたため、「保護液」と防護服助け失い死亡している。それを目撃したハンス停戦後から一度防護服脱がず食事排泄を行う際も器具助け得て生活を続けていた。 装備 火焔放射兵装フレイム・スロウワー通称通り円形の窓が付いたヘルメット分厚い防護服加え燃料タンク背負っていため潜水服のような外観である。また燃料放射する銃の部分は、作中の他兵器比べて現代的な外観である。本来は障害物除去など工兵向け装備だったが、でも消せない火焔生み出すことができる所から、マーチス曰くやっちゃいけない殺し方ができる」ため、人道悖る戦い禁忌とする帝国では公式上、廃止された。 防護服拳銃弾程度なら耐えられるが、至近距離からのライフル弾には耐えられなかった。 保護液(ほごえき) 908HTTの装備する防護服内に充填され薬品特殊な麻酔薬で、使っている間は痛覚鈍磨し、熱を感じなくなる。研究進めれば広面積の火傷治療に役立つ可能性があったが、「カウプランの研究目的そわない」為研究中止となった

※この「不可視の9番(インヴィジブル・ナイン)」の解説は、「パンプキン・シザーズ」の解説の一部です。
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